著者
重松 佳樹 川崎 弘二 神原 正樹
出版者
大阪歯科学会
雑誌
歯科医学 (ISSN:00306150)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.287-295, 2000-12-25
参考文献数
39
被引用文献数
1

ヒトの平均寿命(ゼロ歳平均余命)の延びに歯がどのように寄与しているのかを明らかにするため, 歯の平均寿命の年次推移について検討を加えた.ヒトの平均寿命および歯の平均寿命の年次推移は, 戦後どの年度においてもヒトの平均寿命は女性の方が男性に比べて長いのに対し, 歯の平均寿命はいずれの歯種においても女性の方が短かった.歯の平均寿命を歯種別に比較すると, 第二大臼歯が最も平均寿命が短く, 犬歯が最も長いという結果であり, 歯種による平均寿命の差は約14年であった.このことにより, 歯の平均寿命を配慮した歯種別保健指導の重要性が示された.また, ヒトの平均寿命および歯の平均寿命を平成5年の結果で比較すると, 男性では最も平均寿命の長い犬歯でヒトの平均寿命(76.2歳)と比較して約5年平均寿命が短く, 最も平均寿命の短い第二大臼歯では約20年も歯のない期間が存在することが明らかとなった.さらに, 女性においてはヒトの平均寿命(84.0歳)と歯の平均寿命の差が大きく, 犬歯で約14年, 第二大臼歯で約28年の差が認められ, 無歯で過ごす期間が男性に比べ長いことがわかった.つぎに, 昭和62年から平成5年までのヒトの平均寿命と歯の平均寿命の延び率を比較すると, ヒトの平均寿命の延び率に対し, 歯の平均寿命の伸び率は約2倍であった.これらの結果より, ヒトの平均寿命に対し女性の歯の平均寿命が短い原因の究明, 口腔保健指導および予防プログラムを各年齢階級別および歯種別に構築する必要があること, 歯の平均寿命の推移に関わる歯科医療および歯科保健状況の解明が, 今後の歯科保健施策の立案に必要であることが明らかとなった.
著者
岡村 耕二 縄田 毅史 平原 正樹 荒木 啓二郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.756-757, 1990-03-14

我々は並列プログラミング言語の処理系を分散環境上で実現する研究を行っている。本論文ではこの処理系の言語仕様で記述された並列プログラムの実行を支援するオペレーティングシステム(以下OS)、DaOSの概要を述べる。本論文では処理単位の呼び方を扱い方によってプロセスとタスクとに区別する。すなわち、処理単位をOSで管理する場合はプロセスと呼び、処理単位を言語のレベルで指定する時はタスクと呼ぶ。
著者
松原 正樹 遠山 紀子 斎藤 博昭
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.19, pp.79-84, 2006-02-23
参考文献数
10
被引用文献数
3

本稿では,近年国内において多様化するピアノ学習者のうち,ピアノ初級者を対象にした独習支援システムを提案する.従来の独習支援システムは,一回毎の演奏について評価を行い,ユーザは間違えた箇所を認識し,演奏の評価を得ることができた.しかし,初級者は,間違えた箇所を認識することが出来ても,なぜ間違えたのか,今後どのように練習してよいか,といった練習方針を自分自身で判断するのは困難であり,初心者はなかなか技術の上達を見込めないという問題点があった.そこで本提案システムでは,個人の演奏履歴の分析と,目標楽曲に適した練習用楽曲の提示により,学習者に適切な練習を示唆することを目指す.楽曲の特徴量を楽曲中における鍵盤間距離の等しい音列の出現頻度とし,演奏履歴との類似度を計算することによって練習用楽曲を提示する.目標楽曲集をブルグミュラー「25 の練習曲」,練習用楽曲集をバイエル「ピアノ教則本」としてシステムを実装し,実験を行った結果,一部の目標楽曲に対して人間のピアノ教授者と同等の示唆を示した.We present a computer-assisted leaning system for piano novice. The system calculates the distance between keys, estimates the performance and suggests adequate etudes. Using "Twenty-Five Easy and Progressive Studies for Pianoforte" by Burgmuller, as target music, and "Piano Textbook" by Beyer, as etudes, the system suggests appropriate etudes just like piano tutors.
著者
岡村 耕二 平原 正樹 大森幹之 浅原 雄一 渡辺 健次
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.1198-1203, 2002-11-15
被引用文献数
1

九州ギガポッププロジェクトとは,研究開発機関群が,日常的なインターネット利用とは独立に研究開発型インターネット接続を持ち,複数のインターネットバックボーンへ接続する際に,ギガポップと呼ぶアクセス回線集約機構を協調して準備する,次世代相互接続アーキテクチャおよび研究開発インフラ構築に関する研究開発である.
著者
ANATOL N. Kirillov 有木 進 中島 啓 野海 正俊 山田 泰彦 前野 俊昭 柏原 正樹
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

平成15年度〜17年度にわたり採択された本研究課題について私ならびに研究分担者は優れた数学雑誌に14の論文を発表した。また、研究集会を自ら組織するとともに研究遂行上必要な打ち合わせのため、国内外の研究集会に参加した。討論や共同研究は定期的に行った。15年度の主なものとして、私とGuest氏(首都大学東京)が組織した国際ワークショップ「Quantum Cohomology」(於:京大数理研6月実施)があげられる。このワークショップにはこの分野での著名な数学者中島啓氏(京都大・理学研究科)、齋藤恭司氏(京都大・数理研)、B.Kim(S.Korea)、A.-L.Mare(Canada)、A.Buch(Sweden)をはじめ国内からもおよそ50人の参加者があった。16年度の主なものとして、私と野海氏(神戸大)が組織した国際ワークショップ「Tropical algebraic geometry and tropical combinatorics」(於:京大数理研8月実施)があげられる。このワークショップには「トロピカル数学」において世界をリードする数学者、A.knutson(UC Berkeley, USA)、E.Miller(Univ.ofMinnesota, USA)、G.Mikhalkin(Toronto Univ., Canada)、D.Speyer((UC Berkeley, USA)、O.Viro(Uppsala Univ., Sweden)、柏原正樹(数理研)、尾角正人(阪大)、山田泰彦(神戸大)をはじめとして約60名の参加者があった。両ワークショップともに盛況で日本におけるトロピカル数学と量子コホモロジーに対する関心を高めることとなった。その他、中国南海大学での国際ワークショップ「Combinatorics, Special Functions and Physics」に招聘され、講演を行った。本研究課題の主目標の一つである放物型コストカ多項式については一般化されたsaturation conjectureを証明した他、放物型コストカ多項式やSchur関数の新しい興味深い性質を示した。Schubert Calculusと非可換微分法の関係についてはいくつかの重要な結果が、私と前野氏によって示された。特にある種の非可換代数多様体に対し平坦接続の生成する代数を記述することに成功しB_n型非可換Schubert多項式のMonk公式を証明した。
著者
澄川 喜一 長澤 市郎 小野寺 久幸 岡 興造 寺内 洪 小町谷 朝生 田淵 俊雄 坂本 一道 佐藤 一郎 大西 長利 増村 紀一郎 稲葉 政満 前野 尭 BEACH Milo C FEINBERG Rob 杉下 龍一郎 新山 榮 馬淵 久夫 中里 寿克 ROSENFIELD J 原 正樹 小松 大秀 中野 正樹 手塚 登久夫 浅井 和春 水野 敬三郎 海老根 聰郎 辻 茂 山川 武 福井 爽人 清水 義明 平山 郁夫
出版者
東京芸術大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1991

本研究プロジェクトは、広く海外所在の日本・東洋美術品の保存修復に係る調査研究の一環として、在米日本・東洋美術品の日米保存修復研究者による共同研究である。我が国の美術品は、固有の材料・技法をもって制作されるが、異なる風土的環境下でどのような特質的被害を生ずるかは従来研究されていなかった。たまたま米国フリーア美術館所有品に修理すべき必要が生じ、本学を含む我が国の工房で修復処置を行った。その機会に保存修復に関する調査研究が実施された。本プロジェクトの目的は、とくに絵画、彫刻、工芸についての保存修復の実情を調査することにあった。具体的には、本学側においては米国の美術館等の保存修復の方法、哲学、施設的・人員的規模等を調査し、フリーア美術館側は我が国の最高レベルの修復技術(装こう)とその工房の実態、すなわち施設、用具、手法、人員等を調査し、相互の研究結果を共同討議した。3年度間の研究成果概要を以下箇条書きで示す。1)フリーア美術館付属保存修復施設をはじめ6美術館(ナショナルギャラリー、メトロポリタン美術館、ボストン美術館、ゲティー美術館、ロード・アイランド・スクール・オブデザイン付属美術館)の保存修復施設、及び3大学の保存修復教育課程(ニューヨーク大学保存修復センター、デェラウェア大学保存修復プログラム、ニューヨーク州立大学バッファロ-校)を調査した。2)美術館及び収蔵庫並びに付属の研究室、工房は、一定範囲の温湿度(フリーア美術館の場合は温度68〜70゜F、湿度50〜55%、ただし日本の美術品に対しては湿度65%で管理する等、その数値は美術館により若干変化の幅がある)にコントロールされる。我が国の修復は自然な環境下で行われるから、そのような点に経験度の関与が必要となる一つの理由が見いだされる。しかし、完全な人工管理環境下での修復が特質的な材料・技法を満足させるものであるか否かの解明は、今後の研究課題である。3)CAL(保存修復分析研究所)やGCI(ゲティー保存修復研究所)のような高度精密分析専門機関は我が国にも必要である。4)米国の美術館は保存修復施設並びに専門研究者を必備のものと考え、展示部門ときわめて密接な関係をもって管理運営し、コンサバタ-の権威が確立されている。その点での我が国の現状は、当事者の間での関心は高いが、配備としては皆無に近い。5)大学院の教育課程は科学な計測・分析修得を主としながら、同時に物に対する経験を重視する姿勢を基本としており、その点で本学の実技教育に共通するところがある。米国の保存修復高等教育機関のシステムを知り得たことは、本学で予定している保存修復分野の拡充計画立案に大変参考になった。6)保存修復に対する考え方は米国内においても研究者による異同があり、修復対象作品に良いと判断される方向で多少の現状変更を認める(従来の我が国の修理の考え方)立場と、現状維持を絶対視する立場とがある。現状維持は、将来さらに良い修復方法が発見された場合に備える、修復箇所の除去可能を前提とする考え方である。保存修復の理想的なあるべき姿の探求は、今後の重要な国際的な研究課題である。7)それは漆工芸等においてはとくに慎重に検討されるべき課題であり、彼らには漆工芸の基礎的知識不足が目立つ。そのような我が国固有の材料、技法面についての情報提供、技法指導などの面での積極的交流が今後とくに必要であろう。逆に建築分野は彼らが先進している。8)米国研究者は我が国の工房修復を実地に体験し、深く感銘した。それは装こう技術が脳手術のようだという称賛の言葉となって表れた。9)ミーティングにおける主要話題は、保存修復は現地で行われるべきであり、それを可能とする人材養成が必要である。保存修復教育には時間がかかることはやむを得ない、期間として6年位が目安となろう。科学教育は大学で行われるべきだが、日本画に限れば工房教育がよい、などであった。
著者
柏原 正樹 有木 進 谷崎 俊之 中島 俊樹 加藤 周 三輪 哲二 SCHAPIRA Pierre KANG Seok-Jin VILONEN Kari D'AGNOLO Andrea
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

この5年間の表現論に関連した研究の成果として大きなものが3点挙げられる。第一は、確定特異点型ホロノミーD-加群のリーマン・ヒルベルト対応を不確定特異点型ホロノミーD-加群に拡張したこと(A. D'Agnoloとの共同研究)、第二は、余次元3予想の肯定的解決(K. Vilonenとの共同研究)、第三は、円分箙ヘッケ代数を用いた量子群の表現の圏化である(S-J. Kangとの共同研究)。
著者
高橋 庸哉 新保 元康 土田 幹憲 佐藤 裕三 小笠原 啓之 割石 隆浩 神林 裕子 佐野 浩志 坂田 一則 細川 健裕 土門 啓二 松田 聡 本間 寛太 伊藤 健太郎 杉原 正樹 中島 繁登 吉野 貴宏
出版者
北海道教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

開発してきた雪に関するWebコンテンツの授業での普及を図るために、コンテンツの拡充と共に児童向けワークシート及び教員向け学習プラン集、教員研修プログラムの開発を行った。ワークシートを授業で利用した教員は5段階で平均4.8と高く評価した。教員研修プログラム後に参加小学校教員の45%はこのコンテンツを利用しており、プログラムが有効に機能した。また、コンテンツが授業に役立ったかについて5段階で4.5と答えており、Webコンテンツの内容妥当性も示された。
著者
辰巳 浩隆 黒田 洋生 竹本 靖子 小川 歓 福島 久典 佐川 寛典 植野 茂 白数 力也 神原 正樹 大東 道治 毛利 学
出版者
大阪歯科学会
雑誌
歯科医学
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.403-407, 1994
被引用文献数
14

臨床の場から分離した methicillin-resistant staphylococci (MRS) 8株と標準株4株に対するアクア酸化水の殺菌効果を検索するために, アクア酸化水と対照の消毒剤 (グルタルアルデヒド, 次亜塩素酸ナトリウムおよび塩化ベンザルコニウム) の最小殺菌濃度を測定し, 比較検討した.<br> その結果, 4倍希釈したアクア酸化水では, 標準株の <i>Staphylococcus aureus</i> Oxford 209P と <i>Candida albicans</i> ATCC 10259 の発育が, また2倍希釈液では <i>Staphlococcus aureus</i> Oxford 209P の発育が認められた. しかし, 原液のアクア酸化水では, すべての供試菌株に対して全接触時間とも菌の発育が抑制された. 一方, 対照の消毒剤では, MRS 1株に対する 0.01% 次亜塩素酸ナトリウムの場合を除いて, すべて有効であった.<br> このことから, 原液のアクア酸化水は, 対照の消毒剤と同等あるいはそれ以上の優れた殺菌力を有すると考えられる.