著者
吉田 達司 古川 宏
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.443-444, 2020-02-20

モバイルアプリケーション(アプリ)はユーザが同意することで,端末内の様々な情報を取得している.アプリの多くは,ユーザが同意(アクセス許可)する際に詳細な情報を提示していない.そのため,ユーザがアクセス許可の意思決定をするためには,アプリについて調べた上で,許可するか否かを決定しなければならない. 本研究では,アクセス許可の意思決定前にユーザの個人状況に合わせた支援情報を提供するツールの検討を行っている.本稿では,ユーザの個人状況とアクセス許可時にユーザが求める情報について中高生を対象として調査を実施し,収集した情報の相関関係から,ユーザの個人状況を考慮した支援情報を決定する手法の検討を行った.
著者
稲垣 大輔 長谷川 慎一 吉田 達也 大佛 智彦 米山 克也 笠原 彰夫 山本 裕司
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.141-147, 2010-02-01 (Released:2011-12-27)
参考文献数
15
被引用文献数
3 2

はじめに:高齢者大腸癌症例の術後合併症のリスク因子を検討して,手術リスク評価法であるEstimation of Physiologic Ability and Surgical Stress(以下,E-PASS)の高齢者大腸癌に対する有用性の評価を行う.方法:2002年から2007年まで,当院において原発巣を切除した大腸癌の75歳以上82症例の臨床病理組織学的因子と術後合併症を検討した.E-PASSの術前リスクスコア(PRS),手術侵襲スコア(SSS),総合リスクスコア(CRS)を算出し,術後合併症とE-PASSとの関連を検討した.結果:術後合併症は36症例(43.9%)に発生した.合併症非発生群(A群)と発生群(B群)に分類した.PRS, SSS, CRSはすべてB群において有意に高値で,またB群にはCRS 0.5以上の症例が有意に多かった.腸管穿孔,低栄養,PS 2または3, ASA分類3または4の症例はB群に有意に多く認めた.多変量解析の結果,CRS 0.5以上が術後合併症発生に関する独立したリスク因子として選択された.考察:E-PASSは高齢者大腸癌症例に対するリスク評価法として有用であると考えられた.
著者
吉田 達矢
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集 人文・自然科学篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSHU; Journal of Nagoya Gakuin University; HUMANITIES and NATURAL SCIENCES (ISSN:03850056)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.15-29, 2019-07-31

本稿では,明治時代(1868~1912年)に名古屋を訪れた外国人19人の日記・旅行記などの史料から,彼らが当時の名古屋をどのように見ていたのか,どのように滞在し,名古屋の何に注目したのか,などの問題について考察した。まず滞在日数に関しては,個々人によって異なり,特定の傾向は見出せなかった。宿泊場所は,秋琴楼・支那忠・名古屋ホテルがよく利用された。訪問場所としては,名古屋城を見学したあるいは何らかの言及をしたのは19人中14人であったことから,明治時代の名古屋では名古屋城が外国人にとって一番の観光場所であったと推測される。名古屋の特産品として認識されていたのは,陶磁器(七宝焼)や扇(子)などであった。名古屋に対するイメージとしては,明治半ばころから「近代的な産業・工業都市」として徐々に認識されるようになり,名古屋の人たちに対する印象は概ね好意的であったといえる。
著者
鞍谷 文保 北林 研人 小川 渉 吉田 達哉 長村 光造 小出 俊雄 文珠 義之 水田 泰次
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.17-00110, (Released:2017-07-06)
参考文献数
13

Cymbals are percussion instruments that vibrate and radiate sounds when hit with a stick or when used in pairs. The sound radiated from a cymbal depends on its vibration characteristics. Cymbals are made through spin forming, hammering and lathing processes. The spin forming creates the domed shape of cymbals, determining the basic vibration characteristics. The hammering and lathing make specific sound quality adjustments by changing the vibration characteristics. In this paper, we focus on how the hammering affects the cymbal's vibration characteristics. The hammering produces many shallow dents over the cymbal's surface, generating residual stresses in it. These residual stresses change the vibration characteristics. We perform finite element analysis of the hammered cymbal to obtain its vibration characteristics. In the analysis, we use thermal stress analysis to reproduce the stress distribution and then with this stress distribution we perform vibration analysis. The results show that the effects of thermal load (i.e., hammering) vary depending on the mode: an increase or decrease in the natural frequency. As a result, the peak frequencies and their peak values in the frequency response function change.
著者
對馬 宣道 栗田 明日香 大森 聖 菊地 萌 鈴木 波 前田 亮輔 太田 能之 吉田 達行 中尾 暢宏 田中 実
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.343-348,図巻頭1p, 2014-03

日本ウズラの卵の斑紋は,極めて特徴的であり人々の目を惹くため,1960年代の研究者たちの興味は,もっぱら卵管の卵殻腺部からの色素分泌と,卵殻表面への色素沈着に向けられていた。また,これらの研究者が,対象とした日本ウズラの卵殻色素と言えば,独特の斑紋の形成に深く関与しているプロトポルフィリンであった。そのため,1970年以降も日本ウズラの卵殻色素に関する研究は,プロトポルフィリンに着目したものばかりであった。そのなかで,Pooleは日本ウズラ卵の卵殻色素としてプロトポルフィリンの他に,ビリベルジンが存在することを指摘している。彼はその論文のなかで,日本ウズラの卵を割って内側(卵殻膜側)を観察したとき,卵殻内側の色が薄茶色をしているものと,緑色をしているものの2つに大別できることを示している。さらに,彼は内側の色が緑色をしている日本ウズラ卵殻から抽出した溶液を用いて,その吸収スペクトルをとったところ,プロトポルフィリンのピーク(波長415nm)以外に,波長680nm付近に異なるピークが存在することを見出した。Pooleは,この波長680nmにピークを示す物質をビリベルジンであろうと推測している。最近,日本ウズラの卵殻腺部からの抽出液を用いて,質量分析を行った研究によると,卵殻腺部にはプロトポルフィリンの他に,ビリベルジンが存在することが明らかにされている。
著者
吉田 達郎 小笠原 靖 岡田 千穂 押賀 佐知子 赤野 裕文 畑江 敬子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.20, pp.60, 2008

<BR>【目的】<BR> 食酢を用いた減塩調味は実際の料理で広く利用されているが、どの程度の食酢の添加が減塩に効果があるのか詳細な検討は為されていない。本研究は実際の料理において食酢の添加が塩味に及ぼす影響を官能評価によって調べ、食酢を用いた減塩調味に関する知見を得ることを目的とした。本研究では、食塩濃度が異なり塩味強度が有意に識別される2種の料理が、食酢の添加で塩味強度が有意には識別されなくなることを減塩効果と定義した。<BR>【方法】<BR> 1)具材を含む中華スープ;酸度0.01~0.04%となる量の食酢を食塩濃度の低いスープにのみ添加し、食塩濃度の高いスープと塩味強度を2点識別法で比較した。2)サンラータン;両方のスープに酸度0.135%となる量の食酢を添加した場合を同様に調査した。3)豆腐;醤油に食酢を加えた酢醤油を豆腐にかけた場合の塩味強度を醤油単独の場合と比較した。また、食酢の代わりに水で希釈した醤油の評価も実施した。<BR>【結果】<BR> 1)では米酢で酸度0.01%、穀物酢で0.02%、米黒酢で0.04%分の食酢の添加で減塩率12.5%の減塩効果が確認された。2)では3種の食酢で減塩率12.5%および25%の減塩効果が確認された。3)では減塩率12.5%の減塩効果は確認できなかったが、同じ食塩濃度での比較では希釈した醤油よりも酢醤油の方が塩味が有意に強かった。1)3)で食酢の添加による塩味の増強効果が確認されが、その場合の食酢の濃度範囲や減塩効果は限定的であった。一方、3)で酸味を感じるために塩味が弱くても嗜好されたことや2)で酸味を強く利かせた場合に塩味の差が識別されなくなったことから、塩味の不足を酸味で補う調味法もまた有効な減塩法であると考えられた。
著者
谷野 忠嗣 青木 義広 吉田 達守 鷲見 裕 水田 泰一
出版者
一般社団法人日本PDA製薬学会
雑誌
日本PDA学術誌 GMPとバリデーション (ISSN:13444891)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.19-27, 2000 (Released:2006-08-01)
参考文献数
8

Fluidized-bed granulation has many operational parameters to be optimized in comparison with other simple wet granulation such as kneading or agitating. In addition, these parameters are not independent of each other: a change in one parameter often influences other parameters. Therefore, difficulties are sometime experienced with scale-up study of fluidized-bed granulation. It is a fact, however, that this granulation method has considerable merits to prepare highly compressible granules which can prevent capping incidents. It is experimentally known that tablets prepared by fluidized-bed granulation have usually higher hardness than those prepared by any other granulation methods. In this study, the authors discussed a scale-up and granule size control strategy on fluidized-bed granulation focusing on the moisture in granulation.
著者
鞍谷 文保 吉田 達哉
出版者
福井大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

シンバルは薄板円板状の打楽器で,ブロンズの薄板円板をシンバル形状に成形する成形工程と音質を調整する音質調整工程(ハンマリング加工,音溝加工)を経て製品となる.本研究では,シンバルの音質に大きな影響を及ぼす成形加工後のベル(シンバル中央の膨らんだ部分)の形状とハンマリング加工に注目し,それらがシンバル音に及ぼす影響を明らかにする.最初に,音響放射効率を用いてシンバルの振動と放射音の関係を調べ,ベルサイズにより放射音特性が異なる理由を検討する.次に,ハンマリング加工後のシンバルの振動・放射音の変化予測法を提案し,それを用いてハンマリング加工によりシンバルの振動・放射音特性が変化する理由を検討する.
著者
吉田 達平 松崎 拓也 佐藤 理史
雑誌
研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:21888779)
巻号頁・発行日
vol.2016-NL-225, no.2, pp.1-9, 2016-01-15

高校化学の計算問題の自動解答システムの開発を行った.システムではまず問題文に対する言語処理を行い,問題の意味を表す中間表現を生成したのち,計算処理を行い解答を導出する.本稿では特に前半の言語処理に関して,係り受け解析誤りの修正と,ゼロ代名詞のような省略された要素の検出について報告する.これらは非文法的なパターンを検出するヒューリスティクスと,高校化学分野に対する簡易的なオントロジーに基づき選択制限を記述した格フレーム辞書を用いて行う.
著者
松井 かおり 今井 裕之 吉田 達弘 McAvinchey Caoimhe 田室 寿見子 各務 眞弓 山田 久子 MURAKAMI Vanessa Cristiny
出版者
朝日大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、海外にルーツがあり多様な文化的背景を持つ子ども達が日本人地域住民と協同して行うドラマ・プロジェクトを調査し、これらの子ども達の発達を支えるドラマ活動の意義と可能性について考察を行った。調査は、外国人集住地区で活動する可児市国際交流協会や、移民大国であるUKのロンドン大学や演劇ユニットと連帯して行われ、複数回のドラマ・ワークショップ、国際シンポジウムを実施して、ドラマ活動を支える環境づくりについても議論した。
著者
吉田 達成 岡田 忠司 保母 敏行
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.48, no.10, pp.917-926, 1999-10-05
被引用文献数
1 3

前報において, アミド, ジオール及びシリカカラムを用いる水系順相法によるべプチド分離法を報告した. 今回, ベプチドの分離の保持機構を明らかにするために, ペプチドを構成する各アミノ酸の保持への貢献度を定量した. 本論文では, その貢献度を親水性保持係数 (hydrophilicity retention coefficients) として表現した.0.2%トリフルオロ酢酸+0.2%トリメチルアミンを添加したアセトニトリル-水系移動相を用い, アミド, ジオール, 及びシリカカラムの各カラムにおける121のべプチドの保持時間を検討した. 得られたデータを用いてシリカカラムに対しては, 線形回帰分析にて, アミド及びジオールカラムに対しては, 非線形回帰分析にて親水性保持係数を算出した. 各カラムにおける一組の親水性保持係数は, アミノ酸の保持の貢献への度合いをうまく説明した.