- 著者
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横山 美樹
小澤 道子
香春 知永
大久保 暢子
佐居 由美
- 出版者
- 聖路加看護大学
- 雑誌
- 聖路加看護大学紀要 (ISSN:02892863)
- 巻号頁・発行日
- no.29, pp.40-46, 2003-03
- 被引用文献数
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本学では現在,2年次に看護における基礎技術であるフィジカルアセスメント技術,基礎看護援助技術に開しての科目を開講し,2年終了時に5日間の基礎実習(臨地実習)を行っている。技術に関しては,実施・経験の有無が習得に大きく関係するため,今回学生が初めての基礎実習で既習のフィジカルアセスメント技術,看護援助技術をどの程度実施しているのか,また自己評価をどのように行っているのかの実態調査を行った。167名に調査を依頼し139名から回答を得た。その結果,以下のことが明らかになった。1.フィジカルアセスメント技術に関して:バイタルサインは全員が行っており,自己評価も高かった。その他の項目では,胸部・肺の視診,聴診,腹部のアセスメントが多く行われていた。自己評価は全体に3以上と高かったが,心臓のアセスメント,筋骨格系,神経系のアセスメントで低い傾向であった。2.看護援助技術に関して:環境整備,ベッドメーキングは全員が実施していた。その他寝衣交換,陰部洗浄,移動,オムツ交換,全身清拭,体位変換等日常生活援助の項目の実施率が多かった。逆に処置系の項目は実施率が少なかった。自己評価に関しては,どの項目も平均3以上と高かったが,清潔の援助,排泄の援助,体位変換,移動等が低い傾向であった。今回の結果より,できるだけ学生が自分の技術に対して客観的な自己評価を行えるような教員側のフィードバック,また限られた臨床実習期間で基礎看護援助技術をより実施・体験できるような工夫が必要だと考える。