著者
水野 学 小塚 崇彦
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.6-21, 2019-09-27 (Released:2019-09-27)
参考文献数
48

本稿の目的は,リード・ユーザーとメーカーの共創型製品開発について議論することである。ユーザーイノベーション理論の実務分野への応用は近年,ユーザー・コミュニティを活用した方法の研究が活発になっている一方,かつて主流であったリード・ユーザー法に関する研究はあまり進展が見られない。しかし高い革新性を持つ製品開発において,リード・ユーザー法はコミュニティ活用型よりも有効に機能する可能性がある。そこで本論文では,フィギュアスケートのトップクラスの選手による用具開発の事例を,リード・ユーザー論および情報の粘着性概念を手がかりに解釈することで,リード・ユーザーとメーカーによる共創型製品開発の意義と課題について明らかにする。
著者
小塚 一宏
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.129-136, 2016-10-01 (Released:2016-10-01)
参考文献数
14
被引用文献数
1 3

ここ数年におけるスマートフォンの急速な普及に伴い,“歩きスマホ”による駅のホームでの人身事故が多発し社会的な課題となってきた.自転車運転中の携帯電話操作などは2008年から,クルマ運転中の携帯電話操作などは1999年から改正道路交通法施行により禁止されているが,多くの人が何となく危ないと思いつつ“ながらスマホ”を行っているのが現実である.本稿では,歩行中・自転車運転中・クルマ運転中の“ながらスマホ”時の人の視線を計測し,スマホ操作時の視線は画面にくぎ付けで周辺の交通環境認識ができず非常に危険なことを示した.
著者
小塚 真啓
出版者
Kyoto University
巻号頁・発行日
2014-03-24

新制・課程博士
著者
小塚 真啓
出版者
日本税法学会
雑誌
税法学 (ISSN:04948262)
巻号頁・発行日
no.558, pp.99-127, 2007-11
著者
小塚 真啓
出版者
Kyoto University (京都大学)
巻号頁・発行日
2014

元資料の権利情報 : 許諾条件により本文は2015-03-24に公開
著者
丸山 伸 小塚真啓 中村 素典 岡部 寿男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.6, pp.49-54, 2006-01-20
参考文献数
7

近年,複数のIPアドレスを同時に利用するトランスポート層のプロトコルが注目を集めている.SCTPはこのようなプロトコルの代表的なもので,「TCP同様の信頼性」「TCPに類似したAPI」でありながら,「両端が複数のIPアドレスを利用する」という特散を持つ.しかし,これまでのSocket AIPは「1つのSocketには1つのIPアドレス」が割当てられることを前提としているため,1つのSocketに複数のIPアドレスを割りあてるSCTPとは親和性の悪い部分がある.そこで本論文では,1つのsocketに複数のIPアドレスを割当てるためのPF_BUNDLE(AF_BUNDLE)型を提案し,それに対応するようSocket APIを拡張する手法を提案する.その上で,getaddrinfo(3)のようなライブラリがこれらのPF_BUNDLE型を利用するようにホスト名の表記を拡張することで,SCTPのような複数アドレスを用いるプロトコルも,従来の「プロトコル独立プログラミング」の枠組みで適切に扱えることを示す.Recently transport protocols which handle multiple IP addresses are focused. SCTP is a representative of such Protocol, and has not only features of "TCP like reliability", "TCP like API", but of"Multiple IP addresses on both ends". Since "Socket API" assume that "single IP address for each socket", they are incompatible with SCTP which allocates multiple IP addresses for a single socket. In this paper, we first propose "PF_BUNDLE (AF_BUNDLE)" which are new kinds of address Family and protocol Family, which handle muldple IP addresses within a single socket, and we also propose extentions to "Socket API' to suite for "PF_BUNDLE". Next , we also improve libraries such as getaddrinfo(3) to be capable of handling "PF_BUNDLE", and show that "Protocol Independent Programing" style is still suitable for protocols like SCTP.
著者
関 英治 小塚 美由記 米田(和田) 実央 村尾 咲音 山根 拓也 荒川 義人 大久保 岩男 藤原 佳史
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.21-28, 2018-03-31 (Released:2018-04-18)
参考文献数
19

鰹節の熱水抽出液(鰹だし)は,ジペプチジルペプチダーゼ IV(DPP IV)阻害活性(IC50 値; 3049 µg/ ml)を有することから,ヒトにおける鰹だしの血糖上昇抑制効果の有無について,ヒト試験を用いた糖負荷試験を実施した.鰹荒節500 gに10倍量の水を加え煮出して150 mlを供した.糖尿病やその他の重大な疾患がなく,かつBMIが30未満の健常人(男性14名)を対象とし,鰹だし摂取30分後に糖を負荷し,0 分~150分まで血糖値を測定した.鰹だし摂取時は,米飯摂取 75 分および90分後の血糖値 ± 標準誤差は,鰹だし摂取時110.0 ± 5.9 mg/ dl対白湯摂取時134.9 ± 6.9 mg/ dl値;p < 0.01( p = 0.006)および鰹だし摂取時110.3 ± 6.8 mg/ dl対白湯摂取時129.3 ± 6.6 mg/ dl値;p < 0.05( p = 0.036)が得られ,有意に血糖値の上昇抑制作用が認められた.鰹だしと白湯摂取後の血糖下曲線面積を比較すると 鰹だし摂取時の面積は4753.1 ± 439.7 mg/ dl × min,白湯摂取時の面積は6879.4 ± 728.1 mg/ dl × minであり,血糖降下作用が認められた( p < 0.01, p = 0.005 ).空腹時血糖に対して鰹だし摂取前と鰹だし摂取後30分後の血糖値には有意差が認められなかった.鰹だし摂取糖負荷150分後には,血糖値が空腹時血糖まで復帰した.本ヒト試験において鰹だしに糖負荷血糖上昇抑制作用が認められた.鰹だしにはα-グルコシダーゼ阻害活性が認められなかった.試験中に副作用と考えられる自・他覚症状は認められなかった.
著者
建内 高昭 小塚 良孝
出版者
愛知教育大学実践総合センター
雑誌
愛知教育大学教育実践総合センター紀要 (ISSN:13442597)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.127-131, 2010-02

教員養成のあり方を検討することを目的として,第一に客観英語能力に関わる新入生前期と後期における英語能力の推移を考察した。第二に大学センター入試英語リスニング導入前後において入学者の客観英語力(特にリスニング力)への影響を探った。結果は,英語専攻・国際文化コースではいずれの年度においても客観英語力が向上していることが示された。次にセンター入試にリスニングが導入されたことにより,国際文化コースでは有意に得点が伸び,また英語専攻において有意差は示されていないものの得点が上昇していた。一方で幼児コースにおいては,有意な差は示されていない。これらから本学入学者において,英語専攻や国際文化コースなど英語を専攻する入学者はセンター入試にリスニングが導入され,より高い客観英語力を身に付ける契機となり得たと指摘できる。
著者
菊池 真 舘 延忠 小塚 直樹 二宮 孝文 小林 正裕 堀本 佳誉 内田 英二 佐々木 公男 辰巳 治之
出版者
札幌医科大学医学部
雑誌
札幌医学雑誌 = The Sapporo medical journal = The Sapporo medical journal (ISSN:0036472X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.39-44, 2005-08-01

Formalin is a main fixative in the field of pathology. Molecular biological analysis of formalin-fixed samples was difficult because formalin fixation decreased the quality of isolated DNA. Therefore, we compared the quality of DNA obtained by using DNA extraction kit (Sepa GeneR) to that using proteinase K. Using proteinase K, it was possible to extract high quality DNA, and obtain DNA from samples of 3 months fixative. Moreover, by proteinase K method, it was also possible to analyze aprataxin gene exon 5 in DNA extraction from formalin-fixed human brain tissues from a suspected case of early-onset ataxia with ocular motor apraxia and hypoalbuminemia (EAOH). The aprataxin gene exon 5 DNA sequences were obtained following in vitro gene amplification using nested-PCR. Mutation on aprataxin gene exon5 was not observed in the suspected case of EAOH; however, it was possible to perform sequence analysis of aprataxin gene exon5. This method was more useful for DNA extraction and direct sequencing of formalin-fixation samples than the kit method.
著者
渡邉 浩崇 養老 真一 外山 勝彦 小塚 荘一郎 佐藤 靖
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

本研究は、「冷戦終結が日本宇宙政策にどのような影響を与えたか」を明らかにするために、政治外交史を主としながらも、国際法、科学技術史、法情報学などの学際融合的アプローチによって、冷戦期、冷戦終結前後、冷戦後の日本宇宙政策を再検証するものである。日米両国の一次資料(政府内部文書等)を徹底して収集・分析・整理することで、日本宇宙政策の歴史と資料の一つの総括を行う。その成果を発表・共有し発展させる場として、国際研究会を開催するとともに、収集資料の内容・属性や資料間の関係を分析・整理した「宇宙政策法文書データベース(リンクド・オープン・データ、LOD)」の構築と公開を試みる。
著者
小塚 直樹 橋本 伸也 宮本 重範 小神 博 横井 裕一郎 仙石 泰仁 三島 与志正
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.371-375, 1992-07-10
被引用文献数
2

大規模な設備が不要で, 被検者に対しても様々な負担がかからない歩行分析を検討する目的で, 痙直型脳性麻痺児20名, 正常児10名を対象に側方からの映像歩行解析を行いスティックピクチュアにより定量化した。その結果, crouching gait を呈する脳性麻痺群と正常群との間に歩行速度, 股関節・膝関節の運動性, 歩幅, 立脚期/遊脚期の比率との間に有意差が認められたが, 上下の重心動揺は有意差が認められなかった。また脳性麻痺群において, 歩幅と歩行速度の間の相関傾向が, 正常児群において, 年齢と歩行速度の間の相関関係がそれぞれ認められ, その他のパラメーターも含め crouching gait の特徴を定量化により示すことができた。
著者
佐藤 健司 小原 秀一 塚口 功 安井 浩一 中田 健 玉井 正彦 小林 芳夫 小塚 隆弘
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.239-244, 1977-03-01 (Released:2013-05-24)
参考文献数
16

正常な房室大血管関係をもつ両房室弁交叉症(criss-cross heart)の1例を報告する.心室中隔欠損,左肺動脈低形成,動脈管開存を合併していた.特徴ある心血管造影所見を呈し,右下側に形態学的左室,左上側に形態学的右室があり,心室中隔は上下の心室間にほぼ水平方向の陰影欠損として認められ,大動脈は右前方に,肺動脈は左後方に位置し,見かけ上は{S,L,D}であるが心房心室関係および心室大血管関係はいずれも正常で,両房室弁を流れる血流が交叉する両房室弁交叉症となっていた.形態発生学的にbulboventricular loopが心臓長軸を中心にして心基部に向って時計方向に,さらに心臓前後軸の回りに後方からみて時計方向に異常回転した結果と考えられ,Andersonの命名法によれぽ,Solitusconcordant(l-rotated)-normalと表現できる.