著者
山本 修 福田 大樹 澤井 淳 木俣 光正 笹本 忠
出版者
THE CARBON SOCIETY OF JAPAN
雑誌
炭素 (ISSN:03715345)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.195, pp.420-423, 2000-12-20 (Released:2010-06-28)
参考文献数
16

An ion-exchange resins were treated for I h by an aqueous solution of MgSO4 with a concentration of 1 mol dm-3 and they were carbonized for 1h in a high purity N2 gas at the temperature range from 300 to 1000°C. For the obtained spherical carbon containing MgO, the bactericidal effects for Escherichia coli were studied by colony count method. From XRD measurements of carbonized resins, MgO of cubic phase was detected and no graphite was observed. The amount of MgO in the carbon samples was a constant value of 30wt%, irrespective of the carbonization temperature of an ion-exchange resin exchanged by Mg2+. From the results of bactericidal tests, it was found that the antibacterial activity increased with the increase of the crystallinity of MgO dispersed in carbon samples, i.e., the increase of carbonization temperature. On the sample carbonized at 1000°C, it was clarified to show the bactericidal action for Escherichia coli.
著者
山本 修身 佐藤根 寛
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.419-426, 2011 (Released:2011-02-22)
参考文献数
8
被引用文献数
2

The fifteen puzzle is a sliding puzzle which has fifteen pieces on which numbers from 1 to 15 are printed. Using the IDA* algorithm with an admissible evaluation function, we can obtain an optimal solution of the puzzle. The performance of the algorithm depends on the evaluation function. The most simple evaluation function is the Manhattan evaluation function, whose value is the sum of the Manhattan distances from the positions of the corresponding pieces in the goal configuration. In this paper, we propose an evaluation function whose values are greater than or equal to that of the Manhattan evaluation function. Our evaluation function refers an approximated database of the gap-2n set. The database is computed beforehand like pattern databases, but it is completely different from pattern databases. The belongingness of a configuration of pieces to the set has to be checked by the database. Using an evaluation function based on the gap-8 set, we were able to reduce the number of search nodes to about 2.5×10-4 times in average with the IDA* algorithm compared with the Manhattan evaluation function. We also show that combining an evaluation function by gap-8 set and an evaluation function by additive pattern databases of disjoint seven and eight pieces, we were able to reduce the number of search nodes by about 53 compared with the evaluation function only by the additive pattern databases.
著者
武原 弘典 松川 義純 田中 裕 山本 修平 堀谷 亮介 西森(佐藤) 婦美子
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.246-251, 2018 (Released:2019-02-27)
参考文献数
13

発達障害に合併する睡眠障害に対して漢方治療が有効であった2例を報告する。症例1はアスペルガー障害の15歳女子で,主訴は起床困難,入眠困難,易疲労性であった。陰血不足で肝気の昂りが抑えられず,緊張興奮状態に陥り易く上記症状が生じると考えた。抑肝散に甘麦大棗湯を併用し,起床困難は改善し毎日通学できるようになった。症例2は注意欠如多動性障害の17歳男子で,起床困難や倦怠感,易疲労性が主訴でしばしば緊張興奮状態となった。小建中湯内服で症状はやや改善傾向があったが,肝気を巡らす四逆散を併用後は毎日通学できるようになった。漢方医学では睡眠も含め精神の安定には血が重要であり,また幼少期は気血の不足がおこりやすいと捉えており,発達障害における二次障害の治療に際し補陰血に着目することが有用であると考えた。
著者
野村 大成 山本 修 石井 裕
出版者
大阪大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1988

放射線や、化学物質の遺伝的影響は、マウス特定座位法(100万マウス実験)に代表される如く、その検出に膨大な費用と施設を必要とし、現在ではその実施は不可能に近い。しかし、野村による“マウス催奇性突然変異"は、父または母マウスに放射線を照射し、正常マウスと交配すると次世代に奇形が誘発されることを発見したものであり、短期間に少数のマウスで異常を検出でき、しかも、ヒトに見られるのと同一の奇形が誘発された。以下に3年間の正果をまとめた。1.催奇性突然変異検出法の確立(化学物質での応用): X線のみならず、ENU、DMBA、4NQOを雄マウスに投与することにより、F_1に奇形は誘発された。しかも、X線による結果とは異り、ENUは精原細胞期の方が高感受性であった。特定座位法による結果と完全に一致した。2.機能異常(仮死)の検出法の確立: ENUおよびX線を雄マウスに作用させ、F_1胎児を妊娠18日目に帝王切開にて取り出し、人工蘇生を行った。蘇生不能児(仮死)がF_1に有意に高率に誘発され、その半数は形態学的奇形を伴っていなかった。3.誘発奇形の遺伝性: F_1に誘発される奇形の多くは致死的なものであった。生存可能な奇形のうち、小人症、曲尾は、次世代に低い浸透率ながら遺伝することが解った。4.精子授精能への障害: 微量の合成洗剤につけたヒトおよびマウス精子は、ハムスタ-卵に対し授精能力を失うことが解った。5.WHO勧告の作成: 野村による催奇性突然変異検出法を医薬品や環境有害物質の遺伝毒性検出法として用い得るか否か、平成2年4月、WHOにて討議し、加盟国への勧告文を作成した。6.将来への展望: 本検出法は、追試もなされ、確立された。今後はヒトでの疫学的調査と機能異常児の検出が重要である。
著者
大前 隆仁 松川 義純 山本 修平 武原 弘典 西森(佐藤) 婦美子
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.307-310, 2015 (Released:2016-02-09)
参考文献数
15
被引用文献数
1

レストレスレッグス症候群(RLS)は,主に夜間,下肢に不快な異常感覚を自覚し,睡眠障害の原因となる疾患である。今回,RLS の二症例を経験したので報告する。症例1は60歳男性。他院でRLS と診断され,標準的治療を受けて一定効果があったが,増悪を来した。滋陰降火湯エキス及び桂枝茯苓丸エキスを開始したところ,1週間で睡眠の質が大きく改善し,下肢症状も改善した。症例2は30歳男性。6ヵ月前から下肢に不快な異常感覚が出現し,増悪した。睡眠が障害され,日中の仕事などに支障を来した。滋陰降火湯エキスと柴胡加竜骨牡蠣湯エキスを開始したところ,初服で下肢症状はほぼ消失し,睡眠も良好となり2週間で廃薬とした。RLS は夜間に症状が増悪することから陰血の不足があると考える。また,虚熱による手足煩熱を伴う場合は清熱が必要である。二つの点から,滋陰降火湯の有効性が示唆された。
著者
南 修司郎 山本 修子 加藤 秀敏 榎本 千江子 加我 君孝
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.232-236, 2018-06-30 (Released:2018-08-11)
参考文献数
12

要旨: LENA (Language ENvironment Analysis) システムとは, 主に乳幼児を対象とした周囲の音声言語環境を録音及び解析する統合情報処理ソフトウェアである。今回, 聴力正常児5例, 先天性難聴児2例, 難聴高齢者7例を対象に LENA システムの日本語環境での解析可能性を検証し, LENA システムを用いた聴覚言語リハビリテーションの応用を探った。いずれのグループでも, LENA システムを用いて音声言語環境を調査することは可能であった。聴力正常児と難聴児の聞こえの環境は, ほぼ同等であったが, 高齢難聴者では, 乳幼児に比べてテレビなど電子音の割合が増えていた。大人の発話数, 子供の発声数, 会話のやり取り数という言葉の量についても, 日本語環境で LENA システムを用いて測定可能であった。しかしながら英語環境におけるパーセントタイル値と直接比較することは出来ないため, 日本語環境でのコントロールデータの構築が待たれる。
著者
野沢 健人 中岡 義貴 山本 修平 佐藤 哲司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.204, pp.41-46, 2014-09-03

近年,レシピ投稿検索サイトに大量の料理レシピが投稿されている.これらのレシピの中には,一部の食材を入れ替えた類似レシピが数多くある.本研究では,大量のレシピデータの中から,特定の食材に対する代替可能な食材を発見する手法を提案する.調理手順中に記述された食材と調理法を特徴に,ニューラルネットワークに基づく言語モデルとして知られるword2vecを用いて,特定の食材に対して他の食材の類似度を算出することにより,代替可能な食材を発見する.数十万件のレシピデータを用いて評価した結果,提案法の有効性を確認したので報告する.
著者
本田 博巳 吉武 直哉 山本 修治 芦田 貴史 川本 友久 辻 隆司 轟木 俊男
出版者
石油技術協会
雑誌
石油技術協会誌 (ISSN:03709868)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.61-67, 2013 (Released:2015-04-03)
参考文献数
8
被引用文献数
2 2

The On'nagawa Formation in Akita Sedimentary Basin is composed of siliceous mudstone and volcaniclastics. The volocaniclastic facies have been productive reservoirs of oil and gas fields in the Neogene Akita Basin, North Japan. The mudstone facies have been recognized to be potential source rocks for hydrocarbons pools in the reservoirs. After a long period of oil and gas production in the basin, a potential exploration concept of a new play in the siliceous rocks is required to keep the productivity of the basin.This study reports a basic description of physical properties of the siliceous mudstone facies in order to provide a basis for the idea of shale play in the On'nagawa Formation. Wireline logs (GR, Δt, ρb) are basic data for our description of the physical rock properties as well as descriptions of cutting lithology.
著者
山本 修子 南 修司郎 榎本 千江子 加藤 秀敏 松永 達雄 伊藤 文展 遠藤 理奈子 橋本 陽介 石川 直明 加我 君孝
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.122, no.8, pp.1118-1126, 2019-08-20 (Released:2019-09-05)
参考文献数
12
被引用文献数
1

2017年に成人人工内耳適応基準が改定され, 高度難聴例が追加となった. そこでわれわれは当院成人人工内耳例から, 新基準で新たに人工内耳の対象となる症例の臨床像の解明とその装用効果の検討, 特例として適応を検討すべき症例の解明を目的に研究を行った. 当院で人工内耳埋込術を行った18歳以上の症例を対象に, 術前聴力データが従来の基準に該当する「旧基準群」, 新たに追加された基準に該当する「新基準群」, どちらにも該当しない「特例群」に分類した. 各群について, 手術時年齢, 発症時期, 難聴の原因・病態, 術後語音聴取能を調べた. 新基準群は全例が言語獲得後発症で, 原因不明の進行性難聴が大多数を占めた. 術後語音聴取能は新基準群と旧基準群は同等の結果であった. 特例群のうち非術耳の術前語音明瞭度が良好であった2例は常用に至らなかった. 視覚障害合併者は非合併者と比較して語音聴取能が良い傾向にあった. 新基準群の術後聴取能は旧基準群と同等で, 新適応基準により, 言語獲得後発症の進行性難聴患者の病悩期間を短縮できる可能性が示唆された. 特例群の中で Auditory Neuropathy および言語獲得後発症の視覚障害合併例に人工内耳が有用であった. 良聴耳に新基準も満たさない程度の残存聴力がある症例の非良聴耳に人工内耳を行った場合, 従来のリハビリテーションでは限界があると考えられた.
著者
菊池 耕士 山本 修一 四日 洋和 吉井 英文 安達 修二
出版者
Japan Society for Food Engineering
雑誌
日本食品工学会誌 (ISSN:13457942)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.169-175, 2013-12-15 (Released:2015-06-18)
参考文献数
16
被引用文献数
8 16

魚油や植物油などの液状脂質を食品高分子(包括剤または賦形剤という)の濃厚水溶液とともに乳化し,得られたO/Wエマルションを噴霧乾燥などにより急速に脱水して,微小な油滴を包括剤の乾燥層で被覆する技術を脂質の粉末化という.液状脂質を粉末化すると,脂質の酸化が抑制されたり,油相に含まれる芳香成分の放散速度が制御できるなどの利点がある.脂質を粉末化した際に,表面に露出した油の割合(表面油率)は,酸化や放散のされやすさの指標となり,一般的には,この値が低いほど良好な粉末化物といえる.粉末化物中の脂質の割合(含油率)が少ないほど,脂質の酸化が実質的に停止する未酸化率が高く[9],また油滴が微細なほど表面油率が低いことが報告されている[12].前者の現象に対して,浸透理論[14]を適用した解析が試みられている[9].近年,油滴の微細化技術が進展してきた.そこで,粉末化する際の油滴径が表面油率に及ぼす影響を傾向的に知るため,2次元または3次元の浸透理論を適用して検討した.また,乾燥条件により粉末化脂質は内部に空隙ができることがある.そのような中空粒子の表面油率についても検討した.2次元および3次元モデルでは,正方形または立方体の一辺をそれぞれNo分割し,No2またはNo3個の格子を考え,乱数を発生させることにより,粉末中の脂質の体積分率に対応するように脂質が存在する格子を決定した.2次元および3次元モデルではそれぞれ,表面に接する格子の脂質と辺または面で接する格子の脂質は抽出されると考え,脂質が存在する全格子に対する表面から連結している格子の割合を表面油率と定義した.中空粒子では,正方形または立方体の内部に一辺の分割数がNiの正方形または立方体を考え,その比Ni/Noをパラメータとして,中空の大きさが表面油率に及ぼす影響を検討した.中実および中空粒子ともに,表面油率が急激に増加する粉末中の脂質の体積分率の閾値が存在し,2次元モデルより3次元モデルの方がその値は小さかった.また,中空粒子では,Ni/Noが大きい(中空が大きい)ほど,表面油率が大きくなった.外辺の分割数Noの逆数(1/No)は,油滴の大きさに対応する.2次元および3次元モデルともに,Noが大きいほど,すなわち油滴が小さいほど,表面油率が低く,粉末化する際に油滴を微細化することは,脂質の酸化の抑制に有効であることが示唆された.また,Ni/Noが大きいほど表面油率が高くなることより,中空粒子では脂質が酸化されやすいとの経験則に合致したが,その影響は顕著ではなかった.
著者
長野 正孝 山本 修司
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.81-96, 1992-06-05 (Released:2010-06-15)
参考文献数
7

中米地峡運河は、16世紀からその必要性が叫ばれていたが、20世紀初頭になって、水路と人造湖、閘門、ダムを擁する構造物として、パナマに完成した。それに至るまで、技術の進歩と計画規模の増大という相克の歴史があった。すなわち、中米地峡運河の計画は、それぞれの時代に新しく生まれた土木技術を取り入れながら、より優れたものになってきたが、一方では、この200年間に船舶が飛躍的に大型化したことによって、要求される運河の規模が大きくなり、膨大な土量を掘削し、巨大な閘門を建設することを余儀なくさせられてきた。本論では、その歴史について、技術面に焦点をあてて、以下の点について、分析、評価を行った。第一に、18世紀までのヨーロッパの技術では、この中米地峡に、運河を建設することは不可能であったことを幾つかの角度から傍証した。第二に、レセップスの時代には、技術的な制約はほぼ解決し、中米地峡運河は、パナマにおいて、その規模は別にして、可能となっていたことを傍証した。すなわち、この時代には、連続して閘門をつなぎ大きな水位差を克服する技術や大きな水圧に耐える鋼鉄製ゲート、近代測量技術、コンクリート技術などがほぼ確立し、水路掘削に不可欠な掘削機械、浚渫船、ダイナマイトなども登場した。第三に、何故、近代運河に鋼鉄製ゲートが必要となってきたかについて分析した。すなわち、伝統的なヨーロッパの閘門式運河では、その水位差が5mになると限界に達するという経験則があったが、本論では、その原因の一つがゲートの材質にあることを明らかにし、中米地峡運河実現のためには鋼鉄製ゲートが必要であったことを傍証した。第四に、閘門をコンクリート構造にすることによって、大型の閘門と給水用のダムが可能になったことも明らかにした。すなわち、19世紀末からフランスとアメリカによって行われた現パナマ運河のプロトタイプの計画から、重力式コンクリート構造が不可欠となった背景とその技術水準を分析した。第五に、パナマ運河の最近の計画と掘削土量の変遷について評価し、将来の運河のあり方を示唆した。
著者
武田 悠暉 山本 修平 西出 亮 高田 秀志
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.249-250, 2016-03-10

近年,携帯端末の普及によりゼミや会議など1つの場所に集まって多くの端末間でコンテンツを共有するような場面が増加している.このような場面において,ファイルサーバやクラウドストレージを用いる共有方法ではアクセスポイントにアクセスが集中して通信速度が低下する可能性がある.また,USBメモリや1対1の端末間共有を用いる方法では,共有のための操作を複数回行う必要がある.そこで,本研究では多くの端末間でコンテンツの共有を可能にするようなネットワークを,iOS端末を対象に,Multipeer Connectivityフレームワークの持つ様々な制約を考慮した上で実現する.