著者
Hollander John 武田 雅子 岡村 眞紀子
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学研究紀要 (ISSN:21860459)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.119-125, 2013-01

原著Rhyme's Reasonは、詩、特に英語の詩・韻文の法則、またその特質を、実際に詩を使って分かりやすく説明した書である。「詩」で「詩」を、「韻文」で「韻文」を説明するところが、本書の特色であり、面白くユニークなところである。そこがまた翻訳を困難にもしているのであるが。本稿は、「John Hollander 著Rhyme's Reason 翻訳〔1〕」(『大阪樟蔭女子大学研究紀要』第2巻)および「John Hollander 著Rhyme's Reason 翻訳〔2〕」(『大阪樟蔭女子大学 英語と文化』第2号)に続くものである。連による分類の続きとして、tercet(三行連)、quatrain(四行連)[その中に含まれるballad stanza(バラッド連)、commonmeasure(普通律)、long measure(讃美歌調)]、ottava rima(八行連詩)、sapphics(サッフォー連)、rhyme royal(帝王韻)、Spenserianstanza(スペンサー連)、terza rima(三行連詩)の定義付けのあと、sonnet(ソネット)の定義に入る。これは、韻の踏み方により、大きくイギリス形式とイタリア形式に分かれるが、他にtailed sonnet(有尾ソネット)などの変形があげられ、最後に音節で数えられるソネットで終わる。
著者
松岡 裕美 岡村 眞
出版者
高知大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

宝永南海地震(西暦1707年)のように南海地震と東南海地震が連動する巨大型南海地震の再来周期を明らかにすること目的として、土佐湾沿岸域の津波堆積物の調査を行った。その結果、土佐市蟹ヶ池において過去2000年間の履歴を解明することができた。この結果は日向灘沿岸域で明らかにされている履歴と良い一致を示し、巨大型南海地震は300-350年程度の周期で発生していることが明らかになった。
著者
岡村 眞
出版者
一般社団法人 電気設備学会
雑誌
電気設備学会誌 (ISSN:09100350)
巻号頁・発行日
vol.29, no.11, pp.887-890, 2009-11-10 (Released:2014-10-08)
参考文献数
3
被引用文献数
2
著者
千田 昇 竹村 恵二 松田 時彦 島崎 邦彦 池田 安隆 岡村 眞 水野 清秀 松山 尚典 首藤 次男
出版者
一般社団法人 日本活断層学会
雑誌
活断層研究 (ISSN:09181024)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.23, pp.93-108, 2003-06-30 (Released:2013-03-22)
参考文献数
11

The writers describe the location and active mode of a fault (Funai fault) lying concealed under the town area of Oita City, by analyzing lots of the drilling survey, the reflection method and the Geo-slicer investigation.The Funai fault is the eastern part of“Beppu bay south coast fault group”, which com p osed of the Horita-Asamigawaa fault, Beppu bay south coast fault and Funai fault, extended from west to east with extension about 20km.The very position in Oita plain is considered from Kasugaura to the south of Maizuru bridge located at the left bank of Oita river.It was c o nfirmed in the drilling survey, and the amount of vertical displacement of the K-Ah volcanic ash layer in a main fault is 16m at the Funai castle traverse line. According to existing bore hole data, the maximum amount of displacement of the Funai fault is 18m to the west of Funai castle. The average rate of vertical displacement after the K-Ah volcanic ash (6,300 years BP) is 2.2-2.5m/1000 year, and the Funai fault is estimated one of the A class active faults in Kyushu.The latest activity of the Funaifault is thought to be time between before 1,540yBP dated at the lower part of the uppermost mud layer which does not show the displacement and after 2,350yBP dated in the peat layer in upper sand and gravel bed which shows displacement.The problem in the future is the clarification of the fault continuation to the further east, and it is necessary to elucidate accurate distribution and the activity history of the concealed faults lying under whole the Oita plain.
著者
島崎 邦彦 中田 高 中村 俊夫 岡村 眞 千田 昇 宮武 隆
出版者
東京大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1992

別府湾中央断層および北西部の三名沖断層、沖の瀬沖断層において音波探査およびピストンコアリングによる堆積物採取を行った。別府湾中央断層では過去6300年間に最大20mの上下食い違い量が見いだされている。この最も活動度の高い部分でコアリングを行い、断層の南北両地点で海底下16mを超える深度までの連続不撹乱試料を得ることができた。断層を挟む堆積物の対比結果により、海底面から海底下約2.5mまでは大きな上下食い違いを生じていないことが明かになった。年代測定の結果を考慮すると、過去1000年間この断層からは大きな地震が発生していないと結論される。しかし、断層の北側海底下2.5mから5mまでの間に、断層の南北で約7mの上下食い違いを生じている。この約7mの上下食い違いは年代測定の結果によると、2000年前から1000年前までの間に生じたと推定される。対比面の数が少ないため決定的な議論はできないが、約2000年前に7mの上下食い違いを生ずる大地震が発生した可能性がある。(他の可能性は、2000年前から1000年前までの間に複数回地震が発生した。)過去6300年間に約20mの上下食い違いを生じているので、一回の地震で7m食い違いを生ずるとすれば、過去6300年間に3回地震を発生したはずである。平均繰り返し間隔は約2000年となる。これは、昨年度の研究によって明かとなった中央構造線活断層系西部の松山沖の部分の繰り返し間隔とほぼ等しい。この両者はほぼ同じ時代に地震を発生している可能性があり、80km近く離れているが、力学的になんらかの連動性を持っているのかも知れない。中央構造線活断層系の四国中央部、および四国東部の部分も同様な繰り返し発生間隔であるとの推定があるが、最新の地震活動は、いずれも2000年前より新しい。このため現在の地震発生ポテンシャルは、西部の松山沖が最も高いと考えられる。同様に、別府湾中央断層も地震発生ポテンシャルが相対的に高いと結論される。
著者
篠原 雅尚 村井 芳夫 藤本 博己 日野 亮太 佐藤 利典 平田 直 小原 一成 塩原 肇 飯尾 能久 植平 賢司 宮町 宏樹 金田 義行 小平 秀一 松澤 暢 岡田 知己 八木 勇治 纐纈 一起 山中 佳子 平原 和朗 谷岡 勇市郎 今村 文彦 佐竹 健治 田中 淳 高橋 智幸 岡村 眞 安田 進 壁谷澤 寿海 堀 宗朗 平田 賢治 都司 嘉宣 高橋 良和 後藤 浩之 盛川 仁
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
2010

2011年3月11日、東北地方太平洋沖でM9.0の巨大地震が発生し、地震動・津波被害をもたらした。この地震の詳細を明らかにするために、各種観測研究を行った。海底地震観測と陸域地震観測により、余震活動の時空間変化を明らかにした。海底地殻変動観測及び地震波反射法構造調査から、震源断層の位置・形状を求めた。さらに、各種データを用いて、断層面滑り分布を明らかにした。現地調査により、津波の実態を明らかにし、津波発生様式を解明した。構造物被害や地盤災害の状況を明らかにするとともに、防災対策に資するデータを収集した。
著者
武田 雅子 岡村 眞紀子 岡村 眞紀子
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学研究紀要 (ISSN:21860459)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.117-122, 2012-01-31

原著Ryme's Reason [Rhyme's Reason]は、詩、特に英語の詩・韻文の法則、またその特質を、実際に詩を使って分かりやすく説明した書である。「詩」で「詩」を、「韻文」で「韻文」を説明するところが、本著の特色であり、面白くユニークなところである。そこがまた翻訳を困難にしてもいるのであるが。本稿はその冒頭「詩とは何か」から「韻律について」の前半部分の翻訳である。「詩」は、我々の生に不可欠なものとして確と存在するが、その定義は不可能に近い。一方、「韻文」はまず、その韻律から説明が可能になる。英詩はヨーロッパ古典の伝統に則りつつも、言語の特質の違いから、韻律の拠って立つところが、音節の「量」(quantity)から「強さ」(stress)へと大きく変化し、独自性を形成した。その独自性を活かした韻律をiamb(弱強格)、trochee(強弱格)、spondee(強強格)、dactyl(強弱弱格)、anapest(弱弱強格)と分類する。また行における「歩」の数からも説明が可能となり、iambic pentameter(弱強五歩格)といったふうに詩型は定義付けられる。