著者
森田 泰智 森地 茂 伊東 誠
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.I_595-I_611, 2013 (Released:2014-12-15)
参考文献数
24
被引用文献数
2

近年,東京の都心駅周辺で急速に都市開発が進展し,これにより,駅施設の処理能力を上回る旅客のホーム上での滞留が発生するなど,鉄道駅で激しい混雑が見られるようになった.しかし,上記の駅周辺での都市開発の進展は,駅施設に急激な負荷をかけることとなるが,駅施設が交通量の増加にどこまで耐えられるのかについて,曖昧で把握されていない.そこで本研究では,都心駅周辺の急速な都市開発による鉄道駅の激しい混雑への対応に向けて,駅構内の混雑の実態調査を行い,ピーク時における駅施設(本研究では,駅構内で最も混雑する場合が多いホームの昇降施設等に着目)で刻々と変化する旅客の捌け方を秒単位で計測し,駅昇降施設が許容できる交通量(本研究では,最大捌け人数と定義)を検討した.
著者
首東 誠
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.103, pp.24-33, 2016-03-04 (Released:2017-09-29)

学位規則の改正(平成25年3月11日公布,同年4月1日施行)により博士論文がインターネットの利用により公表されるようになってから丸2年が経過し,規則上,施行初年度の博士論文(全文もしくは要約)は全てインターネット(原則,機関リポジトリ)上に出揃うこととなった。オープンアクセスにかかる新たな動きが見られる今,国としての初のオープンアクセス義務化政策である博論OAにかかる学位規則の改正について,当時,文部科学省の大学図書館係長として関わった立場から改めて振り返ってみた。
著者
長谷川 雄紀 岡本 隆嗣 安東 誠一 前城 朝英 安保 雅博
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.56, no.8, pp.623-629, 2019-08-16 (Released:2019-09-26)
参考文献数
20

脳腫瘍はさまざまな機能障害を引き起こし日常の活動や参加を制限する.脳血管疾患などと同様にリハビリテーション医療の役割の重要性は認識されているが,回復期リハビリテーションにおける入院管理の検討は不十分である.過去の報告や当院に入院した脳腫瘍患者に関するデータをもとに回復期リハビリテーション病棟における留意点や対応の検討を行った.良性の髄膜腫が多く,全体として入院リハビリテーション治療での有意な機能的改善を認めたが,合併症の治療や検査で急性期病院への転院を要することがあった.機能や生命の予後を考慮した入院リハビリテーション治療だけでなく,検査や合併症,後療法日数の管理などで急性期病院との連携や退院後支援を含めた包括的リハビリテーション医療体制の構築が望まれる.
著者
山本 好和 高萩 敏和 坂東 誠 河合 正人
出版者
大阪市立自然史博物館
雑誌
大阪市立自然史博物館研究報告 = Bulletin of the Osaka Museum of Natural History
巻号頁・発行日
vol.73, pp.107-114, 2019-03-31

近畿地方の地衣類相を明らかにする一環として,北摂山系の南山麓に位置する箕面市箕面公園を調査し,ホシゴケ綱およびチャシブゴケ綱,ホソピンゴケ綱,ユーロチウム菌綱に属する18科38属54種を確認した.ツブレプラゴケとザクロゴケの2種が近畿地方で初めて確認された.
著者
武田 崇志 大東 誠司 塩崎 弘憲 須藤 一起 小野寺 久
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.72, no.11, pp.2871-2876, 2011 (Released:2012-04-13)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

症例は78歳,女性.大腸癌術後2週間目に腹部膨満を主訴として来院.腸閉塞を疑って施行した腹部CTで大腸の壁肥厚および脾彎曲から下行結腸にかけての著明な拡張を認め,中毒性巨大結腸症と診断.さらに大腸内視鏡で偽膜形成を認め,Clostridium difficile(CD)毒素陽性であったため劇症型CD腸炎が原因と判断した.全身状態も安定していたため初期には保存的加療を選択したが,入院後4日目にDICを併発し緊急で結腸全摘術および回腸瘻造設を施行した.術後経過は良好で特に合併症なく術後28日目に退院となった.劇症型CD腸炎は手術を考慮する必要があるが,下痢症状を伴わない場合は早期診断が困難な場合もある.今回は迅速に診断し救命しえた劇症型CD腸炎を経験したため文献的考察を含め報告する.
著者
辻野 智二 東 誠
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育学部紀要. 人文科学 (ISSN:0454613X)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.147-154, 2007-11-30

Nice-Try activities which are workshop experience by junior high school students in Kumamoto city has been performed since 2000. In this paper, the present state and problem of Nice-Try activities are studied with reference to reports written by junior high schools. Educational effect and significance of Nice-Try activities are verified and evaluated from viewpoint on living force, norm consciousness, relation with information society, career education, and relation to community and home. Furthermore comparison between the activities about workshop experience and all parts of the country is carried out. As a result, it is made clear that Nice-Try activities are excellent educational activities, and which are supported by curator and community. It is important that Nice-Try activities are positioned appropriately in curriculum of school education in relation with contents of other subjects and activities.
著者
首東 誠
出版者
学術文献普及会
雑誌
大学図書館研究 = Journal of college and university libraries (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
no.103, pp.24-33, 2016-03

学位規則の改正(平成25年3月11日公布,同年4月1日施行)により博士論文がインターネットの利用により公表されるようになってから丸2年が経過し,規則上,施行初年度の博士論文(全文もしくは要約)は全てインターネット(原則,機関リポジトリ)上に出揃うこととなった。オープンアクセスにかかる新たな動きが見られる今,国としての初のオープンアクセス義務化政策である博論OAにかかる学位規則の改正について,当時,文部科学省の大学図書館係長として関わった立場から改めて振り返ってみた。It has been two years since the revision of the Degree Regulations (11 March, 2013 promulgation, 1 April enforcement) to oblige doctoral degree awardees to make their theses and dissertations accessible to the public via the Internet. As per the rules, all ETDs (full-text or digest) on the first year were made available on the Internet, primarily through institutional repository of each university. Nowadays new movements of open access are seen. The author, at that time a chief of the University Library Unit of the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology, looks back on the process of getting the regulations changed to OA for ETDs as the first OA mandatory policy in Japan.
著者
首東 誠
出版者
学術文献普及会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.103, pp.24-33, 2016

<p>学位規則の改正(平成25年3月11日公布,同年4月1日施行)により博士論文がインターネットの利用により公表されるようになってから丸2年が経過し,規則上,施行初年度の博士論文(全文もしくは要約)は全てインターネット(原則,機関リポジトリ)上に出揃うこととなった。オープンアクセスにかかる新たな動きが見られる今,国としての初のオープンアクセス義務化政策である博論OAにかかる学位規則の改正について,当時,文部科学省の大学図書館係長として関わった立場から改めて振り返ってみた。</p>
著者
大東 誠 田中 譲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.4, pp.829-839, 2005-04-01

大規模なデータベースの全体の概観を把握しながら目的の情報にアクセスするためには, 様々に解析視点を変更して動的に情報を組織化しながら情報探索を行う必要がある.本研究では, このようなデータベース探索を実現するため, 任意の解析視点に基づいて動的にハイパリンクを構成する情報アクセス空間を実現する.筆者らは, まず, 新たな解析視点の概念と機構を提案し, これら解析視点の宣言的定義に基づき自動生成される複数の情報アクセス空間を, 個々のDBレコードに動的にリンクする仕組みを実現する.また, これらのリンクをたどる空間ナビゲーションや解析視点を編集するための三次元インタフェースを提供する.これらの操作は, 対象テーブルの絞込みや複数テーブルの結合といった検索質問処理に対応しており, ユーザは, 動的に解析視点を変更して空間移動を繰り返すことで, 焦点を次第に絞って目的の情報に到達することができる.本論文では, 三次元インタフェースの実装とそれを用いたデータベース探索の評価実験を行い, 本手法を用いて目的の情報に迅速にアクセス可能であることを示す.
著者
坂東 誠 杉野 守
出版者
近畿大学
雑誌
近畿大学農学部紀要 (ISSN:04538889)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.1-6, 1997-03-15

ウメノキゴケを3,4日毎にpH2の人工酸性雨に10分間,またはpH4及び5の人工酸性雨に90分間浸けると,2週間後のレカノール酸相対含有値が減少した。室内において,ウメノキゴケを0.15ppmのS0_2ガスに3,4日毎に90分間晒しても,レカノール酸相対含有値は有意に変化しなかった。都市域の外気にウメノキゴケを晒しても,レカノール酸相対含有値は有意に変化しなかった。また,都市域に降った雨にウメノキゴケを晒すと,レカノール酸相対含有値が有意に減少したが,非都市域の降雨では有意に変化しなかった。以上のことから,ウメノキゴケのレカノール酸相対含有値は,酸性雨の指標になり得ると考えられた。
著者
安東 誠一
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.p1-9, 1991-03

多国籍化する企業行動が引き起こす経済のグローバル化は,世界大に広がる「大都市-地方」関係をつくり上げつつある.また経済のソフト化は,間接部門の雇用を肥大させ,需要の地域的分布を大きく変えつつある.両者の動きが合わさって,日本国内では東京一極集中と新たに周辺化する機能の分散(オーバーフロー)が展開され,地域構造の再編が進んでいる. 日本経済の回復-拡大の過程においても,外部に成長の要素を依存した地域経済の量的な側面での維持・成長のメカニズム-「発展なき成長」のメカニズムが依然として持続している. 地域振興政策は,こうした経済のグローバル化・ソフト化の下にさらにいっそうの地域の縁辺化が進む中で,地域の環境変化に対する主体的な対応の中からつくり出されてくる新たな潜在的可能性(ポテンシャル)に働きかける政策が基軸にならねばならない.しかし,現行の地域政策は,広域経済圏構想をはじめ,都市集積の自己成長力への期待が目立ち,小規模な地域経済の可能性を閉じる方向にある. 地域構造の再編の新たな動きを,地方経済の安定化,自立的発展の方向へ制御していくためには,マクロ的,ミクロ的アプローチの片方だけでは不十分で,この2つのタイプ,すなわちマクロ的視点からの地域間資源再配分政策と個々の地域からの主体的な地域づくりへの支援政策の相互作用を意識的につくり出すことが不可欠である.こうした2つのタイプの政策を有効に組合せつつ推し進めるためには,次のことについて議論が深められねばならない.つまり諸政策を通した地域間所得再分配の実態とその効果の解明であり,経済単位としての地域(自治体)のあり方あるいは地域経営のあり方の追求である.
著者
大東 誠 田中 譲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.80-91, 2001-01-15
被引用文献数
4

近年,3DのCG技術を利用してDBに蓄積された大量データの解析・利用を支援するインタラクティブ視覚化の重要性が増している.従来の視覚化システムは,データの種類に特化した視覚化スキーム(データの表現法や配置法)と,この視覚化スキームに依存する数種のインタラクションを提案している.これらのシステムでは,あらかじめ定義された数種の視覚化スキームとインタラクションしか使用できないため,ユーザによる柔軟なデータの解析・利用操作が制限される.本稿では,ユーザによるカスタマイズが可能な任意の視覚化スキームを用いて,様々なDBレコードをインタラクティブな3Dオブジェクトとして仮想空間内に実体化するためのフレームワークを提案する.このフレームワークは3D部品アーキテクチャを基盤とする.ユーザは3D部品を組み立てて任意の視覚化スキームを定義し,様々なDBレコードを仮想実体化することができる.本研究では,RDBレコードに限らず,入れ子構造等,複雑な構造を持つ属性を含むDBレコードの視覚化スキームも,部品合成により定義可能な構成法を提案する.これらを用いてDBレコードを仮想実体化することにより,ユーザは仮想空間や仮想実体に対して,解析・利用目的に応じた任意のアプリケーション・ツールを導入し,それらと自由に連携することが可能となる.we propose a generic visualization framework that reifies database records as interactive 3D components. Conventional information visualizations are proposing data-specific visualization schemes (view designs, the ways of arrangement of a large set of data, and the interactions with them). We propose a generic visualization framework that allows users to define their visualization schemes and to reuse the visualized records and the result data of analysis. Our proposed framework provides many forms of user interaction and the reusability of visualized objects. A 3D component-ware architecture provides the basis of our virtual reification framework. Our framework provides a dynamic view-definition and view-modification mechanism so that users can easily change the view of records or distribution of records to possibly find a significant structure among them. The framework also presents both retrieved records and the results of their data analysis as virtually reified objects so that users can easily send them to others or reuse them in other environmens.