著者
木村 篤信 鈴木 由里子 中茂睦裕 玉木 秀和 小林 稔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.115, pp.15-20, 2008-11-20

創造性の求められる知的生産活動において,手書きの描画作業が用いられることは多い.われわれは,より創造的な思考を促進するために描画作業を支援する検討を行っている.本稿では,描画作業などによってアイデアを外化する際に,主体が自身の外化(描画)に対して自省的な姿勢を持っていると外化が有効に働くという可能性に着目し,この自省的な思考によって知的生産性を高める検討を行う.思考のプロセスモデルを元にした自省的思考を促進する支援要件として,脳内でアイデアを結合する回数をできる限り増やすための機能と,思いついたアイデアを円滑に形できる機能を抽出し,共同描画ツールに対して実装したので報告する.In this research, we aim to improve intellectual productivity for discussions in the office. Our approach is to activate Reflective Thinking which is to think something by thinking deeper himselffherself and his/her activities. One of the example scenes is share drawing on whiteboards or papers in the office. The prototypes which support the Reflective Thinking smoothly and augment opportunities for it are implemented with the share drawing system. This paper also reports the subjective evaluations of the prototype.
著者
櫻井 淳 小林 稔
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.22-29, 2021-08-21

近年,児童の投能力などの身体活動量の低下が問題視されている.この状況を鑑み,2020 年度より全面実施の小学校学習指導要領において,体育授業に投の運動に関する指導が新たに追加された.しかし,その指導方法は各教師に委ねられており,児童の動作改善にまで着目した指導は十分になされていない.そこで,本研究では,カメラを用いた投げ動作の分析支援システムを提案する.そして,小学校 2 年生を対象にジャベリックボールを活用した投の運動の授業を実践し,授業前後の投げ動作を分析する.これにより,投能力向上に影響を与える動作要因を明らかにし,児童に対する動作改善指導への活用可能性を検討する.
著者
後藤 美希 鈴木 蓉子 竹入 洋太郎 大村 美穂 神野 雄一 竹内 真 永井 美和子 江口 聡子 中林 稔 東梅 久子 横尾 郁子 有本 貴英
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.289-294, 2021-03-10

▶概要 常勤内視鏡技術認定医不在下で子宮体癌に対する腹腔鏡手術を導入し,治療成績について以前の開腹手術症例と後方視的に比較検討した.腹腔鏡手術では開腹手術に比べて出血量の減少,術後在院日数の短縮を認めた.合併症に関しては重篤なものは認めず安全に腹腔鏡手術の導入ができたと思われるが,腹腔鏡手術で有意に多いという結果になり,そのうちの50%は下肢の神経障害であった.いずれもBMI30以上の肥満症例であり,術者が手術操作に熟練するまでは手術適応のBMI基準を低く設定することも必要と考えられた.また,内視鏡技術認定医と婦人科悪性腫瘍専門医が密に連携して手術操作を行うことが重要と思われた.
著者
小林 稔治 橘川 千里
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.19, no.27, pp.15-19, 1995
被引用文献数
1

Picture MD has been finalized the specification, based on its MD DATA storage format. Picture MD enables the user to store color still images on a 64 mm diameter disc. This format covers such items as image size, resolution and compression method, thus enabling MD DATA discs to be compatible among a variety of future products, such as digital still picture cameras, devices which combine sound and still images for presentations, etc.
著者
越後 宏紀 小林 稔
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.90-99, 2021-01-15

高齢者の独り身世帯や単身赴任,一人暮らしの学生など家族が離れ離れに暮らすことが増えている.日々の生活が家族内で共有できないことで,生活のずれによる孤独感や不安,心配をかかえてしまう.この問題を解決するために,我々は,足音を用いて離れて生活する家族があたかも近くで生活しているような感覚を得られるシステムの実現を目指している.本論文では,マイクロホンで録音した足音を単純に再生する方法ではアウェアネスを適切に伝達できない場合があるという問題を解決するために,足踏みの音源を位置計測で得られたユーザの位置情報によって変換して再生することで足音の移動を表現する手法を提案した.比較実験を行い,提案手法が適切な足音の移動を伝達することに対して有効であることを確認したとともに,位置計測のデータから自動で表現できることを確認した.

1 0 0 0 OA 電子透かし

著者
栗林 稔
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.135-141, 2016 (Released:2018-01-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1

1 0 0 0 OA ピクチャーMD

著者
小林 稔治 橘川 千里
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.19, no.27, pp.15-19, 1995-05-26 (Released:2017-10-13)

Picture MD has been finalized the specification, based on its MD DATA storage format. Picture MD enables the user to store color still images on a 64 mm diameter disc. This format covers such items as image size, resolution and compression method, thus enabling MD DATA discs to be compatible among a variety of future products, such as digital still picture cameras, devices which combine sound and still images for presentations, etc.
著者
髙橋 康汰 小林 稔
雑誌
ワークショップ2019 (GN Workshop 2019) 論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.20-25, 2019-11-07

Twitter や LINE などの SNS を日常的に利用する人が増え,SNS をきっかけとしてコミュニケーションをとる機会が増えている.SNS で食事や遊びなどに誘うメッセージを送信する際,送信者は受信者からの応答を期待するため,応答が得られないとストレスを感じてしまうことがある.そこで,我々はメッセージを送る負担を減らすこと ・送信相手を曖昧にすることの 2 点によって,利用者が感じる期待を減らすことができると考えた.本稿では,これを実現するための非言語呼びかけ方法を提案する.
著者
柴 隆大 佐々木 孝 牧野 育代 川上 幸治 加藤 幾雄 内田 和美 小林 稔秀 金子 公幸
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第39回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.P-60, 2012 (Released:2012-11-24)

【目的】p-クレゾールはチロシンが腸内細菌によって代謝されることで生成する腸内腐敗産物の一種であり、免疫毒性を有することが示唆されている。本発表では、腸管で産生されるp-クレゾールが細胞性免疫応答に及ぼす影響に着目して検討した結果を報告する。【方法】BALB/cマウスの食餌中にチロシンを負荷することで、血中のp-クレゾール濃度が高値となるp-クレゾール高産生モデルを構築した。このモデルにアレルギー性接触性皮膚炎を誘導することで、細胞性免疫応答に対するp-クレゾールの影響を評価した。さらに、ex vivoおよびin vitroにおいて、マウス脾臓細胞のサイトカイン産生に対するp-クレゾールの影響を評価した。【結果】p-クレゾール高産生モデルマウスでは、接触性皮膚炎反応が有意に低下した。この接触性皮膚炎反応は血中p-クレゾール濃度との間に負の相関が認められた。Ex vivoでは、菌体刺激に対する脾臓細胞のIL-12産生能と、血中p-クレゾール濃度との間に負の相関が認められた。また、in vitroでは、p-クレゾールは菌体刺激により産生されるIL-12とIFN-γを抑制した。さらに、p-クレゾールは抗CD3抗体刺激によるIFN-γの産生を抑制し、IL-4の産生を促進した。【考察】経口摂取したチロシンによって腸内で産生されるp-クレゾールは、細胞性免疫応答を抑制した。また、p-クレゾールは細胞性免疫に対して促進的な作用をもつIL-12とIFN-γの産生を抑制し、抑制的な作用をもつIL-4の産生を促進した。これらの結果から、p-クレゾールはサイトカイン産生を変化させることで、細胞性免疫応答に対して抑制的に作用することが示唆された。
著者
齋藤 款文 小林 稔彦 高島 俊
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2015 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp._1A1-M09_1-_1A1-M09_4, 2015-05-17 (Released:2017-06-19)

As one field of sports, there is a game of bike trial. Riders operate mountain bicycles with various advanced techniques. The purpose of this research is to create a bike trial robot that can operate a mountain bicycle and perform various maneuvers such as bike wheelie and etc. The bike-trial robot is able to clear level differences and ditches which other wheeled type robots cannot clear such obstacles and also cannot intrude into narrow spaces. Therefore, it is possible to use the bike-trial robot in the way of means of mobility for disaster sites. In this paper, in order to verify whether the robot can do Wheelie, it is studied that the robot model is created and simulated of wheelie in simulation soft. And, the prototype physical model of bike-trial robot for experiments is designed and constructed on a scale of two to five.
著者
後藤 仁志 林 稔 安藤 怜 酒井 哲郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
水工学論文集 (ISSN:09167374)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.547-552, 2003-02-10 (Released:2010-06-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1 5

The Lagrangian model of solid-liquid two phase flow is proposed by combining the Moving Particle Semi-implicit (=MPS) method with the Distinct Element Method (=DEM). The governing equations of two fluid model is discretized by the MPS method, with the model of interparticle collision in solid phase based on the DEM. The relationships of present model with the previous Lagrangian model of a motion of single sediment particle and the non-Newtonian fluid model are discussed. The performance of the present model is investigated by simulating the dropping lump of mud into still water. By comparing the solutions of three models, such as the present model; the two fluid model by the MPS method without the DEM; and the MPS method with the passively moving solids module, the effect of cohesion of mud is reproduced well by the present model.
著者
浅川 直之 大塚 純 角 将一 水谷 立美 吉澤 和彦 古田 富雄 松本 常男 栗田 晃伸 鈴木 勝也 鈴木 倫 小林 稔秀 金子 公幸 船橋 英行 兼田 憲昌 加藤 幾雄 内田 和美
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会 第37回日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.260, 2010 (Released:2010-08-18)

【目的】ペントバルビタール(PB)ナトリウム製剤は実験動物の全身麻酔薬として広く使用されている。我々はヒト・動物用医薬品であ るネンブタール注射液(NT)を繁用していたが,近年,販売中止となったことから,動物用医薬品であるソムノペンチル(SP)を使用す ることとした。しかし,NTとSPでは成分含量や添加物が異なること,これまでNTを用いたマウスの麻酔において,成書で謳われて いる至適投与用量(saline希釈,50 mg/kg,腹腔内投与)を投与しても十分な麻酔効果が得られない個体が出現することから,SPの使 用に先立ち,マウスにおけるSPの最適な麻酔法を確立するため,まず麻酔用量の検討を行った。さらに,マウスでは製剤を希釈して 投与する必要があることから,希釈溶媒をsalineからNTおよびSPの添加物であるEtOH(10%)に変更して比較検討を行った。また, 上記検討において得られた最適な麻酔用量を用いて,希釈溶媒による麻酔効果の差を体内動態の面から解析した。 【方法】10%EtOHまたはsalineで希釈した各用量(50.5,64.8および84.3 mg/kg)のSPを8週齢のCrlj:CD1(ICR)マウスに腹腔内投与 し,麻酔深度の判定基準に従って麻酔効果を比較した。また,最適な麻酔用量(salineまたは10%EtOH希釈)での血漿中および脳中PB 濃度をHPLCを用いて測定し,薬物動態学的解析を行った。 【結果および考察】10%EtOHで希釈したSP 64.8 mg/kgを腹腔内投与する麻酔条件がその効果の確実性,持続性の面から最適であっ た。また,64.8 mg/kgでは,脳のT1/2(消失半減期),AUC(濃度-時間曲線下面積)およびMRT(平均滞留時間)はsaline希釈と比べて 10%EtOH希釈で高値傾向を示したが,血漿中濃度推移は顕著な差が認められなかった。このことから,マウスでのSP投与では,希 釈溶媒がPBの脳移行性に影響を与え,10%EtOHはsalineよりもSPの麻酔効果を増強させることが明らかとなった。
著者
原 謙治 前田 篤彦 稲垣 博人 高嶋 洋一 小林 稔 阿部 匡伸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.5, pp.85-92, 2009-01-19
被引用文献数
4

ユーザが他人に見せる自分の顔映像を見せたい印象に変換する手法の研究を行った.近年,写真/動画共有サービス、テレビ電話、デジタルフォトフレーム等のサービスが利用可能となり、ネットワークを通して顔画像/映像を見せる機会が増加している。しかし,自分の映像の印象が見せたい印象と異なることがあるという問題がある.そこで本研究ではテレビ電話映像の印象向上のために専門家が行う色変換法の調査,調査結果に基づいた色変換技術の開発,開発した色変換技術の評価を行い,既存手法と比較した印象の向上とユーザ毎の色変換の好みの違いを確認した.また,提案手法を用いることでテレビ電話利用への意欲が高まることも確認した.We propose a facial color beautification method for video communication. The video-captured face often disappoints us, especially the subjects themselves, because the impression of the face is not as good as we expect. We solve this problem by retouching the captured video. We studied how the experts change the color of the video to improve the facial impression in video-phone, and developed a color transformation method based on the result. We also conduct a user study to evaluate our method. The result shows the effectiveness of our method and the diversity of user preferences.
著者
竹村 明子 前原 武子 小林 稔
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.1-10, 2007-03-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
25
被引用文献数
6

本研究の目的は, スポーツ系部活参加の効果を, Nicholls (1992) の目標理論の枠組みにより, 明らかにすることであった。そのため, スポーツ系部活に参加する高校生 (部活群) 231名と, 部活に参加しない高校生 (非部活群) 200名とを対象に, 学業の目標志向性および適応 (無気力感・授業満足感) を測定し, 比較検討を行った。その結果, 部活群は非部活群に比べて, 課題志向性 (個人の能力の発達を目標とする志向性) および協同性 (仲間と協力することを目標とする志向性) が高いことがわかった。そして部活群は非部活群に比べて, 無気力感3因子のうちの自己不明瞭感が低く, 授業満足感が高いことから, 適応が良好であることがわかった。さらに, 部活群・非部活群ともに, 課題志向性が高いことは低い無気力感を説明することが, 一方授業満足感については説明できないことが明らかとなった。従って, スポーツ系部活は高校生の目標志向性および適応に対して概ね肯定的効果があることが明らかとなった。しかし, その効果は目標志向性の内容および適応の指標により異なるメカニズムをもつことが示唆された。