著者
田中 孝治 津森 伸一
出版者
教育システム情報学会
雑誌
教育システム情報学会誌 (ISSN:13414135)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.94-107, 2021-04-01 (Released:2021-04-01)
参考文献数
28
被引用文献数
1

This paper provides readers with some suggestions on how to understand learning assessment using qualitative data, and sides with researchers who use/want to/are wondering whether to use qualitative data. In addition, the paper aims to put modes of learning assessment using qualitative data in JSiSE on the agenda for discussion. As an assertion of the paper, we hold up the research-question-first that designs research from the research-question. Moreover, we try to make a JSiSE hypothesis-deduction model and to summarize several requirements for research and paper in empirical and interpretive researches. In order to resolve conflicts between mode of thought based on each research, we argue about that (i) researchers and readers/reviewers need to be aware of their own paradigms and that (ii) it is necessary that some comments based on logico-scientific mode are translated into one based on narrative mode.
著者
津森 伸一 磯本 征雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.106, pp.47-51, 2006-06-10
参考文献数
3

テストは、学習者の理解状況を把握する手段として、学校等の対面授業だけでなくCAIやe-Learning等の学習援用システムにおいても広く活用されている。一般にテストは、高得点であるほど成績がよいと解釈されて合否決定や順位決定に使われているが、点数の数値から理解状況の意味を読み取るには曖昧な点が多い。しかし、CAIやe-Learning等の学習援用システムにおいては、教師不在の状況下でテストが実施されることも多いため、採点評価結果は学習者側にも明確に解釈されるものであることが望まれる。そこで筆者らは、テストの採点評価を知識の"広さ"及び"深さ"の観点から行う方式の実現を試みている。本稿では、穴埋め問題を対象とした採点評価方式の提案と、初級システムアドミニストレータ試験対策用システムへの適用について議論する。
著者
森 伸一郎 古川 将也
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.242-251, 2010

本論文の目的は,2009年12月17日から始まった伊豆半島沖群発地震を利用して,小規模アースダムとしてのため池堤体の地震観測を行い,微小震動レベルにおけるため池堤体の地震応答特性について明らかにすることである.対象ため池は谷池であり上下流の2つのため池が隣接し,2つの堤頂と基盤の3点で観測した.観測は19,20日の2日間行い,極微小から小地震による震度2の地震を含む微小振幅の30の地震動の記録を得た.その結果,振幅の大きく異なるフーリエスペクトルの地震動でも,基盤に対する堤頂のフーリエスペクトル比はおよそ一定の形状を示し,各堤体で固有の振動特性を示すことがわかった.また,地震時と微動のフーリエスペクトル比は類似しており,微動による調査法は有効性を確認できた.
著者
石橋 忠良 藤森 伸一 大庭 光商 津吉 毅
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.29, no.12, pp.33-42, 1991-12-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
7
被引用文献数
1

青森ベイブリッジは, 青森港の東西の港湾施設の一体化を目的とした臨港道路であり, その主橋部は, 中央径間240m, 橋長498rnの日本最大級の3径間連続PC斜張橋である。本斜張橋は, 逆Y形主塔による広幅員一面吊り構造であり, 斜材には, 規格引張強度1942tの大容量現場製作斜材を採用し, その外套管には, FRP管を使用した。本文では, PC斜張橋の上部工の設計, 施工のうち, 主げた, 斜材の施工, および張出し架設中の施工管理について報告する。
著者
森 伸一郎 小林 巧
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.I_633-I_646, 2020 (Released:2020-09-08)
参考文献数
38

2018年6月18日に発生した大阪府北部の地震(Mj6.1)で推定震度が大きかった地域の墓地(地点数:44墓地,墓石総基数:4,249基)を対象に詳細な墓石挙動調査を実施し,墓石被害率分布と推定震度分布を比較した.地震直後に公開された気象庁や防災科学技術研究所の推定震度分布では高槻市と茨木市の広い範囲で震度6弱が推定されていたが,墓石被害は茨木市内に集中し,高槻市南部では墓石落下がなく,その他ずれや回転といった被害もほとんどなかった.また,地形区分と比較した結果,軟弱地盤である後背湿地で墓石落下がなく,安威川より西側の千里丘陵裾部の扇状地で墓石被害が集中していた.
著者
森 伸一郎 池田 悦夫
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.582, pp.247-263, 1997-12-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
37
被引用文献数
2

東京都新宿区四谷の江戸城四谷御門外の一連の遺跡調査において, 江戸城外堀の盛土周辺で地震の痕跡が検出された. 地震の痕跡には, 地割れ, 地滑りのほか, 噴砂脈が認められた. 現地調査, サウンディング, 粒度・比重・重鉱物・珪藻などの土質分析, および周辺の地質調査資料に基づき, 噴砂脈の供給源が更新統 (洪積層) である東京層にあることを確認した. 考古学・地震学・地盤地震工学の観点から, 地震の発生時期を特定した. 液状化しにくいと考えられていた洪積砂層も強地震動の下では液状化しうることを示した. 有史以来の歴史地震で洪積層が液状化したことを確認した初めての例である.
著者
関 宝棋 森 伸一郎 沼田 淳紀
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集 (ISSN:18848435)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.185-188, 1997

1993年北海道南西沖地震以降, 著者らが観測している函館港北埠頭 (KTW) の他, KTW近傍の函館海洋気象台 (JMA), 建設省建築研究所による函館開発建設部 (HDB), 運輸省港湾技術研究所による港湾建設事務所 (PHRI) の計4ヶ所で震度3以上の強い地震動が得られた. ここでは, これらの 地震記録を用い, KTWの地震記録との比較を行った. その結果, KTWは, JMAと比較して, 1秒以上の長周期領域で増幅が大きい. 増幅特性は震源の方位により異なる. また, HDBやPHRIでは, JMAに比べると長周期の増幅特性はKTWと同程度であるが, KTWはPHRIとは1秒以下で異なり, HDBとは3秒以下でほぼ同等の増幅特性を有していることがわかった.
著者
森 伸一
出版者
地学団体研究会
雑誌
地学教育と科学運動 (ISSN:03893766)
巻号頁・発行日
no.5, pp.65-68, 1976-10-08

今年の3月まで6年間,伊豆半島南西部,東海道線三島駅からバスで3時間かかる静岡県立松崎高校に勤務し地学を教えた.松崎高校は1学年6クラス270名(女子の方が少し多い男女共学の普通校)で1年生全員が地学を2単位で履修した.
著者
阪田 安彦 岩本 康男 菅原 隆文 阿部 圭輔 赤木 恵 宮森 伸一 伊藤 充矢 大谷 彰一郎 雑賀 隆史 野間 純 檜垣 健二 二宮 基樹 開 浩一
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.12, pp.780-784, 2012-12-10 (Released:2013-12-10)
参考文献数
10

Docetaxel is used to treat various types of carcinomas. Since docetaxel is insoluble in water (solubility, 0.002 mg/mL), to improve its solubility, it is administered with alcohol. The amount of alcohol required to improve the solubility of Onetaxotere® is twice as much as that required to improve the solubility of Taxotere®.In this study, we investigated the immediate breath alcohol level of and feeling of drunkenness experienced by patients after administration of chemotherapy with Onetaxotere®. The study was performed in 50 patients, from March 2012 to June 2012. In addition, 25 patients served as controls: these patients were administered chemotherapy with paclitaxel. Breath tests revealed no alcohol in any of the patients who were administered Onetaxotere®. Furthermore, none of these patients experienced a feeling of drunkenness. In contrast, breath tests performed in the control patients revealed alcohol in 15 cases, and 4 out of the 15 patients experienced a feeling of drunkenness.Breath tests revealed alcohol in 60.0% of the patients who were administered paclitaxel. The result is similar to those reported in other studies. No alcohol was detected in any of the patients who were administered Onetaxotere®. Moreover, these patients did not experience a feeling of drunkenness. These findings suggest that the patients who received Onetaxotere® were unaffected by the alcohol used to administer the drug.
著者
森 伸一郎 和仁 晋哉
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地震工学研究発表会 報告集 (ISSN:18848451)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.183-183, 2005

2004年10月23日にマグニチュード6.8の新潟県中越地震が発生し, 初めて新幹線が脱線した. その原因を振動という立場から検討するために著者らは脱線区間に沿う地盤の常時微動測定を行った. H/V比による地盤の卓越周期と表層地盤の層厚の関係を明らかにした. 沖積層の卓越がH/V比の2次ピークに相当することがわかった. また, これらの点で1次元の地盤モデルにより地震応答を評価し, 加速度, 変位, 線路に沿う曲率などの応答を求めた. さらに, 被害の生じていない高架橋の応答も1質点系により評価した. 地震時の列車の位置を, 列車運転規則や乗員乗客の証言により推定した. これらに基づき脱線原因を考察した.
著者
佐藤 憲昭 網塚 浩 山村 朝雄 芳賀 芳範 四竈 樹男 阿曽 尚文 神戸 振作 本間 佳哉 藤森 伸一 山上 浩志
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2008

本研究課題の最大の目的は、国際規制物資であるウランなどのアクチノイド元素^<*1>を含む化合物の物性研究を行うための拠点を東北大学金属材料研究所アルファ放射体実験室に形成することである。 この目的のために、 単結晶育成^<*2>のためのテトラアーク炉、および育成された試料の基礎物性を評価するための分析装置を金研アルファ放射体実験室に設置・導入した。その結果、 "超伝導を示す磁石"^<*3>における超伝導発現機構の解明に成功を収めた。さらに、アクチノイド元素だけでなく希土類元素^<*4>を含む物質にも研究を展開し、準結晶^<*5>を含む新分野の開拓に貢献した。[*1] ウランなどは国際規制物資として管理され、その取り扱いには厳しい制限が付されている。金研アルファ放射体実験室は、このような国際規制物資を取り扱うことが許可された施設である。 また、 そこには、 アクチノイド元素(周期表で最下段に位置する元素の集合で、トリウム、ウラン、ネプツニウムなどから成る)を安全にハンドルするための多くの装置と経験が蓄積されている。[*2] 目に見える大きさのスケールまで原子が規則正しく配列した結晶を単結晶と呼ぶ。[*3] 従来の物理学では、磁石と超伝導は犬猿の仲であり、磁石は超伝導にはならないと考えられてきた。しかしアクチノイド化合物の中には、磁石でありながら超伝導を示すものがある。磁石が何故超伝導を示すかという問題は、物理学上の重要な課題の 1 つとなっている。[*4] 周期表でアクチノイドの上段に位置する元素の集合で、アクチノイドと類似の性質を示す。[*5] 周期性を持たず、結晶では許されない回転対称性を持つ物質を準結晶と呼ぶ。
著者
藤森 伸一
出版者
独立行政法人日本原子力研究開発機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究課題では、ウランを構成元素として含む化合物において観測されている磁性状態、および物性物理学における25年来の謎であるUru_2Si_2における「隠れた秩序状態」の機構を明らかにするため、物質の電子状態を明らかにすることができる角度分解光電子分光を用いてその電子状態を解明した。その結果、「隠れた秩序状態」を担っている「5f電子」は結晶内を自由に動き回ることができる「遍歴状態」にあることが明らかとなった。これは「隠れた秩序状態」を解明する上において最も基礎的な情報であり、その解明に向けて大きく前進することができた。
著者
津森 伸一 伊藤 敏 磯本 征雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.581, pp.19-24, 2006-01-21
被引用文献数
5

資格試験や検定試験の受験対策として過去問題等を用いた問題演習が実施されている。しかし、多くの資格試験、検定試験で採用されている多肢選択式問題による採点方法は偶然の正解を考慮せず単純に素点の合計を求めるものであり、学生が自身の理解状況を把握するための手段としてこの評価方法をそのまま適用することには問題が残る。そこで筆者らは、多肢選択式問題を用いて、e-Learningによる学習環境下において、学生が特に自分の学力を適切に把握することを目的とした学力評価方法を検討している。現在、既に提案した一手法と情報処理技術者試験の過去問題をCourse Management Systemの1つであるMoodleに実装し試験運用を行っている。本稿では、このシステムの概要とその活用の実態を報告する。