著者
野口 俊助 森 崇 星野 有希 村上 麻美 酒井 洋樹 丸尾 幸嗣
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.63, no.8, pp.634-636, 2010-08-20
参考文献数
11

12歳、雄の雑種犬と10歳、雄のグレートピレニーズが片側性の下顎部腫瘤を主訴に来院した。CT検査を行ったところ、肺および肝臓に転移を疑わせる所見が得られた。細胞診あるいは組織診断により、上皮由来の悪性腫瘍であると診断された。一方の症例では免疫組織化学染色においてCOX-2の発現がみられた。これらの症例を放射線治療と選択的COX-2阻害剤で治療したところ、良好な反応を認め、長期コントロールが可能であった。今後、唾液腺癌の治療法として、放射線治療あるいは選択的COX-2阻害剤を選択肢の中に含め、検討する必要があると考える。
著者
福森 崇貴 後藤 豊実 佐藤 寛
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.150-159, 2018
被引用文献数
7

<p>In this study, we developed a Japanese version of the Professional Quality of Life Scale for Nurses (ProQOL-JN). The scale was designed to evaluate the quality of life of people working as health care professionals and involves three subscales: compassion fatigue/secondary traumatic stress, compassion satisfaction, and burnout. The scale's reliability and validity were examined using data from 618 Japanese nurses. The results indicated that this scale had three component structures; furthermore, a test–retest correlation and an internal consistency indicated that the scale had high reliability. Correlations with the Impact of Event Scale-Revised, the Japanese version of the Posttraumatic Growth Inventory, and the Japanese version of the Burnout Inventory were mostly consistent with the current theory of professional quality of life, which supports the high validity of the ProQOL-JN. These results indicated that the scale has the required reliability and validity to measure nurses' quality of life.</p>
著者
椿本 貴昭 岩崎 正一郎 瑞森 崇弘 中村 隆志 高島 史男
出版者
社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 = The journal of the Japan Prosthodontic Society (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.494-503, 2001-08-10
参考文献数
34
被引用文献数
1 2

目的: 咀嚼の側性を客観的かつ定量的に評価する方法として, 左右側を指定しない自由咀嚼運動の左右側ストローク数より非対称性指数 (Asymmetry Index, 以下AI) を算出する方法を用い, 方法の妥当性, さらには食品による変化, 日間変動について検討することである.<BR>方法: 被験者として健常有歯顎者10名を選択し, チューイング・ガム, カマボコ, グミ・ゼリー, タクアン, スルメ, ピーナッツ, ジャイアント・コーンの計7種類を被験食品に用いた. 被験者に左右側を指定しない20秒間の自由咀嚼運動を行わせ, 左右側のストローク数を視覚的に数え, AIを算出した. 記録は各種食品1日1回, 1週間ごとに計3回行った.<BR>結果:(1) 左右側ストローク数からAIを算出することにより, 咀嚼の側性を定量的に表現できた.(2) 咀嚼の側性を捉える目安として, 3日間のAIの中央値, 範囲から, 各被験者を片側咀嚼型 (U型), 両側咀嚼型 (0型), 不定側咀嚼型 (V型) の3型に分類できた.(3) 軟性食品では0型が, 硬性食品ではU型が多い傾向があったが, 軟性食品内あるいは硬性食品内での性状による差は認められなかった.<BR>結論: 本実験で用いた咀嚼の側性の評価方法は客観的かつ定量的方法であり, 咀嚼の側性は各被験者において特徴的で, 食品の硬性により影響を受ける可能性が示唆された.
著者
福森 崇貴 後藤 豊実 佐藤 寛
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
2018
被引用文献数
7

<p>In this study, we developed a Japanese version of the Professional Quality of Life Scale for Nurses (ProQOL-JN). The scale was designed to evaluate the quality of life of people working as health care professionals and involves three subscales: compassion fatigue/secondary traumatic stress, compassion satisfaction, and burnout. The scale's reliability and validity were examined using data from 618 Japanese nurses. The results indicated that this scale had three component structures; furthermore, a test–retest correlation and an internal consistency indicated that the scale had high reliability. Correlations with the Impact of Event Scale-Revised, the Japanese version of the Posttraumatic Growth Inventory, and the Japanese version of the Burnout Inventory were mostly consistent with the current theory of professional quality of life, which supports the high validity of the ProQOL-JN. These results indicated that the scale has the required reliability and validity to measure nurses' quality of life.</p>
著者
駒澤 敏 柴田 真治 酒井 洋樹 伊藤 祐典 川部 美史 村上 麻美 森 崇 丸尾 幸嗣
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.69, no.7, pp.395-400, 2016-07-20 (Released:2016-08-20)
参考文献数
16

岐阜県で犬腫瘍登録制度を立ち上げ,平成25年度の家庭犬飼育状況,腫瘍発生,粗腫瘍発生率の疫学調査を実施した.県内動物病院の33.6%から届出があり,731例の解析を行った.飼育頭数(狂犬病注射接種頭数)と推計腫瘍症例数(調査用紙の回収率)から犬種ごとの粗(悪性)腫瘍発生率を算出し,全体では1.5%(0.6%)であった.発生率が高い(P<0.05)犬種は,ダックスフンド2.6%(1.3%),シー・ズー2.4%,シュナウザー2.5%(1.4%),パグ3.8%(1.9%),ウエルシュ・コーギー3.3%(2.2%),ビーグル2.2%(1.4%),シェットランド・シープドッグ3.2%,フレンチ・ブルドッグ3.2%(1.3%),ラブラドール・レトリバー3.2%(2.5%),ゴールデン・レトリバー2.7%(2.2%),バーニーズ・マウンテンドッグ8.2%(7.1%)であった.低い(P<0.05)犬種はプードル1.1%(0.3%),チワワ0.5%(0.3%),ポメラニアン0.9%,柴犬0.7%(0.3%)と雑種1.0%(0.6%)であった.
著者
笹森 崇行 澤谷 邦男 安達 三郎 村井 泰仁 小川 正浩 井口 勝弘 西山 光生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.82, no.4, pp.645-652, 1999-04-25
被引用文献数
12 3

架空送電線の工事や保守作業を行うときには, 感電事故を防ぐために作業回線の送電を停止するとともに, 商用周波数の誘導電流による感電対策のために電線を鉄塔に接地する. しかしながら, このような接地による誘導対策を行ってもラジオやテレビの放送所の近傍にある送電線では, 送電線上に大きな誘導電流が流れる場合があることが, 以前から指摘されてきた. そのために, 放送所近傍の送電線については放送が行われていない深夜などに作業を行うのが実状であった. しかしながら, このように送電線に放送波が強く誘導される場所は極めてまれであるために, 放送波による誘導現象を詳しく研究した例は現在までになかった. 本論文では, 放送波による大きな誘導電界が発生する場所を取り上げ, 誘導現象をモーメント法によって解析する. まず, 誘導電界の周波数特性を求め, 送電設備が多くの周波数で共振していることを示す. つぎに, 四つの共振周波数において, 地線を含む各送電線上を流れる誘導電流を求めることにより, 送電設備の共振構造を明らかにする. また, 放送波による誘導が発生する送電線の場所を予測する方法について考察する.
著者
東本 遼太郎 森 崇志 中井 仁大 星野 准一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.80, pp.1-6, 2014-03-06

実体験を伴った経験は学習にとって効果的で,学校教育などでは実際に学習対象に触れるような学習が推奨されている.しかし過去の歴史や文化について学ぼうとした場合,実際に体験をすることで知識を得ることは難しい.本稿で提案するシステム,EFfEct: Experiential Foundation for Education では,歴史的な事象を定義でき,プレイヤは登場人物の 1 人として場面に参加することで,様々な視点から多面的に事象を理解できる.システムは様々なゲームコンテンツの基盤となるもので,学習したい場所,時代に対応する.今回は過去の生活習慣や文化に着目し,町を再現したヴァーチャルな 3D 空間の中で人々の暮らしを観察,体験できるゲームコンテンツを制作可能とした.評価として,日本の江戸時代の町における人々の生活を体験できるゲームコンテンツを制作,実現した体験的学習に学習効果があるのか,どういった要素が効果的であるのかを確認した.Experience is effective for learning. Learning with observing or touching on the object actually is recommended, such as school education. However, if we try to learn about the history or culture of the past, it is difficult to learn it from actual experience. In this paper, We developed a game system called EFfEct (Experiential Foundation for Education) using Episode System that allows players the historical and cultural experiential learning. Users as the characters of scenes can actively learn contents with experiencing the time, the place and the change with them. System is foundation, so creators of game contents can produce them representing various age or place with this system. We performed experiments to evaluate the system by getting users to play game content can experience the life of people and entertainments in the town of the Edo period of Japan. In these experiments, it was confirmed whether there is a learning effect and what element is effective.
著者
高橋 久寿 乾 泰延 三村 経夫 加藤 秀之 山野 修二 大野 義雄 竹内 悟 江崎 洋二郎 森 崇英
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.34, no.12, pp.2163-2171, 1982-12-01

hMG-hCG療法時のovarian hyperstimulation syndrome(OHS)における血清estradiol(Ed),androstenedione(A)とtestosterone(T)の変動を検討し、特にandrogen測定の意義について以下の知見をえた.1)47例の無排卵症患者(無排卵周期症2例,第1度無月経23例,第2度無月経22例)に143周期の治療を行つたところ,軽度OHSは4例,中等度OHSは4例で排卵誘発成功例の25%を占めた.2)Edは卵胞成熟徴候に平行して増加し,排卵前のピーク値は排卵成功OHS非発症群(n=9)では514.7±194.3pg/ml(増加率14.7倍),軽度OHS群では1003.5±409.9pg/ml(増加率11.8倍),そして中等度OHSでは2374.3±1345.1pg/ml(増加率42.1倍)と著明に増加し,Edのピーク値とOHSの発症とその重症度とは相関し,8例のOHSのうち,6例のEdが1000pg/mlを越えたので,このEdレベルがOHS発症予知の一応の目安と考えられた.3)Aの変動は正常周期にはみられないようなピークがEdのピークとほぼ一致してみられた.すなわち,OHS非発症群では7.3±3.2ng/ml(増加率1.4倍),軽度OHS群では8.3±3.2ng/ml(増加率2.4倍),中等度OHS群では8.4±3.3ng/m1(増加率2.7倍)であり,OHSの重症度によって増加が著しく,Edの場合と同様の傾向を認めた.4)排卵成功例の治療前T値は正常排卵周期例に比べ有意(P<0.01)に高く,治療中のTの変化はhMG投与には殆ど反応せず,hCGに切換えてから急増した.すなわち,OHS非発症例(n=6)では治療前値の2.2倍,軽度OHS群(n=4)では2.2倍,中等度OHS群(n=4)では4.7倍とOHSの重症度によって増加率があがった。5)dexamethasone抑制hCG刺激試験において,hCG刺激によるTの増加率は正常排卵周期で30.3%,第1度無月経(n=7)で63.1%であるが,多嚢胞性卵巣疾患(n=8)では166.3%と異常に高いことが示された.以上の知見から、hMGとhCGの順次投与法において,hMG投与中にはAの,hCGに切換えたあとはTの一過性の上昇がみられ,その増加率はいずれもOHSの発症と相関していることが判明した.したがって,OHS発症予知の一手段として従来から用いられているEd測定のほかにA,Tの測定も意義あるものと考えられる.
著者
笹森 崇行
出版者
仙台電波工業高等専門学校
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1996

送電線や鉄塔等の送電設備が電磁環境に及ぼす影響の1つとして,中波ラジオ放送所の近傍にある送電設備の工事や保守点検を行うときに,送電線に高い誘導電界が発生する場合があることがあげられる.普通は工事や保守点検時にも停電を避けるために,作業を行う側の回線は送電を停止するが,もう一方の回線は送電したまま行うのが一般的である.しかしこの状態のままでは,隣の送電線を流れる電流からの誘導によって,作業を行う送電線に誘導電流が発生して危険である.そこで,この商用周波数の誘導電流を防止するため,作業をする側の送電線は鉄塔に接続することになっている.しかしながら,中波ラジオ放送所の近傍にある送電設備においては,送電線と鉄塔が接続されることによってできたループがラジオ放送波と共振して高い誘導電界が発生する場合があることが報告されている.本研究では,隣の送電線を流れる電流による誘導と放送波による誘導の両方を低減するための対策として,送電線と鉄塔の接続部にコイルを取り付ける方法を提案した.また,理論解析によって効果的なコイルの値や取付場所について検討し,実測によってその効果を確認した.その結果,適切な値のコイルを適切な位置に取り付けることによって,放送波による誘導電界は大きく低減できることが確認できた.さらに,送電線にコイルを取り付けても誘導電界強度が低くならない径間があることも明らかになってきた.このような問題点があることなどから,本研究を押し進めて送電設備が電磁環境に及ぼす影響の解析と対策をさらに明らかにしていく必要があると考えられる.
著者
森 崇
雑誌
思春期学 = ADOLESCENTOLOGY (ISSN:0287637X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.300-303, 1998-09-25