著者
横山 和弘 竹島 卓
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.1_42-1_61, 1988-01-14 (Released:2018-11-05)

A. K. Lenstra, H. W. LenstraとL. Lovaszが格子算法を整数環上の1変数多項式の因数分解アルゴリズムに応用し,計算時間がその多項式の次数に対してその次数の多項式オーダーになることを可能にして以来,格子算法が種々の因数分解アルゴリズムに応用されている.本論文では,A. K. Lenstraによる格子算法の基本的性質を抽出し,Euclid付値環上の因数分解およびGCD計算に格子算法が適用できることを示す.また,ある種の条件の下ではEuclid環上の因数分解へも応用が可能であることを示す.
著者
横山 和子
出版者
日本医科大学医学会
雑誌
日本医科大学雑誌 (ISSN:00480444)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.223-228, 1978-08-15 (Released:2010-10-14)
参考文献数
15

This review of clinical preanesthetic assessment of surgical patient was designed to help not only the anesthesiologist but also all medical colleagues.Today, many kinds of assessment technique for all organ are available, but often neglected. The present papar is a discussion of some of practical point which should be done as a preanestheticassessment of respiratory, cardiac, liver and kidney functions.Practical points of preanestheticevaluation are includ:(1) family history, past history and present history.(2) physical examination.(3) laboratory tests.Laboratory test should include:(1) blood: type, WR, WBC, RBC, Hb, Hct, Platlet, bleeding time, clotting time and HBantigen and antibody.(2) urine: urine volume/day, SG, protein and glucose.(3) blood chemistry: serum glucose, TP, A/G, BUN, Na, K, Cl, SGOT, SGPT, LDH, BSP, Al-P and CPK.(4) lung function test: VC, VT, FEV1 RR and blood gas if necessary.(5) chest X-ray.(6) ECG.It should be emphasized that a precise assessment of all organ function is not alway possiblebecause of the uncertainties of intra-anesthetic management as a result of unanticipated surgicalproblems that may adversely affect all organ functions.
著者
横山 和泰 今井 弘一
出版者
一般社団法人 日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.9, no.5, pp.703-719, 1990-09-25 (Released:2018-04-05)

最近の合着用セメントの細胞毒性をしらべるために, 市販の5種類18製品の市販品について, 細胞回復度試験法を活用してL-929細胞, HEp-2細胞, Gin-1細胞およびHp細胞を用いて実験を行った.その結果, リン酸亜鉛セメントおよびグラスアイオノマーセメントでは, 練和後3時間目および24時間目ともに, 4種類の細胞に対していずれもきわめて低い細胞回復度であった.カルボキシレートセメントでは, Hp細胞を除く3種の細胞に対して練和後の時間経過にかかわらず低い細胞回復度を示した.しかし, Hp細胞では練和後の時間経過でわずかながら細胞回復度の上昇をみた.グラスアイオノマーセメントでは, リン酸亜鉛セメントと同じく練和後の時間経過にかかわらず, きわめて低い細胞回復度であった.接着性レジンセメントでは5製品中の2製品で低い細胞回復度であったものの, 他の3製品は中等度の値を示した.酸化亜鉛ユージノール・EBAセメントではグラスアイオノマーセメントと同程度の低い細胞回復度であった.また, 各セメントの実験培養液のpH値は, リン酸亜鉛セメント, グラスアイオノマーセメントおよび酸化亜鉛ユージノール・EBAセメントでは弱酸性に傾き, カルボキシレートセメントではほとんど変化がなかった.一方, 接着性レジンセメンでは, 5製品で酸性傾向からアルカリ性傾向を示す製品まで認められた.さらに血清添加培養液中での溶解度は, グラスアイオノマーセメントで最も高かった.酸化亜鉛ユージノール・EBAセメントならびに接着性レジンセメント1製品がつぎに高く, カルボキシレートセメントでグラスアイオノマーセメントの約1/2の溶解度を示し, ついでリン酸亜鉛セメントと接着性レジンセメント1製品であった.他の接着性レジンセメント3製品ではほとんど溶解性が認められなかった.以上の結果から, 合着材の種類あるいは製品によって4種類の細胞に対する影響は大きく異なることが判明した.それには材料組成, 溶解度ならびに試験法の関与が考えられた.さらに合着材の細胞毒性をしらべる上で細胞回復度試験法の有用性も確認された.
著者
横山和輝著
出版者
東洋経済新報社
巻号頁・発行日
2018
著者
丸山 卓郎 川原 信夫 吹春 俊光 横山 和正 牧野 由紀子 合田 幸広
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.49-54, 2005
被引用文献数
1 4

2002年6月よりサイロシン類含有キノコが麻薬原料植物に指定されたことから,これに代わり,ベニテングタケ (<i>Amanita muscaria</i>) が,さまざまな形態で販売されている.本研究では,DNA分析および成分分析により,これらベニテングタケ関連商品の実態調査を行った.DNA分析の結果,上記商品の基原種は,<i>A. muscaria</i> あるいはその変種であると推定された.また,これらは,3つの遺伝子型に分類され,その多くが海外産であると思われた.一方,LC/MS分析により添加物質としてハルミン類およびトリプタミン類がそれぞれ2種,検出された.このうち,ハルミン類含有商品からは,ハルマラ (<i>Peganum harmala</i>)のmatK遺伝子が検出され,これらの商品中のハルミン類が,ハルマラ組織に由来することが明らかとなった.
著者
横山 和 堀川 宗之
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 開発工学部 (ISSN:09177612)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.71-77, 2006-03-31

最近,VDT(visual display terminal)作業や長時間の単一作業が原因で,肩凝りや肩腕痛を訴える人が増加している.これらの頸部や肩腕部の頸肩腕障害に対する治療方法の一つとして,入浴や入湯によって患部を温める温浴療法がある.温浴の心・血管系に及ぼす影響についての研究はこれまでにも行われているが,温浴が筋硬度や筋疲労度に与える効果についての研究は見当たらない.そこで,僧帽筋に対する温浴の効果を,筋硬度計で測定した筋硬度と,表面筋電図から得られるmean power frequency (Fm) を指標に用い,13 人の大学生を対象に検討した.湯温を40℃に設定した浴槽に,肩部が全て浸かるように10 分間入浴し,入浴前を対照に,出浴後60 分間にわたって15 分毎に筋硬度と表面筋電図を測定し解析した.全被験者を対象にすると,入浴前の筋硬度とFm の間に相関は認められなかったが,被験者のうちで筋硬度が平均値より高い群では負の相関が認められ,筋の硬さが増すほどFm は低周波化した.Fm は筋疲労に伴って低周波領域にshift(slowing)するので,筋硬度の高い群では筋疲労が相対的に強く起こっていると考えられる.温浴は筋硬度を入浴前に比べて25%も減少させて筋を軟らかくし,出浴後60 分においてもなお6%低値を示した.入浴前後でFm の有意な変化は全被験者対象では認められなかったが,入浴前のFm が平均値より低い群では出浴直後にFm が3%上昇し,出浴後60 分まで高値を維持した. Fm が低い群では温浴により血液循環が促進され蓄積された代謝産物が除去されたことによって筋疲労が改善されたものと推測された.
著者
横山 和正 服部 信孝
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂醫事雑誌 (ISSN:21879737)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.s53-s59, 2014

ワクチンというと皆さんはエドワードジェンナーについて学生時代に学んだかもしれません.当時経験的に知られていたのは,牛痘にかかったヒトは天然痘にかからないですむ,もしくは天然痘にかかったとしても死に至らず天然痘感染による症状が軽くすんでいたことから治療への応用が検討されました.他の医師が行った実験治療では多くの死亡事故もあったようです.それを踏まえてジェンナーが行ったのは,天然痘予防のためのウシ天然痘(牛痘)のヒトへの接種実験でした.現在ワクチンという呼び名で一般化したこの試みは見事に成功し数多くの人命が救われ,184年後の1980年5月,WHO(世界保健機関)は天然痘の根絶を宣言しました.<br>このようにワクチンは正しく使用すれば効果も高く,社会に貢献するのはあきらかですが例外もあります.本日参加された皆さんはワクチンの適応,時期,その限界や副作用についてもよく知っておく必要があると思います.繰り返しになりますが,ワクチンに限らず万人に対して同じ作用・効果を起こす薬剤は存在しませんし,個々のワクチン接種時の免疫状態によって効果や副作用が変化する可能性もあるのです.またご自身,家族,友人,会社,村,市,地方,県,国,世界と接種対象のスケールアップに伴いワクチンの主たる目的も変わってきます.<br>ワクチンはもともと個人の体内に存在していない異物(非自己)を,皮下,筋肉注射,静脈注射,経鼻,経口ルートから投与し,個人のもつ免疫能を強制的に賦活させるものです.よって,場合によっては死に至るような重篤な副作用を起こす可能性が常にあります.<br>今回の公開講座は広くワクチンの特集であり,他の演者からすでにそれぞれの分野における最新の報告が行われてきたかと思いますが,私の講演ではインフルエンザワクチンにより起こりうる神経系の副作用についてまずお話をします.また,最近話題になっている子宮頸癌ワクチンと神経系への副作用,さらには私の主たる研究である多発性硬化症のワクチンを利用した免疫治療が歴史的にどのように行われてきたかについて述べ,日本でも増加しているアルツハイマー病に対してのワクチンによる免疫治療とその誤算,最後に今後日本でもますます増えるであろう様々なワクチンにどう向き合うかの基本姿勢についてまとめて述べます.自己を病気から守るためには非自己である感染のみならず,自己に対しての過剰反応である免疫現象を理解することが必要不可欠なのです.
著者
黒江 章郎 村田 明夫 村松 小百合 横山 和夫 楠本 修
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.733-736, 1997-05-20
参考文献数
6

マイクロカンチレバー上に形成した金属膜の機械的共振周波数への影響に関して検討した.片持組合せ梁のモデルを用いて導出した式の計算値と試作した複合構造のマイクロカンチレバーの測定共振周波数がほぼ一致し, 最高1.07MHzの共振周波数を実現した.
著者
丸山 卓郎 代田 修 川原 信夫 横山 和正 牧野 由紀子 合田 幸広
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.44-48, 2003-02-25
参考文献数
7
被引用文献数
11

マジックマッシュルームは,幻覚性物質であるサイロシンおよびサイロシビンを含有するキノコである.最近,これらのキノコ類は日本において麻薬原料植物として規制対象となった.他方,同キノコ類は多種にわたる上,粉末状態で流通する場合もあり,形態学的な手法では同定が難しい場合が多い.本研究では,遺伝子情報を基にした同キノコ類の同定法開発を目的として,国内流通品のrRNA遺伝子の内部転写スペーサー (internal transcribed spacer, ITS) 領域を解析し,その結果を基に国内流通品を6種に分類した.次いで,解析結果を標品およびデータベース中の塩基配列と比較することにより,流通品の基原種を明らかにした.さらに,LCを用いサイロシン含量を調べた結果,<i>Panaeolus cyanescens</i> が最も高い数値を示し,<i>Amanita</i> 属の2種では検出されなかった.
著者
横山 和仁 荒記 俊一
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.A15-A16, 1998-01-20