著者
村上 三郎 中島 三恵 吉田 裕 橋本 大樹 辻 美隆 大久保 雄彦 浜田 節雄 平山 廉三
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.1-6, 2004 (Released:2009-06-05)
参考文献数
32
被引用文献数
6 3

血液透析治療中に繰り返し発症した宿便性大腸穿孔症例を経験したので,文献的検討を加えて報告する.症例は76歳,女性.慢性腎不全にて血液透析治療を受けている.3年前に宿便性S状結腸穿孔にてHartmann手術を施行されている.今回,突然の腹痛が出現し再入院となった.腹部X線写真および腹部CTで,freeairおよび多数の宿便を認め,宿便性大腸穿孔の再燃と判断し緊急手術を行った.S状結腸に穿孔を認め,その近傍に宿便を認めた.前回のストーマ造設部に新たなストーマを造設してHartmann手術を行った.水分摂取の制限を要した血液透析患者で宿便性大腸穿孔が発症したことを考えると,圧迫壊死という物理的因子以外に便塊表面の粘稠度の充進や腸粘液分泌減少などによって便塊が大腸粘膜へ強固に付着すること,さらに,それに続く大腸壁の局所循環血流障害などが本疾患の発症に関与している可能性がある.
著者
中谷 朋昭 木村 勇輝 橋本 大佑
出版者
日本フードシステム学会
雑誌
フードシステム研究 (ISSN:13410296)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.82-93, 2017 (Released:2017-12-23)
参考文献数
22
被引用文献数
1 1

The Japanese diet is known for its ideal balance of the three macronutrients, namely protein, fat, and carbohydrates. Dietary statistics indicate that over time, in Japan, these macronutrient ratios have been maintained since the mid-1970s in close agreement with favorable macronutrient ratio intake standards, set by the Japanese Ministry of Health, Labour and Welfare. The ideal ratio is principally achieved by reducing carbohydrates, while increasing fats. However, in recent years, this macronutrient ratio appears to depart from ideal ranges, due to over-westernization of the Japanese diet. To investigate the extent of this phenomenon, we analyzed a time series data set for ingested nutrition by using cointegration techniques to identify long-run, stable relationships among the three macronutrients, between 1956 and 2015. Next, we set a restriction on the cointegrating vectors, representing ideal macronutrient ratio standards. This restriction was used as the null hypothesis that the detected long-run relationships among the three macronutrients were favorable, compared to the idealized macronutrient intake standard. We run the likelihood ratio tests for the full sample and sub-samples, by recursively increasing the number of observations obtained since 1978. Our results reject the null hypothesis, at the conventional level of significance, for the full sample and almost all sub-samples. These outcomes indicate that although the Japanese diet between the late 1980s and early 2000s were the closest to the ideal macronutrient ratios of proteins, fats, and carbohydrates, it is diverging since that time from these favorable ratios.
著者
橋本 大二郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1265, pp.199-202, 2004-11-01

私が高知県知事に初当選した1991年当時の選挙資金に疑惑があるとして県議会に辞職勧告決議案が提出され、今年10月8日に可決しました。決議に法的拘束力はありませんが、「可決なら辞職して県民の信を問う」としていたので、13日に辞職いたしました。 辞職勧告を受けるのは、もちろん初めての事態で、やはり僕としては不名誉だし残念です。
著者
荒 隆英 橋本 大吾
出版者
一般社団法人 日本造血・免疫細胞療法学会
雑誌
日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 (ISSN:2436455X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.228-238, 2023 (Released:2023-10-16)
参考文献数
77

腸管には100兆を超える腸内細菌が共生し,宿主であるヒトと複雑な共生関係を形成している。近年,次世代シーケンサーを用いた解析によって,腸内細菌叢の異常(dysbiosis)が種々の疾患と関連することが報告されている。同種造血幹細胞移植において腸管dysbiosisは,移植片対宿主病(GVHD)の発症やその他の移植成績に影響を与えうる。移植時に使用される抗菌薬の影響に加え,GVHD自体もdysbiosisを誘導しており,さらなるGVHDの悪化に関与するという悪循環が明らかとなってきた。正常な腸内細菌叢を維持する移植方法を開発することで,移植の安全性や有効性がさらに改善していく可能性がある。本稿では,造血幹細胞移植後の,腸内細菌叢の変化が移植成績に及ぼす影響に関する知見をまとめ,造血幹細胞移植における腸内細菌叢の役割と意義および今後の展望について考察する。
著者
黒川 洸 谷口 守 橋本 大和 石田 東生
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.121-126, 1995-10-25 (Released:2018-12-01)
参考文献数
13
被引用文献数
2

SPRAWL AREA HAS FORMED BY RAPID URBANIZATION IN METROPOLITAN SUBURBAN AREA. INFRASTRUCTURE IMPROVEMENT, SUCH AS PROVIDING ROAD, PARK AND SEWERAGE BECOME VERY DIFFICULT AND INEFFICIENT, IF SPRAWL AREA HAS ONCE FORMED. THIS RESEARCH AIMS TO CALCULATE THE EFFECT OF COST REDUCTION BY EXECUTING PRE-INFRASTRUCTURE IMPROVEMENT BEFORE OUTBREAKING URBAN SPRAWL. INCREASE OF PROPERTY TAX BY PRE-INFRASTRUCTURE IMPROVEMENT IS ALSO CALCULATED. IT IS CLARIFY THE COMPENSATION COST ACCOUNT FOR LARGEST PART OF ALL COST REDUCTION.
著者
小松 佳代子 橋本 大輔
出版者
長岡造形大学
雑誌
長岡造形大学研究紀要 = Nagaoka Institute of Design Bulletin (ISSN:13499033)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.6-13, 2019-03-01

The philosophical movement of the Speculative Realism together with New Materialism has deeply influenced on art in this decade. These theories criticized the correlationism and tried to consider the possibility of the world without human-beings. This article summarized this philosophical trend in relation to art, and examined the theoretical range of it. In response to these theories we tried to rethink the possibility of the inquiry in art.
著者
荒 隆英 橋本 大吾
出版者
一般社団法人 日本造血・免疫細胞療法学会
雑誌
日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 (ISSN:2436455X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.90-100, 2022 (Released:2022-04-15)
参考文献数
72

同種造血幹細胞移植の成功のためには免疫抑制剤を用いた移植片対宿主病(GVHD)の予防・治療が必須であるが,過度な免疫抑制は感染症や腫瘍の再発を招く可能性がある。同種造血幹細胞移植後には,GVHD標的臓器に本来備わっている,組織障害を軽減し恒常性を保つためのメカニズムが,GVHDや前処置によって障害され,GVHDの増悪・難治性に繋がっている。こうした,組織恒常性を保つためのメカニズムを促進することができれば,免疫抑制を強化することなく安全にGVHDを抑制できる可能性がある。本稿では,主たるGVHD標的臓器である腸管を中心に,GVHDによる組織恒常性維持機構破綻のメカニズムについて紹介し,新たなGVHD予防・治療の標的としての可能性について考察する。
著者
橋本 大二郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1102, pp.139-142, 2001-07-30

5月10日、高知県では背任容疑で現職、元職員合わせて5人の逮捕者を出してしまいました。特定の企業に対し、回収の見込みがないにもかかわらず10億円の融資を行ったというのが直接の容疑です。 融資先は1994年に設立された縫製関連企業の協業組合「モード・アバンセ」。
著者
橋本 大輔
出版者
東京藝術大学
巻号頁・発行日
2020-03-25

令和元年度
著者
橋本 大輝 堀 浩一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.1J2J602, 2019

<p>航空宇宙工学などの技術及び学問分野は、様々な分野の成果とその複雑な関係の元成り立っている。 よって特に初めてその分野を学ぶ人にとって、その全体像を把握するのが難しいことが多い。さらにその分野の中で研究をし未解決の問題に取り組もうとした場合にはその問題にかかわる要素がとてつもなく多いため、何に着目して研究を進めるべきかを判断するのは困難を極めるかもしれない。 本論文ではこういった分野の理解に役立つようにその分野に関わる論文群をその意味によりPoincare Embeddingに基づき双曲空間上に埋め込むことで論文の内容とその抽象度に従って木構造状に整理し可視化し、分野全体を俯瞰できるような仕組みを提案する。 さらに可視化された構造をWasserstein Distanceなどを用いて分析することで、今後その分野に取り組む際にどのような点に着目うるかを考える補助になる情報を視覚的に提供する仕組みを提案する。 これにより文章間の関係を大まかに捉えた可視化を作成することができ、それを分析することによりその分野に関する新たな知見を得ることに役立った。</p>
著者
橋本 大志
巻号頁・発行日
2019-06-03

第16回南極設営シンポジウム 2019年6月3日(月)国立極地研究所極地観測棟3F 主催:国立極地研究所
著者
橋本 大二郎 瀬川 滋
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.443, pp.20-21, 2008-03-14

はしもと・だいじろう1947年東京都生まれ。72年に慶応義塾大学法学部を卒業後、NHKに入局。91年にNHKを退職し、高知県知事選に出馬して初当選。2007年12月まで4期16年にわたって知事を務め、1.5車線道路などを全国で初めて実現させた。退任時には「次の衆院選で高知から無所属で出馬するつもり。
著者
茂木 千聡 橋本 大 藤原 肇
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.87-92, 2021-01-20

はじめに 鼻出血は,耳鼻咽喉科の日常診療や救急現場でよく遭遇する一般的な疾患の1つだが,出血部位の同定が難しい場合や出血部位によっては,しばしば止血に難渋し,入院対応や止血手術が必要となる。当科では過去に,2009〜2013年の5年間の鼻出血489例の臨床的検討1)を行った。今回われわれはさらにその後2014〜2018年の5年間の鼻出血症例の臨床経過をまとめ,鼻出血のリスク因子,特に難治例(入院例・再出血例・手術例)の傾向を検討したので報告する。
著者
良永 早耶佳 大坪 敦 橋本 大和 廣重 法道 鶴田 直之
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.523-524, 2018-03-13

マーケティング情報として、安価で手軽な方法で、かつプライバシーを考慮しながら入退室者数を計測したいというニーズは高い。そこで、本研究では、Raspberry PiとUSBカメラを用い、顔が映らないように出入り口を真上から撮影した画像のフレーム間差分により、リアルタイムに計測するというシステムの開発を行っている。本稿では、システムの概要と性能評価について報告する。性能評価は、福岡県筑豊地方にある平成筑豊鉄道における列車の乗降者数の計測と、福岡市内で行われた室内イベントの来場者数の計測で行った。精度はそれぞれ約70%と80%であった。また、列車の乗降者数計測では、HoG特徴量を用いた人物検出法との比較を行い、提案手法の優位性を示す。
著者
橋本 大世 鶴岡 慶雅
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2020論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.62-69, 2020-11-06

深層強化学習の多くの設定ではエージェントが行動を取る際, 一度選んだ行動を何度か繰り返し, 次の行動決定時まで状態は観測しないことが一般的である. これはaction repeat またはframe skip と呼ばれる. 行動を繰り返すこの技法にはいくつかの利点があるが, 行動を繰り返す間のデータ(中間フレーム)は実質的に捨てられてしまう. 学習データ量はaction repeat の長さに反比例するため, これは学習のサンプル効率に悪影響となりうる. 本研究では, 擬似的な行動という概念を導入することでこの問題を軽減する, シンプルでありながら有効な手法を提案する. 提案手法の要点は, 擬似的な行動を考えることで, actionrepeat 間の遷移データを学習に利用できるようにすることである. 連続制御タスクにおける擬似的な行動は, 行動を決定する時刻をまたぐ行動系列の平均として得ることができる. 一方, 離散制御タスクにおける擬似的な行動は, 行動の埋め込み表現から計算することができる. この手法は, Q 関数の学習を伴う任意のモデルフリー強化学習手法と組み合わせることができ, 汎用的である. 実験では, OpenAI Gym の連続制御タスク, 離散制御タスクの両方で提案手法の有効性を検証した.