著者
生友 聖子 島野 幸枝 松田 史代 池田 恵子 川﨑 一弘 宮崎 雅司 山﨑 芳樹 吉田 義弘 坂江 清弘 森本 典夫
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0545, 2007 (Released:2007-05-09)

【はじめに】 スポーツの各場面において選手は刻々と変化する状況を瞬間的に判断しながら体を動かす。このスポーツに重要な『視る能力』とスポーツの関係を、統合的に研究する学問をSports Vision(以下SV)という。先行研究では、男性のSVは女性よりも全体的に優れているとの報告がある。しかし、これは対象が不特定多数の競技者であり、特定競技の同等競技力レベルの男女を対象とした報告はない。今回、全国でもトップレベルの実力を有する高校男女サッカー部員のSVを調査し、同一種目競技者間の男女差について比較・検討を行なった。【方法】 対象は、K県内の高校サッカー部に所属する経験年数3年以上の男子31名(経験年数:10.45±1.84)、女子24名(経験年数:8.38±2.67)である。測定項目は、スポーツビジョン研究会の報告に準じて、静止視力、縦方向の動体視力であるKVA動体視力、横方向の動体視力であるDVA動体視力、眼球運動、深視力、瞬間視、眼と手の協応運動の7項目とし、特にDVA動体視力は右回転と左回転、深視力は指標が近づく場合と離れる場合に分けて測定した。また、測定は競技を行う際の眼の状態(裸眼、コンタクト、眼鏡)で行った。統計手法は、対応のないt検定(p<0.05)を用いた。【結果】 DVA動体視力は右回転・左回転共に男性群が女性群と比較し有意に優れていた。また、指標が近づく場合の深視力と眼と手の協応動作で男性群が女性群に比較し優位である傾向にあった。一方、眼球運動では女性群が男性群に比較し有意に優れており、指標が離れる場合の深視力と瞬間視で女性群が男性群に比較し優位である傾向にあった。【考察】 今回、高校生サッカー部員の男女間比較では、DVA動体視力、眼球運動において両群間に有意差がみられた。先行研究においては、視機能は全体的に男性が優れているとされ、今回の研究でも、特にDVA動体視力において有意に男性が女性より優れていた。同等競技年数でトップレベルの選手間においても、先行研究と同様に男女差が見られたことから、これは運動習慣の差異ではなく生得的な原因によるものではないかと考えられる。また、眼球運動に関しては女性が有意に男性より優れており、先行研究と異なる結果が得られた。このことから、女性は跳動的に動く像を正確に目で追う能力は男性よりも優れているが、動いている像がどのようなものかを識別する能力は男性より劣っている可能性が示唆された。今後、男女間のみならず、種々の競技間での比較・検討なども行い、スポーツビジョンの分野をさらに追求していきたい。
著者
栃原 きみえ 斉藤 一枝 水口 綾子 池田 恵子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-12, 1979-03-15

被服の着装効果と人の個性との関係を明らかにするために,個性の要素の1つである顔の形態的因子を研究対象とし,本学学生222名を被験者として,1/2大の写真を用いて各部位の計測をした.1.眉,目,鼻,口の長径,幅径,角度 眉,目,鼻,口の各部位の長径,幅径および角度を計測し,最大,最小,平均,標準偏差を求めた.2.眉,目の長径,幅径,角度の左右差と出現率 顔の因子の左右アンバランスは個性の研究に必要と考え,眉長,眉幅,眼裂長,眼開大径および眉頭を基点とする眉尻の角度,眼頭を基点とする眼裂の角度の左右差について検討したが,左右同径,および同角度は極めて少なく,各項目ともに約80〜90%の者に左右差が認められ,高い出現率であった.3.眉,目,鼻,口の相関係数 眉,目,鼻,口の長径,幅径,角度の120項目について相関係数を求めたところ,41項目が有意であった.その中で眉長,眉幅,眉角度,眼裂長,眼開大径のおのおの右と左間の相関係数が特に高い傾向を示した.そこで類型化のための資料には,左右のいずれか一方でよいと判断し,本研究では右を用いることにした.4.眉,目の類型化 4-1 眉,目の長径,幅径による類型化と出現率 本研究を進めるにあたって,先ず顔の因子の類型化が必要と考え,今回は眉と目を取り上げ,長径,幅径の標準偏差±3σを用いて5段階に分け,両者の組み合わせによって類型化を試み出現率を求めた. 4-2 眉,目の角度による類型化と出現率 眉長と眉角度および眼裂長と眼角度の各標準偏差を用いて類型化を試みたが,上り眉は52.7%と過半数を占め,下り眉は31.1%また0度つまり眉頭と眉尻が水平線上にある眉は16.2%であった. 目の場合,上り目の出現率は97.7%と圧倒的に高く,下り目は0.5%,0度は1.8%と低い傾向であった. 4-3 眉の特殊型 眉の形には俗にいう三日月型,への字型などがあるが,これらの形態と個性との関係を追求するために類型化を試みたが,全体の中での出現率は三日月型が22.5%,への字型が14.0%であった. 4-4 一重まぶた,二重まぶたの例 目の形態には俗にいう一重まぶた,二重まぶたがあるが,出現率は一重まぶたが55.4%二重まぶたが33.0%,また左右のいずれか一方が一重まぶた,または二重まぶたのいわゆる左右アンバランスの目は10.8%であった.以上のように一重まぶたの者が圧倒的に多かったのは,東洋人種である日本人の特徴を裏付けているものといえよう. 7-5 眉,目の位置に関する類型化 左右の眉頭間および眼頭間の各標準偏差を用いて5段階の類型化を,また眉の下縁と目の上縁間の標準偏差を用いて眉,目間の類型化を試み,眉と目の位置に関する形態を把握した.以上,眉,目,鼻,口の長径,幅径,角度を数値として確認し,また眉,目について類型化を試みたが,続けて鼻,口の類型化を試みたいと考えている.今後これらの資料をもとにして個性との関係を追求し,更に被服との関係についても明らかにしてゆきたいと考えている.終りに本研究の資料収集に御協力くださった高梨亨子講師,また被験者として御協力くださった服飾専攻の学生諸姉に,深甚の謝意を表します.
著者
宮良 広大 松元 秀次 上間 智博 廣川 琢也 野間 知一 池田 恵子 下堂薗 恵 川平 和美
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.90-97, 2015-04-20 (Released:2017-06-09)

【目的】脳卒中片麻痺下肢への全身振動刺激(Whole body vibration;以下,WBV)による痙縮抑制メカニズム解明のために,脊髄前角細胞の興奮性評価に用いられる誘発電位F波(以下,F波)を測定し検討した。【方法】対象は下肢痙縮を有する脳卒中片麻痺患者10名。WBV実施姿勢は股関節90°屈曲位,膝関節伸展位0°で長座位とした。WBVは下腿三頭筋とハムストリングスを中心に,周波数30Hz,振幅4〜8mmの条件で5分間実施した。WBV前後にModified Ashworth Scale(以下,MAS)とF波,足関節自動および他動関節可動域,10m歩行テストを測定した。【結果】MASは有意に低下し,足関節自動背屈角度と他動関節可動域,歩行能力が有意に改善した。さらにF波振幅で低下傾向,F/M比で有意な低下を認めた。【結論】WBVによる痙縮抑制メカニズムとして脊髄前角細胞の興奮性低下の関与が示唆された。
著者
北野 菜奈 福本 真一郎 徳山 桂理 池田 恵子 高橋 俊彦
出版者
日本家畜臨床学会
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-6, 2018 (Released:2018-10-02)

プアオン式イベルメクチン製剤は公共牧場において長期間継続的に使用されており,消化管内線虫駆虫に有効である。本研究では,駆虫を行っていない牧場を用いて駆虫計画を立案し,対象農場に適した駆虫のタイミングを模索するために,イベルメクチン製剤による駆虫を実施した。駆虫は試験区にのみ5月,7月,10月に行った。消化管内線虫卵数において試験区が対照区と比較し6月と8月で有意に低値を示し,試験区において7月と比較し8月,10月が有意に低値であったこと,体重において試験区で7月と比較し駆虫後の8月が有意に増体したこと,繁殖成績でも試験区が良好な傾向を示したことは,イベルメクチン製剤による駆虫から得られた効果であると考えられた。イベルメクチン製剤は世界的に牛で薬剤耐性が報告されている。今回のような投与回数を必要最小限に抑えた駆虫プログラムであれば薬剤耐性は容易に起こらないと思われた。
著者
"栃原 きみえ 斉藤 一枝 水口 綾子 池田 恵子" トチハラ サイトウ ミズグチ イケダ K. "TOCHIHARA K. SAITO A. MIZUGUCHI K." IKEDA
雑誌
名古屋女子大学紀要 = Journal of the Nagoya Women's College
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-12, 1979-03-15

"被服の着装効果と人の個性との関係を明らかにするために,個性の要素の1つである顔の形態的因子を研究対象とし,本学学生222名を被験者として,1/2大の写真を用いて各部位の計測をした.1.眉,目,鼻,口の長径,幅径,角度 眉,目,鼻,口の各部位の長径,幅径および角度を計測し,最大,最小,平均,標準偏差を求めた.2.眉,目の長径,幅径,角度の左右差と出現率 顔の因子の左右アンバランスは個性の研究に必要と考え,眉長,眉幅,眼裂長,眼開大径および眉頭を基点とする眉尻の角度,眼頭を基点とする眼裂の角度の左右差について検討したが,左右同径,および同角度は極めて少なく,各項目ともに約80~90%の者に左右差が認められ,高い出現率であった.3.眉,目,鼻,口の相関係数 眉,目,鼻,口の長径,幅径,角度の120項目について相関係数を求めたところ,41項目が有意であった.その中で眉長,眉幅,眉角度,眼裂長,眼開大径のおのおの右と左間の相関係数が特に高い傾向を示した.そこで類型化のための資料には,左右のいずれか一方でよいと判断し,本研究では右を用いることにした.4.眉,目の類型化 4-1 眉,目の長径,幅径による類型化と出現率 本研究を進めるにあたって,先ず顔の因子の類型化が必要と考え,今回は眉と目を取り上げ,長径,幅径の標準偏差±3σを用いて5段階に分け,両者の組み合わせによって類型化を試み出現率を求めた. 4-2 眉,目の角度による類型化と出現率 眉長と眉角度および眼裂長と眼角度の各標準偏差を用いて類型化を試みたが,上り眉は52.7%と過半数を占め,下り眉は31.1%また0度つまり眉頭と眉尻が水平線上にある眉は16.2%であった. 目の場合,上り目の出現率は97.7%と圧倒的に高く,下り目は0.5%,0度は1.8%と低い傾向であった. 4-3 眉の特殊型 眉の形には俗にいう三日月型,への字型などがあるが,これらの形態と個性との関係を追求するために類型化を試みたが,全体の中での出現率は三日月型が22.5%,への字型が14.0%であった. 4-4 一重まぶた,二重まぶたの例 目の形態には俗にいう一重まぶた,二重まぶたがあるが,出現率は一重まぶたが55.4%二重まぶたが33.0%,また左右のいずれか一方が一重まぶた,または二重まぶたのいわゆる左右アンバランスの目は10.8%であった.以上のように一重まぶたの者が圧倒的に多かったのは,東洋人種である日本人の特徴を裏付けているものといえよう. 7-5 眉,目の位置に関する類型化 左右の眉頭間および眼頭間の各標準偏差を用いて5段階の類型化を,また眉の下縁と目の上縁間の標準偏差を用いて眉,目間の類型化を試み,眉と目の位置に関する形態を把握した.以上,眉,目,鼻,口の長径,幅径,角度を数値として確認し,また眉,目について類型化を試みたが,続けて鼻,口の類型化を試みたいと考えている.今後これらの資料をもとにして個性との関係を追求し,更に被服との関係についても明らかにしてゆきたいと考えている.終りに本研究の資料収集に御協力くださった高梨亨子講師,また被験者として御協力くださった服飾専攻の学生諸姉に,深甚の謝意を表します."
著者
池田 恵子
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

日英同盟期の融合文化規範としてのスポーツに着目した。質実剛健、良妻賢母は日本における中等教育機関の教育理念に相当したが、それらは英国中流階級のエリート教育において理想とされた教育理念を媒介し、スポーツ教育と帝国主義との関わりを経由している。第二次世界大戦の勃発以前には、スポーツ教育を通じて英国規範を活用したにもかかわらず、ファシズム期には国粋主義的文化規範への昇華を意図し、国防体育が実践された。いずれも、近代国民国家形成期に日本的ナショナリズムを構築する上で、巧みに利用された外国の文化システムの援用であった。これらを複合的に融合することで日本独自のスポーツ的風土が醸成された経緯を説明している。
著者
池田 恵子
出版者
静岡大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

本研究は、日本における災害被害の男女差の実態を解明し、防災サイクルをジェンダー分析の手法により検討し、防災サイクルのジェンダー課題に関する情報を整理して提示することである。本年度は、昨年度の調査結果に基づいて、女性のおかれた状況(ライフサイクル、家族構成、ケア従事状況、年齢など)と災害の段階(緊急救援、生話再建・住宅再建、地域復興)の両方を考慮した、災害におけるジェンダー課題に関する分析マトリックスを作成した。それぞれの災害フェーズにおいてとりわけ脆弱性の高い女性はどのような女性であるか、特に重視しなければいけないジェンダー課題は何かを明らかにした。移住女性(非日本語話者)やセクシャルマイノリティーに関しては、情報が少なく、今後の災害におけるジェンダー課題の検討において、見落としがちになる可能性があり、注意を要することが把握された。これらの情報を基に、災害サイクル全体の実際的・戦略的ジェンダー課題を抽出し、ジェンダー課題が改善されるための条件を抽出した。都市部(神戸市)と農村部(長岡市)におけるジェンダー課題(とりわけ戦略的ジェンダー課題)の違いを分析した。これらのジェンダー課題に対処するために、防災行政や防災の自主組織において、どのような対策が取られているかについて、先進事例(大分県、横浜市、富士市など)の取り組みについて、まずは行政や市民団体の法令や行政措置に関する出版物などを収集し、不明な点に関しては担当部署に電話・電子メールにて確認し、災害におけるジェンダー課題に対応するために必要でかつ実行可能性が高い方策について検討した。