著者
浦野 正樹 松薗 祐子 長谷川 公一 宍戸 邦章 野坂 真 室井 研二 黒田 由彦 高木 竜輔 浅川 達人 田中 重好 川副 早央里 池田 恵子 大矢根 淳 岩井 紀子 吉野 英岐
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究では、東日本大震災を対象として発災以来社会学が蓄積してきた社会調査の成果に基づき、災害復興には地域的最適解があるという仮説命題を実証的な調査研究によって検証し、また地域的最適解の科学的解明に基づいて得られた知見に基づいて、南海トラフ巨大地震、首都直下地震など次に予想される大規模災害に備えて、大規模災害からの復興をどのように進めるべきか、どのような制度設計を行うべきかなど、復興の制度設計、復興の具体的政策および復興手法、被災地側での復興への取り組みの支援の3つの次元での、災害復興に関する政策提言を行う。また、研究の遂行と並行して、研究成果の社会への還元とグローバルな発信を重視する。
著者
大矢根 淳
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法学研究 = Journal of law, politics and sociology (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.90, no.1, pp.229-259, 2017-01

はじめに1. 雲仙・普賢岳噴火災害 : 社会学的調査と現地資料2. ローカル紙スクラップの需要と展開3. 『島原図書館新聞スクラップ帳』デジタル化の意義と手順4. 『島原図書館新聞スクラップ帳』のデジタル化, 一般公開の留意点むすびにかえて有末賢教授退職記念号
著者
大矢根 淳
出版者
専修大学人間科学学会
雑誌
専修人間科学論集. 社会学篇 (ISSN:21863156)
巻号頁・発行日
no.3, pp.93-107, 2013-03

本稿は東日本大震災二年目、災害社会学(生活再建・コミュニティ再興)を専らとする筆者の取り組みの軌跡・覚書(II)である。前稿(I)では、津波被災地復興に関する筆者のフィールドワーク(宮城県石巻市小渕浜)の端緒を示し、その前提・背景にあった津波被災地復興の古典(山口弥一郎『津浪と村』)再読の経緯を示しながら、筆者自身が参画して組み上げてきた各種調査研究体制を紹介しつつ、年内計11回の現地調査を概観・記録した。本稿(II)では、その後(2011年11月以降)の現地調査の継続過程を記していく。そこでは震災二年目の各種調査研究(実践)体制の展開について、(本務校)専修大学系連携事業(含・学生のゼミ合宿)、(学会加入している)社会学系4学会合同集会、(筆者のプロパー領域の)日本災害復興学会、(長年依拠しているところの)早稲田大学地域社会と危機管理研究所、文化人類学的地域研究、をあげ、次いで前稿以降この一年間の20回余の被災地訪問(現地調査を含む)を概観する。あわせて、当該研究の社会的還元の実情を、当震災に関連して展開を見せる非・未被災各地の防災事業への筆者の参画状況および刊行物をもって示しておくこととする。
著者
海野 徳仁 平田 直 小菅 正裕 松島 健 飯尾 能久 鷺谷 威 笠原 稔 丸井 英明 田中 淳 岡田 知己 浅野 陽一 今泉 俊文 三浦 哲 源栄 正人 纐纈 一起 福岡 浩 渥美 公秀 大矢根 淳 吉井 博明
出版者
東北大学
巻号頁・発行日
2008

臨時余震観測から本震時には西傾斜の震源断層が主に活動したが、それと直交する東傾斜の余震活動もみられた。震源域直下の深さ30~40kmには低速度域が広く存在しており、そこから3本の低速度域が地表の活火山にまで続いていた。GPS観測データから本震時すべりは岩手・宮城県境付近で最も大きかった。本震後の顕著な余効すべりは震源断層の浅部延長で発生し、地震時すべりと余効すべりは相補的である。強震動データでは0.1~0.3秒の短周期成分が卓越していため震度6弱の割には建物被害が少なかった。