- 著者
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大矢根 淳
- 出版者
- 専修大学人間科学学会
- 雑誌
- 専修人間科学論集. 社会学篇 (ISSN:21863156)
- 巻号頁・発行日
- no.3, pp.93-107, 2013-03
本稿は東日本大震災二年目、災害社会学(生活再建・コミュニティ再興)を専らとする筆者の取り組みの軌跡・覚書(II)である。前稿(I)では、津波被災地復興に関する筆者のフィールドワーク(宮城県石巻市小渕浜)の端緒を示し、その前提・背景にあった津波被災地復興の古典(山口弥一郎『津浪と村』)再読の経緯を示しながら、筆者自身が参画して組み上げてきた各種調査研究体制を紹介しつつ、年内計11回の現地調査を概観・記録した。本稿(II)では、その後(2011年11月以降)の現地調査の継続過程を記していく。そこでは震災二年目の各種調査研究(実践)体制の展開について、(本務校)専修大学系連携事業(含・学生のゼミ合宿)、(学会加入している)社会学系4学会合同集会、(筆者のプロパー領域の)日本災害復興学会、(長年依拠しているところの)早稲田大学地域社会と危機管理研究所、文化人類学的地域研究、をあげ、次いで前稿以降この一年間の20回余の被災地訪問(現地調査を含む)を概観する。あわせて、当該研究の社会的還元の実情を、当震災に関連して展開を見せる非・未被災各地の防災事業への筆者の参画状況および刊行物をもって示しておくこととする。