著者
佐藤 翔 楠本 千紘 服部 亮 大菅 真季 浅井 理沙 河野 真央 久山 寮納
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.223-252, 2018-09-30 (Released:2018-10-19)
参考文献数
37

本研究では百科事典記事の信憑性判断に「情報源がWikipediaであること」が与える影響を明らかにすることを目的に,日本の大学生を対象とする調査を実施した.Wikipedia日本語版と日本大百科全書JapanKnowledge版双方に存在する6つの項目について,それぞれレイアウトをそのままにした 場合と,レイアウト情報を除去した場合を用意し,どちらの方が正確であると思うかを被験者に尋ねた.分析の結果,回答者の多くはレイアウト情報が残っており,見た目からWikipediaであることが判断で きる場合には,日本大百科全書の方がWikipedia日本語版よりも正確であると判断した.一方,レイアウト情報が除去された場合,Wikipedia日本語版の方が日本大百科全書よりも正確であると判断した者が多かった.情報源がWikipediaであること自体が,記事内容の信憑性判断に影響すると考えら れる.
著者
河野 真理江
出版者
日本映像学会
雑誌
映像学 (ISSN:02860279)
巻号頁・発行日
vol.104, pp.73-94, 2020-07-25 (Released:2020-08-25)
参考文献数
60

本論文は、日本における「メロドラマ」の概念を探求する。「メロドラマ」は、“melodrama”の旧来からの翻訳語であるが、フィルム・スタディーズにおけるメロドラマ概念の浸透によって、現在その意味は曖昧になっている。そもそも“melodrama”がいつ日本語文脈に受容されたのかは明らかになっていない。メロドラマ映画にかんする先行研究を踏まえつつ、この「メロドラマ」の実態を明らかにすることが本論文の目的である。“melodrama”の日本語文脈への導入は、1870年代の翻訳辞典に始まり、当初はしばしば「歌舞伎」と訳されていた。1880年代には洋行者たちが「メロドラマ」の観劇体験を報告するようになり、1910年代にその知識は演劇関連の学術書に応用された。1920年代、メロドラマの言説は、映画にかんするものに集中していき、この言葉の意味は地域言語的なものへと変容していく。1930年代には、「メロドラマ」は通俗的、感傷的な劇を指す言葉となり、女性映画を含む日本映画のジャンルの一つとしても理解されていった。主な論点は以下の二点である。1. メロドラマと日本文化との出会いは、19世紀後半に位置する。2. 日本における「メロドラマ」はその固有性ばかりでなく、メロドラマ概念の普遍性を実証する。
著者
河野 真理江
出版者
日本映像学会
雑誌
映像学 (ISSN:02860279)
巻号頁・発行日
vol.104, pp.73-94, 2020

<p>本論文は、日本における「メロドラマ」の概念を探求する。「メロドラマ」は、"melodrama"の旧来からの翻訳語であるが、フィルム・スタディーズにおけるメロドラマ概念の浸透によって、現在その意味は曖昧になっている。そもそも"melodrama"がいつ日本語文脈に受容されたのかは明らかになっていない。メロドラマ映画にかんする先行研究を踏まえつつ、この「メロドラマ」の実態を明らかにすることが本論文の目的である。</p><p>"melodrama"の日本語文脈への導入は、1870年代の翻訳辞典に始まり、当初はしばしば「歌舞伎」と訳されていた。1880年代には洋行者たちが「メロドラマ」の観劇体験を報告するようになり、1910年代にその知識は演劇関連の学術書に応用された。1920年代、メロドラマの言説は、映画にかんするものに集中していき、この言葉の意味は地域言語的なものへと変容していく。1930年代には、「メロドラマ」は通俗的、感傷的な劇を指す言葉となり、女性映画を含む日本映画のジャンルの一つとしても理解されていった。</p><p>主な論点は以下の二点である。</p><p>1. メロドラマと日本文化との出会いは、19世紀後半に位置する。</p><p>2. 日本における「メロドラマ」はその固有性ばかりでなく、メロドラマ概念の普遍性を実証する。</p>
著者
中井 正弥 中村 宏 河野 真治 田中 英彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1339-1340, 1989-03-15

我々は、時相論理型言語Tokioを中心とした、論理設計支援システム(図1)を構築中である。Tokioは時相論理に基づくため、順序性、並列性といった時間に関する記述が容易かつ厳密にでき、またアルゴリズムレベルからレジスタトランスファレベルまでの様々なレベルの動作記述が行なえるハードウェア記述言語である。従来から、動作記述からデータパスを自動生成する研究が行なわれているが結果の品質は必ずしも十分ではない。そこで、動作記述と構造記述は別々に与え、支援システムでそれらの間の整合性をチェックすることとする。このシステムにおける設計の流れは、以下の通りである。まず、設計者は設計したいハードウェアの動作アルゴリズムをTokioで記述する。シミュレーションなどで動作の確認をしながら記述を詳細化していき、Tokioをハードウェアとの対応が取り易いよう制限したRTL-Tokioのレベルまで落し、レジスタトランスファレベルの記述とする。設計者は同時にデータパス等の構造の記述をPrologで行なう。TokioはPrologを包含するのでこれもTokioで書かれることになる。その後、動作解析部において動作記述と構造記述との間の実現可能性をチェックし、さらにシミュレーションによる性能評価を経て回路合成、制御系合成へと進む。本稿では、この動作解析部の構成、処理の流れ、実行例などについて述べる。
著者
河野 真治 佐渡山 陽
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
日本ソフトウェア科学会大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.19, pp.4B2, 2002

PS2Linux は,PlayStation2上で動作するLinuxである。PS2の描画機構であるEmotion Engine および専用DSPであるVUの特徴を活かしつつ、ネットワークゲームを構築するフレームワークを提案する。ネットワーク部分には、リアルタイム処理を考慮したユーザレベル・トランスポート層を持つSuciライブラリを用いる。
著者
河野 真也 相馬 孝行 植野 美穂 後藤 貴裕 中村 直人 宮寺 庸造 横山 節雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.433, pp.67-74, 1998-11-20
被引用文献数
3

学習指導案にはこれまで慣習的な形式しかなく, 指導者によって形式や着目する点が異なるものであった.そのため, 初めて学習指導案を作成する教育実習生徒にとって, 指導案の作成は極めて困難であり, また有効な授業設計のデータとなり得る指導案のデータベース化も困難になっている.そこで本研究では, 学習指導案を作成する際の文法を定めることにより指導案を形式化し, それに基づいた学習指導案作成支援システムを設計した.本システムを用いて作成された指導案は文法的に正しく(健全性), さらに, 任意の正しい指導案は本文法により作成することができる(完全性).また作成しながらデータベース化を行うので一度作成した指導案の再利用も可能となる(汎用性).
著者
河野真理江
出版者
日本映像学会
雑誌
映像学 (ISSN:02860279)
巻号頁・発行日
vol.90, pp.57-75,97, 2013-05-25 (Released:2023-03-31)

Ryoju (1961, Gosho Heinosuke) is a film that can be categorized as bungei-melodrama, which was a subgenre of Japanese film melodrama for female audience. However, the film has, nevertheless, a great similarity to Hollywood family melodrama that is a subsequent generic category in terms of style, technology, themes and women’s film. Interestingly, in Japanese film discourse during the 1950s, some films such as Written on the wind (Douglas Sirk, 1956) were considered works resembling to bungei-melodrama. This fact challenges current discussions that have assumed that these films were rarely understood as “melodrama” or “women’s film” in those days. The main purpose of this paper is to define Ryoju as a paradigmatic work of bungei-melodrama, engaging the Japanese genre with major discussions of melodrama in film studies. It also considers some critical differences between two “melodrama” genres. First of all, the paper will analyze Ryoju by focusing on three critical issues: the representation of the upper middle class, the organization of sexual power struggle, and ideological contradiction in film criticism. Second, it will demonstrate how the three issues allow us to see both similarity and difference between Japanese bungei-melodrama and Hollywood melodrama. Finally, the paper will explore the way to associate two genres, discussing genre re-genrification, one of critical interests in melodrama.
著者
河野 真太朗 花田 恵介 竹林 崇
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.725-732, 2022-12-15 (Released:2022-12-15)
参考文献数
26

脳卒中後に麻痺側上肢の肩関節痛を呈した対象者に,肩関節の疼痛や心理状況に合わせて上肢機能練習を行った.特に,Transfer Packageでは麻痺手の活動によって生じた痛みの程度や使用感も記録するよう依頼し,痛みへの対処法や環境調整を含めた指導を行った.その結果,麻痺側肩の疼痛が軽減し,日常生活における麻痺手の使用頻度も改善した.肩関節痛のある上肢麻痺例では,それらに配慮してTransfer Packageを行うことが有用であるように思われた.
著者
江原 謙介 藤本 淳也 福田 一儀 松永 敬子 鳥山 稔 河野 真輝
出版者
日本スポーツ産業学会
雑誌
スポーツ産業学研究 (ISSN:13430688)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.2_183-2_196, 2021-04-01 (Released:2021-04-26)
参考文献数
26

This research compared university student-athletes and other university students to analyze differences in attitudes towards COVID-19. The objective was to examine the impact of student-athletes′ attitudes on their future athletic activities and perform verification that will contribute to the deliberation and creation of university support measures for student-athletes. Google Forms were used to administer an online questionnaire to university students nationwide. The responses to questions on the questionnaire were recorded on either 5 or 8 point scales, as well as open-ended questions without word limitations at the end of the questionnaire. The results were analyzed by separating results into two cohorts; student-athletes and other university students, and then categorizing responses to each question as positive or negative. Cross-tabulation was used and then Fischer′s exact test was performed. To analyze the open-ended questions, KH-Coder3 software, which excels at Japanese analysis and is used in a great deal of research, was used. The analysis found a significant difference for some questions. In particular, a greater percentage of student-athletes than other university students felt unease regarding infection at university facilities, the impact of infection on university life, and the impact on activities from April 2020 onwards. Some of the reasons for the higher percentage of responses indicating unease were the lack of transparency in student life, with universities not defining clear approaches.
著者
伊波 立樹 東恩納 琢偉 河野 真治
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2016-OS-137, no.11, pp.1-8, 2016-05-23

当研究室では処理の単位を Code Gear,データの単位を Data Gear を用いて並列実行を行う Gears OS を開発している Gears OS では並列実行をするための Task を Code Gear と Data Gear の組で表現する.Task の依存関係は Code Gear を実行するために必要な Input Data Gear と Code Gear で作られる Output Data Gear によって決定し,それにそって並列実行を行う.依存関係の解決などの Meta Computation の実行は Meta Code Gear で行われる.Meta Code Gear は Code Gear に対応しており,Code Gear が実行した後にそれに対応した Meta Code Gear が実行される.本論文では Gears OS のプロトタイプとして並列処理機構を設計し,CbC(Continuation based C) で実装する.
著者
山本 阿紀子 河野 真 稲垣 夏子
出版者
一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会
雑誌
遺伝性腫瘍 (ISSN:24356808)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.109-113, 2023-12-15 (Released:2023-12-15)
参考文献数
20

2012年に提唱されたgastric adenocarcinoma and proximal polyposis of the stomach(GAPPS)は,家族性に胃底腺ポリポーシスを生じ,胃底腺を発生母地として胃癌を発症する.今回,GAPPSと診断した1 例を経験したので報告する.44歳女性.母親は30代に胃ポリポーシスを指摘されたが自然消失した.73歳で胃癌を発症した後,多発する胃底腺ポリープが出現した.家族歴を考慮し上部消化管内視鏡検査を施行すると,密生する胃底腺ポリポーシスと,ポリープとは異なる白色調隆起を認め,組織学的に腺癌と診断された.遺伝学的検査ではAPC遺伝子のプロモーター1B領域に病的バリアントを確認し,GAPPSと診断した.GAPPSの本邦からの報告は少なく予防的胃全摘術やサーベイランスの明確な基準はないため,今後も慎重な経過観察と継続した遺伝カウンセリングが必要である.
著者
河野 真紀 立川 敬子 三井 妹美 渡辺 正敏 上田 晶義 榎本 昭二
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.336-338, 1995-04-20 (Released:2011-07-25)
参考文献数
5

Sialadenosis, characterized by uniform hypertrophy of the acinar parenchyma of the salivary glands, is associated with a variety of systemic diseases of functional disorders.This paper describes two cases of sialadenosis, a 20-year-old woman with submandibular gland swelling and a 31-year-old woman with parotid gland swelling. Both of them had endocrine disorders that may be associated with anorexia nervosa.
著者
佐渡山 陽 河野 真治 小杉 隆二
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
日本ソフトウェア科学会大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.42, 2003

現在のネットワークゲームでは、セントラライズドサーバーを用いるのが一般的である。しかしながら、参加者が数百万人の単位になると、セントラライズドサーバーでの処理が間に合わなくなってしまい、ゲーム進行に障害がでる場合がある。そこで、我々は、PC上で動作するAgentを用いたフレームワークを提案している。これは、家庭用ゲーム機の代わりに、ゲームの処理とそれに伴う通信を行う。動的に変化するAgent間のネットワークにおいて、トラフィックを抑えつつネットワークゲームを実現するための通信プロトコルを提案する。
著者
河野 真莉菜 藤井 京香 安武 健一郎
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.64, no.7, pp.391-397, 2021 (Released:2021-07-01)
参考文献数
19

本研究の目的は、介護職員が献立作成を担う認知症対応型共同生活介護の実施献立を評価し、栄養学的課題を検討することである。福岡県内のグループホーム5施設を対象に、4週間分の実施献立を収集し、食品摂取多様性スコアと1日当たりの使用食品数のカウントを行った。その結果、それらの全施設の中央値はそれぞれ6.0 点/週、25.0品目/日であった。食品摂取多様性スコアでは、卵、牛乳・乳製品の使用頻度とそれらの合計点(p = 0.023)において施設間で有意差を認めた。また、1日当たりの使用食品数では、卵、牛乳・乳製品、緑黄色野菜、淡色野菜、きのこ類、果物、油脂類、菓子類とそれらの合計数(p < 0.001)で施設間差を認めた。グループホームの実施献立は、使用食品数に偏りを認め、施設によって献立の質が異なっていた。このような栄養学的課題を解決するためには、管理栄養士・栄養士の関わりが必要であり、介護職員への栄養教育が重要と考えられる。