著者
田中 宗孝
出版者
Japanese Association of Electoral Studies
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.45-56,224, 2005-02-28 (Released:2009-01-22)
参考文献数
17

わが国の選挙における投票は、原則として自書式投票によることとされてきた。2001年に成立した電子投票特例法は、地方公共団体が条例で定めるところにより当該地方公共団体の議会の議員又は長の選挙を電子投票によって行うことを認めるものであり、わが国選挙の投票に関する制度に新たな局面を開くものである。2002年6月から2004年2月までの間に9市町村の11選挙が電子投票によって行われた。これらの選挙では、開票所要時間が大幅に短縮された。音声による候補者情報の提供が視覚障害者に好評であるなど、電子投票に対する有権者の反応は全般的に良好である。しかし、いくつかのトラブルが発生しており、選挙争訟が提起されたケースもある。国政選挙への電子投票の導入など、電子投票の一層幅広い展開を図るためには、地方選挙において着実に実績を積み重ねて国民の信頼を確立することが最も肝要である。
著者
多和田 雅師 田中 宗 松田 佳希 楊 天任
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.e15-e21, 2021-03-15

次世代アクセラレータと呼ばれる量子技術や古典技術を用いた新原理の計算機が期待されている.これら次世代アクセラレータは種類ごとに使用方法が異なり, 計算分野の得意不得意が存在する. 使用には専門知識が必要でありコストが高いため, 各アクセラレータ固有の使用法や性質を考慮し,プログラムの部分ごとに適切に割当するソフトウェアが要望されている. 本稿では,次世代アクセラレータの種類と活用事例,および適切にアクセラレータを使用するソフトウェアとその要素技術の研究動向を紹介する.
著者
田中 宗彦
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.352-358, 1998 (Released:2013-02-19)
参考文献数
6
被引用文献数
1
著者
田中 宗 山下 将司 関 優也
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.164-173, 2022-12-05 (Released:2023-01-06)
参考文献数
40
被引用文献数
1

最適化計算の新技術としてアニーリングマシンが注目を集めている.本解説では,アニーリングマシンやブラックボックス最適化の一般論について見てから,アニーリングマシンを用いたブラックボックス最適化の解法ならびに適用事例について紹介する.
著者
内藤 壮俊 長谷川 禎彦 松田 佳希 田中 宗
雑誌
量子ソフトウェア(QS) (ISSN:24356492)
巻号頁・発行日
vol.2022-QS-5, no.23, pp.1-9, 2022-03-17

量子コンパイラは,論理回路として表現された量子プログラムを受け取り,デバイス上で実行可能かつ論理的に等価な回路を合成するソフトウェアである.近年主流となっている NISQ デバイスは,物理的に接続された量子ビット間でしか量子ゲートを作用させられない,操作によって生じたエラーが蓄積するといった特性を有している.そのため NISQ デバイスを対象とする量子コンパイラは,接続関係の制約を満たしながら,回路のコストすなわちゲート操作回数が少なくなるように回路を出力しなければならない.このコンパイル操作において最も重要なタスクは,論理回路中の量子ビットをデバイス上の量子ビットに割り当てるタスクである.これは NP 困難であり,出力回路のコストに大きく影響する問題となっている.私たちの提案する量子コンパイラ「ISAAQ (ISing mAchine Assisted Quantum compiler)」は,出力回路のコストを QUBO モデルとして表現し,イジングマシンを用いた解の探索,およびその解に基づいた回路合成を実行する.ISAAQ は,実行結果に基づいた QUBO モデルの更新,複数イジングマシンによる並列実行,デバイス上の経路を考慮したコスト削減といった,他にはない特徴を多く持っている.IBM QX5 および IBM QX20 を対象とした実験では,ISAAQ は既存の QUBO 手法やその他のアルゴリズムよりも低コストな回路を出力できていることが確認され,本提案手法の有効性が示された.
著者
田中 宗 棚橋 耕太郎 本橋 智光 高柳 慎一
出版者
公益社団法人 低温工学・超電導学会 (旧 社団法人 低温工学協会)
雑誌
低温工学 (ISSN:03892441)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.287-294, 2018-09-20 (Released:2018-10-27)
参考文献数
34
被引用文献数
2 2

Quantum annealing (QA) is a promising calculation method for obtaining a better solution to combinatorial optimization problems. QA is a natural computation technique proposed in the context of statistical physics in 1998. In 2011, the world's first commercial machine realizing QA experimentally was released. After that, the development of hardware and software has been exhaustive, and the studies on application search have been done using commercial QA machines. In this paper, we first explain the basics of QA without assuming the knowledge of statistical physics and quantum physics. We also show a couple of examples of application studies on QA. In addition, existing problems and overcoming other methods are explained.
著者
田中 宗信 佐藤 忠教 阿川 薫
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.52, no.484, pp.4084-4093, 1986-12-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
5

An experimental study on the reforming characteristics of five different catalysts for methanol fuel was conducted and the endurance of each catalyst was examined using a fixed type reformer. A reformer utilizing the heat of exhaust gas was also designed and constructed, and the effect of blending the reformed methanol fuel to gasoline was studied in the combustion process of a spark ignition engine. Analyses of the indicator diagram show that the increase of the ratio of reformed gas and gasoline results in (1) an increase of speed and stability of combustion characteristics, (2)the extension of the lean limit of the air-fuel ratio, (3) an increase in the thermal efficiency, (4) a decrease in the cycle-by-cycle fluctuation of the combustion process, and (5) quick achievement of stability for abrupt changes in the throttle position. In view of three results, the optimum operating conditions are proposed.
著者
鯉渕 幹生 田中 宗一郎 高尾 契太 晝間 崇史 植田 寛 林 正樹
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.4, pp.63-64, 2005

NHK技術研究所が開発したテレビ番組記述言語TVML用いて楽曲のイメージを表現した映像作品の試作に挑戦した。誰もが共感できる「愛」をテーマに主人公BOBが愛するMARYのために奮闘する姿を描いた。MARYに会いたいという、たった一つの目的に向かってひたすら進むBOB。あえて難解なストーリーを廃し、デフォルメされたCGを使う事によってストレートに作品のテーマを感じてもらおうと試みた。BOBはMARYに会いたいという一心でどんな試練でも乗り越えていく。その姿を見て自分の愛する人、家族や友人、恋人と共に励ましあい頑張っていく大切さ、また一人ではないという事の心強さに気づいて欲しいと思った。
著者
秋永 孝義 山城 嵩陛 田中 宗浩
出版者
日本食品保蔵科学会
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.199-206, 2013 (Released:2014-03-06)

近赤外およびFTIR分光分析法を用いて,沖縄県産泡盛の基本成分の非破壊品質評価モデルの開発を検討した。また,中赤外分光法を用いて泡盛の産地分級の可能性を調べた。泡盛の物性と化学成分測定の結果から,密度と粘度の供試材料間の差は確認されなかった。フーゼル油量,アルデヒド量,メチルアルコール量は微量しか検出されなかった。しかし,酸度は八重山地区の請福,宮之鶴,泡波が他の地区の試料より高かった。請福,宮之鶴,泡波を除いた試料では,酸度とpHの間にr=-0.82の相関が得られた。酸度とアルデヒド量の間にはr=0.52の相関が得られた。フーゼル油量,メチルアルコール量は北部から南部,離島の順に高い値を検出した。近赤外吸光度スペクトルを用いた各成分のPLS回帰分析の結果,すべての項目においてR=0.95以上の測定精度となった。FTIRの結果,フーゼル油量,アルデヒド量,メチルアルコール量,酸度,pHは,それぞれR=0.91,0.74,0.78,0.98,0.80の精度で予測可能であった。また,近赤外吸光度スペクトルを用いたクラスター分析により,泡盛の生産地域が分類可能であることが確認された。
著者
田中 宗彦 田口 武
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.51, no.7, pp.1169-1173, 1985
被引用文献数
3

The rate of non-enzymatic browning reaction taken place during thermal processing of canned sardine was determined. Losses of glucose and G6P in the meat and liquid portions of canned sardine during thermal processing were found to follow first-order kinetics. The loss rate of G6P was greater than that of glucose. Losses of glucose and G6P in meats were larger than those in liquids. However, the activation energies for these losses were approximately 20kcal/mol for both meat and liquid portions. The available lysine degraded at a slightly slower rate, but its activation energy was also equivalent to those for glucose and G6P losses. The development of brown color in liquids of canned sardine increased with the increase in processing time by a first-order reaction (activation energy= 18.8kcal/mol). On the other hand, browning was not visually detected in the meat portion. It was found that canned sardine meats softened with the processing time at every temperature employed in this study (activation energy=35.0kcal/mol).
著者
鈴木 福二 田中 宗男
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.413-428, 1982-06-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
6
被引用文献数
1
著者
浅野 秀剛 中部 義隆 瀧 朝子 宮崎 もも 古川 攝一 植松 瑞希 西田 正宏 大平桂一 桂一 徳原 賜鶴子 田中 宗博
出版者
公益財団法人大和文華館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

物語の絵画化をめぐる諸問題について、物語・和歌系、説話・仏典系、童蒙・勧戒系の三つのグループを中心に研究を進めてきた。特に、『徒然草』と、能・幸若舞・歌舞伎といった舞台芸能のテクストの絵画化をめぐっては、シンポジウムを開催し、国文学・美術史、双方の立場から発表・議論を行い、その問題点や特色について理解を深めることができた。2013年度末には、これまで5年間に行った研究会、シンポジウム、展覧会の成果を報告書にまとめた。
著者
埴岡 隆 高谷 桂子 田中 宗雄 岸本 美香子 雫石 聰
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.693-702, 1997-10-30
被引用文献数
10

わが国における口腔保健医療従事者による喫煙対策の推進を図るため,歯科医師の喫煙習慣,喫煙に関する知識,患者の禁煙支援の活動実態およびその障壁について調査を行い,日常診療への禁煙プログラムの導入について検討した。某大学同窓会会員歯科医師における調査(回答者545名,回収率70.6%)では,喫煙率は男性28.7%,女性1.6%であり,男性の29.8%は元喫煙者であった。喫煙関連疾患の知識は全体的に低い水準であったが,口腔癌は約65%,歯周病は約42%の歯科医師が喫煙と関連があると答えた。喫煙習慣の問診は約65%,喫煙の害の助言も約40%の歯科医師が行っており,この割合は,口腔癌と比べて,歯周病の知識を有する者が高かった。喫煙問題に関心が高い日本禁煙推進医師歯科医師連盟の歯科医師会員を対象とした調査(回答者67名,回収率78.8%)では,禁煙支援活動のうち喫煙者に共通な行為は約80%の者が行っていたが,個々人の内容に踏み込んだ支援行為は少なく,また,「紹介機関がない」,「患者の抵抗や不満」,「患者教育のための教材がない」,「時間がない」ことなどが障壁と認識されていた。しかし,禁煙支援のトレーニングを受けた歯科医師では,禁煙支援の日常化の程度が高かった。以上のことから,歯科診療の場において禁煙支援を日常的に行うためには,喫煙と歯周病との関連等の啓発および禁煙支援のトレーニングが重要であることが示唆された。