著者
福岡 洋 石塚 栄一 福島 修司
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.74, no.8, pp.1429-1435, 1983-08-20

珊瑚状結石を田口が考案した腎実質一層縫合法による腎切石術で治療し, 術後の腎実質変化をcomputerized tomography (CT) で検討した.対象は17症例, 20腎で術前 (4腎は術前検査せず), 術後に CTを行ない腎実質の切開, 縫合部の変化を検討した.対象症例は1例に術後一過性の腎血管性と推定される高血圧を合併した他は重篤な合併症は認められなかった.腎実質切開長の平均は8.4cm, 腎血流遮断時間の平均は27分11秒であり, 術後の CT検査時期は3週から2年5ヵ月に分布した.術後のenhancement CTで濃度の低下した領域や実質の陥凹が認められるものがあり, 下記の3つのパターンに分類した.I型:実質に全く変化がみられないか, 線状の低濃度領域を認めるもの (5腎, 25.0%), II型:実質の切開縫合部に一致して帯状の低濃度領域を認めるもの (5腎, 25.0%), III型:楔状の低濃度領域や実質の陥凹を認めるもの (10腎, 50%) .
著者
渋谷 茂一 石塚 春夫 亀島 昭徳 木下 敏雄 鈴木 直喜
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.26, pp.1-8, 1999-04-23
被引用文献数
11

EMC計測用アンテナの較正法は、ANSI C63.5の水平偏波(HP)による「標準サイト法(SSM)」が世界的に普及しているが、この欠点を改善するとしてCISPRに提案されたのが日本(郵政省通信総合研究所;CRL)の「改良標準サイト法」である。これに、近年(1996)CENELECが「中高アンテナ垂直偏波(VP)法」を提案、ANSIと対立する形になった。これらと、古典的な自由空間型アンテナ較正サイトを低高度で実現する「Uサイト法(HP, VP)」を併せて、理論と実用の見地から利害得失を比較した。その結果、アンテナ較正用サイト(CALTS)としては、金属床面を使用する「標準サイト法(ANSI)」と「改良標準サイト法(CRL)」は原理的に不適性で、自由空間近似の「中高アンテナVP法(CENELEC)」と「Uサイト法」が適合すること。送受信アンテナ間の実効反射係数を0.1(-20dB)以下にすれば、アンテナ係数の較正誤差を1dB以下にできることを示した。
著者
石塚 勝十志 佐々木 一彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.95, no.95, pp.1-8, 1995-06-17

昨今の就職状況は学生にとって非常に厳しいといえる。そのような状況の中で、学生は自分自身にあった企業をより良く選択するためには、明確に自分自身を知る必要があり、その手助けとなるべきものを考案できれば良いと思われる。本研究では、現在、社会で最も広い範囲で使われている心理学の性格テストである「矢田部-ギルフォード性格テスト(以後「Y-G検査」と略す)の結果と、就職の職業適性(特にソフトウエア業種)および就職意思決定とに相関があるかどうかを研究する。また、Y-G検査の結果より就職適性をファジイ推論により推定することを試みた結果、これらには相関があることが判明した。
著者
ポーンプロム トッサポン 松本 宏 臼井 健二 石塚 皓三
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.180-182, 1994-10-28
被引用文献数
3

The absorption and metabolism of oxyfluorfen were determined in oxyfluorfen-tolerant and non-tolerant (normal) soybean cell lines. The tolerant cells absorbed considerably less of the herbicide than the normal cells. Metabolism of oxyfluorfen did not differ between the two cell lines. These data suggest that lower absorption in the tolerant cells may contribute to the observed tolerance but that the tolerance is not metabolism-based.
著者
スワンウォン スィーソム 臼井 健二 石塚 皓造
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.315-321, 1989-12-25
被引用文献数
3

除草剤耐性機構の解明および耐性植物作出の検討を目的として,植物における分岐鎖アミノ酸生合成,芳香族アミノ酸生合成あるいはグルタミン合成酵素のような窒素代謝の掻乱活性が強いベンスルフロンメチル(BSM),グリホサ-ド(GLY),およびグルボシネ-ト(GLU)を用いて各々の耐性細胞をニンジン懸濁細胞より選抜した.ニンジン(Daucus carota L. cv. Harumakigosun)はこれらの除草剤に感受性である. ニンジンの胚軸より誘導した細胞をLS培地で懸濁培養した.この細胞の生育は10^<-8> M BSM,10^<-3> M GLYあるいは10^<-5> M GLU処理で著しく阻害された(Fig.1).それぞれ10^<-9> M,10^<-4> Mあるいは10^<-6> M処理では50%程度の阻害を示したが,これら除草剤を含む培地で数回継代培養すると無処理細胞と同程度の生育となった.その状態の細胞を更に,それぞれ,10^<-8> M,10^<-3> Mあるいは10^<-5> Mを含む培地に移し継代培養を続けることにより,耐畦細胞が選抜された(Fig. 3, 4, 6, 7).選抜された耐性細胞は上記濃度の除草剤を含む培地中で無処理細胞と同程度に生育した.耐性細胞の選抜に要した継代培養回数即ち期間は,GLYはBSMよりやや長いが3〜4ヵ月と比較的短かったが,GLUはほぽその倍の期間であった.このことは除草剤の物理化学性あるいは作用,耐畦機構と関連があると推察された.これら耐畦細胞は,ある期間上記濃度の除草剤中で培養した後,更に高濃度の10^<-7> M BSM,10^<-2> M GLYあるいは10^<-4> M GLU中に移しても生育可能であった(Fig. 2, 5, 8).また,除草剤を含まない培地に移しても耐畦は保持され(Fig.9),耐性適応は少なくとも一年間は安定であることが認められた.
著者
土肥 浩 石塚 満
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.95, pp.25-30, 1998-10-16

本論文では,Webページの作者がマルチメディア・コンテンツの一部としてインタフェースエージェントを記述し,Webページと連動して実用的な時間内でネットワークからダウンロードした擬人化エージェントを次々と切り替えることができるインタフェース,ビジュアル・ページエージェントVPA(Visual Page Agent)について述べる.VPAのエージェント・キャラクタは1枚の顔写真をもとにして生成される.VSAエディタを用いることにより,誰でも容易に動きのある顔画像キャラクタを作ることができる.このエージェントをWebページと関連づけることにより,ユーザがWebページを移動するたびに,そのページに関係するエージェントが画面上に現われてガイドしてくれる.エージェントはメッセージを伝えたり,またユーザと簡単な音声対話ができる.クライアント側のユーザにとっては,情報発信者の顔が見えるというメリットがある.This paper describes a network-downloadable anthropomorphic interface agent with a realistic face, called VPA(Visual Page Agent). An author can assign the facial image and some properties of the interface agent to own web page as the part of the multimedia contents. Whenever a user opens the web page, the agent with assigned face is downloaded and then appears on a display. The agent equips a simple speech dialog function, therefore it delivers author's messages to the user and can reply simple question.
著者
高山 智史 石塚 満
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

インターネットの普及によって大量のテキストデータに容易にアクセスできるようになった. しかし,従来のキーワードによるテキスト検索では膨大なデータの中から必要な情報を 的確に見つけ出すには不十分であり,テキストの意味を考慮した検索が必要とされている. 本研究では概念グラフ化されたテキストデータに対して意味検索を行うための効率的な グラフマッチング手法を提案する.
著者
石塚 晴通 白井 純
出版者
北海道大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2001

研究計画に基づいて平成13〜16年度に以下の研究を実施した。1.シナ大陸の古印刷資料の原本調査を、大英図書館、フランス国立図書館、中国国家図書館、天津図書館、台湾故宮博物院、台湾国立中央図書館に於て実施した。2.朝鮮半島の古印刷資料の原本調査を、韓国誠庵古書博物館、同湖巖美術館、同延世大学校図書館、東洋文庫、京都国立博物館等に於て実施した。3.日本の百万塔陀羅尼及び古印刷資料の原本調査を、大英図書館、東洋文庫、京都国立博物館、高山寺、個人宅等に於て実施した。4.印刷資料及び関連する典籍をテーマとする「典籍の国際的交流・受容(訓読)」(平成14年度、於北海道大学)、「日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開」国際学術会議(平成16年度、於北海道大学)の実行委員長として、国際会議を推進した。5.研究成果を国際会議及び国内学会に於て発表した。以上の如く、シナ大陸、朝鮮半島及び日本の古印刷資料の原本調査を実施して、東アジアに於ける正式印刷本の確認は9世紀後期まで下ること、日本の百万塔陀羅尼は「刷る」行程の無い集成印本であることを明らかにして、国際会議等の場に於て積極的に発表した。
著者
岩井 将行 Thepvilojanapong Niwat 石塚 宏紀 中村 陽一 金井 圭介 白石 陽 戸辺 義人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.138, pp.13-18, 2008-07-10

近年,センサディバイスの小型化により,実世界の環境情報を安価なディバイスで取得できるようになってきている.特に,都市空間におけるヒートアイランド現状や人や車の流れを検知する必要が強まり,短期間で準備を行い,広範囲のエリアで情報を計測する要望が高まりつつある.しかし,センサは広域に分散して配置しなければならず,全てのセンサデータを一極に収集すると爆発的にトラフィックが増大する問題が発生する.我々は,都市空間の通信網でDB間をオーバレイネットワークによって接続し効率よくデータの収集と検索を行うTmuDBを開発した.
著者
吉村 淳一 川上 愛 石塚 悦子 川崎 昭一
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.849-851, 2004 (Released:2005-03-29)
参考文献数
3

これまでの頭皮裂創処置では, 縫合後抜糸までガーゼで創を保護し洗髪は制限されていたため, 頭皮のかゆみや髪のべたつきなどの不快感, テープをはがす時の痛みの訴えが日常的に聞かれていた。そこで創部を開放し, 早期洗髪を行ってもらう方法につき検討した。頭皮裂創患者40例を対象に, 縫合後2日前後の早期に創を開放し, 洗髪を行ってもらい, 合併症の有無をチェックし処置についての感想について聞き取り調査を行った。その結果感染や癒合不全はなく, 大多数例に好感がもたれ, より快適な創傷処置法の一つの選択肢として有用であると考えられた。

1 0 0 0 OA 鑑薬精義

著者
石塚左玄 著
出版者
陸軍文庫
巻号頁・発行日
vol.1, 1876
著者
唐門 準 松尾 豊 石塚 満
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.473, pp.73-78, 2007-01-16

Webをはじめとして実世界の多くのデータは関係構造を持っており,エンティティの間にさまざまな関係が存在する.しかし分類や回帰などのタスクを考える際にはこういった関係情報が使われることは少ない.また実際に使われる場合でも,人手を介した何らかの直観によって関係に関する情報を属性にうまく加工するという方法が取られる.そこで本研究では,データの関係構造を使って適切な属性を生成する方法を提案することを目標とする.本稿ではその方向性の検討,および論文データを使った簡単な予備実験の結果を報告する.特に本研究では同種のエンティティの関係性に着目する.同種のエンティティの関係は,社会ネットワーク分析や複雑ネットワークの研究で最近,特に着目されているものであり,その関係を統合的に(ネットワーク的に)扱うことで有用な属性生成が可能ではないかというのが本研究の着眼点である.