著者
小谷 俊一 甲斐 司光 成島 雅博 伊藤 裕一 大村 政治
出版者
医学書院
雑誌
臨床泌尿器科 (ISSN:03852393)
巻号頁・発行日
vol.47, no.12, pp.943-948, 1993-11-20

射精障害例に対し1)硫酸ネオスチグミンのクモ膜下注入法:33名(脊髄損傷30名,その他3名),2)試作電極(双極電極)による電気射精:25名(脊髄損傷21名,その他4名),3) Seager型手持ち式直腸プローベによる電気射精:10名(脊髄損傷9名,その他1名)の人工射精法を施行した。 この結果,順行性射精による射出精液量や精子運動率の面からは硫酸ネオスチグミンのクモ膜下注入法が最も優れていたが,副作用(頭痛,嘔気,嘔吐,血圧上昇など)の強い例が多かった(45%)。これに対し電気射精法は副作用が軽度で安全性の面で優れていた。なお電気射精法の中では,短時間で効率的に精液が得られる点から,Seager型手持ち式直腸プローベが有用と考えられた。

13 0 0 0 OA 神経根症

著者
谷 俊一 木田 和伸 武政 龍一 池内 昌彦 田所 伸朗
出版者
一般社団法人 日本臨床神経生理学会
雑誌
臨床神経生理学 (ISSN:13457101)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.151-156, 2013-06-01 (Released:2015-02-25)
参考文献数
17

神経根症の原因の多くは椎間板ヘルニアまたは椎間孔狭窄であり, 診断にはまず頸椎や腰椎の動きが上肢症状や下肢症状を誘発するかどうかを確かめることが重要である。次に, 神経診察によりデルマトーム (感覚検査) やミオトーム (MMT, 腱反射, EMG検査) に基づいて障害神経根を特定し, それに対応する椎間レベルに一致して画像診断で異常所見が存在することを確認する。一般に, 上肢はミオトーム, 下肢ではデルマトームの信頼性が高い。運動麻痺が著しい場合, 支配神経を末梢部で最大上刺激して麻痺筋から記録されるM波の大きさは支配神経の軸索変性の割合に応じて減少するため運動麻痺の予後の指標となる。神経根症では麻痺筋からM波が誘発できないほど運動神経の軸索変性が重度であっても椎間孔 (後根神経節) より末梢側の感覚神経は軸索変性を免れるためSNAPは正常に記録されることが多い。重症例においてこの現象は末梢神経障害との鑑別に有用である。
著者
小谷 俊一 近藤 厚生 瀧田 徹
出版者
医学書院
雑誌
臨床泌尿器科 (ISSN:03852393)
巻号頁・発行日
vol.39, no.9, pp.785-787, 1985-09-20

緒言 近年,脊髄損傷者の整形外科的治療,尿路管理,リハビリテーションなどの進歩は目ざましいものがあり,これらに伴い,彼らの社会復帰や雇用,さらには結婚といつた問題がクローズアップされてきた。そして彼らの中には現実に実子を希望する者も存在する。われわれはこれら実子希望の男性脊損者に対してGuttmann & Walsh1)により考案されたクモ膜下腔硫酸ネオスチグミン注入による人工的射精誘発法を応用し,本法により採取できた精液により配偶者間人工授精(artificialinsemination with husbands semen,以下AIHと略す)を施行してきたが,今回この方法により妊娠,分娩に成功した1例を経験したので報告する。
著者
新谷 俊一 田中 和広
出版者
日本自然災害学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.49-58, 2005-05-31
参考文献数
11
被引用文献数
15

We found and described two active mud volcanoes (abbr.: MV), i.e., Gamo MV and Murono MV, and one extinct mud volcano (Shosenji MV) in Tokamachi City, Niigata Prefecture. Active MVs are distributed along the wing of an anticline axis. High saline groundwater, inflammable gas and clay less than 2μm in diameter are erupted from both active MVs. Shosenji MV is exposed near the Gamo MV at a road construction site. Horizontal and vertical structures of the extinct mud volcano, consisting of mud breccia and scaly network clay can be observed. The activity of mud volcano is closely related to the formation of swelling mudstone in the Nabedachiyama Tunnel excavated at the depth of 150m under Gamo MV and Shosenji MV.
著者
徳野 治 藤原 美樹 中上 佳美 山之内 すみか 足立 昌代 池田 明子 北山 茂生 高橋 敏夫 加瀬 哲男 木下 承晧 熊谷 俊一
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.525-533, 2009-09-20 (Released:2016-08-20)
参考文献数
15
被引用文献数
2 4

インフルエンザ迅速診断キットは,その初期診断と治療に有用であり多種市販されている.しかし検査結果の精度に関しては,各キット間の検出感度差も示唆される.今回8 社から販売されているキットの特性を明らかにすることを目的として,ワクチン株及び臨床分離株を用いて検出感度や性能等を比較検討した.供試したウイルス株は分離培養したA 型H1N1,A 型H3N2,B 型のワクチン株5 株,臨床株6 株を用いた.各ウイルス株原液を生理食塩水で10 倍段階希釈し,キット添付文書記載の用法に基づき測定を行い,陽性検出限界を求めた.これをさらに2 倍希釈系に調製して測定し,最小検出感度を比較した.各試料中のウイルスRNA コピー数をリアルタイムreverse transcriptase-polymerase chain reaction(RT-PCR)法にて測定した.同時に各キット添付の専用綿球と専用容器でのウイルス抽出効率の評価も実施した.各分離株に対する最小検出感度のウイルス抗原量平均値〔log10 コピー数/mL〕は,A 型H1N1 が5.68~7.02,A 型H3N2 が6.37~7.17,B 型が6.5~8.13 であり,一部のキット間で感度に有意差が認められ,ウイルス抽出効率についてもキット間に差が認められた.ウイルス検出感度はA 型に対して比較的高く,B 型には低い傾向が認められた.各キット間の検出感度差については,用いられている検出原理の違いや,あるいはそれぞれのウイルス抽出方法の違いによるものと推察される.
著者
宇川 義一 生駒 一憲 魚住 武則 鬼頭 伸輔 齋藤 洋一 谷 俊一 寺尾 安生 飛松 省三 中村 元昭 藤木 稔
出版者
一般社団法人 日本臨床神経生理学会
雑誌
臨床神経生理学 (ISSN:13457101)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.513-515, 2016-12-01 (Released:2017-12-27)
参考文献数
7
被引用文献数
1

最近, 国際臨床神経学会のホームページで, 経頭蓋直流電気刺激, 経頭蓋交流電気刺激の個人的な使用に関する勧告が出された。そこで, 日本臨床神経生理学会では, その日本語訳を以下に示すことにした。最終的結論に, 本学会の脳刺激委員会としても賛成である。
著者
西上 智彦 池本 竜則 山崎 香織 榎 勇人 中尾 聡志 渡邉 晃久 石田 健司 谷 俊一 牛田 享宏
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.36 Suppl. No.2 (第44回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A3P1018, 2009 (Released:2009-04-25)

【はじめに】前頭前野は記憶の形成などに大きく関与しており,慢性疼痛患者においても神経活動にModulationが引き起こされていることが明らかになっている.同部位の機能低下は注意力の低下,社会的認知能力の低下,意欲の低下を惹起している可能性があり,慢性疼痛患者においても治療をより難渋する要因となる.しかし,痛み刺激に対する前頭前野の脳血流量がどのようなタイミングで応答しているかについては未だ明らかでない部分も多い.また,前頭前野における脳血流の変化と痛みとの関係も明らかでない.本研究の目的は痛み刺激に対する前頭前野における即時的な脳血流変化を脳イメージング装置を用いて検討することである.【方法】対象は事前に研究目的と方法を十分に説明し,同意が得られた健常成人15名(男性9名,女性6名,平均年齢27.3±3.0歳)とした.痛み刺激は温・冷型痛覚計(ユニークメディカル社製,UDH-300)を用いて,49°Cの熱刺激をプローブにて右前腕に30秒間行った.痛み刺激終了後に痛みの程度をvisual analog scale(VAS)にて評価した.脳血流酸素動態は近赤外光イメージング装置(fNIRS,島津製作所製,OMM-3000)にて測定した.測定部位は前頭前野とし,国際10-20法を参考にファイバフォルダを装着した.測定開始前は安静とし,酸素動態が安定した後に測定を開始した.解析対象は測定開始からの10秒間(ベースライン),刺激開始からの10秒間(初期),刺激開始10秒後からの10秒間(中期),刺激開始20秒後からの10秒間(後期)の酸素化ヘモグロビン(oxyHb)のそれぞれの平均値とした.統計処理は多重比較検定を行い,ベースライン,初期,中期,後期のoxyHbの有意差を求めた.また,初期,中期,後期のoxyHbとVASの相関関係をそれぞれ求めた.加えて,痛みが少ない下位5名(VAS:25.8±8.3)と痛みが強い上位5名(VAS:72.2±5.6)の2群間の初期,中期,後期におけるoxyHbを比較した.なお,有意水準は5%未満とした.【結果】VASは平均51.6±20.6(14-83)であった.多重比較検定にて左側のBrodman area10(BA10)のoxyHbがベースライン,初期より後期において減少していた.初期,中期,後期のoxyHbとVASの相関関係は認めなかった.また,痛みが強い群は痛みが少ない群より初期における左右のBA10,中期における左側のBA 10のoxyHbが減少していた.【考察】痛み刺激によって前頭前野BA 10の脳血流量は即時的に減少した.また,痛みの感じ方が強い場合,BA10の脳血流量は有意に減少していた.基礎研究では関節炎モデルラットにおける電気生理学的解析にて,扁桃体が内側前頭前野の活動を抑制することが報告されている.以上のことからヒトにおいても,強い痛み刺激は,即時的に前頭前野の神経活動を抑制させる可能性が示唆された.
著者
杉本 健 辻 剛 中澤 隆 豆原 彰 並木 充夫 森信 暁雄 河野 誠司 熊谷 俊一
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会総会抄録集 第35回日本臨床免疫学会総会抄録集 (ISSN:18803296)
巻号頁・発行日
pp.84, 2007 (Released:2007-10-12)

(症例)71歳女性 (既往歴)65歳:顎下腺腫瘍、70歳:右膝全人工関節置換術後深部静脈血栓症 (家族歴)特記すべきことなし (現病歴)2007年2月下旬よりの下腿浮腫を主訴に当院消化器内科入院。入院後ネフローゼ症候群と診断され、精査中に画像上び漫性膵腫大、膵頭部腫瘤および一部狭窄と不整を伴う主膵管の拡張を指摘された。また、膵周囲、頚部、縦隔など全身リンパ節腫脹も認めた。頚部リンパ節生検から悪性リンパ腫や癌転移は否定され、膵頭部腫瘤については超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診にて悪性所見は認めなかった。以上の所見とIgG4高値より自己免疫性膵炎と診断された。また口腔潰瘍、ネフローゼ、汎血球減少、dsDNA抗体陽性,抗核抗体陽性よりSLEと診断された。3月下旬に加療目的にて免疫内科転科となり、PSL(1mg/kg/day)による治療が開始された。膵頭部腫瘤、全身リンパの縮小と蛋白尿の消失、血球減少の改善を得た。 【考察】IgG4関連疾患として注目を浴びている自己免疫性膵炎を合併したSLEの症例を経験した。両者の合併は極めて稀であるため報告する。
著者
新谷 俊一 田中 和広
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.118, no.3, pp.340-349, 2009-06-25 (Released:2010-03-26)
参考文献数
20
被引用文献数
12 12

Mud volcanoes are structures formed as a result of the emissions on a land surface or the sea floor of argillaceous material, which is composed of erupting remobilized mud, petroliferous or magmatic gases, and high-salinity water. Recently, large constructions have been planned deep underground besed on the expectation of geological stability. Therefore, it is important to study the origin of erupted mud and groundwater and the depths from which they ascend when evaluating long-term stability. Three active mud volcanoes and a passive mud volcano are found in the Tertiary Shiiya Formation distributed in Tokamachi City, southern part of Niigata Prefecture. Detailed descriptions of the mud volcanoes are provided by Shinya and Tanaka (2005). However, the origin of erupted mud and the formation mechanism of abnormal pore water pressure have not yet been identified. The authors measured the oxygen and hydrogen isotopic ratio of groundwater and vitrinite reflectance of coal fragments separated from erupted mud of an active mud volcano to investigate the origin of erupted mud, particularly the depth of the origin, and the formation mechanism of abnormal pore water pressure. As a result, δ18O and δD values of erupted water are 1.2‰, -5‰ respectively, showing good agreement with those of the Nanatani Formation distributed at a depth of 3400 m in depth in the studied area. Vitrinite reflectance (Ro) shows a bimodal distribution (i.e., 0.3-1.2% and 1.5-1.8%). Ro value of coal fragments sampled from the Shiiya Formation at the outcrop in the studied area are 0.3-0.45%. High Ro (1.5-1.8%) values of coal fragments are obtained in core samples at a depth of 4000 m in the Gimyo SK-1 oil well, which was excavated 2 km NW from the mud volcano. As a result of an investigation of erupted materials at the mud volcano, they were found to have originated at depths of from 3400 m to 4000 m in the studied area. Geothermal temperature of underground at depth of 3400 m to 4000 m in the in the studied area is estimated to be about 120°C to 150°C. Estimated temperature is high enough to cause diagenetic transition from smectite to illite. Transition from smectite to illite results in the release of a large volume of pore water into the sediment. It is concluded that dehydration due to mineral transition might be the major reason for abnormal pore water pressure formation at depths of 3500 m to 4000 m in the study area.
著者
新谷 俊一 田中 和広
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.118, no.3, pp.340-349, 2009-07-07
参考文献数
20
被引用文献数
3 12

&emsp;Mud volcanoes are structures formed as a result of the emissions on a land surface or the sea floor of argillaceous material, which is composed of erupting remobilized mud, petroliferous or magmatic gases, and high-salinity water. Recently, large constructions have been planned deep underground besed on the expectation of geological stability. Therefore, it is important to study the origin of erupted mud and groundwater and the depths from which they ascend when evaluating long-term stability. Three active mud volcanoes and a passive mud volcano are found in the Tertiary Shiiya Formation distributed in Tokamachi City, southern part of Niigata Prefecture. Detailed descriptions of the mud volcanoes are provided by Shinya and Tanaka (2005). However, the origin of erupted mud and the formation mechanism of abnormal pore water pressure have not yet been identified. The authors measured the oxygen and hydrogen isotopic ratio of groundwater and vitrinite reflectance of coal fragments separated from erupted mud of an active mud volcano to investigate the origin of erupted mud, particularly the depth of the origin, and the formation mechanism of abnormal pore water pressure. As a result, &delta;<sup>18</sup>O and &delta;D values of erupted water are 1.2&permil;, -5&permil; respectively, showing good agreement with those of the Nanatani Formation distributed at a depth of 3400 m in depth in the studied area. Vitrinite reflectance (Ro) shows a bimodal distribution (<i>i.e.</i>, 0.3-1.2% and 1.5-1.8%). Ro value of coal fragments sampled from the Shiiya Formation at the outcrop in the studied area are 0.3-0.45%. High Ro (1.5-1.8%) values of coal fragments are obtained in core samples at a depth of 4000 m in the Gimyo SK-1 oil well, which was excavated 2 km NW from the mud volcano. As a result of an investigation of erupted materials at the mud volcano, they were found to have originated at depths of from 3400 m to 4000 m in the studied area. Geothermal temperature of underground at depth of 3400 m to 4000 m in the in the studied area is estimated to be about 120&deg;C to 150&deg;C. Estimated temperature is high enough to cause diagenetic transition from smectite to illite. Transition from smectite to illite results in the release of a large volume of pore water into the sediment. It is concluded that dehydration due to mineral transition might be the major reason for abnormal pore water pressure formation at depths of 3500 m to 4000 m in the study area.
著者
瀧田 徹 近藤 厚生 成田 晴紀 小林 峰生 小谷 俊一 三矢 英輔
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.648-654, 1979 (Released:2010-07-23)
参考文献数
9

The conventional theories on the quantitation of the urethral resistance have been reviewed. The urethral resistance could be theoretically induced from the bladder work done during the voiding. Furthermore a hypothetical diagram has been proposed with the correlation between bladder work and urethral resistance, which might be of value to differentiate the type of micturition disturbance.
著者
西上 智彦 榎 勇人 野村 卓生 中尾 聡志 芥川 知彰 石田 健司 谷 俊一
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.111-114, 2008 (Released:2008-04-05)
参考文献数
20

低活動状態の1日歩行量を補填し,腓腹筋の廃用性筋萎縮を予防するために運動療法メニューの適切な運動回数を検討した。対象は健常者10名。評価筋は右側腓腹筋内側頭,腓腹筋外側頭とした。腓腹筋筋活動量の測定は(1) 端坐位片足踵上げ,(2) 立位両足踵上げ,(3) 立位片足踵上げ,(4) つま先立ち歩行,(5) 最大等尺性足関節底屈運動とした。分析方法はまず,自由歩行時の筋活動量を(1)から(5)の各動作の筋活動量で除し,各運動療法メニュー1回に対応する歩数を求めた。次に,低活動状態を想定し,6,000歩(片側3,000歩)の筋活動量と対応する各運動療法メニューの回数を求めた。結果,一般臨床で実施されている運動回数では筋萎縮の抑制効果は極めて少ない可能性が示唆された。
著者
内田 一徳 野田 武昭 松永 利明 東谷 俊一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.1, 1995-09-05

次式で書き表わされるような離散型畳込み演算からなる連立方程式についていかに解くかが、本研究の目的である。g_n*x_n=b_n+y_n (n=0,1,2,…,N-1)(1) ここで、g_nは既知、また未知パルス列x_n,y_nと既知パルス列b_nには、次の性質がある。x_n∈p,y_n∈p^^-,b_n∈p P={f_n|f_n=0 for n∈S^^-}, P^^-={f^^-_n|f^^-_n=0 for n∈S} (2)
著者
川田 倫子 牛田 享宏 池内 昌彦 川上 照彦 山中 紀夫 池本 竜則 谷 俊一 小松 誠
出版者
日本疼痛学会
雑誌
PAIN RESEARCH (ISSN:09158588)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.127-132, 2006-08-20 (Released:2013-10-24)
参考文献数
10
被引用文献数
3 6

Hip joint associated pain is known to distribute widely in affected thigh or lower leg and generally not restricted in hip joint area.However detail feature of hip joint associated referred pain is not sufficiently clarified. Therefore the aim of this study is to characterize the types of distribution of hip joint related pain and to give our opinion about underlying neurophysiological mechanisms of hip joint referred pain. Of 36 severe osteo-arthritis joints, 83% of the joints showed remote pain area and 18% of the joints showed pain restricted only in inguinal area. Fourteen percent of the joints had far remote pain in lower leg area. L5 root block study was conducted in 7 cases. In all cases remote referred pains were attenuated at least 2 or 3 days and long lasting pain improvement was achieved in one case. These results suggest that referred pain observed in severe hip osteoarthritis cases may initially triggered by hip joint itself but prolonged referred muscle pain may become a possible generator for triggering and maintaining of mal-pain circuit.
著者
馬場 秀夫 是永 大輔 大野 真司 斎藤 純 渡辺 昭博 岡村 健 杉町 圭蔵 辻谷 俊一
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.1010-1013, 1989-04-01

Stage III胃癌治癒切除例49例中15例に,術前OK-432腫瘍内投与を行った.5年生存率はOK-432非投与群の36.5%に比べ,投与群では73.3%と有意に良好であった(p<0.05).術後再発率は投与群27%,非投与群56%であり,投与群に明らかな腹膜再発が認められなかったのに対し,非投与群では58%(11/19)が腹膜再発で死亡した.次に腹膜再発動物モデルを作成しOK-432による腹膜再発予防効果を検討した結果,OK-432腫瘍内投与の場合には腫瘍縮小効果が認められたのみであったが,腹腔内投与と腫瘍内投与を併用した場合には著しい抗腫瘍効果と生存率の延長が得られた.以上よりOK-432腫瘍内投与はStage III胃癌の予後を改善し,さらに今後腹腔内投与の併用により,腹膜再発予防効果が高まる可能性が示唆された.