著者
近藤 健次 永井 由佳里
出版者
日本創造学会
雑誌
日本創造学会論文誌 (ISSN:13492454)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.42-63, 2018 (Released:2018-04-01)

mini-cとは創造性の最も初期の段階であり,経験・活動・事象に対して個人的に意味のある新しい解釈をすることと定義されている. mini-cの育成は日常行動を変容させることであると考えられ,本稿では行動変容モデルの一つであるトランスセオレティカルモデルに着目し,その構成要素の1つである変容プロセスが変容ステージによってどのように変化するかを調査するために,先行研究に基づき測定尺度を作成し,質問票による調査を行った.調査の結果,変容プロセスには「肯定的認知と挫折回避」,「コミットメントと準備」,「他者の奨励と支援の使用」の3つの因子が見出され,また,変容ステージとこれらの因子との関係及び各変容ステージにおけるこれらの因子の関係が明らかになった.結果を踏まえ, mini-cに関する変容プロセスの特徴及び mini-cを育成するためのグループワークの留意点について考察する.
著者
近藤 健
出版者
三輪書店
巻号頁・発行日
pp.496-497, 2016-05-15

はじめに 半側空間無視(以下,USN)の治療として視覚走査練習1)があるが,より効果的に治療を行うために,対象者が自発的に無視側を探索することが必要と思われる.今回,自発的な探索を促すために,手の形をモチーフにしたUSNに対する治療器具を作製したので報告する.
著者
陳 豊史 本山 秀樹 土屋 恭子 高萩 亮宏 齊藤 正男 田中 里奈 宮本 英 大畑 恵資 高橋 守 近藤 健 青山 晃博 伊達 洋至
出版者
一般社団法人 日本臓器保存生物医学会
雑誌
Organ Biology (ISSN:13405152)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.164-167, 2016 (Released:2016-08-31)
参考文献数
15

To overcome the severe donor shortage in lung transplantation, it is crucial to use the marginal donor lungs and lungs from cardiac-death donors, which are supposed to be actually or potentially damaged. To utilize these damaged donor lungs safely, it is important to evaluate such donor lungs objectively before lung transplantation. Recently, ex vivo lung perfusion (EVLP) was developed and has been introduced internationally. Several clinical trials are also ongoing in Europe and North America. In this situation, we also established EVLP in small and large animals. Then, we have investigated the quality of donor lungs using EVLP and tried to treat the donor lungs during EVLP before lung transplantation. We also established several injured lung models and performed various experiments using EVLP, proving that damaged donor lungs could be treated with several drugs using EVLP. Furthermore, we investigated the detection of the regional lung damage using thermography. Herein, we demonstrated our findings and discussed the future of EVLP.
著者
清水 智弘 吉川 眞 瀧浪 秀元 御崎 哲一 髙橋 康将 中山 忠雅 内田 修 近藤 健一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:22489622)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_45-I_53, 2013 (Released:2014-03-19)
参考文献数
11
被引用文献数
9

適切に橋梁構造物を維持管理していくためには,各種データを一元管理する必要がある.JR西日本では通常のメンテナンスは展開図を参照することによって検査,補修が行われている.しかし,変状もしくは補修の位置や形状を記録する維持管理用の展開図は,寸法のない模式図である.さらに,検査と工事で共通に使用できず,時系列管理を行いにくいという課題がある.そこで,著者らは,3Dモデルを活用した橋梁維持管理システムを開発した.また, 点検や修理を管理するための展開図を簡単に作成できるシステムを開発した.さらに,本システムの有効性を確認した.
著者
近藤 健 コンドウ ケン
出版者
国際基督教大学社会科学研究所
雑誌
社会科学ジャ-ナル (ISSN:04542134)
巻号頁・発行日
no.35, pp.1-19, 1997-01

Populism and nationalism have come to the forefrontof Amencan political discoursein the post-Cold War period. For example, Michael Lind's recent book, The NextAmerican Nation, in which he argues for an interracial America based on nationalismand interracial populist majority coalition building, has been widely reviewed anddiscussed.Why populism and nationalism now? Behind these arguments, there is acommon recognition that the United States now faces the critical problems of a deepening racial cleavage, a widening income gap that is leading to middle class decline,and a sense that without change, American society is going to disintegrate Criticshave emerged who consider multiculturalism elitist, and instead propose transracialnational identity with vernacular American culture. They argue for a rekindling ofupward mobility for the working class and the protection of middle class income by restricting immirgration and managed trade (economic natronalism and populism).Those arguments are surely debatable. They are to a certain extent persuasive, however, for the critics have shown that the Democratic and Republican parties are notresponsive, or cannot find effctive policies, for these problems, and the traditionalliberal-conservative paradigm is no longer workable. Whether a new majority coalition based on economic populism and nationalism will be realized or not, populistand nationalist sentiments wrll affect American politics and external affairs in thepos-Cold War era.
著者
高橋 英孝 笹森 典雄 吉田 勝美 近藤 健文
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
健康医学 (ISSN:09140328)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.47-49, 1993-10-20 (Released:2012-08-27)
参考文献数
21

人間ドックを受診したL806名(男1,502名,女304名)に生体インピーダンス法による体脂肪率の測定を実施し,体格指数と体脂肪率の組合せによる肥満評価法の検討を行った。体格指数および検査正常者(男133名,女45名)における体脂肪率の平均値と標準偏差は,男18.9±4.7%,女23.2±3.4%であった。体格指数正常かつ体脂肪率が男15~23%,女20~27%を標準値とし,体格指数が正常でも体脂肪率の増加がみられる者は,早期肥満として生活指導の対象になると考えられた。
著者
岡山 高秀 源 伸介 伊藤 和彦 近藤 健次郎
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学農学部研究報告 (ISSN:04522370)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.397-400, 1983-01-30

小売精肉用豚肉の肉色を良好に維持し, かつ脂質の酸敗を抑制するガス組成を見いだす目的で, 豚肉を80%CO_2+20%O_2,50%CO_2+50%O_2,20%CO_2+80%O_2及び100%CO_2に4℃で10日間貯蔵を行った。その結果, 80%CO_2+20%O_2及び50%CO_2+50%O_2に貯蔵した豚肉はMetMb生成量が低く, 貯蔵10日後においても好ましい肉色を保持できた。さらに80%CO_2+20%O_2貯蔵は50%CO_2+50%O_2試料に比べTBA numberの上昇を著しく抑制することが認められた。以上の結果から, 小売精肉用豚肉の肉色を良好に保ちしかも酸敗を抑制するガス組成として80%CO_2+20%O_2は大変有効であることが示唆された。
著者
渡邉 翔一郎 近藤 健一 松岡 絢香 宮武 昌史 野田 慶親
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.135, no.10, pp.676-679, 2015-10-01 (Released:2015-10-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1

1.はじめに 1.1 地球環境問題と鉄道をとりまく背景 近年は地球環境問題に対する意識が高まり,低炭素社会実現への期待が日に日に大きくなっている。そんな中で鉄道は環境親和性の高い乗り物として脚光を浴びている。二酸化炭素排出量
著者
平山 英夫 近藤 健次郎 海野 泰裕 松村 宏 岩瀬 広 柚木 彰 佐々木 慎一
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.141-150, 2015 (Released:2015-08-15)
参考文献数
16
被引用文献数
1

A rapid and simple method to measure the concentration of 90Sr in water by measuring β-rays from 90Y was presented. Under the situation that 90Sr/90Y, 134Cs and 137Cs are the main radionuclides included in the water sample, only β-rays from 90Y can transmit through 1.5-mm-thick polyethylene. From this fact, it is possible to measure β-rays from 90Y using a β-ray detector, such as the GM-counter, set beneath the 1.5-mm-thick bottom of the water bottle containing the sample with 90Sr/90Y. The acrylic resin collimator having 0 cm, 1.00 cm, 1.50 cm or 3.00 cm diameter was made to detect β-rays at the fixed region of the GM-counter used. Contributions from bremsstrahlung produced by β-rays and γ-rays from radionuclides such as 134Cs and 137Cs/137mBa are removed by subtracting the count rate measured with a 1.00 cm acrylic resin collimator without a hole as the background count rate. The developed method was studied using the bottle routinely used at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station. It was confirmed that the developed method can be applied to measure the 90Sr concentration in water to the order of several Bq/cm3 if 134Cs and 137Cs concentrations are less than or equal to the 90Sr/90Y concentration.
著者
遠藤 章 沖 雄一 三浦 太一 神田 征夫 近藤 健次郎
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.210-218, 1997-03-30 (Released:2009-03-31)
参考文献数
35

現在,各国において種々の大強度高エネルギー加速器施設の建設計画が進められており,加速器を利用して得られる様々な放射線を用いた研究が,今後ますます盛んになることが予想される。大型加速器施設では,加速器の運転に伴い発生する高エネルギー放射線と,それにより生成される放射化物などに対する安全対策が重要になるが,原子炉施設とは異なる加速器施設特有の問題もある。本稿では,その一つである高エネルギー加速器施設における放射化と,それに基づく内部被ばくの問題について,加速器施設の安全管理の経験から得られた知見を中心に紹介する。
著者
近藤 健一郎 梶村 光郎 藤澤 健一 梶村 光郎 藤澤 健一 三島 わかな
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は以下の諸点において従来の近代沖縄教育史研究を発展させた。第一に標準語教育実践に関して、方言札の出現時期とその歴史的意義、また発音矯正が全県的な教育課題となる契機と過程を明らかにした。第二に宮良長包に関して、沖縄の音楽教師の系譜の中に位置づけ、また彼の作詞作曲した「発音唱歌」(1919年)の教育実践上の特質を明らかにした。第三に沖縄県初等教育研究会の討議内容を通史的に明らかにした。さらに、沖縄県教育会機関誌『沖縄教育』(1906~1944年)の悉皆的な収集においても成果を収めた。
著者
新藤 恵一郎 近藤 健男 杉山 謙 沖井 明 出江 一 小川 充洋
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, 2005-01-18

【目的】嚥下音を利用した睡眠中の嚥下回数測定を試みたので報告する.【対象】健常男性5名(平均年齢34.6歳).【方法】嚥下音の記録には,小型ICレコーダー(オリンパス社製,Voice Trek DM-30)と喉頭マイクロフォン(村田製作所社製,PKM 11-4 A11-D)を利用した.輪状軟骨直上に貼り,就寝前から起床時まで,3夜測定した.【結果】嚥下音は,周波数1,000〜1,500Hzおよび2,000〜3,000Hz成分のパワーに特徴を認め,これを利用して記録データから抽出した.1時間あたり5〜9回の