著者
鈴木 恵子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.87, no.Extra1, pp.E54-E64, 2017-05-31 (Released:2017-07-31)
参考文献数
22

Acute encephalopathy in childhood is life-threatening and may cause death or neurological sequelae. Acute-phase clinical symptoms are pyrexia, seizures, and disturbance of consciousness. Many cases of influenza-associated encephalopathy in childhood have been reported in Japan, which is diagnosesd by its characteristic clinical course and finding from magnetic resonance imaging (MRI) of the head. Several cases have been characterized by hypercytokinemia, therefore, anti-proinflammatory cytokine therapy, such as methylprednisolone pulse therapy and intravenous immunoglobulin therapy, has been recommended for treating encephalopathy. Acute encephalopathy with biphasic seizures and late reduced diffusion (AESD) is a subtype of influenza-associated encephalopathy. However, AESD can be induced not only by influenza virus but also by other pathogens. The clinical course is characterized by a febrile seizure (usually >30 minutes) as the initial neurological symptom on day 1, followed by recurrent seizures on days 4-6. On days 3-9, lesions can be detected in the subcortical white matter by diffusion-weighted MRI. Although the mortality rate due to AESD is not high, associated neurological sequelae are frequently observed. An excitotoxic injury with delayed neuronal death is considered to be the primary pathogenic mechanism of AESD, although hypercytokinemia and metabolic failure can also occur. Control of the initial and recurrent seizures may affect outcomes.
著者
舛石 俊樹 酒井 義法 細谷 明徳 鈴木 健一 伊藤 剛 鎌田 和明 水谷 佐和子 村野 竜朗 相馬 友子 永山 和宜 草野 史彦 田沢 潤一 鈴木 恵子
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.461-467, 2011 (Released:2011-08-18)
参考文献数
20

症例は23歳女性.38℃台の発熱・倦怠感・嘔気・関節痛が出現したため,当院救急外来を受診した.インフルエンザ迅速診断キットでインフルエンザA型陽性のためインフルエンザウイルス感染症と診断された.また,血液検査ではトランスアミナーゼの著明な上昇とPTの低下を認め,急性肝炎重症型の診断で当科に緊急入院した.与芝らの劇症化予知式により劇症化の可能性があると判断し,劇症肝炎に準じて血漿交換療法・ステロイドパルス療法を施行した.第2病日よりトランスアミナーゼ・PTの改善を認め,第12病日退院した.肝障害の成因として薬物性肝障害の可能性は否定できなかったが,臨床経過からは新型インフルエンザ(以下A/H1N1 pdm,PCR法で診断)感染が成因である可能性も否定できなかった.A/H1N1 pdm感染による高サイトカイン血症を契機に急性肝炎重症型を発症したと考えられる1例を報告する.
著者
鈴木 恵子 岡本 牧人 鈴木 牧彦 佐野 肇 原 由紀 井上 理絵 大沼 幸恵
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.226-233, 2013-06-30 (Released:2013-12-05)
参考文献数
14

要旨: 『きこえについての質問紙2002』 の 「コミュニケーションストラテジー」 尺度への難聴者482例 (補聴前) の回答を分析した結果; 1. 因子分析により 「要請型ストラテジー」 と 「自助型ストラテジー」 の2因子が抽出された。2. 高齢群では重症度が軽いとストラテジーを活用しにくいが, 若年群では重症度による差がなかった。3. 年齢群間, 群内の比較ともに, 概して高齢群は 「要請型ストラテジー」 に, 若年群は 「自助型ストラテジー」 に頼る傾向が強かった。4. 主観的な 「聞こえにくさ」 が強い例 (スコア3.5以上) が, ストラテジーをより頻繁に用いていた。5. 高齢群で 「心理社会的影響」 が大きい程, 「自助型ストラテジー」 を頻繁に用いていた。これらの結果をもとにライフステージとストラテジー活用の関係を考察し, 若年者におけるより意識的なストラテジーの活用, および軽度・軽中等度高齢者における 「自助型ストラテジー」 の活用を促す介入の重要性を指摘した。
著者
鈴木 恵子 井上 理絵 梅原 幸恵 秦 若菜 清水 宗平 佐野 肇 中川 貴仁 山下 拓
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.196-204, 2019-06-30 (Released:2019-07-17)
参考文献数
23

要旨: 高齢期難聴への介入方法を検討するための資料を得る目的で, 通所リハビリテーション利用中の難聴高齢者 (良聴耳 35dB 以上) を対象に補聴器試聴を行った。38例中7例は既に自機を装用中であった。未装用の31例中9例が補聴器試聴を受諾し, 7例が3か月間の試聴を継続して5例が自機購入に至った。既装用群は未装用例と比べ難聴重症度が高かったが, 受諾群と非受諾群の聴力には有意差なく, 悪い条件下の語音の聴取で, 受諾群が非受諾群より聞こえにくさを強く自己認識しており, 補聴器に関心を持つ率も高かった。補聴効果はテレビ音声や会話の聴取に加え, 環境音やことばの超分節的要素の聴取に及び, 言語理解の制限された失語症例においても情緒的な安定や意思疎通の改善として表れた。要介護, 要支援高齢者の聴覚スクリーニングの必要性が示唆されるとともに, 補聴器の試聴さえ受け入れなかった非受諾群を補聴に誘導する方策の検討が次の課題として残された。
著者
佐野 肇 荻原 敦子 鈴木 恵子
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

補聴器を安定装用している難聴者25人40耳の補聴器増幅特性の研究において、下記の結果を得た。1)適合十分耳は34耳(85%)であった。2)適合十分耳の65dBの語音入力時の実耳挿入利得は1000、2000HzではDSLv5のターゲットにほぼ一致していた。それ以外の周波数ではそれより小さかった。3)適合不十分耳では2000Hz、4000zhzにおける実耳挿入利得が適合十分耳と比較して有意に小さかった。4)65dBと80dBの語音入力での利得の変化からとらえたコンプレッションの程度はDSL法に近似していた。NAL-NL2と比べてよりリニアに近い結果であった。以上の結果は第34回国際聴覚学会(ケープタウン)、第185回日本耳鼻咽喉科学会神奈川地方部会(横浜)にて発表した。NAL-NL2とDSLv5の比較検討についてはほぼ予定通り研究を実施している。これまでに10例が研究に参加し、4例が終了、6例が進行中である。これまでのところ脱落例はなく、研究計画を変更する必要はないと思われる。
著者
鈴木 恵子
出版者
Japan Association for Fire Science and Engineering
雑誌
日本火災学会論文集 (ISSN:05460794)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.29-38, 2007 (Released:2009-09-02)
参考文献数
19
被引用文献数
1

2005年の住宅火災による死者数は前年から急増して1,220人に達し、消防機関はさらなる対策を求められている。この急増した死者数が誤差によるものか、別の要因になるものかを判断し、有効な対策を提案することを目的として、死亡率の算出とその推移の分析及び死者の類型化を行った。この結果、2005年の死者総数は1990年の死亡率に基づく推定の誤差の範囲内であるが、属性別の死亡率は変化していること、死者を家族型、中年男性型、高齢者型の3クラスターに分類でき、中でも中年男性型の死者数と死亡率が上昇していることが判った。これまで住宅防火対策の重点的啓発対象となっていなかった中年男性を対象とした対策を講じることが必要である。(オンラインのみ掲載)
著者
髙橋 健一郎 本間 哲 鈴木 恵子 加藤 文代 杉原 茂孝
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.87, no.Extra1, pp.E118-E124, 2017-05-31 (Released:2017-07-31)
参考文献数
30

We present a case of Kawasaki disease (KD) complicated by clinically mild encephalitis/encephalopathy with a reversible splenial lesion (MERS). A 2-year-old boy was brought to the emergency outpatient unit because of recurrent convulsions. He had experienced two episodes of KD at the age of 1 year. Both episodes had been treated with high dose intravenous immunoglobulin therapy (IVIG; 2 g/kg/day) and the patient had recovered from both episodes without any sequelae. He was diagnosed as having KD based on the presence of 5 out of 6 criteria. After hospitalization, the patient exhibited a persistent disturbance of consciousness and was diagnosed as having MERS based on the presence of enhanced signals in the splenium of the corpus callosum on the 3rd day of illness. Initial treatment with IVIG plus pulsed methylprednisolone (30 mg/kg/day×3 days) for MERS was started. However, a high fever recurred on the 7th day. Additional treatment with IVIG plus intravenous prednisolone (2 mg/kg/day) was started on the 8th day. The patient's body temperature normalized on the 9th day and maintenance therapy with prednisolone was continued until the 28th day. Despite some risk factors for coronary artery lesion, the patient was discharged without any sequelae because of twice IVIG and aggressive steroid therapy including steroid pulse therapy.
著者
數間 貴紀 新井 麻子 大谷 智子 老谷 嘉樹 鈴木 恵子 松永 保
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.93, no.2, pp.67-72, 2023-04-25 (Released:2023-04-25)
参考文献数
10

Tay-Sachs disease involves accumulation of GM2 gangliosides in lysosomes due to a metabolic disorder of brain-abundant gangliosides. In the infantile type, death typically occurs by 3 years of age. We report brain magnetic resonance imaging (MRI) abnormalities in a case of infantile Tay-Sachs disease. The 8-month-old patient had development delay and began regression at 1 year of age. A cherry-red fundus spot and low β-hexosaminidase A (Hex A) levels in leukocytes indicated GM2 gangliosidosis. Gene analysis identified homozygous pathogenic variants in the HEXA gene, leading to Tay-Sachs disease diagnosis.At 10 months of age, brain MRI showed age-appropriate myelination. At 1 year 9 months, T2-weighted imaging showed high intensity in the subcortical white matter, with delayed myelination. At 2 years 4 months, the cerebral white matter, putamen, caudate nucleus, thalami (except ventral), middle cerebellar peduncle, and dentate nucleus showed high intensity on T2-weighted imaging. At 5 years 8 months, cerebral and basal ganglia atrophy was observed. The caudate nucleus and putamen showed high intensity on T1-weighted images and low intensity on T2-weighted images. Unlike typical infantile Tay-Sachs characteristics, higher Hex A activity in this case probably contributed to a milder phenotype and myelination acquisition during infancy.
著者
宗像 昭子 鈴木 利昭 新井 浩之 横井 真由美 深澤 篤 逢坂 公一 松崎 竜児 三浦 明 渡辺 香 森薗 靖子 権 京子 金澤 久美子 宮内 郁枝 鈴木 恵子 久保 和雄 尾澤 勝良 前田 弘美 小篠 榮
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.34, no.13, pp.1525-1533, 2001-12-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
14

今回我々は, 当院で維持血液透析を施行している安定した慢性腎不全患者59名を対象患者として, ベッドサイドにて簡便に使用できるアイスタット・コーポレーション社製ポータブル血液分析器i-STATを用いて, 透析前後で全血イオン化Ca (i-Ca) 濃度を測定し, 血清T-Ca濃度との関係について検討し, 以下の結果を得た.1) 透析前後における血清T-Ca濃度, 全血i-Ca濃度は, それぞれ9.43±0.90→10.54±0.70mg/dl (p<0.05), 1.26±0.10→1.30±0.07mmol/l (p<0.0001) と, いづれも有意な増加を示した. 2) Caイオン化率は, 53.43±0.03→49.55±0.04% (p<0.001) へと透析後有意に低下した. この原因として, 血液pHの変化の影響が考えられ, 血液pHとCaイオン化率との間には明らかな負の関係が認められた. 3) 透析前後における, 血清T-Ca濃度と全血i-Ca濃度の関係について検討したところ, 透析前ではy=7.507x+0.015 (r=0.839; p<0.001) と強い正の相関が認められたが, 透析後においては, 全く相関が認められなかった. この点について, pHならびにAlbを含めた重回帰分析法を用いて検討したところ, T-Ca=3.369×i-Ca+5.117×pH-32.070 (r=0.436, p=0.0052) と良好な結果が得られた. 4) 透析前後の全血i-Ca濃度の測定結果から, 容易に血清T-Ca濃度を換算できるノモグラムならびに換算表を作成した.以上の結果より, ポータブル血液分析器i-STATを用いた, ベッドサイド (“point-of-care”) での全血i-Ca濃度の測定とノモグラムの利用は, 透析室においてみられるCa代謝異常に対して, 非常に有用であると考えられる.
著者
中嶋 聡美 栗岡 隆臣 古木 省吾 原 由紀 井上 理絵 鈴木 恵子 梅原 幸恵 小野 雄一 佐野 肇
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.253-261, 2022-08-30 (Released:2022-09-17)
参考文献数
16

要旨: 高齢中等度難聴者の QOL を, 包括的健康関連 QOL, 主観的幸福度, 社会活動性を評価する質問紙を用いて調査すること, さらに各尺度の相互関係, 各尺度に影響する要因を検討することを目的として研究を実施した。 対象は北里大学病院耳鼻咽喉科の補聴器外来または難聴外来に, 2019年10月から2020年12月までに受診した65歳以上の中等度難聴者149名であった。 質問紙は「基本的質問」,「SF-36ver2」,「Subjective Well-Being Inventory (SUBI)」,「いきいき社会活動チェック表 (社会活動)」で構成した。SF-36 の平均値と国民標準値の比較では70歳代の Mental Component Summary (MCS) のみ有意な低下を認めた (p<0.025)。MCS と SUBI, 社会活動と MCS, SUBI に正の相関を認めた。MCS の重回帰分析において, 平均純音聴力レベルの悪化に伴い改善を認め (p<0.05), 補聴器装用が悪化に影響する傾向があり (p=0.072), 通院している高齢中等度難聴者の精神的 QOL の特徴として注意を払うべき結果と思われた。 今後の検討でも各評価法を併用して QOL を検討することが有用と考えられた。
著者
古木 省吾 佐野 肇 栗岡 隆臣 井上 理絵 梅原 幸恵 原 由紀 鈴木 恵子 山下 拓
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.256-262, 2020-08-30 (Released:2020-09-09)
参考文献数
15

要旨: 補聴器増幅特性の決定は補聴器フィッティングの中で最も重要なプロセスである。 NAL-NL 法や DSL 法などの処方式を選択しソフトウェア上で算出した設定値は平均的な外耳道, 鼓膜の特性を基に計算されたものであり各耳の個体差は考慮されていない。そこで我々は, 純音聴力検査の結果をフィッティングソフトに入力し選択した処方式から算出された設定値と, 実耳測定を用いてターゲット値に近似するように調整した後の設定値との差を比較し, フィッティングソフトにより算出される設定値の妥当性を評価した。結果, 全周波数の修正が±4dB以内に止まった割合は NAL-NL2では10% (2/20耳), DSLv5では5% (1/20耳) とかなり低値であった。適切なフィッティングには実耳測定が重要であることが再認識された。しかしながら, 実耳測定を行っている施設はおそらく限定的である。どのような方法で実耳測定の代用方法を構築できるかは今後の課題である。
著者
鈴木 恵子 岡本 牧人 鈴木 牧彦 佐野 肇 原 由紀 井上 理絵 大沼 幸恵 上條 貴裕 猪 健志
出版者
日本聴覚医学会
雑誌
Audiology Japan (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.588-595, 2009-12-28
参考文献数
10
被引用文献数
2 4

『きこえについての質問紙2002』のうち &ldquo;聞こえにくさ&rdquo; に関わる10項目を, 補聴器適合のための主観評価法として応用することを目指し, 補聴器装用者232例 (軽~高度難聴), および補聴器適合を行った軽中等度難聴82例 (補聴器装用前・装用後ともに資料あり) の回答を解析した。解析結果をもとに, 軽中等度, 高度の群別に得た各項目の回答スコアの中央値, および装用前からの1以上のスコア軽減を評価基準とする補聴器適合のための評価表を試作した。中央値以下のスコアを得た項目数が, 補聴器に対する全体としての満足度, および装用時の語音明瞭度と有意な正の相関を示し, スコアの中央値を評価基準とすることの妥当性が示唆された。以上から, &ldquo;聞こえにくさ&rdquo; 10項目と評価表を, 適合評価のために応用できると結論した。
著者
鈴木 恵子
出版者
日本英学史学会
雑誌
英学史研究 (ISSN:03869490)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.18, pp.101-113, 1986

Okurashoten was established on September 15th in the 8th year of Meiji era. It developed from Kin'eidb Publishing Company (Ezoshi-ton'ya Kin'eido) which was a branch of Yorozuya Publishing Company. Kin'eido was acknowledged as the Publishing Company of Nishikie in the last days of Edo era.<BR>Okurashoten published various dictionaries; English, German, French, Russian dictionaries, Japanese dictionary &lsquo;Gensen&rsquo;, biographical dictionaries, Buddhist dictionary, etc. Even today its publications are reprinted by many publishing companies, with many influences on our time's thought and ideas.<BR>The aim of this treatise is. with the above historical sketch of Okurashoten in mind, to demonstrate the following three themes:<BR>(1) what kinds of books Okurashoten published according to its own thought for introducing Anglo-American political and economical ideas to Japan, and for realizing peaceful Japan in the 20's of Meiji era.<BR>(2) what parts Okurashoten played for safeguarding Japan's independence and interests against European and American nations.<BR>(3) what parts Okurashoten played in modernization of Japan's publishingbusinesses, and in publishing modern school textbooks.
著者
鈴木 恵子
出版者
日本英学史学会
雑誌
英学史研究 (ISSN:03869490)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.18, pp.101-113, 1985-11-01 (Released:2010-02-22)
参考文献数
26

Okurashoten was established on September 15th in the 8th year of Meiji era. It developed from Kin'eidb Publishing Company (Ezoshi-ton'ya Kin'eido) which was a branch of Yorozuya Publishing Company. Kin'eido was acknowledged as the Publishing Company of Nishikie in the last days of Edo era.Okurashoten published various dictionaries; English, German, French, Russian dictionaries, Japanese dictionary ‘Gensen’, biographical dictionaries, Buddhist dictionary, etc. Even today its publications are reprinted by many publishing companies, with many influences on our time's thought and ideas.The aim of this treatise is. with the above historical sketch of Okurashoten in mind, to demonstrate the following three themes:(1) what kinds of books Okurashoten published according to its own thought for introducing Anglo-American political and economical ideas to Japan, and for realizing peaceful Japan in the 20's of Meiji era.(2) what parts Okurashoten played for safeguarding Japan's independence and interests against European and American nations.(3) what parts Okurashoten played in modernization of Japan's publishingbusinesses, and in publishing modern school textbooks.
著者
鈴木 恵子 梅原 幸恵 井上 理絵 秦 若菜 清水 宗平 佐野 肇 中川 貴仁 山下 拓
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.240-247, 2019-06-30 (Released:2019-07-17)
参考文献数
16

要旨: 目的: 通所リハビリテーション (以下デイケア) 利用中の居宅高齢者の難聴の実態を明らかにする。対象: 介護老人保健施設のデイケア利用者74例 (78±8.1歳; 男42女32; MMSE 25.5±5.3, FIM 103.1±17.8)方法: 老健内で i. 耳内診察 ⅱ. 純音聴力検査を行い, ⅲ. 聞こえにくさの質問紙に本人, 家族が別個に回答した。結果: i. 耳垢栓塞を22例30%に認め, うち 7例は施設内で除去困難であった。 ⅱ. 58例78%に難聴があり (軽度31中等度27), 聴力と年齢に中程度の正の相関を認めた。検査では標準法に加え机上ボタン法, 玉おとし法を用い再現性ある反応を得た。玉おとし法群の MMSE, FIM 得点が他群と比べ有意に低かった。ⅲ. 悪条件下の語音で中等度群が他群と比べ聞こえにくさを強く感じていた。考察: 聴覚評価における耳垢への対応, 認知機能に応じた反応法の重要性が示唆された。中等度群が軽度, 正常群より聞こえにくさを認識しており, 補聴に向けた介入の可能性が示唆された。
著者
宗像 昭子 鈴木 利昭 新井 浩之 横井 真由美 深澤 篤 逢坂 公一 松崎 竜児 三浦 明 渡辺 香 森薗 靖子 権 京子 金澤 久美子 宮内 郁枝 鈴木 恵子 久保 和雄 尾澤 勝良 前田 弘美 小篠 榮
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.34, no.13, pp.1525-1533, 2001-12-01
参考文献数
14
被引用文献数
1

今回我々は, 当院で維持血液透析を施行している安定した慢性腎不全患者59名を対象患者として, ベッドサイドにて簡便に使用できるアイスタット・コーポレーション社製ポータブル血液分析器i-STATを用いて, 透析前後で全血イオン化Ca (i-Ca) 濃度を測定し, 血清T-Ca濃度との関係について検討し, 以下の結果を得た.<br>1) 透析前後における血清T-Ca濃度, 全血i-Ca濃度は, それぞれ9.43±0.90→10.54±0.70mg/d<i>l</i> (p<0.05), 1.26±0.10→1.30±0.07mmol/<i>l</i> (p<0.0001) と, いづれも有意な増加を示した. 2) Caイオン化率は, 53.43±0.03→49.55±0.04% (p<0.001) へと透析後有意に低下した. この原因として, 血液pHの変化の影響が考えられ, 血液pHとCaイオン化率との間には明らかな負の関係が認められた. 3) 透析前後における, 血清T-Ca濃度と全血i-Ca濃度の関係について検討したところ, 透析前ではy=7.507x+0.015 (r=0.839; p<0.001) と強い正の相関が認められたが, 透析後においては, 全く相関が認められなかった. この点について, pHならびにAlbを含めた重回帰分析法を用いて検討したところ, T-Ca=3.369×i-Ca+5.117×pH-32.070 (r=0.436, p=0.0052) と良好な結果が得られた. 4) 透析前後の全血i-Ca濃度の測定結果から, 容易に血清T-Ca濃度を換算できるノモグラムならびに換算表を作成した.<br>以上の結果より, ポータブル血液分析器i-STATを用いた, ベッドサイド ("point-of-care") での全血i-Ca濃度の測定とノモグラムの利用は, 透析室においてみられるCa代謝異常に対して, 非常に有用であると考えられる.
著者
鈴木 恵子 岡本 牧人 鈴木 牧彦 佐野 肇 原 由紀 井上 理絵 大沼 幸恵 上條 貴裕 猪 健志
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.588-595, 2009 (Released:2010-01-20)
参考文献数
10
被引用文献数
2 4

『きこえについての質問紙2002』のうち “聞こえにくさ” に関わる10項目を, 補聴器適合のための主観評価法として応用することを目指し, 補聴器装用者232例 (軽~高度難聴), および補聴器適合を行った軽中等度難聴82例 (補聴器装用前・装用後ともに資料あり) の回答を解析した。解析結果をもとに, 軽中等度, 高度の群別に得た各項目の回答スコアの中央値, および装用前からの1以上のスコア軽減を評価基準とする補聴器適合のための評価表を試作した。中央値以下のスコアを得た項目数が, 補聴器に対する全体としての満足度, および装用時の語音明瞭度と有意な正の相関を示し, スコアの中央値を評価基準とすることの妥当性が示唆された。以上から, “聞こえにくさ” 10項目と評価表を, 適合評価のために応用できると結論した。