著者
大石 哲也 峯 恒憲 長谷川 隆三 藤田 博 越村 三幸 倉元 俊介 永田 廣人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.473, pp.37-42, 2007-01-16

これまでユーザに特化したWeb検索に関する研究が多数行われてきたが,ユーザの視点や状況に注目したWeb検索に関する研究は,まだ十分に行われていない.ユーザが必要とするときに必要な情報へ容易にアクセスできるようにする機能は,これからのユビキタス情報環境を構築する上で,最も重要な機能のうちの一つと言える.そこで,本稿では,ユーザの視点や状況を時間に沿って把握するための情報源として,時間の要素とユーザの趣向を併せ持ったスケジュールデータを用いた情報推薦システムを提案するとともに,そのシステムの概念について具体例を用いて説明する.
著者
長谷川 隆明 林 良彦 山崎 毅文
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.7, pp.1745-1754, 2004-07-15
被引用文献数
1

インターネットに接続可能な携帯電話の普及により、携帯電話に電子メールを転送するユーザが増えている。外出先からでも携帯電話に電子メールの着信が通知されるので、日々大量に電子メールを受信するユーザにとって、携帯電話を通して即時に電子メールを読むことは有効である。しかしながら、画面の大きさや送信可能文字数の制約により、転送される電子メールの本文すべてを読むことは難しい。本論文では、この問題を解決するために、電子メールの特徴を利用した重要文抽出手法と携帯電話向け要約システムへの適用を提案する。本手法の特徴は、電子メールに特有な表現とスタイルの特徴を利用したルールにより重要文を抽出することである。本手法により、人手により作成された重要文の正解との比較において、特に複数の評価者間で正解に対するコンセンサスの得られる電子メールに対して、高い精度で正解と一致する重要文を抽出できた。また、携帯電話向け要約システムへの適用を考慮した評価においても、電子メールの取捨選択に十分利用できる高い精度が得られた。With the spread of mobile phones that can access the Internet, most people are forwarding their incoming email to their mobile phones. Mobile phones enable heavy users of emails to access them anywhere. The restricted capacities (display size and message limits) of mobile phones, however, prohibit whole messages from being read as is. We propose a new rulebased method of sentence extraction which takes the features of emails into consideration and describe its application to an email summarizer for mobile phones. Our method uses the expression and style specific to emails. The sentences extracted by the proposed method are virtually the same as those selected manually by majority voting. A task-oriented evaluation of the proposed method reveals its high precision and recall in screening for emails through mobile phones given a practical message size limit.
著者
長谷川安正
雑誌
産婦の実際
巻号頁・発行日
vol.3, pp.690-691, 1954
被引用文献数
1
著者
梶田 健史 山守 一徳 長谷川 純一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, 1995-03-27

筆者らは,パンフレットや広告などで用いられるデフォルメ地図(略地図)を自動生成するシステムの開発を進めている。デフォルメはあるレベルの大局情報を保持しながら,それ以下の詳細情報をできるだけ切り捨てる操作の一種であるが,そこにデザイン性などの主観的要素も加わった知的な処理であると考えられる。筆者らは,道路の幾何学性・規則性を強調することによって,道路のデフォルメが可能であると考え,道路をできるだけ碁盤目状に変形させる手法を考察した。しかし,前手法では道路の形状によっては変形に失敗するケースもあった。今回は,前処理として地図全体の回転機能,失敗時のバックトラック機能などを追加した結果,従来より良好なデフォルメ地図が生成できたので報告する。
著者
小倉 和貴 賀 小淵 佐藤 彰洋 長谷川 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.298, pp.33-38, 2006-10-12

本システムはSOINN[10]の特徴を利用して,オンラインで与えられるデータかち物体の色や形の概念,物体の動きの概念を追加的に学習できる.また,メンタルモデルを利用することで1つの発話例から語順のルールを学習し,文章を構成して発話したり,言語的な指示を解釈して行動することができる.従来手法では動きの学習,語順の学習のための学習データをバッチ的に与えているため学習時間がかかり,オンラインでの学習や追加学習が困難であったが,提案手法では1つの発話例から安定した学習を行うシステムを実現し,優位性が示された.
著者
岡田 将吾 長谷川 修
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-D, no.4, pp.1042-1057, 2008-04-01

本研究では,オンライン教師なし学習手法であるSelf-Organizing Incremental Neural Network (SOINN)を用いて各状態の出力分布を自己組織的に近似可能な時系列データの学習モデルを提案する.提案手法は従来手法であるストキャスティックDP法を拡張した新規の手法である.ストキャスティックDP法では各状態を一つの多次元正規分布で近似しているのに対し,提案手法では各状態の出力分布がSOINNによって自己組織的に近似される上,各状態の出力分布が詳細に近似されるため,時系列データの頑健なモデル化が可能となる.提案手法の有効性を検証するために,動画像から得られる動作及び音素を用いた認識実験を行った.HMM (Hidden Markov Model)及びストキャスティックDP法と認識精度を比較することで提案手法の有効性を示す.
著者
長谷川 眞紀 大友 守 三田 晴久 秋山 一男
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.478-484, 2005
被引用文献数
3

【背景】"シックハウス症候群"は室内環境要因-アレルゲン, 病原菌, 揮発性化学物質など-によって惹起される健康被害と考えられているが, その病態, 病因についてはまだ確立していない. また"シックハウス症候群"は微量の揮発性化学物質によって起こる化学物質過敏症と重なる部分が大きいと考えられる. 【方法】我々の施設を訪れた患者の中から, 4つの仮のクライテリア((1)化学物質への曝露歴, (2)多臓器の症状, (3)症状を説明するような他の疾患の除外, (4)慢性の症状)によって, 化学物質過敏症の可能性例を選び出し, その臨床像を調べた. 【結果】130名余りの患者のうち, 50名が可能性例と判定された. 女性が38名, 男性が12名, 年齢は15歳から71歳であった. そのうち42名(84%)の患者がなんらかのアレルギー性疾患の既往, または合併を持っていた. これは本邦一般人口中のアレルギー疾患の有病率よりずっと大きい. アレルギー疾患の中ではアレルギー性鼻炎が最も多かった. 総IgE値は比較的低値で32名(64%)が200IU/ml未満であった. 抗ホルムアルデヒドIgE抗体が陽性の患者はいなかった. 化学物質負荷試験後の末梢血ヒスタミン遊離反応では, reactivityもsensitivityも低下していた. 【結論】化学物質過敏症がアレルギー的機序によって惹起されるとは考えられないが, 化学物質過敏症がアレルギー疾患を持っている患者に起こりやすい, またはアレルギー疾患を顕在化させる可能性が考えられた.
著者
須藤 明人 張 晨犁 坪山 学 佐藤 彰洋 長谷川 修
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-D, no.6, pp.1634-1647, 2008-06-01

ロボットの知能に関する研究の突破口となり得るパターン情報ベースの推論について,新たな手法を提案する.シンボルをベースとした既存の推論機を知能ロボットに適用する際には,( 1 )シンボル化装置の性能に限界があるという問題,( 2 )自律的なシンボルを生成する際に生じる問題,( 3 )シンボル化になじまないタイプのパターン情報が存在するという問題がある.本論文では,これらの問題の解決のためにパターン情報ベースの推論機が必要となることを指摘し,新しいパターン情報ベースの推論機を提案する.提案手法は,「連言,選言,否定を含む任意の形の論理式を扱うことができる」,「パターン情報を多値ベクトルで表現する」,「汎化性能をもつ」,「推論結果の重複を回避する」,「雑音への耐性をもつ」といった知能ロボットに適用する際に重要な機能を併せ持っている.これらの機能を実現するために,提案手法はオンライン教師なし学習手法であるSelf-organizing Incremental Neural Network(SOINN)や連想記憶モデルであるSOINN Associative Memoryを拡張したアルゴリズムを採用している.
著者
長谷川 雄彦
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.113-122, 2006 (Released:2006-06-01)

公共図書館では,ICタグの利用が新設館を中心に広がっており,その機能を生かした利用が行われている。神戸市立図書館では,2003年3月にICタグを導入した。既設館で初めてICタグを使ったBDSを導入した事例を紹介し,その導入方法と効果について述べる。また将来のICタグの有効利用のため,導入時に考慮すべきタグレイアウトの具体例を提示し,段階的機能拡張の可能性について考える。
著者
長谷川 武夫 具 然和 鈴木 郁功 松根 秀樹 藤本 洋聖 辻本 晶州 板谷 由昭 富永 巽 田中 由子
出版者
鈴鹿医療科学大学
雑誌
鈴鹿医療科学技術大学紀要 (ISSN:13416472)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.163-168, 1998-03-30

小型永久磁石を体表に張り付けることで, 局所血流の増加が発生し, この局所血流の改善が肩こり, 筋肉痛, 更にこれらの局所血流増加による全身状態の改善が期待できる。本研究はメガネフレームを磁気物質で作成し, 磁気フレームメガネのフレームによる皮膚圧迫からくるコメカミの痛み改善とフレーム圧迫部の局所の血流増加がもたらす全身状態(肩こり, 筋肉痛等)改善の可能性を研究した。800ガウスの永久磁石をマウス皮下5mmまで近づけると, 皮下血流は2-2.5倍の増加が観測された。血流測定にはレーザードプラー血流計を使用し, 磁石はU型(極より5mmの位置で800ガウスの磁気強度)を使用した。また, 永久磁石の極性(N極, S極)を変えても, すべての磁極方向で同様な血流増加が観測された。この事はメガネフレームに磁石を利用すれば, 磁極方向に関係なく血流増加が見られるため, フレーム圧迫による血流阻害の改善が考えられる。