著者
岡部 哲子 長谷川 めぐみ 山部 秀子
出版者
天使大学
雑誌
天使大学紀要 (ISSN:13464388)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.27-33, 2008

鉄分は、月経や妊娠との関わりから、20〜30歳代女性には特に必要な栄養素であるが、食事からの鉄分摂取量の不足が報告されている。一方、管理栄養士教育課程の学生は、将来、食生活の指導を行う立場になることから、学生時代における好ましい食態度の形成は重要な課題である。本研究では、栄養学科の女子学生288名を対象に「鉄分を含む食品に対する意識調査」を行い、鉄分に関する食態度の実態把握と検討を行った。内容は、鉄分を多く含む食品を3つあげ、料理名および食べる頻度を質問した。その結果、回答者の約70%が鉄分の多い食品をレバーと答えていたが、食べる頻度については、約80%はほとんど食べていないと回答していた。ほうれんそうと小松菜を食べる頻度は他の食品に比べると高く、学年による摂取頻度の差がみられた。鉄分の摂取量を増やす一つの方法として、一連の教育(食品の知識を高める→料理に取り入れる技術を習得する→食品の摂取が増し習慣化する)を反復することが必要であると考えられる。
著者
長谷川 雅人 小山 直路 龍瀧 浩三 上野 久儀
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2003, no.2, pp.377-378, 2003-08-05

We investigated the drag reduction phenomena on highly water repellent surfaces, which have micron to sub-millimeter order of projections at several intervals of the same order. The most significant drag reduction in the present work was achieved on the surface of the largest structure among those of the constant concavo-convex ratio. The ability to hold the air layer in water depends on both the size and the ratio of concavo-convex structure. The water-repellency of these surfaces in bulk water didn't match that estimated from the contact angle of water droplet on the surface in ambient air.
著者
丸山 純一 長谷川 剛 村田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.151, pp.31-36, 2006-07-06

本稿では,悪意あるユーザによって不正に改造され,利己的な挙動をするTCP(tampered-TCPと呼ぶ)がネットワークに与える影響を評価する.具体的には,tampered-TCPの中でもウィンドウサイズの上げ幅と下げ幅を変更したものを対象とし,数学的解析手法を用いて,TCP Renoコネクションとtampered-TCPコネクションが共存する環境における,tampered-TCPコネクションの平均スループットを導出する.さらに,シミュレーション評価によって数学的解析手法の妥当性を検証するとともに,以下の3点を明らかにする.(1)上げ幅が3以上の場合,再送タイムアウトが増加することによってスループットが低下すること,(2)下げ幅を小さくすることでスループットが増大すること,(3)下げ幅を小さくすることの効果より,上げ幅の増加によるスループットの低下の影響の方が強いこと.これらの結果を通じて,tampered-TCPの有効範囲がごく狭い領域に限られることを示す.
著者
安藤 芳明 栗原 眞幸 鈴木 基之 宮下 元 長谷川 紘司
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.825-836, 1986-09-28

歯周病変に外傷性因子が加わると歯周組織の破壊は著しいものとなることが知られている。外傷性因子のなかでも Bruxism はその加わる力の大きさや持続時間, 作用方向などが特に歯周組織に影響を与える点で問題視されている。我々は, 浦口が開発した歯ぎしり音の録音装置, Grinding Monitoring System (以下, G.M.S. と略す。) を用いて, 録音した歯ぎしり音を FFT アナライザーにて解析, 検討した。被験者6名は, 実験前に歯周組織を健全な状態に近づけ, 装置, アンケート, テープを白宅に持ち帰らせた。起床時に, 就寝時刻, 起床時刻, アンケートへの答を録音させた。一カ月つづけた後回収し, 時系列波形と周波数成分について検討した。その結果, 客観性に乏しく区別しずらい歯ぎしり音も, 時系列渡形, 周波数成分の特徴から, 分類可能であることがわかった。さらに歯ぎしりには, 個人のリズムが存在すると思われる所見が観察された。
著者
石井 紀代 長谷川 浩 佐藤 健一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.84, pp.13-18, 2008-06-05
被引用文献数
2

地域網において多用されている連接リングトポロジにおいて,フルメッシュ接続を達成するための必要最小波長数とその割当法を明らかにする.さらに,連接光リング網中で特に規模が大きくその実現のボトルネックとなっているリング間接続ノードの光スイッチ規模削減法を提案し,最大で1/3にまで規模削減が可能である事を示す.
著者
森 定雄 西村 泰彦 高山 森 後藤 幸孝 永田 公俊 絹川 明男 宝崎 達也 矢部 政実 清田 光晴 高田 かな子 森 佳代 杉本 剛 葛谷 孝史 清水 優 長島 功 長谷川 昭 仙波 俊裕 大島 伸光 前川 敏彦 中野 治夫 杉谷 初雄 太田 恵理子 大関 博 加々美 菜穂美 上山 明美 中橋 計治 日比 清勝 佐々木 圭子 大谷 肇 石田 康行 中村 茂夫 杉浦 健児 福井 明美 田中 鍛 江尻 優子 荻原 誠司
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.497-504, 1995-06-05
被引用文献数
9 9

サイズ排除クロマトグラフィーによる分子量測定において, 異なる測定機関における分子量測定値がどれくらい異なるかを知る目的で, 傘下26測定機関で共同測定を行った.試料はポリスチレン(PS)3種, ポリメタクリル酸メチル(PMMA)2種で, 被検試料の測定条件と較正曲線作成条件は各測定機関で用いている要領で行った.その結果, 各測定機関での相対標準偏差は1〜3%と良好であったが、26測定機関による全平均値の相対標準偏差は13〜32%となった.測定データを吟味し, 望ましい測定条件からかけ離れているデータを除外した場合, PSのRSDは数平均分子量で13.6〜15.5%, 重量平均分子量で6.0〜9.4%となり.又PMMAではそれぞれ14.3〜16.0%, 7.8〜12.2%であった.
著者
長谷川 直哉
出版者
日本経営倫理学会
雑誌
日本経営倫理学会誌 (ISSN:13436627)
巻号頁・発行日
no.16, pp.227-239, 2009-03-31

The industrial process in the western part (Enshu region) of Shizuoka Prefecture in the first half of the Meiji era is explainable extremely smoothly using a diligent revolution model. Farmers who were affected by the idea of "Houtoku (repayment of kindness)" and achieved agricultural innovation developed their diligence, which required long hours of effort dedicated to the fundamental principles of business activities. The idea of "Houtoku" allowed the farmers to free themselves of the traditional way of life to establish an ethical way of life. Consequently, the established ethical mode of living provided autonomous power to support the behavior of entrepreneurs. Entrepreneurs who accepted diligence and morals as management principles initiated industrialization. Furthermore, they became aware of their role as the leaders social reforms through their business activities.
著者
佐谷戸 安好 中室 克彦 上野 仁 丈達 泰史 後藤 里花 長谷川 達也 早津 彦哉 坂本 博
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.197-204, 1991-06-30
被引用文献数
13

Several preconcentration methods for the detection of organic mutagens in water, including blue rayon and XAD-2 resin column methods, were compared. The mutagenicity test of the extracts from blue rayons hung at the six points of the Yodo river revealed similar frame-shift type mutagenicity to our previous report with the XAD-2 resin column method. For the quantitative concentration of polycyclic aromatic hydrocarbons in water, it was shown that the blue rayon column method was more efficient than the blue rayon hanging method or XAD-2 resin column method. Extracts from the Yodo river water and sewage treatment plant effluent obtained by the XAD-2 resin column and blue rayon hanging methods may contain nitroarenes and aminoarenes.
著者
佐藤 薫 長谷川 史裕 廣田 勇
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
気象集誌 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.72, no.6, pp.859-872, 1994-12-25
被引用文献数
11

シンガポール(1N, 104E)の1978〜1993年に亘るレーウィンゾンデデータを用いて、赤道域下部成層圏における周期3日以下の温度・水平風擾乱の解析を行なった。短周期擾乱は温度・風成分共に、時折り鉛直波長5km程度の時間と共に位相の下がる内部波的な構造を持つ。その位相構造から、これは内部慣性重力波によるものと考えられる。また、パワースペクトル解析の結果、短周期帯には、これまで良く調べられている周期15日前後のケルビン波や4〜5日周期の混合ロスビー重力波とは独立なピークが存在し、そのエネルギーも大きいことがわかった。次にスペクトル特性の時間変化と平均東西風準2年周期振動(QBO)との関係を調べた。東西風と温度の短周期擾乱は、ケルビン波と同様、平均風が東風から西風にかわるフェーズ(EWフェーズ)でバリアンスが極大となるが、ケルビン波と異なり、平均風が西風から東風にかわるフェーズ(WEフェーズ)でもエネルギーが大きい。さらにクロススペクトルについては、これまでケルビン波についてさえほとんど調べられていない、温度と東西風成分のコスペクトルも解析した。その結果、短周期帯において温度と東西風成分のコスペクトルの絶対値がクオドラチャースペクトルの絶対値よりかなり大きいことがわかった。興味深いのは、コスペクトルの符号がQBOの位相に合わせて変化していることである。すなわち、温度と東向き風成分はEWフェーズではプラス、WEフェーズではマイナスの相関を持つ。これらの結果は短周期擾乱がQBOと深い関わりを持つことを示している。