著者
加藤 慎吾 小笠原 恵
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.283-291, 2016 (Released:2019-02-01)
参考文献数
18
被引用文献数
1

本研究では、知的障害特別支援学校教員が機能的アセスメントに基づいた行動問題支援を行う際に、直面する困難について調査した。行動問題支援に関する研修に、自主的に参加した17人の教員を対象とした。研修は、講義と演習から構成された。演習では、参加者がそれぞれの学校で実際に支援をしている児童生徒を対象として、機能的アセスメントに基づた支援計画の作成、実行を行った。(1)アセスメント、(2)観察・記録、(3)支援計画の作成、(4)支援計画の実行、の各段階において難しかったことを質問紙により問い、回答を得た。質問紙は、全24項目の困難を5段階で問うリッカート尺度と自由記述法を採用した。結果として、(a)問題となる行動についての情報収集、(b)行動の記録、(c)計画の実行に関する具体的な困難が示された。知識やスキルの不足を要因とする技術的な課題と他の教員の理解や協力といった支援体制の課題が示唆された。
著者
山田 安紀子 出口 利定 小川 仁
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.51-60, 1985-06-30 (Released:2017-07-28)

本研究は、聴覚刺激に対する乳児の吸啜反応の変化について探ることを目的とした。吸啜反応は、空の哺乳びんの底に取り付けた圧力センサによって計測し、刺激音は、ホワイトノイズと音声の2種類を用いた。同時に行動観察を行ない、吸啜反応結果と併せて検討した。対象は、生後1ヵ月の正常乳児47名とした。実験の結果、聴覚刺激による吸啜頻度の変化は、回復パタンと抑制パタンの2つに大別できた。回復パタンは聴覚刺激による覚醒反応を、抑制パタンは定位反応を反映していると考えられた。刺激の種類による差は行動反応において認められ、特にモロー反射の生起率は、ホワイトノイズの方が音声より有意に高いことが示された。以上から、聴覚刺激が吸啜反応に影響を及ぼすことが示され、吸啜反応を聴力検査の指標として用い得る可能性が示された。
著者
吉井 勘人 仲野 真史 長崎 勤
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.1-13, 2015 (Released:2016-07-15)
参考文献数
28
被引用文献数
1

自閉症児に対して、話者の不明確な発話への明確化要求の表出を目的として、おやつと工作の相互作用場面の構造化を図った共同行為ルーティンによる指導を行った。その結果、指導開始時には指導者の「それとって」といった曖昧な指示に対して適切な応答がみられなかったが、注意喚起、言語モデル提示といった段階的援助を導入したことにより、曖昧な指示に対して自発的に明確化要求を表出することが可能となった。加えて、対人・対物般化、家庭における明確化要求の般化が確認された。さらに、指導者の視線の方向を手がかりとして、指導者の欲求意図を推測しながら明確化要求を表出できることも示された。以上から、共同行為ルーティンを用いた指導は、話者の不明確な発話に対する明確化要求の表出を促進する上で有効であると考えられた。また、明確化要求の表出は、「心の理解」における他者の欲求意図理解の発達と密接に関連している可能性が推察された。
著者
服巻 繁 野口 幸弘 小林 重雄
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.35-43, 2000-03-30 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
1

本論文は、知的障害者通所施設に在籍する一自閉症青年の行動障害の改善への取り組みである。介入に先立つ施設での取り組みとして、まず生態学的調査(家庭での生活範囲や生活スケジュールの調査)と施設内で自由に活動してもらい好みのものや活動、コミュニケーション能力などの行動観察を行った。その結果、好みの活動は洗剤や新聞の折り込み広告を見る、おやつを食べたりお茶を飲むこと、コミュニケーションの伝達方法としては文字が有効であることが明らかとなった。そこで、施設内で作業と好みの活動を交互に組み込んだ一日のスケジュールを作成し、更に生活環境を整えるといった支援を設定した。その結果、対象者の行動障害の多くが徐々に改善していった。しかしながら、自傷行動が残存したので、機能アセスメントに基づきこだわり行動の代替行動の形成を試みた。その形成に伴って、強度の自傷が改善された。また、同じ時期に家庭においても行動障害の改善が見られ、生活の幅が広がった。
著者
小畑 修一 西川 俊 高橋 秀知
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.1-11, 1985
被引用文献数
2

テレビ画面への字幕挿入に際しての文字量や表示時間は、番組の性格や見る人によって異なるものと言われる。現在、聴覚障害者のための文字多重放送では、画面や電子技術上の制約もあって台詞は要約で提示されている。しかし、台詞に忠実な字幕挿入は原作の意図を一層忠実に反映するばかりでなく、口形の動きとの対応が出来ることや字幕挿入の自動化が目ざせること等から極めて重要である。このため、先きに開発した簡便で文字量の調整出来る字幕挿入装置の改良と、各種番組の文字量や表示時間の分析に基づく字幕挿入の数量的範囲の検討とによって、台詞に忠実に字幕が挿入されたビデオを作成して効果を測定することにした。その結果、文字量は画面当り16字2行(32字)で、秒当り4.8字以下を目安とすることが示唆されたので、NHKドラマ「おしん」に字幕を忠実に挿入したビデオを作成し、聾学校専攻科生に提示した所、要約挿入を上まわる成果を得た。
著者
田原 敬
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.69-78, 2019

<p>新生児聴覚スクリーニングの普及や聴覚補償技術の発展を受け、聴覚障害者の聴覚活用を取り巻く環境は大きく変化してきている。そのような現状において、近年では聴覚障害者の環境音認知にも関心が向けられるようになった。そこで本研究では、聴覚障害者の環境音認知を扱った国内外の研究を整理し、補聴器装用者および人工内耳装用者における環境音認知の特徴や、聴覚障害者の環境音認知に関する新たなアプローチについて論じた。先行研究を概観すると、環境音認知は言語音認知と共通する点も多くみられ、環境音認知を高めることで、聴覚障害者の聴覚活用全般が向上する可能性が示唆された。一方で、聴覚障害者の環境音認知を扱った研究が少ないという現状もあり、環境音認知の発達過程の検討、評価バッテリーの開発、個人差をもたらす要因の検討、指導法の検討などが、今後の研究上の課題として挙げられた。</p>
著者
加藤 康昭
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.50-60, 1986-12-29

わが国最初の精神薄弱児施設滝乃川学園の創設期については史料的制約のためこれまでに充分な解明がなされていなかった。本研究は学園が「白痴」教育施設として発足する時期を確定し、その初期の性格と歴史的役割を追究した。滝乃川学園は1891年石井亮一によって孤女教育施設として設立され、1897〜1901年の準備期を経て1902〜1905年に「白痴」教育施設へと転換した。初期には学校教育から疎外された「白痴児」を対象とする教育・治療施設がめざされ、保護収容的な性格は有していなかった。財政基盤を内外人の寄付金と父兄からの学費収入に置き、とくに後者を中心にしたために入園者は学費を支払いうる富裕階級の子弟が主体となった。経営的には比較的安定し完備した教育施設として草創期のわが国精神薄弱教育に先駆的な役割を果たした。
著者
渋谷 郁子
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.361-370, 2011-01-31 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
1 2

本研究は、発達性協調運動障害(DCD)の説明に用いられる不器用という語の、一般的な意味を明らかにすることを目的とした。(1)動作性、(2)時点、(3)身体部分、(4)起因、(5)観点、(6)持続性の6基準を用いて、「不器用」を含む動作の形容語40語について、一般学生89名に評定を求めた。その結果、不器用という語は「(1)動作性をもつ、(2)動作の遂行過程を表す、(3)身体の一部を使う、(4)技能が影響を及ぼす、(5)評価的かつ客観的な観点をもつ、(6)個人の特徴を表す」ことがわかった。クラスター分析からは、『精緻』『技巧』『速度』の3クラスターが抽出され、「不器用」は『技巧』クラスターに属していた。以上のことから、「不器用」は、動作の技能的側面と関係していること、練習に伴う動作の変化を示唆する『技巧』という意味を含んでいることにおいて、DCDと類似していた。しかし、身体の一部を用いた動作を表す点、個人の特徴に結びつけられる点で、DCDと異なる部分もあった。
著者
勝谷 紀子
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.305-314, 2019-02-28 (Released:2020-03-10)
参考文献数
19
被引用文献数
2

難聴者が日常生活において経験する難聴に関わるストレスを知り、自分なりにうまく対処するためのプログラムを作成した。難聴者25名へのインタビューの内容をもとにワークショップのための教材をつくり、それを用いて難聴者を対象にしたワークショップを行った。ワークショップのねらいは「自らの聞こえにまつわるストレスを理解して対処する」ことであり、11名の難聴者が参加した。ワークショップは2時間であった。ワークショップ後に参加者を対象に事前調査、事後調査と追跡調査を行い、ワークショップへの評価などを尋ねた。これらの結果を踏まえて、難聴者を対象にしたストレス理解、ストレス対処のためのワークショップのあり方について考察した。
著者
阿部 秀樹
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.53-57, 1997-03-31 (Released:2017-07-28)

本研究は一自閉症幼児の2年間に渡る療育から、ひらがなが獲得され、概念形成が行われた経過について考察を行った。療育経過はI期、II期の2つの期に分けた。I期では、ひらがなの読みが獲得されたが、その要因として弁別課題や構成課題の大きな進歩があげられた。また、II期では、なぞなぞやルール活動などの概念学習課題の中に、I期で獲得された文字を活用したことが、概念の達成の手がかりとなっていた。さらに、集団療育場面においても、概念が形成されたことが、場面・状況の把握の向上や、集団への積極的な参加につながっていたことが示唆された。
著者
有海 順子 四日市 章
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.353-362, 2012 (Released:2013-09-18)
参考文献数
11

本研究では、聴覚障害学生に対するパソコン通訳支援について、学生通訳者の「支援経験」「入力方式」「専門知識」に着目し、大学授業における情報の訳出率を分析した。その結果、通訳者は講義音声の中から実質的文節と重要文節を選択的に訳出していた。専門用語の訳出では、専門知識の有無による影響がみられ、支援対象講義と支援学生の専門性を考慮した通訳者配置が重要であることが示された。支援経験については、経験者のほうが初心者よりも10%程度多くの情報を訳出しており、その差は有意であった。1名による単独入力では発話全体の20~50%、2名による連係入力では40~80%が訳出されており、連係入力のほうが1.5~2倍の情報を提供しうることが示された。また、連係入力では、各通訳者の条件によって提供できる情報量が変わりうることが示唆された。
著者
長谷部 慶章 中村 真理
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.267-277, 2005-11-30 (Released:2017-07-28)

本研究は知的障害施設職員のバーンアウト傾向とその関連要因を明らかにすることを目的として、以下の尺度等を用いて調査を行った;バーンアウト尺度、属性、職場ストレッサー尺度、コーピング尺度、職場内指導・支援尺度。その結果、知的障害施設職員(η=997)のMBI得点から、彼らのバーンアウト傾向は他のヒューマンサービス従事者同様に高いことが示された。また、その傾向を高める要因として、属性では女性、30歳代、未婚、経験年数、労働時間の長さなどが挙げられた。職場ストレッサーでは「組織の運営管理」「職員間の関係」「多忙さ」が挙げられた。さらに、コーピングのうち「積極的な問題解決」はバーンアウト緩和要因として働いていた。スーパービジョンでは「情緒的支援」が個人的達成感を高めることが示された。以上より、職員の負担を軽減するために適正な職員配置の必要性や、施設におけるスーパービジョン提供体制の確立が求められると考えられた。
著者
別府 悦子
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.463-472, 2013 (Released:2013-09-18)
参考文献数
74
被引用文献数
4 4

教師の精神疲労やバーンアウトが問題になっているが、児童生徒の多様な困難やニーズによって、教師が児童生徒との関係をうまく作れないことが一因ともなっている。本稿では、先行研究のレビューを通して、児童生徒の特別な教育的ニーズに対して教師が抱える指導困難を年齢段階や移行期において明らかにし、教師支援に有効なコンサルテーションの課題について検討した。その結果、幼児期や小学校低学年では、多動衝動的行動や対人トラブルによって教師が困難を抱えやすいが、高学年になるにしたがい、気づきにくい問題が顕在化したり、自尊心の低下や二次障害から生じる問題に、教師は指導困難を抱えていることが明らかになった。また、中学校では思春期の問題への対応が重要になっていた。こうした年齢段階や移行期において教師が抱える指導困難への支援を行い、教師が自己有能感をもてるようなコンサルテーションシステムの開発が課題であると示唆された。
著者
坂本 裕 一門 惠子
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.261-267, 2013 (Released:2015-02-18)
参考文献数
34
被引用文献数
1

特別支援学校教員のバーンアウトへの関与要因を明らかにするため、MBI尺度が特別支援学校教員829名に実施され、735名から有効回答が得られた。MBI尺度の因子構造を明らかにするため、カテゴリカル主成分分析を適用したところ、質問項目17項目が〈就業意義・意欲の低下〉〈個人的達成感の低下〉の2成分に合成された。そして、各成分に関与する要因を明らかにするため、カテゴリカル回帰分析を適用した。「学校の悩み」「所属学部」は〈就業意義・意欲の低下〉〈個人的達成感の低下〉双方への、そして、「個人の悩み」「校種」「職名」は〈就業意義・意欲の低下〉のみへの関与が示唆された。なお、「年代」「性別」はいずれにも関与していなかった。
著者
小畑 伸五 武田 鉄郎
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.85-94, 2017

本研究は、知的障害特別支援学校高等部の軽度知的障害教育課程を履修する生徒がどのような情緒および行動上の課題を抱えているかを明らかにすることを目的とした。子どもの行動チェックリスト(CBCL)の教師用質問紙であるTeacher's Report Form(TRF)を使用し、生徒の評価に対する回答を求めた。その結果、知的障害特別支援学校高等部の軽度知的障害教育課程を履修する生徒の約半数が情緒および行動上の課題を抱えていることが明らかになった。また、地域の中学校からの進学者と特別支援学校中学部からの内部進学者を比較した場合、地域の中学校からの進学者のほうが情緒および行動上の課題を抱えていること、また、男子と女子を比較した場合においては、女子のほうが情緒および行動上の課題を抱えていることが明らかとなった。このことから、知的障害特別支援学校高等部の軽度知的障害教育課程を履修する生徒に対しては、指導方法や指導内容を検討する必要があると考えられる。
著者
小野寺 謙 野呂 文行
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-13, 2006-05-31 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
3

自閉性障害の小学生2名を対象に、見本刺激と比較刺激に対する反応分化手続きの導入が見本合わせ課題の獲得を促進するかどうかについて検討した。研究1では、児童1名に対して、絵-ひらがな単語間の見本合わせ課題に関して、反応分化手続きを導入した。その結果、比較刺激に対する反応分化手続きの導入が効果を示す一方で、見本刺激に対する反応分化手続きは促進効果を示さなかった。研究2では、児童1名に対して、カテゴリー弁別の課題において反応分化手続きを導入した。その結果、見本刺激と比較刺激の両刺激に対する反応分化手続きの導入によって、見本合わせが成立した。反応分化手続きの促進効果について、見本合わせ課題の下位スキルである、見本刺激の継時弁別および比較刺激の同時弁別の成立という観点から考察を行った。
著者
柳澤 亜希子
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.403-411, 2012 (Released:2013-09-18)
参考文献数
58
被引用文献数
1 1

本稿では、自閉症スペクトラム障害児・者と暮らす家族が抱える特徴的な問題を整理し、それらを踏まえて家族への支援の方向性を明らかにした。自閉症スペクトラム障害児・者の家族が抱える心理的な問題は、自閉症スペクトラム障害児・者の行動への理解や対応の難しさと関連していた。また、これに自閉症スペクトラム障害への社会の理解の不足によって引き起こされる家族の否定的な感情が複雑に絡み合い、その結果、自閉症スペクトラム障害児・者を含めた家族の生活を制約していくという一連のつながりが示された。自閉症スペクトラム障害児・者の家族の問題を改善していく糸口となるのは、家族が自閉症スペクトラム障害児・者への対応を身に付け、自信をもつことである。そのためには、家族が自閉症スペクトラム障害児・者の指導や支援に主体的に参画することが重要となることが示唆された。