著者
渡部 忠洋 下澤 楯夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.733, pp.115-120, 2002-03-11
被引用文献数
1

コオロギの気流感覚毛の慣性モーメントI、感覚毛を支えるバネの強さS、感覚毛を支える基部の内部抵抗Rと気流・感覚毛間の摩擦抵抗Dの和(R+D)といった機械要素の値を、毛のブラウン運動(熱揺動)を光学計測しそのパワースペクトルより求めた。その結果、これらの機械要素の値は風刺激により感覚毛を大きく揺動させてレーザードップラー速度計で角変位を計測して得られた値とほぼ一致した。感覚毛基部の内部抵抗Rと気流・感覚毛間の摩擦抵抗Dの値はほぼ等しくなっており、インピーダンス整合がおこなわれ、感覚毛の基部にある細胞に気流の持つエネルギーが最も効率良く供給されるような機械設計になっていることが解かった。
著者
弓場 英明 貝山 明 藪崎 正実
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.185, pp.39-46, 2001-07-09

NTTドコモによるIMT-2000の試験サービスが2001年5月30日、世界に先駆けて開始された。IMT-2000では、W-CDMAとATMの組み合わせにより、最大2Mbpsまでの回線交換・パケット交換サービスが提供される。これにより様々なマルチメディアサービスの提供が可能となる。また、インテリジェントネットワーク技術の利用により、グローバルローミングが実現される。
著者
枝光 貴志 酒井 紘治 吉田 隆人 川島 悟之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.453, pp.45-48, 2008-01-17

モバイル機器用ディスプレイの高画質化に伴い、色再現性の向上が望まれている。その解決方法の一つとして広色域LEDの利用がある。広色域LEDバックライトを用いたLCDのNTSC比は、白色LEDバックライトを用いたLCDのNTSC比と比較して10%程度の向上が期待できる。しかしながら光束は白色LEDに比べ低下する。そこで白色LEDと広色域LEDとを組み合わせた混合バックライトの検討を行った。試作したバックライトは白色LEDバックライトに対して、全点灯モード(LED全点灯)では輝度は同等、ムービーモード(広色域LEDのみ点灯)ではNTSC比が8%程度向上した。また両モードにおいて十分な輝度均一性を得る事ができた。
著者
中村 厚士 黒田 知宏 千原 國宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.574, pp.45-50, 2000-01-20

没入型仮想環境提示装置においては, 設置場所を要求するジョイスティックや操作時に視覚的な位置と遮蔽関係との不一致が起こるデータグローブなどは使用が困難である.また, 没入型仮想空間に多く見られるような遠方の仮想物体と, 点で表現されるポインタとの奥行き関係は把握が困難である.そこで本稿は, 複数の体験者が指示棒でその延長線上にある仮想空間内の物体を指し示すことで, 物体とインタラクションできる, レーザポインタ型インタフェースを提案する.
著者
竹田 真理 サギャムウォン ジャトゥロン 塚本 勝俊 小牧 省三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.185, pp.13-18, 2004-07-08

メッシュ形ミリ波無線エントランスネットワークのアプリケーションとしてはインターネットアクセス,VoD配信,ホットスポット基地局エントランス等が考えられ,マルチメディアが混在するネットワークである.このネットワークに各アプリケーションのQoSを満たしつつ,ネットワーク全体のリソース利用効率を向上させるルーティングを導入する.本研究ではネットワーク内で主要なアプリケーションとなるテキストデータとストリーミングデータに注目し,各アプリケーションのQoSに基づくルーティングコストを用いた経路選択により,それぞれのトラヒックのQoSを満たしつつ,ネットワーク全体の資源利用効率を上げる,アプリケーションベース無線ルーティング方式を提案する.
著者
サギャムウォン ジャトゥロン 藤原 淳 大矢 智之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.25, pp.61-66, 2006-04-14
被引用文献数
1

各ノードがビームフォーミングを行う無線メッシュネットワークにおいて、負荷分散を実現する通信経路設定を行った後に、異なる経路間で干渉を与える可能性のあるリンクに対して、より与える干渉が少ないリンクを通信経路とし、その新たな経路に基づいてアンテナのビーム方向を制御する方式を提案する。提案方式によりネットワークの合計スループットが向上することを計算機シミュレーションにより明らかにした。
著者
鎌田 一雄 山本 英雄 湯山 一郎 塩野目 剛亮
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.68, pp.7-12, 2005-05-13
被引用文献数
21

本報告は、携帯テレビ電話などの映像伝送系(メディアコミュニケーション)を利用した手話コミュニケーションサービスの構築を、主として社会的要因の視点から議論する.先の報告で述べたように、手話によるコミュニケーションサービスの利用者は、手話ということばを使用している聴覚に障害がある特別な人たちのみだけではなく、日常生活で日本語を使用している聴者も同じように利用者となる.また、サービスの構築はメディアコミュニケーションの技術的な側面だけでなく、社会的な側面からの検討も重要であることがわかる.本報告では、社会的な要因を中心として、サービス提供のための課題を社会システムの構築とそのための運用という観点から議論する.
著者
山本 高裕 工藤 博章 大西 昇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.713, pp.35-42, 2001-03-21

本研究では,生体における眼球の小さな不随意性の運動(固視微動)に示唆を得たビジョンシステム構成の検討を行った.人間の眼球は回転中心と光学中心がずれているため,回転運動により視差が生じる.これと同様にCCDカメラの視軸を回転運動により微小量移動させる事で,カメラから対象までの距離に応じて,対象の画像上での移動量(視差)に違いが生じる.この視差量の違いを手がかりにして,対象の奥行きを判別するシステムを作成し,システムの相対奥行き判別特性を調査した.また,対象の奥行き方向の位置合わせに作成したシステムを使用した.実験により,単眼の小さな視線移動による簡易なシステム構成で,対象の奥行き判別支援に利用するのに十分な奥行き情報が得られることを確認した.
著者
新居 英明 杉本 麻樹 稲見 昌彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.104, pp.29-32, 2004-06-01

This paper describes about antipiracy technology for real object by using LED based Jam Light System. Although The object does not blink seen by human's eyes, it's picture taken with video camera will blink. This method is devised from RCT and a fact that flickers interferes with a video camera. So LED based light with flickers will be antipiracy technology for taking picture by video cameras.
著者
下村 勉 上谷 典秀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.96, pp.85-90, 1996-06-15
被引用文献数
3

インターネットの機能の一つ「WWW (World Wide Web)」を教育に活用する動きは急速に進みつつある。本稿では、まず、WWWにおいて公開されている学校のホームページについて分析した。また、このホームページ上に発信されている情報と受信者の見たい情報とのずれを、アンケート調査を含めて検討した。それらの結果を受けて、学習者が学校のホームページづくりに参加する「学習者参画型ホームページ」を、ある小学校のホームページの試作例とともに提案した。
著者
井上 真出美 江頭 広幸 岡崎 泰久 渡辺 健次 近藤 弘樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.594, pp.29-34, 2003-01-17

我々は,障害者のPC利用に着目し,発話障害のある肢体不自出者が人力できる音声による入力支援システムを開発した.本システムでは,市販の音声認識エンジンを使用しているが,その製品の既存の辞書では単語が多数登録してあるため,発話障害者の発話は誤認識される.そこで,ある発話障害をもつ肢体不自由者に協力を得て,実験により認識可能な単語を調査し,少ない単語を登録した独自の辞書を作成した.また,少ない単語であらゆる操作が可能となるように,複数のモードを定義した.システムを実現し,入力実験を行なった結果,発話障害のある肢体不自出者でも人力が可能であることがわかった.
著者
宇井 隆晴 中山 雅哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.530, pp.19-24, 2006-01-12

LIVE! UNIVERSEでは2002年6月より世界各地で観測される金環日食や皆既日食のインターネット中継を行ってきた。2005年4月9日に観測された金環・皆既日食のインターネット中継(LE2005)に引き続き、2005年10月3日に観測された金環日食の中継(LE2005a)においても日本語JPドメイン名Webによるアクセス評価の実験を行った。その結果、4月に引き続き全Webアクセスの約10%が日本語JPドメイン名Webへのアクセスであった。また、前回明らかにできなかったIEユーザにおけるJWordプラグイン導入の割合はi-Navの導入と同程度あり、日本語JPドメイン名URLへのアクセスに大きく寄与していることが明らかとなった。
著者
松岡 昌志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.107, pp.19-24, 2006-06-14

本報は発災後の早期被害把握を目的として,ヘリコプターや航空機からの空撮画像を利用した被害地域の自動抽出手法を紹介している.この手法は地上解像度が高いことが必要条件であるが,最近の高解像度衛星の画像にも適用でき,さらには,ALOS/PRISM相当の約2.5m解像度の画像であっても,建物が瓦礫化したような甚大被害地域については自動抽出できる可能性があることを2003年イラン・バム地震および2005年福岡県西方沖地震での被災地画像への適用を通じて示した.
著者
油谷 曉 垣内 正年 藤川 和利 猪俣 敦夫 香取 啓志 眞鍋 佳嗣 千原 國宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.208, pp.55-58, 2009-09-18

本稿では,2009年7月22日に起こった皆既日食の全天映像を,非圧縮4K超高精細のまま朝日放送からインターネットを用いて奈良先端科学技術大学院大学まで伝送するという,世界最初のライブ中継伝送実験について述べる.この4K映像の中継伝送実験と同時に非圧縮ハイビジョン映像の中継伝送実験も行ったため,映像伝送に使用したネットワーク帯域は8Gbpsにも達した.大学のプライマリネットワークの帯域は10Gbpsであるが,大学の一般トラフィックを犠牲にすることなく,中継伝送実験は無事に成功した.
著者
尾久土 正己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.376, pp.207-211, 2010-01-14

皆既日食は古代の人々にとってはまさに天変地異であった.しかし,従来のTVやインターネットで放映されている日食の映像は太陽にフォーカスされており,その劇的な変化の一部しか表現出来ていない.そこで,我々は4Kの超高精細映像システムを使ってドームスクリーン上に日食を再現することに挑戦した.本報告では,我々のシステムとそれを使った実験の教育効果について紹介する.
著者
尾久土 正己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.374, pp.207-211, 2010-01-14

皆既日食は古代の人々にとってはまさに天変地異であった.しかし,従来のTVやインターネットで放映されている日食の映像は太陽にフォーカスされており,その劇的な変化の一部しか表現出来ていない.そこで、我々は4Kの超高精細映像システムを使ってドームスクリーン上に日食を再現することに挑戦した.本報告では,我々のシステムとそれを使った実験の教育効果について紹介する.
著者
市川 裕介 石井 久治 長野 翔一 小林 透
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LOIS, ライフインテリジェンスとオフィス情報システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.450, pp.103-108, 2010-02-25

サイト横断的なWeb閲覧行動の分析のために,ユーザのクライアントPCから収集したWeb閲覧履歴データを分析・可視化する方式について提案する.提案にあたっては,閲覧行動可視化のための課題を明らかにし,課題解決のアプローチについて延べ,プロトタイプシステムの実装を行い実際の閲覧履歴に適用した結果について報告を行う.
著者
小泉 敬寛 中村 裕一 佐藤 真一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.471, pp.395-399, 2010-03-08
参考文献数
6

ライフログを用いることで,記憶に障害を持つ人の日常生活を支援が可能になる.しかし,そのためにはライフログから日常の様々な出来事を簡単に素早く検索する必要がある.本稿では,このような支援のひとつとして,個人視点映像からさがし物検索を行なう手法について述べる.本研究では実際の個人視点映像から何かを手に取る,置く,動かす,といった行動を検出する手法について検討し,それを手掛かりにすることによって捜し物が簡単になることを確認した.
著者
時永 祥三 呂 建軍
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.307, pp.71-76, 2004-09-09

本報告では,遺伝的プログラミング(Genetic Programming:GP)の方法を用いて時系列の特徴(生成モデル)を記述する方法を提案し,これを時系列データの分類(クラスタリング)に応用する。時系列テータを用いて,時系列が生成される関数の形(生成のモデル)を記述する方法であり,特徴の記述が簡略化できる可能性がある。また,複数の関数近似表現を保有するクラシファイヤシステムを用いているので,ノイズの重畳や時間軸方向の伸長縮小などを変形に対応が可能となっている。GPにより,それぞれのクラスタについて与えられている個体表現された時系列モデルの近似度を改善する。応用例として,人工的に生成された時系列の分類と株価の分類を検討する。