著者
大盛 善啓 伊藤 嘉邦 中内 靖 安西 祐一郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.65-66, 1992-02-24

今までロボットは、産業用などある特定の分野に限って用いられ発展してきた。しかし、近年におけるロボット技術の進歩には目を見張るものがあり、産業用ロボットだけにとどまらず、オフィスや一般家庭でのロボット使用の要求が高まりつつある。ロボットは、商品を運ぶといった、従来の計算機では扱えなかった物理世界を直接操作することができる。そして、複数台のロボットを利用することにより、1台のロボットでは時間やコストのかかるであろうタスクを他のロボットに効率良く実行することができるようになる。ところが、自律移動ロボットにおける物理世界を直接扱うタスクの割り当てでは、物体の受渡しなど、従来考慮されていた要素だけでなく、物理的なタスクに固有な要素をも考慮したアルゴリズムが必要である。そこで本研究では、複数台の移動ロボットが存在する環境において、物理的な要素を考慮したタスク割り当てアルゴリズムを提案する。また、シミュレーションによる評価結果を報告する。
著者
浅見 徹 窪田 歩 片岸 一起
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.269-270, 1996-09-04
被引用文献数
1

近年の大規模な企業内ネットワーク上では,各所で独立,かつ対等の権限でにルータやサーバの設定変更等のネットワーク構成の変更が行われることも多く,それに伴う障害回復に多大な時間を費している.筆者らは,ネットワークの構成変更に伴う障害への対応を容易にするにはソフトウェアの設定も含めたネットワーク構成のバージョン管理を行うことが有効であることを示し,ソフトウェア開発の際にソースコートのバージョン管理に用いられる管理ツールをベースにしたネットワーク構成のバージョン管理システムを提案した.本稿では,管理ドメインごとの構成情報を収容した分散データベースを使って,各ドメインを管理する管理エージェントが全体として一貫性を持って動作する際に必要なエージェント間プロトコルを検討する.
著者
鈴木 英二 中挾 知延子 近藤 邦雄 佐藤 尚 島田 静雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.61-62, 1996-03-06
被引用文献数
2

本研究の目的は、漢字1字単位の電子化漢字シソーラスを構築し、それを日本語文章の語句解析へ利用することである。従来の日本語電子化シソーラスは、名詞を中心に単語別に分類したものが多い。人間の大人の平均的な語彙数は約4万語であり、大量の新語が毎年生ずることを合わせて考えてみると、そのシソーラスのサイズは莫大なものとなる。そこで、我々は日本語の単語を構成する文字、特に漢字に注目した。漢字は表意文字であり、1字のみで最小の単語の役目を持っている。通常、文章で使われる漢字の総数はJIS第1水準で約3000字であり、これは英米語の基本単語数とほぼ一致する。同時に漢字は、日本語文章において仮名と組み合わせることによって、名詞・用言などの自立語を構成できる柔軟性がある。さらに、漢字には訓読みが与えられており、和語として日本語の語彙を広範に表現できる。その漢字の造語能力の高さが、大量の新語が生ずる原因ともなっているが、新しい漢字の発生とその利用の固定は滅多に起きず、安定した語の集合を保っている。この理由は、漢字の使い方に名詞・動詞・形容詞・副詞など、品詞別の用途に規則があるからである。漢字の有するこれらの特長を利用できれば、日本語文章の解析に役立つと我々は考えた。また、外国人への日本語教育、とりわけ漢字を教育する時の利用も考慮している。漢字1文字に複数の読み方が与えられており、それが外国人が漢字を学習するに当たって困難さを増している。読み方が解らないために、辞書を引くこともままならないという事態が発生する。そのため、漢字仮名混じり文から読みだけでも解れば、有用なものとなると我々は考えた。以下、第2章で今回構築した漢字シソーラスの概要を示し、第3章でそれを日本語文章の語句解析へ利用したものの一例を述べる。最後にまとめを第4章として示す。
著者
野田 晴義 阪本 正治
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.20-21, 1997-09-24

近年, 電話を利用したテレホンバンギングやテレホンショッピングなどのサービスが急速に拡大しつつある。これらのサービスに対して, 話者照合技術で音声による本人確認ができれば, 利用範囲が大きく拡大していくと考えられる。本稿では, 利用者の負担を軽減するため, 利用者とシステム(オペレータや音声自動応答システム)との間で交わされる応答音声を蓄積しておき, 話者照合に利用する方式を提案する。
著者
菊池 浩明 黒田 康嗣
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.251-252, 1994-03-07

広域ネットワークInternetの商用利用が進むに伴い, 電子メールのセキュリティの重要性が問題となっている. 現在普及している電子メールシステムでは, 中継ネットワークでの盗聴と, 改竄に対する考慮がされていないためである. そこで, 暗号技術を適用し電子メールのセキュリティを強化するPEM(Privacy Enhanced Mail)が提案され, 現在世界中で盛んに実装と接続実験が繰り返されている. PEMでは, 公開鍵暗号と秘密鍵暗号をハイブリッドに組み合わせて暗号処理を高速化し, 信頼できる第三者(発行局)により電子署名された公開鍵証明書(証明書)によって公開鍵を安全に, かつ効率的に管理することを主な特徴としている. ところが, 証明書を正しく発行するためには, 申請者が正規のユーザであり, 偽りのない申請をしているかどうかを確認しなければならず, この証明書発行時のユーザ認証をどのように実現するかが, 発行局の大きな課題となっていた. ユーザの規模が小さい場合は, 管理者が直接確認したり, 信頼できる正規ユーザリストとの照合したりする認証が可能だが, 本研究が意図するInternetの様な大規模な環境では現実的ではない. 多数の発行局を階層的に組織する提案もあるが, 無計画な階層化では, 発行局が乱立してユーザ情報が分散し, 証明書の検索や配布が困難となる恐れもある. そこで, 本稿では, この課題に対して, 公証人による申請方式を提案する. そして, 提案方式を実装した発行局での運用実験を行ない, その安全性と広域環境での有効性を検討する.
著者
山口 人生
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.57-58, 1997-09-24

世はモーバイルコンピューティング全盛の時代である。ところで、パソコンの小型化とともに、キーボードのキーのサイズも段々と小さくなってきており、パームトップパソコンぐらいになると、両手でキーを打つのが難しくなってきている。もし、パソコンのキーを片手で、さらには指一本、もしくはペンで打つことを仮定したとすると、(両手で操作することを念頭においた)現在のキーボード配列は根本的に合わなくなり、より適したものに変更する必要がある。また、パソコンの大衆化が進むにつれて、キーボードに対する抵抗感の問題が話題になってきている。例えば、日本語入力の場合、従来の英語版キーボードを用いて仮名文字入力を行うよりも、初めから仮名文字のキーを叩くほうが、日本の大衆には適しでいる。しかし、従来のキーボードとは別に日本語版キーボードを配置するのは無理がある。できれば、この点を解決して、賛沢な入力環境を手に入れたい。一方、従来の電子手帳では、各社ごと、各製品ごとに様々な入力方式を採用していた。これらの入力方式全体に共通する短所として、狭いスペースに一つ何役ものキーを数多く詰め込みすぎるという特徴がある。このような不便な操作環境からの脱出が実現できれば、ユーザサイドから見て、非常に有り難かろう。また、従来の携帯情報端末はペンで画面に直接タッチして入力する方式が主流であったが、画面とは独立した何等かの入力装置を有すると便利なことが多い。特に、文字を入力する際に必要性が痛感される。本発表は、以上に述べた諸課題を一挙に解決する方式に関する。
著者
河内谷 清久仁 石川 浩
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.111-112, 1997-03-12
被引用文献数
2

PDAに代表される超小型の携帯情報機器がいろいろ登場してきている. このような機器では, 電車やバスの中で立ったまま, もしくは歩きながらでも簡単に情報にアクセスできるような操作性が重要である. 本稿では, そのような利用方法に適した入力機構(デバイス)について検討する. まず, 必要となる要件について述べ, 従来の入力機構の問題点を示す. 次に, これらの要件を満たし「指一本操作」が可能な新しい入力機構を提案する.
著者
本田 美奈子 安藤 充 石倉 直人 相澤 正俊
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.55-56, 1992-09-28

大規模コンピュータシステムの形態の1つとして,複数の独立ホストから構成され,各ホスト間でディスク装置を共有する疎結合システムがある。大規模な疎結合システムについて考察すると,複数ホストシステムを1システムイメージでの運用を可能とする高運用性,その冗長構成を利用した高信頼性,さらには,システムの成長にあわせた構成を可能とする拡張性が要求される。本論文では,オペレーティングシステムACOS-4/XVPにおいてこれらについて提供されている技術と,これら技術を用いた疎結合システムの適用例について紹介する。
著者
麻植 周 槙本 希美 上原 邦昭
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.85-86, 1996-09-04

近年、マルチメディアデータベースの研究が盛んに行なわれており、動画像や映像を扱う研究も多い。しかしながらストーリを持つ動画像や映像を扱った研究は、あまりなされていない。これは、マルチメディアデータベースでアニメに代表されるようなストーリを持つ映像を扱うためには、動作や音声、さらにはそのストーリを適切に記述する必要があるためである。本研究では、ストーリを持つ映像としてアニメ「まんが日本昔ばなし」に注目し、Fillmoreの提案した格文法で用いられる格フレーム形式と、Schankの提案した概念依存表現との階層構造の内容記述によって、アニメが持つストーリや動作を表現し、検索を行なう方法について検討する。
著者
泉本 貴広 陳 建和 重野 寛 横山 光男 松下 温
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.227-228, 1992-09-28
被引用文献数
2

近年注目を浴びている無線LANは、その実現により有線LANで不都合であった様々な点を改善することができるばかりでなく、ポータピリティを活用した新しい形のいLANの可能性も見いだすことができる。しかしCSMA方式を採用した無線LANではそれに特有の「隠れ端末問題」が存在し、そのためシステムの性能が劣化する。そこで我々は、隠れ端末問題を顧慮した新MAC方式として。CTMA方式及び。CRMA方式の2方式を提案し、計算機シミュレーションによる性能評価を行った。その結果は、我々の提案した新しい2つのMAC方式が隠れ端末問題の解決案となり得ることを示すものであった。
著者
松田 聖
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第38回, no.人工知能及び認知科学, pp.496, 1989-03-15

人間の脳の情報処理方式を模擬あるいは参考にした新しい知的情報処理方式としてニューラルネットワークが再び注目されている。パターン認識、最適化問題、連想記憶などに適用されだしている。なかでも、学習能力はニューラルネットワークのもつ際立った特徴であり、多くの可能性をもっている。一方、動画像情報は情報通信分野において益々その重要性を増すものと考えられるが、膨大なデータ量を伴い、効果的な圧縮技術が求められている。人間の視覚情報である画像は従来の画素単位の数値的手段による圧縮よりも人間の視覚処理に近い柔軟な方式が効果的と考えられる。本研究は、動画像の圧縮をニューラルネットワークの学習能力を用いることにより実現する。動画像の伝送および蓄積等において、回線や記憶装置といった物理資源の効率的使用、および高画質が期待できる。また、ニューラルネットワークの処理を並列化することにより、圧縮/復元処理の高速化ができ、処理遅れによる画像の不自然さ等をも避けられよう。
著者
三村 三木夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.15-16, 1990-09-04

中学生の英語学習においては単語や文法の知識が重要であるのは勿論だが、何より大切なものは自分で英語を使おうという意欲である。その意欲を引き出せるものは人間教師だけとは限らない。最近のファミコン世代にとってはゲーム感覚で学習できる環境が意欲を引き出すだめに非常に有効となるだろう。パーソナルコンピュータ技術の急速な進歩により、対話型CAIをパーソナルコンピュータ上に構築する事が現在可能になってきている。そこでパーソナルコンピュータを便った中学生用英語ITS作りを計画している。語学訓練用ITSとしては既にホテルのフロントなどでの会話場面を想定して会話シミュレーションを行なうものが開発されつつあるが、本研究ではそれほど大規模なものではなく、文章を中学英語の構文に限定してコンパクトにし、家庭で実際に使用可能なパーソナルシステムを作る事をねらう。ここではその準備としての英語対話プログラムについて述べる。
著者
平山 深華 荻澤 義昭 水野 貴文 乾 伸雄 小谷 善行 西村 恕彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.5-6, 1996-03-06

人間と計算機の対話において、特に計算機が人間から知識の獲得を行う際、システムがどのような疑問文を発話するかは大きな問題である。話題となっている事柄に対するスクリプト的な知識をシステムが持っていれば、システムは適切な質問を発話できる。しかし、システムが持つことのできる知識には限界があり、ユーザーからのさまざまな入力に追従して、柔軟な発問をすることができない。一方、人間の対話を考えた場合、その連文関係においては、・相手の言葉の内容を受けてそれに対する問いがなされる"問答型"・相手の言葉とは無関係に、どんどん新しい話題に目先を変えていく"羅列型"の二種類に分けることができる。問答型は、"常に先行文や相手の言葉を手がかりに、次の文へと一つずつ移行していくので、論理的で生産的である。"という報告がある。本研究では、相手の文中の語に着目することで次の質問を出す、という観点から、動詞の意味に着目した。その分類によって文がどのような情報を持つことができ、どのような疑問表現を選択することができるか調査した。
著者
藤本 典士 今中 武 上原 邦昭 豊田 順一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.906-907, 1988-09-12

現在のソフトウェア構築環境では、様々なライブラリ、ルーチンがシステム側から提供され、プログラマがこれらを利用できるようになっている。しかしながら、各ライブラリの仕様や利用法はマニュアルに頼るところが大きく、なかなか有効に利用できないのが現状である。このような問題点を解決するために、我々は既存のライブラリを有効にかつ容易に利用できるシステムのプロトタイプとしてWINCS(WINdow Class Synthesizer)を開発している。WINCSはPSI上で稼動するオブジェクト指向言語ESPが提供するウィンドウ関連のライブラリ(クラス)を有効利用するため、各クラスを既存部品として捉え、プログラマの機能要求に応じて、これらを選択・構成するプログラム開発支援システムである。
著者
喜田 弘司 朝倉 敬喜 垂水 浩幸
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.207-208, 1995-03-15

仕事のスケジュールの管理は、変更が多く把握しにくい、複数の人と調整をする必要がある、何を優先的にすべきかわからないといった問題点がある。今、オフィスでは一人一台コンピュータが使え、さらにそれらがネットワークでつながっている環境が普及してきている。われわれは、従来の手帳やカレンダーを超えたスケジュール管理を、計算機ネットワーク環境で構築することで、ビジネスの効率を上げる可能性があると考える。計算機ネットワーク環境における、従来のスケジュール管理ツールの課題を以下にまとめる。(1)スケジュールデータの入力:ユーザは締め切り日や進捗状況といった仕事に関するデータを入力する必要があり、この負担はスケジュール管理ツールの普及を妨げている。すなわちスケジュール管理ツールは、スケジュール入力の負担を上回る利益を、ユーザに与える必要がある。(2)仕事の指示の方法:仕事の指示は口頭で行われることが多く、意図が正しく伝わっていないことが原因で、トラブルが起こりやすい。また、仕事の指示は指示を出す立場の都合で行われる傾向が強いために、仕事担当者は無理な仕事を依頼されることがある。適した人材に適した仕事を割りふるために、仕事担当者の決定や締め切り日の決定のための支援が必要である。(3)スケジュール調整方法:グループワーク管理ツールを用いたスケジュール調整は、会議の設定等を優先とするスケジュール調整を行うため、個人のスケジューリングはトップダヴン的に仕事を決定される傾向が強く、ユーザに好まれない。これらに対し、本研究で検討している基本アイデアを以下に示す。帳票電子メールによる、仕事の指示:仕事依頼者は図1に示した仕事依頼帳票を電子メールで仕事担当者に送ることで仕事を依頼する。こうすることにより口頭より確実に仕事の指示ができ、特に、仕事依頼者が仕事担当者に仕事の工数や優先度を指定することで、どれくらいの精度で行うべき仕事であるのかがわかる。スケジューラは仕事依頼帳票を受け取ると、自動的にスケジュールを登録する。(課題(1)(2)の解決)仕事の忙しさの管理:仕事の分量を管理するすることで、ユーザ毎の"仕事の忙しさ"を把握できる。例えば、『忙しいから、仕事Aは断わろう。』といった判断をシステムが自動的に行える可能性がある。(課題(1)(2)の解決)操作履歴を用いた個人適応:仕事の実行履歴を残し、実行履歴からユーザモデルを作成することで、適応的なシステムを目指す。例えば、上で述べた"仕事の忙しさ"は実行すべき仕事の工数を見積り、その総和と考えることができるが、各仕事の工数は個人の能力に依存しており、単純に仕事依頼帳票の工数欄で指定された工数をそのまま仕事の工数とするわけにはいかない。個人の能力を示したユーザモデルが必要である。(課題(1)(2)の解決)エージェント間通信による協調:個人の都合を主張するスケジューラとエージェントとし、これらの相互作用で、スケジューリングを行う。(課題(1)(3)の解決)
著者
喜田 弘司 朝倉 敬喜 垂水 浩幸
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.259-260, 1996-03-06
被引用文献数
1

近年、いかにオフィスワークを効率化するかに注目が集まってきている。オフィスワークの効率化には以下の二つの要因があると考えられる。(1)フーガに個々の作業を効率的に実行させる(2)マネージャが資源配分をうまく行う ワープロなどの利用による従来のOAシステムは(1)を目指したものであり、一方、本システムでは(2)を支援することを目的とする。具体的には、仕事をどう選び、どのように組み合わせ、どう配置するかをうまく管理することを目指す。これらを実現するために、各ユーザの個人スケジュールをエージェント以下SchAg)に管理させ、SchAg間で通信を行うことにより他のユーザとスケジュールの調整を行う方式を提案する。
著者
増山 顕成 高梨 益樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, 1989-10-16

従来から,機械翻訳システムの翻訳率は,分野が狭いほど高くなると言われてきた.一方,限定した分野にチューニングした機械翻訳システムを開発元が提供することは,非常に困難である.そこで,我々はユーザ自身が機械翻訳システムをチューニングできるよう,チューニング機構を開発した.理想的には,ユーザが後編集で直した文が学習できるようになればいい.しかし,現状の技術レベルでは困難である.現状の機構から学習可能なものを抜き出すと,以下のようになる.(1)係り先,(2)係り関係-解析,(3)訳語-生成チューニング項目のうち,生成構文は動詞の属性として単語エディタで選択できるので外した.すでに(3)の訳語については実現した.本報告では(2)の係り関係の学習について述べる.
著者
萩原 知章 岩井 輝男 中西 正和
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第52回, no.ソフトウェア, pp.19-20, 1996-03-06

世界的に行われているLisp言語の標準化の活動の1つとして、国際標準機構ISOによるものがあり、ISLispと呼ばれている。ISLispの特徴は、Common Lispの仕様から使用頻度の低い機能を取り除いたものである。このため、Common Lispに比べ処理系の作成が容易である。また、オブジェクト指向機能も兼ね備えている。本研究では、ISLispに準拠したLispの実装をバイトコードインタプリタにより行なった。この実装は2段階に分けられる。第1段階(本システム):コンパイラがLispのプログラムを後置記法に直し、中間コードに変換する。そして、このコードに最適化を施し、バイトコードで書かれたファイルに変換する(これ以降この作業をコンパイルという)。第2段階:バイトコードインタプリタがバイトコードに変換されたプログラムを読み込み、解読し、スタック機械により実行する。本稿では、第1段階のコンパイラの実装および、中間コードに最適化を施した際の実行効率について述べる。