著者
吉田 耕士 土居 公司 福留 五郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.237-238, 1995-03-15

ソフトウェアの品質メジャーとして信頼度成長曲線がよく用いられている。しかし、信頼度成長曲線を用いるための前提条件を満足するようなソフトウェアは稀である。そのため、・信頼度成長曲線を収束させるために不必要な試験を数多く行なわなければならない・信頼度成長曲線は収束したけれども信頼性に不安が残るなどのような問題点がある。今回、信頼度成長曲線を補完するため、試験項目の充実を目的としてバグデータの分析を行なった結果を発表する。テスト時に採ったバグデータをマトリクス状に表して分析し、試験項目の不十分なところを見つけ出し、再テストを行なうことでソフトウェアの信頼性を向上させた。
著者
田中 隆 中西 隆
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.205-206, 1993-09-27

鉄鋼プラント制御システムはショップレベルを統括する計算機と各セルレベルを管理するプロセスコントローラーによる階層構造で構成される事が多い。最近では、システムを構成する計算機システム、計装制御システム、電気制御システム間で情報や装置(LAN:制御用のネットワーク、PIO:プロセス入出力装置、MMI:マンマシン装置)を共有するCIE統合システムが採用され効果をあげている。CIE統合システムでは制御用LANにより高速で大量の情報の共有や交換が可能で、システム機能の分散や高速制御が容易になる。しかし、高速な制御が求められる電気制御システムと計算機を担当するメーカーが異なる場合は、両者を同一の制御用LANへ接続出来ない等の問題があり、プロセスデータや設定データ等の情報は、PIOや汎用の通信手段によって、各システム間で必要となる都度伝送する必要が生じる。又、各々の装置との通信方法がまちまちになり易く、相手に応じた通信路(PIOや通信回線)と通信手順(伝送制御プロトコル等の情報のハンドオフ機能)が必要になり、上位に位置する計算機は情報を交換する為の通信負荷が大きくなる。鉄鋼プラントの計算機の主要機能は、対象とするプラントのショップレベルの製造の自動化であり、生産計画に基づいて、各種の製品加工装置に情報を与え、目標とする形状や寸法の製品を作る事である。これを実現する為の主要な機能としては次の様なものがある。製品の生産管理と情報管理,製品のマクロレベルのトラッキング,製品加工装置や制御装置に設定する設定値の算出,製品加工装置や制御装置への設定,製品の加工実績の収集と次製品への設定値のフィードバック,ショップの運転員へのガイダンス,近年の様に多品種少量生産や高付加価値製品の製造に対応したり、製品の寸法精度の向上や、歩留まりの向上を達成するためには、各製造工程での加工履歴の収集、高性能センサーによる素材の寸法や温度の正確な把握、製造される製品の長期間の物流予測、等の情報を用いて、各加工装置や制御装置への設定値を求める必要がある。計算機の処理能力や記憶容量は年々増大し、従来では行えなかった様な複雑な計算や大量のデータの検索を短時間に行い、最適な設定値を求める事が出来る様になって来た。しかし、設定値の算出の高精度化はその機能だけでは済まず、上述した全ての機能の範囲の拡大と質の向上が求められる様になって来る。
著者
岡留 剛 小野 芳彦 山田 尚勇
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1797-1798, 1986-10-01

英文タイプ作業についてすでに知られている知見や、コード化入力方式による日本文タイプ作業の認知的実験の解析により、われわれはタイプ作業時のタイピストの認知モデルを構築した(Okadome,Ono,Yamada,1986)。そのモデルの特徴の一つは出力キューが左右の手別々に存在するということである。本報告では、現在までに知られている脳科学の成果をふまえることにより、このタイプ作業時の認知モデルに対する脳科学的基礎を与えることを試みる。なお、以下の議論はヒトまたサルの知見に基づいている。
著者
土肥 浩 石塚 満
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.31-32, 1997-09-24

Webぺージを移動する度に, そのぺージに関係するエージェントが画面上に現われて, ガイドしてくれる擬人化エージェントインタフェース"ぺージエージェント"を実現した. 例えば「○○からのメッセージ」のようなぺージをオープンすれ, ○○さんの顔写真から合成したエージェシトが画面に現れ, そのぺージの内容を音声で伝えることができる. エージェントは瞬きをしたり, 喋ったりする. ホームページの作者が, そのぺージを紹介したりメッセージを伝えたりするエージェン卜をWWWサーバ側で「任命」できる.
著者
古賀 由紀夫 紺野 章子 井川 喜裕 清水 晃
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.61-62, 1993-09-27
被引用文献数
1

危険区域への接近・侵入などの不審動作を画像処理技術を用いて監視する際,不審動作の有無のみの警報出力では,環境の変動や小動物等による誤報の恐れがある.本報告では,検出対象となる物体の形状,及び,動作の各特徴量をファジィ集合と考えて各特徴量のメンバシップ関数を定義し,これらを演算して得らられたファジィ類似度の値,すなわち,形状と動作を組み合わせて得られた値に基づき不審動作を検出し,警報を段階的に出力する方式を提案する.
著者
高木 渉 巽 久行 徳増 眞司
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.59, pp.43-44, 1999-09-28
被引用文献数
1
著者
三柴 良和 吉多 誠児 岩崎 伸二 林 美樹 広瀕 拓
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.687-688, 1997-09-24

運用管理業務における管理者は監視結果の警告や諸情報に基づいて, 対応作業を行うことになるが, 管理者の対応作業は定型化が難しい事もあり, ツールによる支援があまり行われていない。また, 分散システム環境ではシステムの巨大化に伴い複数の管理者で分担して管理する事が多くなり, そのため管理者間での情報交換がスムーズに行われる事が管理作業を進める上で重要な要素になっている。複数管理者での管理作業で問題になるのは, 作業分担による情報の分断と不明確な責任範囲である。問題を抱えた管理者は, 自分では解決出来ない場合, 他の管理者に情報提供等の作業を依頼する事が考えられる。その場合に, 依頼を受けた管理者はさらに他の管理者に依頼をするなどして, 作業責任が不明瞭になっていく。そこで, 管理者同士のやり取りを, システムが畜積・公開を行う事で, 情報の共有・作業責任の明確化を行い, 問題解決の支援を行う。本研究では管理者間の協調作業と作業責任の明確化を重視した問題解決支援の仕組みを, 特に迅速さが要求される障害対応作業の支援として適用した。
著者
大木 義朗 原 明博 中川 徹 北川 一 村上 勝彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.137-138, 1992-02-24

本学では、同一のEthernet内における論理的に独立した複数の通信プロトコル本系を相互接続する方式としてInner-netway(以後INWayと称す)を提案している。当初のINWayは,ネットワーク層が存在しない学内開発のプロトコルを対象としており,ルータを経由した通信を実現していなかった。本研究では,INWay方式を発展させてTCP/IPとOSIの相互接続を実現した。具体的には,コネクションレス形のプロトコルを変換対象として,ネットワーク層レベルでプロトコル変換を行う装置を開発し,これを用いて実際に変換性能の測定を行い,数種のアプリケーションを動作させることに成功した。
著者
川上あゆみ 塚田浩二 神原啓介 椎尾一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.243-245, 2011-03-02

本研究では人と植物の関係に着目し,植物を育てることを支援するとともに,植物に対する興味や愛着を深めることを目的とした植木鉢ロボットPotPet を提案する.動物などに比べると,植物は人の世話に対するフィードバックに時間がかかり,植物に影響する様子がわかりにくい.外観から植物が現在どのような状態にあり,どのような世話をすべきなのかわかりにくいことも,植物を育てることの難しさにつながっている.そこで,自律的に動き,即座にフィードバックを返す植木鉢型ロボットに本物の植物を乗せることで,植物をペットのように飼うことを実現し,人と植物の新しい関係を提案する.
著者
三宅 峰 大本 義正 西田 豊明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.335-336, 2010-03-08
参考文献数
5

主人の代わりにスケジュール調整や交渉を行うマネージャエージェントの実現を目指している.一般に交渉の判断材料として,単に主人の実益だけでなく,丁寧さのような相手の性格や信頼性,主人の好みなどの複雑な要素があるが,人が交渉する際にどんな要素を考慮するかは状況に依存しており,詳細には検討されてこなかった.そこで本研究では,マネージャエージェント実現への第一歩として,交渉の際に丁寧さのような性格を人がどの程度考慮に入れているのか検証することを目標とする.そのために,テニスのタッグパートナーの選択交渉をタスクとし,交渉相手のエージェントに強さと丁寧さ,信頼性のパラメータを設定して実験を行い,アンケートとコンジョイント分析を用いて各パラメータの交渉への影響を検討した.その結果,丁寧さと信頼性は強さと同程度に考慮されていることがわかった.
著者
内田 昭宏 中本 幸一 佐藤 直樹 大鷹 正之 泉 正
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第39回, no.ソフトウェア, pp.1239-1240, 1989-10-16

CTRONは交換処理・情報処理・通信処理・ワークステーション等広い分野で共通に使用できるOSである。ソフトウェア流通性を促進するため, CTRONは基本OSと拡張OSの二階層による構成となっている。CTRONカーネルの機能は表1に示すようなサブセット単位に分割される。筆者らは,NECのオリジナル32ビットマイクロプロセッサV70/V80上に, C+Mサブセット機能を持つCTRONカーネルを実現した。本稿ではV70/V80CTRONの概要を紹介し、アーキテクチャ独立性を高め, UNIX上でも動作可能とした実現方式について述べる。
著者
宮脇 隆志 石橋 聡 岸野 文郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.481-482, 1989-10-16

画像の持つ色彩情報をもとに、映像中から特定色の領域を抽出する手法について検討している。筆者らは文献[1]において、RGB各成分の輝度値で入力された画像をHVSモデルを用いて色相、明度、彩度成分に変換し、色相成分のヒストグラムに現われるピークと、予め設定しておいた参照データとを対比することで、人物の映像から肌色の色相である皮膚の領域だけを抽出する手法について報告した。参照データとは色彩の名称とその色相値の組合せである。今後、皮膚だけでなく様々な色彩の領域に対して本手法を適用するにおいて、同一色相として入力・判別可能な範囲等、表色系モデルの特性を調べておく必要がある。本報告では、知覚的な表色系であるHVSモデルについて、撮像系を経由した場合の特性について考察する。
著者
劉 健全 陳 漢雄 古瀬 一隆 大保 信夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.70, pp.495-496, 2008-03-13

Web search is important in information retrieval applications, which is widely supported as online service by some well known search engines, such as Google and Yahoo!. However they are only running following the traditional interface which is not visualizable. To focus on this weak point, we proposed a visualized Web search assistant method and implemented a nice interface to suggest user related words to search keywords.
著者
倉田 奈穂子 安信 千津子 横村 克也 山田 章生
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.353-354, 1996-09-04

近年、顧客のニーズにより店外に設置されるATM(現金自動預け払い機)が増加し、その拠点数も年々増えつづける傾向にある。またサンデーバンキシグなどで稼動日が増加し、稼動時間もますます延長されている。金融機関では顧客の信頼をつかむため、ATMの現金切れが起こらないように現金を補充する必要があるが、一方で、バブル崩壊後の不安定な経済環境のもと、効率の良い資金運用が重要な課題となっている。資金切れの防止及び、資金運用の効率向上という相反するこの問題を解決するため従来の取引実績と各種要因を加味した取引量の予測により、最適な補充サイクルと金種別補充枚数の決定を支援するシステムが求められている。特に店外ATMでは巡回に掛かる作業コストを押さえ、補充資金の準備などのため補充量合計を把握するなど、スケジュールを立てて計画的に行なう必要がある。本稿では、複数の拠点にある店外ATMを管理しているセンタを例に現金補充問題をとりあげ、効率の良い現金補充を行なうための巡回スケジュールの立案から、補充枚数の決定までを支援する資金運用管理支援システムについて述べる。
著者
百武 稔郎 阿久津 達也
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.395-396, 1994-03-07

人間の遺伝子のDNA配列を全て解析し、そこに書かれている情報の意味を明らかにしようとするヒトゲノム計画が現在進められている。DNA配列の意味を解明する上で、DNA配列パターンとDNA配列がコード化するタンパク質立体構造パターンの関係を調べることは重要な役割を果たす。そこで、本研究では、タンパク質立体構造の解析を支援するために、強力なパターンマッチング機能やグラフィック表示機能を備えたタンパク質データベース・システムであるPROTEIX(PROTEIn database system on uniX)を開発している。本稿では、複雑なコマンドなどを覚えなくても種々の操作が容易に行えるユーザインターフェース部を開発したので報告する。このユーザインターフェース部は、GUIであるOSF/Motifを用いて構築を行い、タンパク質データの選択、立体構造の拡大縮小、部分構造の表示、マッチング情報の表示などの操作がマウスのみを用いて行えるようになっている。
著者
平倉 一郎 粟島 等 萩尾 健次
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第33回, no.プログラミング言語およびソフトウェア工学, pp.447-448, 1986-10-01

Smalltalk-80は、ユーザーインターフェースにすぐれたすばらしいシステムであるが、これを使用出来るのは高価なワークステーションか専用のハードウェアを持ったものに限られていた。そこで我々は、汎用のマイクロプロセッサを使用した一般的なパソコン上に、Smalltalk-80の処理系を試作した。本論文では、そのインプリメントの特徴と性能について述べる。
著者
西村 雅史 大嶋 良明 野崎 広志
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.117-118, 1995-09-20
被引用文献数
3

近年,欧米では単語のN-Gramのような統計的言語モデルを利用した口述筆記(Dictation)システムが,まだ離散単語発声ではあるが,実用化されはじめている.一方,日本語に関しては,語順に関する制約が弱いという知見から,N-Gramモデルの有効性について疑問視されていることや,単語の概念が明確でないため,離散発声単位として適したものがないなどの理由で,欧米と同様の構成のシステムはあまり研究されていない.日本語においても,潜在意識的ではあるが意味のある最小の単位としての単語が存在する.ただ,機械による処理を前提とする場合に用いる文法は,これとはまったく異なるものを単語として扱うのが一般的である.今回,実際に人間の振る舞いを観察することで,この"潜在意識的な日本語の単語"を抽出した.また,機械的に自動抽出された形態素解析結果との対応関係を推定することによって,この単語単位を自動生成し,N-Gramモデルを構築した.他の単位とパープレキシティによる比較を行った結果は,日本語においても(大語彙,離散単語発声による)Dictationが実現可能であることを示唆している.むろん,この単位は連続発声による認識にも容易に適用出来る.