著者
松永 裕介 Chen K.C 藤田 昌宏
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.138-139, 1991-02-25

多段論理回路の簡単化手法のうち,多段回路の構造から生じたドントケア条件を考慮して簡単化を行なうBoolean minimizerと呼ばれるものがいくつか提案されている[1],[2],[3].このうち,文献[1] の手法は2段論理式簡単化プログラムESPRESSO-II[4]を利用したもので,どのような回路変換を行なうかというヒューリスティックに関しては場当たり的な変換を行なう他の手法に比べて効率的であるが,通常,多段論理回路の内部のドントケアを表現する2段論理式が巨大なものになってしまい,ドントケアそのものやその否定を扱うことが非常に困難になるという問題がある。そこで,本稿では2分決定グラフ(Binary Decision Diagram)[5]を用いて許容関数を表現しつつ,ESPRESSO-IIと同様のヒューリスティックを用いた2段論理式簡単化手法についての提案を行なう。
著者
横田 和章 阿部 賢司 藤崎 博也
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.1-2, 1995-09-20

近年、計算機のハードウェアの進歩に伴い、ワープロのかな漢字変換や構文チェック機能など、自然言語の解析処理が実用化されつつある。しかし、これらの機能は構文+浅い意味情報に基づいており、人間による修正無しでは満足な結果が得られない。一方、より良い結果を得るため、文の深い意味を調べる方法も報告されているが、この方法では、解析に使う知識をあらかじめ明示的に組み込んでおかなければならない。このため、処理対象となる話題を限定しないと、組み込むべき知識が膨大になって統一がとれなくなり、実現困難となる欠点を持つ。そこで、コーパスから言語的知識を獲得する方法が最近注目されている。この方法では知識をあらかじめ書き込んでおかなくても、獲得により性能を向上できる特徴を持つ。また、新しい話題に対しても、獲得により対応できる。本稿では、この様な見地から、コーパスに基づいて日本語文法を自動獲得する方法について報告する。
著者
石塚宏紀 AsifHossainKhanMuhammad 岩井将行 瀬崎薫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.507-509, 2012-03-06

現在,ネットワーク上に多種多様な写真画像が散在している.マルチメディアデータベースの分野において,写真画像の特徴から感情を抽出し,感情による写真検索の研究開発が行われてきた.しかしながら,画像処理によって抽出した感情の精度は,不十分であり,検索精度の向上が求められている.一方,メラ付き携帯電話の普及により,ソーシャルメディアには,写真付きの投稿が頻繁に発信されている.そこで,我々は,ソーシャルメディアにおける写真付き投稿から写真に対する感情情報を抽出し,より精度の高い写真感情データベースを提案する.本稿では,写真付き投稿からの感情抽出手法とその評価について述べる.
著者
坂田 豊 小田 良雄 安達 信一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.57-58, 1992-02-24

オンラインシステムのインストール作業の1つにシステムの動作条件を定義した制御文ファイルの作成がある.この制御文ファイルの規模は通常のオンラインシステムで数MBとなり、正しく設計するには専門家の持つ知識が不可欠である.専門家の知識とは個々の整品の数千ページにわたる膨大なドキュメントやドキュメントに記載されないような各製品間のノウハウであり、これらを修得するには数年を費やす.一方、専門家が関係しないインストールの場合、1システムの構築作業が5~10人で3~4ケ月に及ぶこともある.ノウハウをドキュメントで管理する方法もあるが、ドキュメントの持つあいまい性のため品質の低下が想定され、またメンテナンスも行われなくなる.上記の問題点の解決をねらい、専門家の持つ知識を体系化し、技術者間で共用できる様にツール化し試作したのが本ツールである.本書は・専門家の知識とは何か・その知識をどの様に体系化(表現)するか・試作ツールの構成および特徴・使用結果と今後の課題の順で書かれている.
著者
田中雅章 十津守宏 大森晃
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.415-417, 2012-03-06

本研究ではWebアンケートによって教育効果を測定する試みを行った。その対象は宮崎アニメを環境倫理教育教材として有効性を試みた。スタジオジブリの作品は単なる娯楽アニメではなく環境学習教材として着目した。学生が作品中のメッセージや意図を受取ることができるのかを知るには授業アンケートが有効である。その結果、学生はこれまでの環境意識をどれだけ変化させたのかが気になるところである。その学習効果を明らかにするためにアンケートを実施し、学習効果の測定を行った。本稿ではWebの機能を活用することにより、視聴覚教材が授業改善になりえるのか、その有効性を述べる。
著者
呉 〓 魯 偉 /唐 坂内 正夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.27-28, 1994-03-07

CADや、マルチメディアシステムなどのデータベースを自動的に獲得するための有効な手段として、図面理解システムに対する研究が盛んに行くわれてきた。認識推論、パターンマッチング手法といった研究分野の他に、認識対象のモデル表現方法も一つ重要な研究課題となっている。モデルの構造化表現、マッチングアルゴリズムの効率的な利用などの点について、数多く研究成果が得られた。しかし、これらの手法に対して、モデルの表現は応用目的、パターンマッチングアルゴリズムに強く依存しているといった問題点が指摘されている。もっと一般的なモデル記述方法が望まれている。本発表では、われわれが現在開発している多目的な汎用図面理解システムの枠組OO-Mudamsにおけるオブジェクト指向型モデルの表現方法に対して、多様な認識目的、認識対象への対応能力ついて検討する。
著者
松山 憲治 中松 芳樹 前野 芳史 山田 勝彦 宇田川 智之 長坂 篤
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1147-1148, 1989-10-16

我々は、LispマシンELIS 8200上のXウィンドウシステムを開発した。ELIS 8200では、FEP(Front End Processor)として、OS/2が稼働するIF800/EX(CPUは80386)を採用している。これは、今後、ビジネス分野で主流になるであろうOS/2と、Lispマシンとしての機能の両方をユーザに提供している。しかしながら、ワークステーションとしてはネットワーク環境が重視されるため、OS/2上で、ネットワーク(TCP/IP)、および、Xサーバーが動作し、UNIX系のマシンとも融合できるように設計されている。本稿では、ELIS 8200 Xウィンドウシステムの構成、および、OS/2上へのXサーバーの移植について述べる。
著者
井上 渉 横田 公幸 小林 裕徳 西 宏之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.419-420, 1996-03-06
被引用文献数
2

従来のオフィスにおける通信サービスは電話が主であったが,最近はこれに加え,LAN上のPC(Personal Computer)を用いた電子メールの普及が著しい.電話系およびLAN系システムは別々に発展し,お互いに高度な機能を有するようになったが,電話系サービスには次の問題点がある.(1)機器操作の複雑さ(機能ボタン・機能特番による操作,トーンによる機器状態の表示)(2)着信側の状況に関係ない接続(回線の接続を目的とした電話の接続方式)(3)各種アドレス,操作方法を使い分ける必要がある(LAN系と独立したサービス体系)上記の問題点を解決するため,音声通信サービス制御法の一つとしてLAN機能を電話の制御に取り組んだプリネゴシエーション形サービス制御を提案する.プリネゴシエーションは『音声通信パスを接続する前に,発信者の要求と着信者の状態に関して情報の送受信をすることにより,最適な通信手段を提供する機能』と定義される.ここではプリネゴシエーションを可視化するシステムを構築し,既存電話サービスとの比較を行い,プリネゴシエーションが有効であることを報告する.
著者
矢田和也 高井昌彰
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.321-323, 2012-03-06

テーブルゲームの一種である麻雀は広く普及している.しかし,麻雀は他のテーブルゲームと比べて大変難しいゲームであり,初心者のプレーヤーが基本のルールを覚えてもすぐにはプレイできず,手牌の中から次にどの牌を捨てたら良いかの判断がつかない事が多々ある.本研究ではこのような問題を解決するため,麻雀牌の画像認識と拡張現実技術を応用した麻雀初心者支援システムを構築した.本システムでは,スマートフォンを用いて麻雀初心者が自分の手牌画像を撮影することで,システムが適切な捨牌候補をリアルタイムに検出し,手牌画像上に捨牌の情報を可視化し,初心者のプレイを支援することが可能である.
著者
荒川祐実 河内智志 藤波香織
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.273-275, 2011-03-02

90年代のインターネットや携帯電話のような携帯機器の普及により,たまごっち等の仮想ペットが世間に広まった.近年では,SNSのアプリケーションによって再び仮想ペットが流行しつつある.<br />そこで仮想ペットを単に楽しむだけでなく,何らかの問題解決の手段として利用することを考えた.すなわち,仮想ペットを飼う理由の1つであるユーザの愛情に注目し,それを利用してユーザの困難タスクの完遂を支援することを提案する.困難タスクとは,行動認識のためのデータ収集とラベル付けといったものである.本発表では,ユーザが愛情を持つ仮想ペットを設計し,その利用有無とタスク遂行率の関係についての実験結果を述べる.
著者
足立 整治
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.45-46, 1992-09-28

人間の思考、推量、感情といった高次脳機能の解明は脳科学の中で最も興味深い分野のひとつである。この高次脳機能を解明するための数理的モデルの第一歩としてトライオン神経回路網が提案されている。また回路網によって生成される時空間パターンの複雑さを応用して作曲が試みられている。この得られた音楽を評価するためスペクトル分析を行った。高次脳機能は、i)大脳皮質の広範囲な領域を必要とする,ii)数10秒もの期間持続する,iii)必ずしも入力刺激を必要としたい機能と特徴づけることができる。例としては、作曲・音楽の想起、数学的思考・直感、あるいは囲碁・将棋などのゲームでの判断があげられる。高次脳機能と対照的なものとして、文字・人の顔などのパターン認識が考えられる。これは、限られた皮質野で、普通数100m秒のうちに行なわれる。したがって、高次脳機能には、パターン認識に比べて何10倍ものニューロンの100倍以上も長い期間にわたる発火の時空間パターンが関与していると考えられる。大脳皮質の情報処理のモデル化にあたって考慮しなければならないのはコラム構造である。視覚野にコラム構造があることはよく知られている。Mountcastleはコラム構造が大脳皮質全体に分布しており、1つのコラムが情報処理の基礎的エレメントであるという仮説を提案している。以下ではこのコラムの数学的理想化をトライオンと呼ぶ。少数のコラムで形成されるネットワークのダイナミクスを記述する数理的モデルがトライオン回路網モデルである。
著者
青山 幹雄 高機 宏祐 小室 隆志 川尻 信哉
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.163-164, 1992-02-24
被引用文献数
1

通信サービスの多様化,高度化,インテリジェント化に対応するため地域分散した開発拠点において通信サービスの分散並行開発を支援するCASE環境,ICAROS:イカロス(Integrated Computer-Aided enviRonment for cOcperative Software development)を開発している.本稿では,広域分散開発環境上で設計情報管理の共有化を支援する分散設計情報管理システムについて報告する.
著者
広明 敏彦 旭 敏之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.261-262, 1992-02-24
被引用文献数
4

近年の高速通信ネットワークの整備や通信技術の進歩により動画像を含む情報の伝送が一般化してきた。動画像は通信における臨場感を向上きせ面談会議に近い環境を生み出す次世代の通信基盤として期待されてきた。しかし、現状のテレビ会議システムなどでは対面感覚に乏しいなどの問題が指摘されている。通信機器を意識ぜず面談会議のような感覚を生み出す通信形態は一般に「臨場感通信」と呼ばれている。だが、臨場感を効果的に向上させるのはどの情報なのかなど不明な点が多く臨場感自体の定義も曖昧である。本研究では通信機器を介在した人と人とのコミュニケーションにおいて円滑な意志疎通が行える通信環境の構築を目標としている。本報告ではまず多地点動画像通信に注目し、通信環境として立体画像を用いずに半透鏡と平面画像を利用した画像表示方式を提案する。
著者
藤田 昌宏 西田 俊和 川戸 信明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.2167-2168, 1986-10-01

従来,ハードウェア記述言語は,機能設計以降に重点が置かれており,アルゴリズム・レベルの記述から扱えるものは少なかった。Tokioは,時相論理に基づくハードウェア記述言語であり,Prologの拡張として定義されているため,アルゴリズム・レベルから,回路レベルにいたるまで,円滑に記述することができる。ここでは,Tokioを用いて,2方ゲート程度の論理式簡単化用マイクロプロセッサの機能設計を実際に行ったので,その経緯について報告する。
著者
小川 一 高井 裕司 水野 雅信 村岡 道明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.137-138, 1997-03-12

プロセッサ設計において、RTレベルより上流でのアーキテクチャの検証及び性能評価を行う試みはいくつか行われでいる。この際、用いられるアーキテクチャの動作記述には、次の点で課題があった。・動作記述の拡張性、流用性 ・下流設計環境との整合性 そこで上記課題を解決するために、アーキテクチャレベルのモデルを明確化し、汎用的なハードウエア記述言語 (Verilog-HDL)を用いて、高速なシミュレーシヨンと性能評価を可能とする動作記述の規約化を行った。本稿では、Verilog-HDL によるアーキテクチャレベルでの動作記述 (アーキテクチャ動作記述) 及びそのモデルを提案し、これを用いた設計フローと通信用プロセッサでの評価結果を報告する。
著者
富樫泰斗 北嶋克寛 赤木康宏 近藤聡
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.117-119, 2012-03-06

現在,本研究室で考案されたGFFDという空間変形手法により,3方向から撮影した顔写真を用いて,容易に個人の3次元顔形状モデルを作成することが可能となっている.それらのモデルは,眼鏡のフィッティングや発話シミュレーションの際に用いられている.しかし多くの人間には,写実的な顔そのものではなく,例えばシミやそばかすを消すなど,自分の顔をより魅力的に見せたいという欲求がある.そこで本研究では,顔形状やテクスチャを修正することによって3次元顔形状モデルの魅力化を行う.また,複数の被験者に,魅力的な顔となるようにモデルを修正してもらい,その実験によって得られたデータから,人間が魅力的だと感じる要素の分析を行う.