著者
古坂 孝史 井田 昌之 田中 啓介
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.116-117, 1990-09-04

Lispで構築されたYYonXのクライアントであるYY-clientでの入出力の応答時間は、利用者にとって重要な要素である。この応答時間を調べ、実行モデルに対して最適な機能分担を検討する必要がある。この検討データを得るためYYonX version1.0(YY-client version1.0、YY-sever version1.0、YY-protocol 1.1で動作している)を利用して実験を行なった。実験では、[1]で述べられているPage実行モデルと、Viewport実行モデルに対して、全ての処理をYY-clientで行った場合の処理時間を測定した。また、比較のためにYY-serverでの出力実験を行なった。
著者
井田 畠之 古坂 孝史 田中 啓介
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.114-115, 1990-09-04

YYonxは、Common Lisp用ボータブルウインドウツールキットYYonX-window上の実現である。その概要は[1][2]などに発表した。YYonxは、YY-Protocolにより会話する二つのプロセスYY-sever,YY-clientにより実現されている。ここでは、このサーバ/クライアントによる実現とその上での実行モデル、機能分散について述ぺる。
著者
杉浦 雅貴 中村 康浩 吉村 哲也
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.399-400, 1992-09-28
被引用文献数
2

近年のソリッドモデラは、3次元形状のコンピュータグラフイックス画像をディスプレイに表示するのが一般的である。デザイナは形状の画像を確認しながら、形状編集を行う。しかし、ほとんどのソリッドモデラは変形量や位置データを数値で入力する方式をとっているため、幾何的な形状のデザインは得意であるが粘土細工のような手作り風の形状をデザインすることは非常に困難である。一方、頭部搭載ディスプレイ(HMD)とデータグローブで構成された仮想現実システムで、形状を加工する研究も行われている。仮想現実の世界で、手で形状を触る感覚を実現するために、力覚フィードバックの研究が盛んに行われている段階である。我々は、形状の表面を連続的に微小変形させる加工機能を用意し、ユーザが3次元直接操作で加工範囲をコントロールできれば手作り風の形状がデザインできると考え、試作を行っている。以下に報告する。
著者
佐藤 亨 林 智定 永井 良史 藤岡 健吾 野田 良輔
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.547-548, 1997-09-24

プッシュボタン(PB)信号を送出可能な電話機を入力端末とした、電話番号検索方式の研究を進めている。[1][2] 本方式は、以下の要素技術から成る。(1)PB電話機の12個の限られたキーを用いて、情報を入力するための日本語入力技術 (2)情報検索に必要な情報を聞出す対話誘導技術 (3)入力情報から膨大な電話番号DBを検索する検索技術 本稿では、これら要素技術を概説し、これら技術を統合したPB電話機による電話番号検索システムを紹介する。
著者
岡本 一弘
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.251-252, 1997-03-12

GUI環境が一般化する中で、データ入力環境についても様々な改善がなされている。しかし、従来の入力支援はアプリケーションに組み込みのものが主であり、アプリケーションプログラムに独立に使用されているのは日本語入力のためのかな漢字変換のような限られた例しかない。汎用的なGUI環境を提供しようという試みとしては、登内らによる、GUI部品をさらに細かい機能部品に分け、カスタマイズを可能にする方法がある[1]。これは、GUIが提供すべき機能構造のアプリケーションへの依存性に着目した方法であるが、結局は各アプリケーションについて個別にGUIを構築する必要がある。この問題はGUI環境が提供すべき機能がアプリケーション、特にそのアプリケーションが処理するデータの性質や内容に依存していることに起因している。つまり、各アプリケーションに対する入力支援の実現はその中で扱うデータの性質や内容をあらかじめ知らないと難しい。ここではプロセス間通信機能を用いてアプリケーションの扱うデータに関する情報を取得し、それを用いてアプリケーションに独立に入力支援を行う方式を提案する。さらに、この方式を実現する場合の問題点について検討する。
著者
野崎 広志 鳥原 信一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.251-252, 1992-09-28

日本語入力においてかな漢字変換入力が普及するにつれて、かな漢字変換結果を過信したり、また、かな漢字変換結果の誤りをうっかり見過ごしてしまうことがあるせいで、同じ読みを持つが意味の異なる単語(いわゆる同音異義語)の間違った使い方(同音語誤り)をした文書が増えている。例えば、「危機一髪」を「危機一発」と間違えたり,「鳥が鳴く」を「鳥が泣く」と間違えたり。本稿では、日本語入力されて出来上がった文書中に現れる、これらの同音語誤りを検出し、かつ訂正候補を提示するために,漢字かな変換とかな漢字変換と共起関係処理を組み合わせる方式を提案する。
著者
三吉 秀夫 奥西 稔幸 阿部 ひろみ 小渕 保司
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.105-106, 1992-02-24

自然言語の意味をいかなる形式に表現するかというテーマは人工知能(AI)とりわけ自然言語処理において重要なテーマであり、従来からいろいろな研究が行なわれている。代表的なものとしてはAI分野の知識表現の枠組を利用したものであり、フレーム形式、意味ネットワーク、論理形式などが挙げられる。しかしこれらの形式は意味表現の枠組はは提案するが、実際に個々の言語現象に対してどのような表現形式にすべきかという規定はしていない。また、言語に依存しない意味表現形式としてSchankの提案した概念依存モデルが挙げられる。概念依存モデルは言語の表す意味を高度に抽象した概念レベルの構造を用いて表現するものであり、特定言語への非依存性、意味表現形式の一意性という点では評価できるが、構造が非常に複雑になるうえ、カバー範囲の点で問題である。我々は規格化日本語の基づいた自然言語処理システムの開発を行なっている。本システムではアウトプットのひとつとして日本語入力の持つ意味構造を出力する。この意味構造SDG(Shared Directed Graph)と呼ばれる意味表現形式で表示されるが、できるだけ広範囲の言語現象を扱うとともに意味表現形式の一意性を保つことを目指している。またこの意味表現は人間にとっても判り易い視認性の高いものを目指している。一方、規格化日本語の側からは「語彙、構文の規格化」だけでなく、更に「意味構造の規格化」への拡張と位置付けることができる。本稿ではこのSDGによる意味表現形式で中心的な役割を担う意味表現形式について報告する。
著者
赤峯 享 奥村 明俊 村木 一至
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.261-262, 1992-02-24

日本人が英文を作成する場合、どの単語を使えば適切か、綴はどうだったか、活用形は正しいか等、その過程で発生する疑問点を和英辞典を引くなどして、日本語の知識を利用しながら解決していく。従って、日本語を入力して適切な英語を簡単に得ることができれば、英文を作成する場合の大きな支援となる。筆者らは、これまで、日本人が英文を作成する場合の疑問点や、英文を作成する場合に計算機で支援できる機能を考えてきた。しかしながら、これらの機能をユーザに提供するためのインタフェースが適切でなければ、実際に効率的に英文を作成することはできない。本論文では、英文を作成する場合に、文章作成の流れを妨げることなしに、日本語入力によって英文の作成を支援するためのユーザ・インタフェースについて提案を行う。
著者
奥 雅博 藤岡 健吾 浅野 久子 高木 伸一郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.74-75, 1997-09-24

我々はプッシュボタン(PB)信号送出可能な電話機を入力端末とし利用できるPB入力型電話番号検索実験システムの開発を進めている[2][4]。このシステムは、家庭やオフィスに普及しているPB信号送出可能な電話機を用いて住所や名前の入力を可能とする日本語入力方式(以下、PB入力方式)を採用している。PB入力方式は、図1に示すようにlつのPBボタンに複数のかな文字を対応させ、1押下で1かな文字を入力する方式である。従って、1押下ごとを見るとかな文字レベルで複数の候補が存在することになる(例えば、"1"の押下は"あ"~"お"の5つの文字のいずれかを入力したことになる)。この曖味さを解消する過程において姓名の漢字までを特定しなけれぱならない場面が生じる。PB入力型電話番号検索実験システムでは、同音異字の姓名候補が得られた場合に、この姓名候補に対する漢字説明文を利用者に音声で流すことによって、利用者の求める漢字を持つ姓名を特定する。このとき、利用者への情報伝達は音声のみで行われるので、漢字説明文には「耳で聞いて容易に理解できる」ことが要求される。そこで、2節で述べる方法で生成した漢字説明文に対して、聞いて理解できるか否かという観点から評価実験を行った。
著者
清水 敏夫 西淳 一郎 岡田 都
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1791-1792, 1986-10-01

近年、日本語ワードプロセッサ等の情報機器の急速な普及にしたがって、日本語入力手段としてのかな漢字変換技術の重要性が益々増大している。特に文節分かち書きを必要としないべた書きかな漢字変換の研究が盛んであるが、その問題点としてまず第一に、べた書き入力文からいかに文節を区切るかがある。これはこれまでに2分節最長一致法、文節数最小法が提案されており、実用化にもなっている。第2の問題点として同音異義語処理がある。この問題については現在、次の3通りの提案がなされている。(1)学習辞書を用いた頻度情報(2)複合語・派生語に関する単語固有の情報(3)格文法を用いた意味的語彙情報本稿では、上記のうち(3)について着目し、意味的情報を用いた同音語処理手法について述べる。
著者
小林 勉 石塚 靖 中里 茂美
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.129-130, 1996-09-04

キーボードを用いて日本語入力を行なう場合,一般的に使われているキーボードのキーの総数は,日本語で用いられる文字集合の要素数に比べて圧倒的に少ないため、キー打鍵のシーケンスを日本語文字集合へ変換する工夫が必要となってくる.現在,その主流の位置にあるのが「仮名漢字変換方式」である.仮名文字列の入力方式には,キーボードから仮名を直接入力する「仮名入力方式」とキーボードからはローマ字を入力し,これを仮名文字列に変換した後に仮名漢字混じり文字列へと変換する「ローマ字入力方式」とが存在する.仮名文字列から仮名漢字混じり文字列への変換は,100%自動的に行なわれるのではなく正解候補の選択など,入力者の補助が必要となる.このため,頭の中にある思考素片を文字列として表現するとき,日本語入力方式においては,欧米の入力方式に比べて余分なプロセスが必要となってくる.この余分なプロセスにかかるユーザの負担を極力減らすことが,より良い入力システムであるための重要な要件となる.
著者
柴山 誠 山口 義昭
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1889-1890, 1986-10-01

現在,処理の多様化にともない1社で複数のホスト計算機を導入しているケースが多くみられる。しかし,ホスト計算機に接続されている電算機端末機器群は、単純な電算機端末からワークステーションの電算機端末エミュレーション機能まで多様化しているが,単純な電算機端末はもとより,ワークステーションに於てさえも1台で同時に複数のホスト計算機の端末となるものはほとんど見かけない。さらに,電算機用端末機器は,数値と英数データ入力を主体に考えられており,日本語入力についてはワードプロセッサほどユーザインタフェースを考慮されていない。本発表では,JStarワークステーション(以下JStarと呼ぶ)上で実現されている複数の日本語電算機端末エミュレータウインドウの同時表示方法及びJStarと同様のユーザインタフェースを考慮した日本語入力方法を述べる。さらに,マルチウインドウ機能を利用した他の文書からエミュレータウインドウ内への文字の転記入力方法について述べる。
著者
福島 俊一 山田 洋志
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.259-260, 1994-09-20
被引用文献数
1

近年、ペンを用いて文字の入力やコンピュータの操作を行なうペンコンピューティングヘの期待が、急速に高まってきている。キーボードと比べたペンコンピューティングの利点は、(a)小型化が可能であることや、(b)初心者にもなじみやすいことである。携帯端末では(a)の利点が活かされ、ペンワープロでは(b)の利点が活かされている。しかし、ペンによる手書き操作で日本語入力を行なうと、現状では、誤認識の発生や漢字の画数の多さなどからキーボードよりも入力効率が大きく劣る。この欠点は、ペンワープロのような文書作成の用途で特に問題になる。ペンベース文書作成より快適なものにするには、ペンによる日本語入力の効率改善が必要である。この改善のために、従来、オンライン文字認識の性能向上だけでなく、文字認識後処理や交ぜ書き漢字変換なども取り入れられてきた。さらに筆者らは、効率をいっそう高める新手法として予測ペン入力インタフェースを提案している。本稿では、その予測実現方式と手書き操作の削減効果について報告する。
著者
隈井 裕之 中島 晃 柏 博文 谷口 茂樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.129-130, 1990-09-04

パーソナルワープロの日本語入力は、べた書き入力のかな漢字変換方式が主流となってきている。また,同音異義語の誤り、文節区切り位置の誤りなどの誤変換(多義)の問題に関しても、用例辞書等を用いて解消し、変換精度を向上する試みが行われるようになった。しかし、従来の方法の多くは、単純に語句の組合せを記憶することで行われていたが、対象語句の増加につれて辞書容量が級数的に増える問題がある。我々は、この問題に対して、格文法による構文意味解析手法に着目し、パーソナルワープロへの適用を考えた。構文意味解析手法では、語順の変化や、新たな語句の登録ヘの対応を辞書容量を増加させることなく行うことができる。しかし、従来の構文意味解析を用いたシステムは処理量が多く、殆どが大型機上で稼働するものであり、パーソナルワープロに使用されているマイクロプロセッサには負担が重く、そのままでは適用することはできない。処理量を軽減しなおかつ多義解消に効果のある方法の開発が望まれている。本報告では,構文意味解析手法のパーソナルワープロヘの適用について我々が検討、試作したシステムとその評価結果について述べる。[table]
著者
福中 儀邦 山田 邦夫 中原 康
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.226-227, 1988-09-12

現在、UNIXはEA・OAワークステーションなどの広い分野において、標準OSとして定着しつつある。しかし、その日本語処理機能は十分ではなく、UNIXが日本に導入されて以来様々な議論や拡張がなされて来た。この間、AT&T日本語UNIXシステム諮問委員会や通産省指導ΣプロジェクトのΣOS日本語拡張機能仕様の制定などの標準化活動を経て、ようやくAT&TのUNIX System V Release 3 以降の標準リリースや日本語処理パッケージのJAE/JIOという形でUNIXの8ビット化、16ビットコードのサポート、日本語入力機能など、日本語処理には不可欠な問題も、UNIXの国際化の観点から議論され、統一的にサポートされるようになった。日本語処理の観点からすると、このサポートは特定の日本語処理機能、特に日本語入力を固定的に実現したものではなく、多様な日本語入力のカスタマイズを可能にする柔軟な機構を実現しているところに特長がある。当社では、UNIX System V Release 3 及びJAEをベースとしたラップトップUNIXワークステーションを開発した。本稿では、その日本語入力、特にかな漢字変換について報告する。
著者
須佐美 和弘 相馬 健志 平山 郁夫 仁木 輝記 石橋 弘義
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.319-320, 1992-09-28

我々が開発した「画像電子メール/掲示板システム」にはメール、掲示板、ファクシミリの3種類の機能がある。本稿では、掲示板機能の特徴と実現方式について述べる。
著者
銀林 純 片山 嘉彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.175-176, 1990-09-04

オブジェクト指向とは,ソフトウェアシステムにおいて,種々のデータとそれに付随する処理を一体化(カプセル化)して捉えていこうという考え方である.この基本思想から,クラス/インスタンス,ポリモーフイズム,インヘリタンス,メッセージパシングといったよく知られたオブジェクト指向プログラミング(OOP)のメカニズムが派生する.そして,これらのメカニズムによって,プログラムの可読性,拡張/保守性,再利用性が向上する.近年,これらの強力なメカニズムを,プログラミングだけでなく設計や分析など,システム開発のより上流工程にも応用することにより,システム全体の信頼性と生産性を向上させようという試みが,盛んに行われている.オブジェクト指向設計(OOD)やオブジェクト指向分析(OOA)と言われている技法の研究/実践がそれである.しかし,果たしてオブジェクト指向分析/設計で,OOPが達成したような効果が実際に上がるだろうか.従来手法と較べて,システムの構造上何が変わるのか.そもそもオブジェクト指向設計はどのように進めていくのだろうか.これらの疑問を解消するために,私達は,従来の機能指向設計で開発されていたあるシステムとほぼ同一の外部仕様を満たすシステムを,オブジェクト指向で開発し直し,両者を比較するという実験を行った.本稿では,このオブジェクト指向設計適用実験の結果を報告する.
著者
金 宗根 亀田 壽夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.720-721, 1990-03-14

静的負荷分散問題は、分散コンピュータシステムの負荷分散問題、コンピュータネットワークの最適フロー割り当て問題、交通トラフィックの最適割り当て問題として、広い範囲の研究者たちによって研究されている。特に金と亀田はTantawiとTowsleyの単一クラスジョブの枠組を複数クラスジョブに拡張し、システム全体の平均応答時間が最小になるように複数クラスジョブを分散させる負荷分散アルゴリズムを提案した。本研究の目的は、金と亀田が提案したアルゴリズムの性能を、既存の著名な複数クラスジョブのアルゴリズムである、Flow Deviation方式のアルゴリズム及びDafermosアルゴリズムと比較検討することである。このために具体的なシステムモデルを考えて、各々のアルゴリズムを負荷分散問題に適用して数値実験を行い、最適解の計算のために必要な時間等を求めた。