著者
澤田 三郎 山神 敏行 伊藤 進 林 英治
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1245-1246, 1989-03-15

ソフトウェアの開発期間の短縮を狙いとして、品質管理方法を改善した。バグは、机上デバッグ,単体テスト等で前倒し摘出するように諸施策を実施しているが、それでも複数プログラム,複数システムとの結合テストの段階でバグが摘出される。本報告では、結合テスト/検査工程において、品質をビジュアル化(可視化)し適切な対応策を打つことによりソフトウェアの品質を早期に高める管理技法について述べる。
著者
宮内 宏 墨岡 学
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.325-326, 1992-02-24

放送の運行は、自動化された専用のコンピュータシステムによって、1日当たり200~300イベントに及ぶ秒単位のスケジュール情報で管理され、制御されている。従って運前のトラブルを探るとき「発生時刻」を事実情報とし、番組進行につながるこれらの情報かる得られるデータを基本とする「時刻データベース」を推論情報としてプロダクション的にルール化した手順で検索することにより、一定の範囲内の原因追求に関する推論が成り立つ。本稿では、民間放送ラジオの運行状況監視について、放送音声の「短時問の無信号発生の時刻」を事実情報とし、これを手がかりに異常の原因や対応手段を、エキスパートが書いたテキストに依って監視業務の効率化を狙ったアラームシステムについて述べる。また、秒単位のスケジュールが不可能なCMの進行監視についても、過去の送出実績を統計化し、「現在のケースは過去にないケース」を検出した場合を、警戒すべき事態として監視者に勧告するシステムをつくり、送出センターでの一括監視に利用している状況についても報告する。
著者
芳賀 博英
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1501-1502, 1989-10-16

知識情報処理技術の発展にともない,AI技術をプログラム開発に利用したいという要求が次第に強くなってきた.現在我々は知的プログラミング環境の研究開発を進めている.本報告では,意味ネットワークを基礎としたプログラム情報管理方式に基づいて開発したプログラミングエキスパートシステムのプロトタイプシステムについて報告し,その利用例を示す.
著者
山崎 雅生 石黒 尚夫 岩下 正雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1804-1805, 1989-10-16

筆者等は先にデータフロー型画像処理プロセッサImPP(μPD7281)を開発したが,そのプログラム開発にはアセンブリ言語が用いられる.一方,データ依存並列性は,データフローグラフ表現の方が見やすい.これらの両者は共に1対1に対応しており,相互に変換することが可能である.最初にプログラムを入力する場合,テキスト表現であるアセンブラ記述の方が速く,デバグ時にはフローグラフが有用である.今回言語表現からフローグラフを自動生成するフローグラフジェネレータ(FLOLA:Flow Graph Generator & Layout System)を開発したので報告する.
著者
高木 秀樹 李 鼎超 石井 直宏
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.1-2, 1997-09-24

命令レベルでの並列実行が可能な計算機アーキテクチャの代表的なものとして, スーパースカラアーキテクチャがある。スーパースカラプロセッサでは, 機能ユニットで生成された変数の値は, 一旦リオーダバッファに入れられる。そして, リオーダバッファからリタイアした後でレジスタに書き込まれる。そのため, リオーダバッファのエントリのサイズよりも生存区間か短い変数は, リオーダバッファ内でその生存区間を終え, レジスタからは読み出されない。これらの変数をレジスタファイルに書き込むことは, 無駄な書き込みとなる。本稿では, 限られた資源であるレジスタをより効率良く利用するために, 無駄な書き込みを軽減するための, アーキテクチャサポートの検討を行なう。
著者
今郷 詔 奥井 康弘
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.341-342, 1996-09-04

我々が日常使う文字の多くは符号化文字集合の要素であり、対応する符号化表現を用いることで様々なシステム間で文章を交換できる。しかし必要な文字が常に符号化文字集合に含まれているとは限らない。ある特定のシステムでなら、私的な文字を定義して外字という形で表現することは可能であるが他のシステムと交換することは出来ない。また符号化文字集合は字形を定義している訳ではないので、例え符号化文字集合に含まれている文字であっても、特定の字形を交換する必要がある場合に支障がある。本稿では、SGMLを用いて外字や字股間を行なう方法を提案する。
著者
正木 康夫 中島 美也子 才所 敏明 長谷部 浩一 武田 公人
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.980-981, 1988-09-12

当社では、超大型コンピュータ群や最先端のソフトウェア群を企業内の共同利用設備としてセンターに集中配備すると共に、事業場(工場)には、事業場固有のニーズに応じた生産環境としての事業場ホストを設置し、技術者の作業環境であるエンジニアリングワークステーション(EWS)/パソコンからLANや公衆網を介してこれら計算機リソースの利用を可能とした企業内EAネットワークを構築し,全社サービスを行っている。このEAネットワーク上で、近い将来、大量の翻訳作業を行うユーザを対象とした翻訳サービスを目的として、現在センターのホスト計算機上に(英日)機械翻訳システムの構築を進めている。翻訳システムの構築に当たっては、当社のEWS:AS3000シリーズ上で既に実績のある機械翻訳システムAS-TRANSACをベースに、ホスト計算機の性能を活かし、かつ使いやすいシステムとするために、文書管理,翻訳処理はホストで、入力,文書の編集作業はパソコンで行う分散処理型のシステム構成を考えている。本稿では、翻訳システム構築の基本的な方針について報告する。
著者
田中 義一 上原 稔 森 秀樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.43-44, 1996-03-06

近年のハードウェア技術の進歩に伴い、その性能を十分に引き出すための並行処理への関心が高まっている。しかし、並行プログラムの開発は逐次プログラムに比べて困難であり、特にデバッギングにおいてはその作業を円滑に行えるような環境が必要とされる。我々のプロジェクトでは並行プログラミング言語NET/Cの開発を行うと共に、その生産性を高めるためのプログラミング環境の開発も進めている。この研究の一環としてエディタとデバッガを統合した視覚的・対話的システムを開発した。一般にプログラムを視覚化するために必要とされる表示領域はテキスト形式のものに比べて大きく、特にビジュアルデバッガのように多量の情報を扱うような視覚化システムにおいて全ての情報を一度に表示するのは困難である。そのため一般に、情報の分割、削減、縮小といった対応法が採られている。そして、デバッグ過程において処理の流れを迅速に理解するためにはプログラムの全体的な情報と着目すべき詳細な情報が必要とされ、それに対応した表示法が要求される。本稿では、既存のビジュアルデバッガに適合し、なおかつ大局的概略と局所的詳細を統合したデバッグ情報表示を行うためのスケーリング手法を考察する。
著者
高橋 健司 下村 隆夫 森下 順次 磯田 定宏
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1235-1236, 1989-03-15

ビジュアルデバッグ方式は,プログラムの実行状況をビジュアルに表示することにより,デバッグ作業の効率化を図る方式である.ビジュアルデバッグ方式が大規模プログラムに適用できるためには,高速な実行と大量なデータの図形表示が可能でなければならない.本稿では,この2点の実現方式について論ずる.
著者
田中 徳幸 岩見 直子 松井 進 斎藤 徹 土田 久光
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.185-186, 1991-02-25

情報化社会の進展に伴い、データ通信システムは、大型計算機中心の集中型から、ネットワークを介したWS(workstation)分散型へ移行している。一方、ネットワークの広域化と高機能WSの普及は、ネットワークに接続されるWSの増加とネットワークを利用するユーザの拡大をもたらす。このようなWS分散環境下で通信を行う場合には、ネットワーク上の多くの通信相手アドレスを管理し、目的とする通信相手アドレスをユーザに提供するアドレス管理機能が必要である。我々はこのニーズに応え、ネットワーク上の全通信相手アドレスを一元管理するアドレスサーバから、ユーザに必要な通信相手アドレスをWS個別に入手管理し、目的とする通信相手アドレスを容易に検索可能な個人対応アドレス帳機能の検討を進めている.WS単独で使用可能なアドレス帳機能については報告済みである1)ので、今回は、このアドレス帳機能の拡張機能として開発したりモートアクセス機能の実現方式と評価結果について述べる。リモートアクセス機能とは、任意のWSのユーザに、ネットワークを介して他のWS上のアドレス帳機能を提供するものである。
著者
平賀 督基 品川 嘉久
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.421-422, 1997-03-12

物体を認識する手法としては、曲率といった局所的特性の分布などによって物体を認識する方法があるが、そうした手法では測定誤差の影響を受けやすく、良い結果を得ることが困難となることがある。本研究ではそうした手法とは異なリ、物体の構造的特性を表し、また誤差の影響を受けにくい高さ関数のレーブグラフ (以下、レーブグラフと略記) を用いての物体認識を目標としている。本手法は主に2つの段階に分かれている。まず第一段階は、対象となる物体のレーブグラフをあらゆる角度から生成し、その角度に対応する球面上の点にレーブグラフをマッピングして、その物体の球面マップを作る段階である。物体の回転に関してレーブグラフは変化するため、この球面マップが必要となる。第二段階は、生成された複数の球面マップ間の相似性を計算する段階であり、この段階を行なうことによって物体認識が行なわれる。このマップ間の相似性の判定のためには、レーブグラフ間の類似性を計算しなければならない。本論文では、まずレーブグラフを紹介し、次にその類似性に関する定義を与える。最後に球面マッピングの手法を示して、どのように物体認識を行なうかを述べる。
著者
藤本 和則 湯川 高志
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.51-52, 1995-03-15

質問を受けたとき、人間は適切な抽象度で回答する。例えば、「ワンワンとほえる動物は?」と聞かれたとき、「コリー」や「肉食動物」ではなく「犬」と答える。このように人間は、複数の抽象度の答から"適切な抽象度"の答を選び出して回答する。本稿では、意味的な階層をもつ確率モデル(以下、階層的確率モデルと呼ぶ)に基づく分類問題において、人間のように適切な抽象度の答を選び出して回答する方法を提案する。
著者
高橋 裕信 寺崎 肇 杉本 和英 富田 文明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.178-179, 1990-09-04

予想外の事象にも対処可能なロボット制御を行うため、視覚によってロボットの動作環境と対象物を認識するビジュアルフィードバックシステムについて検討している。その最も典型的なシステムであるハンドアイロボットの視覚装置には、精度、安定性、高速性などが要求される。一方、ハンドアイロボットは限定環境で用いられることが多く、この場合にはロボットや対象物に関するモデルや姿勢などが情報として与えられる。こうした情報を有効に利用することができる。例えば、ロボットハンドやすでにロボットが把握した物体については、そのモデルが既知でその位置と姿勢がほぼ予測できる。それからステレオの各画像中での見え方を予測し、モデルを当てはめることができる。この場合にはモデルを対応単位としたステレオ法が可能となる。位置が不明であっても各画像にモデルを当てはめる方法は可能である。しかし可能な組合せが多く、複雑な画像になるほど計算量が大きくなる問題がある。また通常のステレオ法では対応付けやその検証が難しい。それらの問題を解決するためにステレオ法における対応付けの検証の段階にモデルを利用し、認識を行なう方法について検討したので報告する。
著者
川田 亜矢子 狩野 均 西原 清一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.347-348, 1994-03-07

近年、2値画像から図形の幾何情報を抽出する技術が様々な分野で望まれている。例として、紙上図面からのCADデータ生成などがある。幾何情報を得るための前処理として2値画像から線画を抽出する細線化が多く利用されている。これにはHilditchによるものなどいくつかの技法が開発されている。しかし、通常の技法では画素間の連結性を保つのみで図形の形状が考慮されていないため、認識上重要である分岐・屈折などの特徴点付近で歪んでしまうという問題がある。つまり、細線化結果が、元の図形とは異なる幾何情報を与えてしまうのである。これを解決するものに張らの研究があるが、45度の倍数方向のマスクパターンを用いた技法であるため、一般の図面に利用するには不十分といえる。本稿では図形の直線形状に注目し、歪みを除去する細線化の新しい技法を提案する。これは、歪みのない直線部分を特徴点まで延長し、その線上の画素は削除しないというものである。本稿では以下、次節で延長のために必要な直線の表現方法である勾配数列と、直線延長による細線化技法を提案する。3節で細線化アルゴリズム、4節で実験結果を示し、最後に今後の課題を述べる。
著者
岡 智明 永田 圭司 伊藤 誠
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.7-8, 1996-09-04

普通, 人間の身体は身長の高い人, 低い人, 筋肉質な人, そうでない人など, 身体特徴に個人差がある。また, 同じような体格を持つ異なる人の間でも, 歩き方, 腕の振り方など動作の特徴に個人差が出て来る。そこで身体特徴, 動作の特徴などをパラメータ化して, 人が見て, それらの値から各個人を識別可能なような個性的な人体モデルの自動合成をするものを考える。 また録画データから運動パラメータの抽出し,モデルに適用して半自動的にアニメーションを生成する。
著者
加藤 誠巳 小倉 康夫 増田 卓也 毛利 秀之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.297-298, 1995-03-15

大学の研究室で院生、学生等が現在どこにいるかという情報は通常は行先表示ボードを利用していることが多い。しかし、これを変更するためにはわざわざボードのある場所まで行かなくてはならない。たとえば外出した後帰宅するときなど、行先表示ボードを"外出"にしておいて帰宅した後ボードの表示が変更できれば大変便利である。本稿ではこのような行先情報をテレターミナル(無線パケット通信)とパソコンを利用して分散して設けられた複数個の行先情報表示端末を遠隔的に変更、操作することができるシステムを開発したので報告する。
著者
南高 純一 猪野 真弓 佐藤 邦雄 森川 重則
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1865-1866, 1989-03-15

よく経験するように、曲のなかには、(A)モチーフ(動機、2小節程度のメロディー)が、そのままあるいは非常によく似た形で何度も現れるものもあれば、(B)モチーフが変形され、展開され、成長、発展する曲もあれば、(C)あるモチーフは一時的にしか存在せず、別のモチーフが現れ、さらに別のモチーフに移っていくといった曲もある。最初に挙げたクラスに属する曲(A)は、「一貫性」の度合が高く、2番目に挙げたクラスに属する曲(B)は「一貫性」を残しながらも「多様性」にも富む。3番目に挙げたクラスに属する曲(C)は「一貫性」は希薄になっているがより「自由」な「多様性」をもっているといえよう。我々は現在、自動作曲システム-MAGIC(Music system for ArranGement and Intelligent Composition)を作成中である。生成されるメロディーは音楽性に富むようなシステムであること、使用者の参加意欲を高める能力があることを主たる目的とし、これまでに文献で主にリズム、和声、調性に関して自然なメロディーを生成するための方法について述べた。本研究では、さらに、曲の構造、楽式などを考慮してよくコントロールされたメロディーの流れをもつ曲を作曲可能な手段をシステムに組み込み、一応の成果を得たので報告する。
著者
飯塚 拓志 村上 実 藤下 真潮 吉元 逸郎 小峰 智
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.217-218, 1992-02-24

当社の取扱い商品である電卓、時計、ワープロ、電子手帳、オーディオ磯器等のコンシューマ商品と称される小規模なソフト開発においては、大規模ソフト開発と同様に構造化技法やCASEツールを組織的に導入し、効果を上げることは難しい。また、商品ジャンル毎にソフト開発方法が異り、それぞれの商品開発に適した技法、ツールの導入により生産性、品質向上を図ることが必要である。当社では数年前より、機造化技法、CASEツールの導入推進しており、昨年オーディオ磯器ソフト開発において顕著な効果を実証できた。今回は従来の開発方法と構造化技法による開発方法を比較し、構造化技法の効果について考察した。
著者
尾家 正洋 高須 晶英 桑原 伸明 飯田 茂
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.287-288, 1990-09-04

ファクシミリ装置等に於て、画像信号の帯域圧縮のための符号化・復号化は、通信時間の短縮に関わる重要な部分を占めており、従来この部分は処理時間の点から、ハードウェアにより構成されていることが多かった。しかしながら、装置の小型経済化が図れ、拡張性に富む等の利点から、ソフトウェアによる画像圧伸法が研究されてきた。今回、ソフトウェアのアルゴリズム改善により、ソフトウェアのみによる画像符号化・復号化(MR)手法を作成し評価したので、これを報告する。