- 著者
-
福山 智子
- 出版者
- 公益社団法人 日本看護科学学会
- 雑誌
- 日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
- 巻号頁・発行日
- vol.37, pp.161-169, 2017 (Released:2017-11-14)
- 参考文献数
- 27
- 被引用文献数
-
1
1
目的:Oremのセルフケア理論を基盤として,若年女性が痛みの程度と緩和の必要性に応じて,意図的に有効な対処法を実施することで,月経痛のコントロールを目指した教育プログラムを開発し評価することである.方法:8大学を教育プログラムを実施する介入群としない対照群に非ランダムに割り付け,アウトカムについて教育プログラム前後で量的に測定した.アウトカムは月経痛の対応についての考え方,月経痛の知識,月経痛レベル,月経随伴症状,日常生活行動の支障,社会生活への影響,月経痛コントロールの7項目である.結果:介入群はセッションに参加し全質問紙に回答した49名(45.4%)を,対照群は全質問紙に回答した58名(57.4%)を分析した.介入群は対照群と比較して,有意に月経痛に対処しようという考え方に変化し,月経痛の正しい知識が増え,月経痛レベルと月経随伴症状が軽減し,月経痛コントロールができた.結論:本プログラムは,若年女性が意図的に月経痛をコントロールするために効果的である可能性が示唆された.