著者
萩 浩司 牧川 方昭 飯泉 仁美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.95, no.291, pp.1-8, 1995-10-13
被引用文献数
1

本研究は生体内にコンピュータならびに計測回路などの,生体内信号の直接計測に必要な一切の要素を埋め込むことを最終目標とし,今回はこのような体内コンピュータ実現に不可欠な要素である皮膚を介した情報通信の方法,電力供給の方法について検討を行った.体内と体外のコンピュータ間の経皮ディジタル通信は赤外線を用いたシリアル通信を検討し,皮下に赤外発光ダイオードおよび受光センサを埋め込むことにより体内・体外間の双方向ディジタル通信が可能であることが明らかとなった.また経皮的電力供紿に関しては皮膚表面に一種のトランスを形成することにより実現できることが確認された.
著者
楊 雲輝 坂田 和実 鈴木 文明 新貝 鉚蔵
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.685, pp.137-139, 2001-03-15

線虫 Caenorhabditis elegansのシナプス結合は、White らの電子顕微鏡を用いた研究によって明らかにされている。線虫の頭部にある神経環では、神経突起が環状に密集し多数のシナプス結合が存在し、その周囲には多数の神経細胞が存在する。これまでの種々の実験結果から、神経環・それを構成する神経細胞群が C. elegansの中枢機能を果たしていることが示されている。本研究では、White らのデータを利用し、更にC. elegansと類似の神経回路を持つAscaris suumの電気生理学データを基にすることで、神経環回路のシミュレーションを行った。
著者
若田 武蔵 辻村 肇 辻 竜之介 松村 雅史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.79, pp.41-44, 2014-06-06

高齢者の健康管理・安全生活支援を行う見守りシステム、生活習慣病の対策として、日常生活における生体情報計測が必要である。本研究では、咽喉マイクロフォンを用いて口腔機能(会話・笑い・咳嗽・いびき・嚥下)のモニタリングを行うシステム構築を目的とする。特に口腔咽喉音のケプストラム分析を行い、会話・笑い、咳嗽、いびき、嚥下の基本周波数、スペクトル包絡を推定して特徴抽出を行う。
著者
村上 準 下澤 楯夫 馬場 欣哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.96, no.113, pp.25-32, 1996-06-20
被引用文献数
6

Stochastic Resonance (SR)とは、通常は検出できない雑音に埋れた弱い周期信号を、非線形な素子を用いることで、むしろ雑音の助けを借りて検出する現象である。神経学の分野でもF.Moss等によって、ザリガニの水流感覚器に小さな周期信号とともに閾値に近い大きい雑音を人工的に加えて、SRの起こることが報告されている。実際の感覚神経が小さな周期信号を検出するとき、外部にこのように大きな雑音が共存するとは限らない。今回私達は、コオロギの気流感覚器では感覚神経細胞内部に雑音源を持ち、内部雑音のみで外部の周期信号とSRを起こして、検出感度を高めていることを、Hodgkin-Huxley方程式を用いたシミュレーションとともに示す。
著者
鈴木 文菜 吉田 泰将 村山 光義 内山 孝憲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.98, pp.11-16, 2008-06-13

本研究は,3軸加速度センサを剣道で使用する竹刀の先端部に取り付け,剣道の熟練者と初心者の素振りの違いを定量化し,初心者や技術の向上を目指す人のための練習支援システムを開発することを目的とする.現在,運動解析は主に,画像解析によって行われている.しかし,多数の高速度カメラを必要とし,専用の施設で計測する必要がある.また,データ処理に膨大な時間を必要とする.それに対して,本システムは,加速度センサを用いることにより,短時間で処理出来るため,実際の指導現場において有用な運動解析法であると考えられる.画像解析による結果を比較することにより,本研究は,振り降ろし方向の加速度が10%から90%に変化する時間(評価指標:T_2)と躍度(評価指標:Jerk)が,熟達度を評価出来る指標であることを示した.
著者
安倍 大介 中川 匡弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.294, pp.51-55, 2010-11-11

現在,世の中には自動車や電車などの交通機関が数多く存在している.技術の進歩により機械的原因による事故は減少してきた.しかし,人間の判断ミスや操作ミスによる事故は未だに絶えない.近年,運転時における人間の心電や筋電などの生体情報から,ドライバーの心理状態を計測する研究が行われている.我々は,人間の脳波にフラクタル解析を行うことで,その人の意思や感性情報を取得する研究を行っている.ドライビングシミュレータを操作している時のドライバーの脳波計測しフラクタル解析することで,運転時の意思や感性情報を取得した.
著者
水戸 和幸 相賀 健 板倉 直明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.211, pp.25-28, 2010-09-21

触知案内図におけるピクトグラムの有効性について検討を行った.被験者は,晴眼者11名でアイマスクをして実験を行った.点図ディスプレイに7種類のピクトグラムを提示し回答を得るととともに,触察にて学習を行わせた.次に,同種でサイズの異なるピクトグラムを触察してもらい,正答率,確信度,認知時間,わかりやすさを評価した.学習前に関して,事前知識のあるピクトグラムの正答率は高く,学習時間は短かった.学習後に関して,サイズに関係無く正答率はほぼ100%であった.わかりさすさや認知時間は,サイズおよび複雑さにより変化し,図形の特徴の見つけやすさが関係していると推測された.
著者
八木 教行 森 美怜 濱本 晶子 橘 聡子 中野 政之 芥川 正武 高橋 章 池原 敏孝 木内 陽介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.154, pp.79-82, 2007-07-13

殺菌法には薬剤殺菌,加熱殺菌,UV殺菌,オゾン殺菌等があり、目的に応じて様々な方法が用いられている その中でもUV殺菌は薬剤殺菌とは異なり残留性が無く,耐性菌を作らないという利点がある.現在,UV殺菌では主に殺菌等として,波長260nm付近のUVを放射する殺菌用水銀ランプが用いられているが,水銀ランプに含まれる水銀の毒性による環境や人体への影響が問題となっている.そこで,より電力消費が小さくで環境に配慮した殺菌技術の開発を目標とし,本研究では,現在広く用いられている殺菌用水銀ランプの代替として波長365nm,出力15mW/cm^2のUV-LEDを用いて殺菌が行うことこができるかを検証した.その結果,現段階ではUV-LEDでは殺菌用水銀ランプよりも時間はかかるもの10〜30分程度の時間をかければ殺菌が可能であることがわかった.このことから,UV-LEDは殺菌装置への応用が十分可能であると考えられる.本論文では,殺菌の応用としてタンク水の殺菌を検証する.
著者
郭 怡 内山 尚志 長谷川 明弘 史 学敏 中川 弥栄子 田中 政春 福本 一朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.330, pp.23-29, 2000-09-22
被引用文献数
1

痴呆脳に脳容積の萎縮、神経細胞の脱落、脳血流量の低下などの変化が観察されている。そこで、我々はこれらの病理変化から考え、電気刺激が神経活動を誘発できる事実に基づき、末梢神経に電気刺激を加えることによって、低下した神経活動を活性化させ、痴呆症状の改善さらに痴呆のリハビリを目指している。痴呆患者20人を被験者にし、脳神経により近い眉間(睛明穴)に微弱な電流を1回つき30分間、週3回、一ヵ月間行った。その結果、刺激群はコントロール群に比べ、改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)及び短期記憶検査の得点が有意に上昇した。したがって、末梢神経への電気刺激が導入神経を通して記憶などの高次脳機能関する中枢神経に伝達され、その活動を賦活したと推測される。
著者
大野 裕史 内山 博之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.506, pp.53-56, 2007-01-19
被引用文献数
1

鳥類の向網膜神経核(ION)の向網膜ニューロン(IOニューロン)は,軸索突起を対側網膜に投射しており,網膜出力の注意による調節に関係していると示唆されている.我々は可動式金属電極をION埋め込み頭部無拘束ウズラのIOニューロンの活動を記録した.同時に高速度カメラ(100fps)と加速度センサを用いて頭部運動を記録し,頭部の運動や開眼開眼によるIOニューロンの活動の変化を観測した.その結果,IOニューロンの発火には光刺激に誘発される受動的な活動と特定の方向への頭部運動に先行する能動的な活動が存在することがわかった。受動的な活動によって受容野をマップすることができる.能動的な活動は,その受容野のある方向へ嘴を向けるような頭部サッカードの0-200ms前に起こる.これらの結果に基づき,IOニューロンの機能的意義について考察する.
著者
兼成 哲也 工藤 信樹 張 旭 高橋 誠 山本 克之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.97, no.124, pp.9-16, 1997-06-20
被引用文献数
2

近年, 血管内超音波エコー法(IVUS)は臨床において重要な検査法になりつつある. IVUSを用いて血管内腔を描出することは血管狭窄の定量的評価を行う上で重要ではあるが, 血液のと粥腫の音響インピーダンスの差が小さいことから, 両者を見分けることが困難なことも多い. そこで, 本研究では血流や粥腫の動きを検出することにより血管内腔を明瞭に描出する新しいIVUSを提案する. IVUSにでは超音波の伝搬方向と血流方向が直交するために, ドプラ法では血流を検出できない. それゆえ, 本研究では血流を検出する方法として相関法を用いた. 本手法を実現するシステムを試作し, 血管ファントムを用いて評価を行った. その結果, 本手法を用いることにより従来のMモード像やBモード像では見分けることが困難であった血流と粥腫を明瞭に分離することができた.
著者
菅原 徹 佐渡山 亜兵 上條 正義 岡本 宜久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.341, pp.41-44, 2002-09-20
参考文献数
7
被引用文献数
2

本研究の目的は生活用の製品を使用をしているときに生じる情動変化を顔面筋の筋電図計測によって推定することである.まず,顔面筋の筋活動を精度よく計測するために,多点電極を使用して筋の神経支配帯の位置を確認した.次に表情筋と咀嚼筋を同時に計測した.その結果,両者の筋活動は互いに密接に関連していることから,顔面筋の活動を計測する際には咀嚼筋の活動をモニターすることが必要であった.第3に閾値を設定することによって,顔面筋の活動レベルを2値化した.2値化された頻度によって快-不快の情動を定量的に表現した.応用例として,ドライビングゲーム中及び自動車運転中の顔面筋の活動を計測し比較した.その結果,アンケートから引き出せなかった情動変化が顔面筋の活動から計測できた.
著者
平山 博史 沖田 善光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.98, no.309, pp.63-70, 1998-09-29
参考文献数
2

細胞間の生化学的情報伝達過程における生体分子の標的細胞表面近傍での振る舞いを解析する理論物理的方法をO'Neil(1976)の研究に基づいて解説した.生体分子を剛体球とし、細胞表面を平面と仮定して、流速圧力の変化が大きい内部領域とそれらが小さい外部領域に分離し、生体分子が細胞表面に接触する極限状態を内部領域流れと外部領域ながれが重複するMatching条件とした。本研究では内部流れの各方向の流速成分を圧力とを球と平面との正規化距離εのべき級数展開で表わした(すなわち摂動).細胞表面および、球粒子上での流速の境界条件から漸近級数展開の各項を決定していった.またそれらよりレイノルズ方程式を求め、解析的に圧力解を求めた.この圧力解に対して漸近級数展開を適用して外部流れ場と内部流れ場との接合条件を決定した.得られた流速式から細胞表面に作用する力、モーメントと生体分子に作用するそれらを計算する解析解を得た.本研究は生体分子が細胞表面に接近した場合の物理的環境を推定するのに有益である.
著者
長澤 竜馬 清水 久恵 三澤 顕次 山下 政司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.279, pp.13-17, 2009-11-05
参考文献数
8

一般に,心拍数の増減が感性の興奮状態を表すとされているが,これまでの研究や専門文献から日常生活程度で起こる弱い興奮状態においては,その概念が常に成り立つとは言い難いのが現状である.そこで,弱い興奮時にも応答するセンシティブな興奮指標を考案することにした.多角的なアプローチの中で,感性喚起刺激時の呼吸波と心拍変動のRSA(呼吸性洞性不整脈)成分などの相互相関係数を互いの遅れ時間を考慮して求めたところ,主観評価の興奮スコアとの関連が見出された.これは心肺系の休息レベルとの関係が示唆されるRSA機能によるものと考えられ,感性の興奮時にはこの機能が減弱すると推測される.
著者
平山 博史 竹内 徳男 福山 祐三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.93, no.478, pp.9-16, 1994-02-18

菅らが提唱した心臓可変弾性体モデルの妥当性を立証するため、心臓血管系の数学的電気的等価回路を用いて大動脈および末梢血管血流を再現した。収縮要素としてのE(t)は可変コンプライアンスとしてあらわし動脈系は慣性、コンプライアンス、抵抗で構成された。再現された大動脈波形は生理的であったが、末梢血管血流は対称であった。最大血流量は動脈血流抵抗、心筋内抵抗、特性抵抗とともに減した。また大動脈最大血流量は大動脈コンプライアンスとともに増大したが末梢血管血流は大動脈コンプライアンスとともに減少した。可変弾性体モデルは循環器系の血行動態を統合的に表現できる優れた概念である。
著者
小野寺 一 高橋 直之 福本 一朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.95, no.286, pp.41-46, 1995-09-30
参考文献数
8
被引用文献数
6

本研究の目的は、バイオフィードバックの手法を用い仮性近視の自己治療を行うことである。バイオフィードバック情報を水晶体厚みの変化とし、この計測をするためにPurkinje-Sanson像を検討した。この計測法は、簡単な光学系を用いて非侵襲かつ実時間で水晶体厚み計測が可能である。初めに水晶体の代わりに両凸レンズを用いてPurkinje-Sanson像の有用性を確認し、これを基に豚の眼球を用いて基礎実験を行った。その結果、計測データと実測データの間で良い関係が得られた。
著者
今野 誉人 岸田 茂也 木村 主幸 三澤 顕次 有澤 準二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.98, no.400, pp.13-18, 1998-11-17
参考文献数
8
被引用文献数
2

これまでに我々は、ELF帯の磁場による生態影響として金魚の体色変化を確認してきた。本報では、体色変化と変動磁場による誘導電流の大きさとの関係を検討するため、商用周波数である50Hz、62mT曝露時に金魚に発生する最大誘導電流密度と、この2倍及び3倍の値と等価な交流電流を金魚に通電した。その結果、電流値が大きくなるにつれて短期間で体色変化が現れることがわかった。また、電流値が大きいと曝露後に体色変化から復帰するものが少なく、その後短期間で死亡する傾向が見られた。この傾向を確認するため、50Hz、62mTの磁場を金魚に曝露したところ、曝露しない金魚よりも、曝露した金魚では明らかに、生存期間が短くなることが判明した。
著者
小林 達矢 深沢 宏 村山 伸樹 中西 亮二 奥村 チカ子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.96, no.501, pp.111-117, 1997-01-25
参考文献数
6
被引用文献数
3

パーキンソン病(PD)の動的病態の特徴をとらえるために, パーソナルコンピュータとデジタイザを用いてシステムを構築し, 視標追跡変速描円運動を用いて, 運動時の振戦, 固縮, 動作緩徐の定量化に有効なパラメータの検討を行なった. その結果, ずれ成分では(1)加速時のずれが重要であり, 遅れ成分では(2)遅れのCV値(3)スタート時の遅れ(4)加速時の遅れ(5)遅れ時間というパラメータが重要であった. これらのパラメータを用いてPD陽性を判定してみると66名中51名をPD陽性と判断することができた.
著者
月橋 こずえ 中村 亨弥 木竜 徹 岡田 正彦 斉藤 義明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.97, no.371, pp.35-42, 1997-11-07
参考文献数
11

本研究では生体信号を遠隔で収集し, 在宅医療を支援するためのシステムについて報告する. 提案するシステムは受診者用PC, 医師用PC, そして両者のPCの中間にあるコミュニケーションサーバで構成される. 保管データは心電図データと血圧データである. 通常, 各受診者宅にアクセスするためには, それぞれの受診者用PCに個別にアクセスしなければならない. そこで, 本システムでは, 各受診者用PCにJavaで分散サーバを立ちあげることにより, コミュニケーションサーバから受診者用PCにアクセスして保管データを取得することを可能とした. さらに, 連続実験を行い, 本システムの動作を確認した.
著者
堤 清浩 西坂 剛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.95, no.597, pp.43-48, 1996-03-19
参考文献数
9

新しい機能性材料として期待されるfullerene(C_<60>)は, 光子エネルギーの吸収により活性酸素種の一つである一重項酸素を発生する. この一重項酸素は, 癌の光化学治療で重要な役割を果たすことからC_<60>の新規増感剤としての利用を検討した. polyvinylpyrrolidone(PVP)による水熔化C_<60>は, 260nm, 340nmに吸収ピークを有しており, 水溶化包C_<60>の細胞殺傷能力の有無を培養HeLa細胞, およびNd:YAGレーザー(355nm)を用いて行った. その結果, 水溶化C_<60>)は, 光子エネルギーの吸収により増感剤として十分な殺傷能力をもつことが明らかとなった. 殺傷効果のメカニズムの解明に, 1, 3-diphenylisobenzofuran(DPBF)および一重項酸素の消去剤であるsodium azideを用いて検討した結果, その要因が一重項酸素であることが判明した.