著者
釘宮 雄一 林 健司 都甲 潔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.612, pp.49-52, 2002-01-19

食品, 化粧品, 香料の製造において, 現在でも官能検査と呼ばれる人間の鼻を使った品質管理や製品開発が不可欠である.しかし人間は長時間の検査に耐えられず, 健康状態などによっても結果が左右される.また, 環境計測や安全管理においては, 悪臭・危険臭などの人間が嫌がる検査を行わなくてはならない.さらに個人差による評価結果の違いが存在することが大きな問題である.以上のことから匂いを客観的に評価できるデバイスの開発が望まれている.本研究では新しい匂いセンサ用トランスデューサとなるガスセンサとしてグラファイト分散系に注目し, パーコレーション(percolation, 浸透)現象を利用した素子を作製した後, その特性を明らかにした.またその特性を利用し, 匂い物質のひとつであるクロロホルムに対する感度を向上させることが出来た.
著者
池野 英利 村岡 智之 西垣 浩也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.97, no.45, pp.91-97, 1997-05-16

ミツバチは2つの刺激を組合せて与えることによって,連合学習を獲得することが知られている.この学習メカニズムは,刺激の受容から行動の制御に至る神経回路の最も基本的な記憶機能であり,連合学習という立場で神経系の機能を統一的に捉えることができると考えられる.ミツバチのパターン識別についての行動実験では,分岐路の片側に餌が置かれたY字迷路により訓練が行われる.本研究では,連合学習を基に,このY字迷路におけるミツバチのパターン識別から行動制御に至る神経機構を数理モデルで記述した.これにより,Y字迷路におけるミツバチの行動について,時間的変化を含む解析が可能となった.
著者
福本 一朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.94, no.261, pp.25-31, 1994-09-29
被引用文献数
1

人間のリズム認識・記憶機構に注目し、基礎的な記憶再生実験を行なって健常者のリズム記憶容量を測定した結果、約5bitという値を得た。またリズム認識機構アルゴリズムを考案しニューロンモデルで実現した。以上の結果をもとにリズム記憶能力が短期記憶の反響回路一巡容量に依存することを仮定して、聴覚障害者の発話能力訓練装置開発をめざした基礎データの一つとして聾学校生徒のリズム記憶容量を測定し健常人より約1bit程度少ないことを見いだした。
著者
丸山 貴司 中川 匡弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.219, pp.41-46, 2008-09-18

製品開発において,使いやすさの評価は重要な部分を占めており,製品の良し悪しは使いやすさで決まることも少なくない.製品の使い心地というものは非常に重要な要素の一つであるといえる.現在,製品の使い心地の評価には,モニターアンケートやSD法が一般的に使われる.しかし,これらの手法は評価対象が「曖昧な抽象的な概念」であり,個人の主観が強く影響することから客観的且つ定量的に使い心地を評価することが非常に困難である.その問題点を解決するために,本論文では,脳波を用いた製品評価を行った.具体的には製品を使用している際の脳波を用いて,感性フラクタル次元解析手法を適用することで,被験者が感じる使い心地の評価を行った.また,感性解析結果を用いて,多変量解析を行うことで各被験者の感性に影響を与えるパラメータを因子分析した.その結果,感性並びに主観評価に大きく影響を与えるパラメータを見出すことができた.このような結果は従来手法ではアンケートの得点から評価することが困難であるため,感性を指標とした新規評価法として期待される.
著者
安倍 大介 中川 匡弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.50, pp.27-31, 2009-05-15

世の中には,人間が移動する手段として自動車や電車など様々な交通機関が存在する.技術的な進歩により機械的要因での事故は減少しつつあるが,人的な操作や判断ミスによる事故は未だに絶えない.人的要因での事故を解析する為に,現在では心拍などの生体情報を用いた運転時における人間の心理状態の変化について実験や研究が行われている.それに対して我々はフラクタル解析を用いて,人間の脳波から定量的に運転者の心理情報を取得する手法を提案する.本手法を用いる事で,これまで困難だった時間的に変動する人間の心理状態を定量的に計測する事が可能である.これを用いてドライビングシミュレータを使った運転時における人間の心理状態を計測し,運転状況と心理状態の移り変わりの解析を行った.
著者
田野 英一 牧野 秀夫 前田 義信 パークス ドナルド N.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.82, pp.35-40, 1999-05-21
被引用文献数
4

GPSは, GPS衛星からの電波を受信することで受信機の位置を測位するシステムである. 本報の位置案内装置は, 視覚障害者がGPS受信機を装着し, そのGPS受信機から出力された位置情報を元に, 当該位置の地名, 建造物名等を音声で確認することができるものである. 我々は, このGPSを用いた視覚障害者用屋外位置案内装置を試作し報告してきた. しかし, 従来の試作装置はいわゆる単独測位であったため, 測位誤差は最大で100mほどであった. 今回この測位誤差を軽減することを目的として, FM-DGPSを採用した装置を試作し, その評価を行なった. その結果, 測位誤差を最大でも10mに軽減することができた. また従来は, 視覚障害者は前述のGPS受信機の他に携帯電話を携え, 地図情報を内蔵したパーソナルコンピュータを有する基地局と交信することで, 案内情報を取得していた. 今回は, GPS受信機とパーソナルコンピュータを接続して視覚障害者が携帯する方式と, 開発初期の方式との併用型とした.
著者
山田 美紗子 田中 京子 矢嶋 征雄 山浦 逸雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.341, pp.1-4, 2002-09-20
被引用文献数
1

植物の成長に伴う根の発達状態を,根の接地抵抗によってモニタすることを考えた.接地抵抗は大地比抵抗の影響を受けるので,接地抵抗の大きさのみから根の発達状態を評価することはできない.大地比抵抗の影響を考慮するため,設置抵抗の大きさを円板状設置電極のそれに置き換え,円板の等価的な半径の大きさによって,根の発達に関する状態を評価する.一般に,植物の接地抵抗は複素インピーダンスとなるため,この等価的な半径も複素数となる.ヒマワリとケナフのひと夏の生長について等価半径のベクトル軌跡を求めたところ,おおむね時計回りの反対を描くことが見出された.軌跡の細部においては,成長の各過程に応じて部分的な変化が見られた.
著者
内藤 建 亀井 智成 中島 浩二 小野 伸幸 坂口 正雄 矢永 尚士 大橋 俊夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.94, no.261, pp.63-68, 1994-09-29
被引用文献数
1

我々は発汗と心拍変動の同時計測が可能な携帯型自律神経モニタ装置の開発を行った。本装置は記録媒体に無接点式フラッシュメモリカードを使用し、24時間中4時間分(任意の1時間×4回)の局所発汗と心拍数、RR50、RR間隔の同時計測が可能である。本研究では生理学的負荷中、および日常生活行動中での精神性発汗と心拍変動の無拘束同時計測に本装置を適用した。
著者
柳 済群 西村 敏博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.506, pp.65-68, 2007-01-19

知能型サービスロボットの自動走行の核心はロボット周りの環境には手を加えず,走行と同時に位置を推定しマップを作成(SLAM)することである.本論文では単眼カメラを使用して,SLAMを実現する情報処理の手法を述べる.また,リアルタイムSLAMのためのシステムのアーキテクチャーを述べる.マップの作成と自己位置の推定は単眼カメラで得られた画像の特徴点を利用する.ロボットは室内で移動しながら一定の間隔で二つの画像を取得する.画像から抽出された特徴点はスケール不変特徴変換(SIFT)と相対位置推定アルゴリズムを利用して3次元座標に再構成される.そして,SLAMをリアルタイムで実行するために,V-SLAM (Vision based SLAM)サーバーを用いる.システムはXscale-CPUを内蔵したロボットと,画像から特徴点を抽出し,マップの作成とロボットの位置を計算するV-SLAMサーバーで構成される.実験結果は±6.2cmの最大の位置誤差の誤差と±5°の最大の方位の誤差を見せた.
著者
沢田 史子 黒川 浩之 大薮多 可志 満岡 周士 竹中 幸三郎 吉田 武稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.597, pp.41-44, 2003-01-18

実オフィス環境において,ボルムアルデヒドに対するアレカヤシ鉢の浄化効果を調べた。浄化の評価には,酸化スズ系ガスセンサとタブレット式ホルムアルデヒド計を用いた。ボルムアルデヒドの雰囲気濃度が高いほど浄化効果が高くなることが明らかとなった。アレカヤシを4鉢から7鉢に増やしても効果は余り増加しなかった。ガスセンサ出力からみたホルムアルデヒド被曝量は,鉢数が多いほど少なくなる,アレカヤシ鉢により,0.3ppmになるように連続して放射させたホルムアルデヒドを0.1ppm程度まで減少させることが可能で,WHO規制値である0.08ppmにほぼ浄化できることが明らかとなった・
著者
田村 一人 酒井 通友 藤田 圭一 西松 豊典 石澤 広明 鳥羽 栄治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.341, pp.45-48, 2002-09-20
被引用文献数
2

今日、食生活の西洋化などによる栄養過多、飽食、肥満、運動不足、アルコール摂取量の増加、あるいはストレスの増加により、糖尿病患者の数は増加の一途をたどっている。全世界では1億2千万人から1億4千万人、わが国では予備軍を入れて約2000万人が糖尿病の危険におかされており、重大な問題となっている。このような糖尿病患者は、血糖値(血中グルコース濃度)が高く、血統をコントロールするインシュリンの分泌が不全である。従って、糖尿病患者はインシュリン補充によるインシュリン療法が生存のために必要とされている。インシュリン療法を行うためには1日に何回も血糖値を測定し、血糖値が高くなったときにインシュリンを補充しなければならない。しかし、現状では、血糖値の測定は血液を採取するため、患者の負担が大きく、1日に何度もこの測定を行うことによる苦痛や、他の病気への感染症の危険性などを含んでおり、現実的な手法とはいえない。そこで、本研究ではこのような問題を解決するため、光応用計測による血中グルコース濃度の非侵襲測定の可能性を検討した。
著者
高橋 周作 疋田 真一 笠井 健
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.684, pp.61-68, 2001-03-14

頭部並進運動時の補償性眼球運動は Linear VOR(LVOR)と呼ばれている。頭部を正弦波状に往復運動させ、空間固定の視標を注視している最中に、この視標を消去し、これを想起させると眼球速度は急速に減少するものの、その速度の緩徐相成分は視標消去後10[sec]以内ではゼロにはならないことが報告されている。本実験の目的は、なぜこのようななめらかな眼球速度が残るのか、またどれくらいの間持続するのかを調べることである。スムーズパシュートのみでターゲットを注視し、これを消去すると、正弦波状の速度波形が見られたが、その速度は20[sec]以内でゼロになった。それに対してLVORでは視線を消去してから45[sec]経過した後でも眼球速度の緩徐相成分が残留することがわかった。この結果からスムーズパシュート系には連続的な運動を記憶する機構が存在するのではないかと考えられる。
著者
生井 邦明 曲谷 一成 簗島 謙次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.96, no.501, pp.75-80, 1997-01-25
被引用文献数
1

我々は, GPSを用いた視覚障害者ナビゲーションシステムを使用する事が出来ない地下街等の場所を対象としたナビゲーションシステムの開発を目標に研究を行っている. ナビゲーションシステムの具体的構成としては, 構造物内部に適当な間隔で設置した光ビーコンを用いての絶対位置取得, 既知の地図情報を用いてのマップマッチング処理と最適誘導経路算出, 音声認識・音声合成装置を用いた入出力インターフェースの利用等がある. 今回は, 我々が開発しているシステムについての概要を述べると共に, システムに於いて標識として使用するオプティカル・ビーコンの試作を行ったのでこれについて報告を行う.
著者
近藤 史生 天野 和彦 田中 亜紀子 向野 義人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.196, pp.9-12, 2002-07-06
被引用文献数
2

ヒトの動きは多関節多軸を連動させることにより、手先の微細な動きやスポーツ動作のようなダイナミックな動きを可能としている。スポーツ選手のパフォーマンスの低下が生じる際には、この多関節の連動のうち、いずれかの部位に原因があると考えられる。本報告では、卓球競技歴7年以上のスポーツ選手を対象にして多関節の連動異常を調べる理学検査法である経絡テストにおける負荷動作のうち肩関節屈曲動作を鍼刺激前後において三次元計測した。
著者
古木 正芳 八十 政夫 辻村 誠一 湯ノ口 万友
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.644, pp.45-48, 2005-01-22
被引用文献数
1

人は1日の約3分の1を寝て過ごす.睡眠は機能的な面からみても人にとって大切なものである.近年、国民の5人のうち1人が睡眠に不安を持つといわれている中で[1].ストレスや24時間の交代勤務などにより心地よい起床が困難な場合がある.またREM睡眠時の脳は機能的に覚醒の状態に近い.そのためREM睡眠時での起床はnonREM睡眠時での起床と比べると不快感を伴いにくいといわれている.本研究では心拍計から得られるデータを用い, REM睡眠時に現れる心拍数の変化を捉えリアルタイムにREM睡眠を検出した。またREM睡眠時に起こす起床システムの評価を行った.
著者
坂井 秀樹 中尾 光之 本堂 毅 山本 光璋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.94, no.350, pp.73-80, 1994-11-18

外的同調時はもとより、時間的手がかりを取り去ったフリーラン環境下においても体温リズムと睡眠-覚醒リズムの間には規則的な関係が存在することが知られている。本稿では、これらの現象を統一的に理解するために、我々が新しく構築したサーカディアンシステムモデルのダイナミクスについて述べる。このモデルは2つの写像で構成されており、1つは体温リズムに対する就寝位相を決定する写像で、もう1つは起床位相を決定するものである。そのダイナミクスは1つの分岐パラメータで決定され、外的同調時から内的脱調時における睡眠-覚醒リズムの多様な振舞いが分岐現象として解釈できることが示された。
著者
山本 修吾 林 豊彦 中山 貞夫 伊藤 建一 鈴木 禎宏 古賀 良生 宮川 道夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.96, no.257, pp.101-108, 1996-09-25
被引用文献数
14

本論文は, 人工膝関節置換術(total knee arthroplasy, TKA)により人工膝関節に置換した膝関節運動の術中測定について述べたものである. この測定のために, 術中計測に必要な滅菌, 操作性, 精度の諸条件を考慮し, 著者らは高分解能リニアCCDカメラを用いた光3次元測定装置を開発した. 二つの人工関節コンポーネントに各4個, 計8個のLEDを取り付け, その3次元位置を左右3台, 計6台のCCDカメラを用いてサンプリング周波数100Hzで測定する. カメラキャリブレーションの後, 精度評価実験を行った結果, LED位置の測定誤差は0.24mm以内, 空間分解能は0.06mmであることが明らかとなった. また切断肢を用いた予備実験から, 本システムは術中測定に必要とされる操作性と精度を十分に備えていることが判った.
著者
中島 一樹 南部 雅幸 辻 美和 秋廣 みどり 東 祐二 藤元 登四郎 田村 俊世 佐々木 和男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.81, pp.59-64, 2003-05-16

看護学校学生(36名)、民間病院の医療従事者(30名)および民間病院の外来患者とその家族(28名)に対し、コンピュータシステムの利用に関する意識調査を行った。さらに60歳から70歳までの高齢者に対して延べ20回の絵文字パスワードと数字の組み合わせによる暗証番号とによりログインの試行を行い、認証の成功率、および使用感の聞き取り調査を行った。これらの結果、数値よりも絵文字によるパスワードの成功率が高かったが、数値入力の方がわかりやすいとの意見が聞かれた。また、若年者と高齢者の双方で同等のパスワードの成功率が得られた。絵文字を個人に関係のある写真に変更した場合、パスワードとしての成功率は向上したが、他人によるなりすましも容易であることが確認された。
著者
長篠 博文 片岡 実 木内 陽介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.98, no.174, pp.133-140, 1998-07-14

ヒトの人差し指のリズム運動において, 周波数の変化に伴う振動自由度の増減が観測されている。この現象は運動を駆動する神経回路のはたらきとして発現するものと考えられる。本研究はこの現象を発生する神経回路モデルを構成してその特性を解析したものである。ここでは2個の神経振動体の非対称な結合回路によってモデル化した。振動体内部のユニット間の結合強度および振動体間の結合強度の変化によって振動周波数の変化をもたらし, それに伴う振動モードの移行によりこの現象の発生を導いた。このモデルにおける振動モードの周期解の数値解析によって, 周期解の分岐現象を明らかにし, これによって発生する周期解の変化が振動自由度増減に対応することを示した。
著者
米田 徹 水谷 好成 中尾 光之 山本 光璋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.98, no.400, pp.7-12, 1998-11-17

痛み認知の脳内処理機構を知る手がかりを得るために, 電気的な痛み刺激と非痛み刺激に対する事象関連電位を測定した。第3の刺激として新奇刺激を加えたオドボール課題を行った。標準刺激(80%)と標的刺激(12%)は非痛み刺激で、それぞれ人差し指と掌外側に与えた。新奇刺激(8%)は小指に与え、痛みまたは非痛み感覚を誘発する。痛みを伴う新奇刺激に対するP300成分のピークの振幅は痛みを伴わない新奇刺激に比べ大きく、潜時も早くなる傾向が見られた。この結果は, 痛み刺激の方が非痛み刺激より新奇性が強く、意識レベルを大きく変調する可能性を示している。