著者
村上 知子 鳥居 健太郎 長 健太 内平 直志
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.427-435, 2014-09-01 (Released:2014-07-25)
参考文献数
33
被引用文献数
2 3 1

Thanks to the popularization of information and communication technology, the nurses work using mobile devices to communicate with co-workers and record nursing care at hospital. In this paper, aiming to facilitate nursing care, we propose a method to recognize nursing work activities by using topic models from acceleration data stored in mobile devices and knowledge of the work. In contrast to simple tasks such as walking or running, working activities are more difficult to recognize because of their complexity and length. To address this difficulty, we define the system composed of two layers, simple task recognition layer and working activity recognition layer, based on the assumption that work activities consist of a probabilistic combination of various simple tasks. In the simple task recognition layer, the system first recognizes simple task by applying supervised learning techniques to time-domain features extracted from sensor data. Then it recognizes working activities by applying topic models to simple tasks and annotation with knowledge of nursing work. We conducted an experiment at a hospital and collected nursing activity data for 96 hours by 12 nurses as a result. Using those data, we show that our method surpasses the conventional methods in recognizing nursing activities.
著者
佐々木 謙太朗 吉川 大弘 古橋 武
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.466-472, 2015-03-01 (Released:2015-02-03)
参考文献数
15

This paper proposes a mixture model that considers dependence to multiple topics. In time series documents such as news, blog articles, and SNS user posts, topics evolve with depending on one another, and they can die out, be born, merge, or split at any time. The conventional models cannot model the evolution of all of the above aspects because they assume that each topic depends on only one previous topic. In this paper, we propose a new mixture model which assumes that a topic depends on previous multiple topics. This paper shows that the proposed model can capture the topic evolution of death, birth, merger, and split and can model time series documents more adequately than the conventional models.
著者
笹原 和俊
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能 (ISSN:21882266)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.146-151, 2019-03-01 (Released:2020-09-29)
著者
諏訪 正樹 清水 唯一朗
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.2D4OS28a1, 2014 (Released:2018-07-30)

人生哲学を聞き出すインテンシブなインタビュー記録を基に,ライフストーリーのインタビュー技法に関して考察する.話し手が心の中に有する定型の語り口を破り,その場で考えることを促し,本音をしゃべることを促すことが大目標である.インタビュアーが具体的なトピックを提示し,主観的な意見を述べ,仮説を開示するという,従来インタビューでは御法度とされてきた技法が,実は本音を語ることを促す可能性が示唆された.
著者
杉本 直也 坂本 栄里奈 伊庭 斉志
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.19, no.6, pp.450-459, 2004 (Released:2004-08-10)
参考文献数
12
被引用文献数
2 1

The ordinary differential equations (ODEs) are used as a mathematical method for the sake of modeling a complicated nonlinear system. This approach is well-known to be useful for the practical application, e.g., bioinformatics, chemical reaction models, controlling theory etc. In this paper, we propose a new evolutionary method by which to make inference of a system of ODEs. To explore the search space more effectively in the course of evolution, the right-hand sides of ODEs are inferred by Genetic Programming (GP) and the least mean square (LMS) method is used along with the ordinary GP. We apply our method to several target tasks and empirically show how successfully GP infers the systems of ODEs. We also describe how our approach is extended to solve the inference of a differential equation system including transdential functions.
著者
瀬川 友香 浅谷 公威 坂田 一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1I4GS4c04, 2021 (Released:2021-06-14)

ソーシャルメディアの急速な普及により,社会的相互作用が大きく進歩した一方で,誹謗中傷などの攻撃的な言動が問題視されている.誹謗中傷によって精神的な病気や自殺に追い込む事例もあり,社会において攻撃的な言動のメカニズムの解明や検出は重要である. ソーシャルメディア上の攻撃のテキストベースの分析は,文章の短さや曖昧さから攻撃を特徴付けることは困難となっている.この問題を解消するために攻撃に関わるユーザーベースの分析も行われているが,その結果は多種多様であり一定の知見は得られていない. そこで本研究では,ユーザーの性質とネットワーク上の関係から攻撃をいくつかに類型化し,その特徴を明らかにすることを目的とし,日本語Twitterのサンプリングデータから,sentence-BERTを用いて抽出した攻撃ツイートを分析した. 攻撃はユーザー同士のネットワークが近いところで起こるパターンが多いことや,ネットワーク上の遠いユーザーに攻撃を行なっているユーザーは普段からネガティブな投稿を多く行なっている傾向があることを明らかにした.また,集団攻撃を行うユーザーは普段から繋がっている傾向が高いことが示唆された.
著者
鈴木 大助
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会研究会資料 先進的学習科学と工学研究会 99回(2023/11) (ISSN:13494104)
巻号頁・発行日
pp.07-11, 2023-11-15 (Released:2023-11-15)

教務事項に関する学生からの問い合わせに回答するため、教務に関係する教職員は多くの時間と労力を費やしている。本研究では、この質問対応に要する時間と労力の軽減のため、ChatGPTを活用できるかどうか検討を行う。筆者の所属学部における教務文書を回答の根拠文書として与え、教務事項に関するいくつかの質問を提示して、得られた回答が実際の回答として使用できるかどうか、教務の観点から評価を行う。
著者
名倉 卓弥 秋山 英三
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.B-N11_1-9, 2023-07-01 (Released:2023-07-01)
参考文献数
28

Communication through SNS (Social Networking Services) and function of SNS platform can cause two phenomena polarization and echo chambers. In previous study [sasahara 21] about the communication on SNSs regarding a single topic, it has been shown that there is a correlation between these two phenomena and also that SNS functions facilitate the occurrence of these phenomena. In this study, focusing on the fact that real SNS users often deal with multiple topics on a daily basis, we analyzed an agent-based model of SNS communication regarding multiple topics. The analysis revealed that polarization of opinions occurs even when the number of topics increases but that echo chambers are less likely to occur as the number of topics increases. We have also found that there is little correlation between polarization and echo chamber under the condition with more than certain number of topics. Additionally, some functions of SNS such as user recommendations and reposts was found to facilitate echo chambers regardless of the number of topics. This result implies that the findings of previous research are robust even in multiple topics environment. These results suggest that topic diversity and function of SNS platform amendment may be a means of reducing the occurrence of echo chambers. In this model, we cannot take into account the impact of an individual’s interest in a specific topic on such as unfollowing behavior. In future research, we should expand our model to implement these user’s real behavior.
著者
三浦 大樹 浅谷 公威 坂田 一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.3M4GS402, 2022 (Released:2022-07-11)

今日の社会において,ソーシャルメディアは情報拡散に重要な役割を果たしている.しかし拡散されていく情報には誤っているものも多くあり,社会的な問題となっている.SNS上における誤った情報の拡散に関しての研究は多くなされており,その拡散力の強さなどが知られている.しかし既存の研究は情報拡散時点のユーザーの行動に焦点を当てており,情報拡散を引き起こすユーザーの内在的な特性については幅広く分析されていない.本研究ではユーザの過去にも焦点を当てることで陰謀論に取り込まれるユーザの本来の特性と彼らに生じる変化について新たな知見を得ることを目指す. そこで本研究ではコロナ禍だけでなく過去のユーザ間のリプライ・リツイートネットワークにもクラスタリングを施し,コロナ禍においてTwitterで多く使われたハッシュタグについて網羅的に分析を行った.その結果,コロナは実は存在しないと考えるようになった人々がコロナ禍に入ってから急速に集まり独自のコミュニティを作って孤立化したことが明らかになった.
著者
葛谷 潤 荒井 ひろみ
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.4G3OS4b02, 2022 (Released:2022-07-11)

人工知能(AI)システムの解釈可能性が求められるようになったことを受け、自らの振る舞いを説明できる説明可能AIの研究が進められている。従来の研究が主に焦点を合わせていたのは、振る舞いのきっかけとなる原因やそれを支えるメカニズムについての説明である。しかし、説明可能なAIに期待される効用を踏まえると、別の種類の説明、すなわち目的帰属型の説明を考慮する必要があると思われる。本報告の主な目的は、生物学・心・人工物の哲学の知見に基づき、目的帰属型の説明とは何かを定式化した上で、AIシステムを含む人工物の社会的受容にとってそれがもつ重要性を指摘することである。本報告では、まず説明可能なAIに期待される効用と従来の研究を整理し、次に目的帰属型の説明の定式化と人工物の社会的受容に対するその重要性の指摘を行い、最後にAIシステムの振る舞いの目的ないし機能を同定するための方策を考察する。
著者
清水 亮洋 富樫 陸
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.1H4OS12b02, 2020 (Released:2020-06-19)

クーポンマーケティングにおけるUplift Modelingの正しい評価とは何でしょうか?昨今、クーポンマーケティングの費用対効果を向上させるために、Uplift Modelingの適用例が増えてきています。多くは、Uplift Modelingを用いることで、本当にクーポンが必要な人だけにクーポンを配り、費用対効果を向上することを目的としています。しかし、実際にはUplift Modelingにおける評価指標とクーポンマーケティングにおける費用対効果の構造を正しく把握しなければ、きちんと費用対効果を向上することができない可能性があります。私たちは、従来のUplift Modelingの評価指標が正しく費用対効果に結びつかない例を提示し、これを解決することのできる新しい評価指標を提示します。
著者
福島 宙輝 速見 友里 見上 拓也 諏訪 正樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第27回 (2013)
巻号頁・発行日
pp.1H4OS02b3, 2013 (Released:2018-07-30)

感性をことばにし、伝えることは難しい。自分の感じた味わいを、他者に伝えるにはどうすればいいのか。他者のあじわいを、自分も追体験するにはどうすればいいのか。我々は、あじわいを語ることばの研究を通してこれらの問題にアプローチする。本研究では日本酒のあじわいを例題とし、あじわいを語ることばの事典を作成する。事典の作成にあたっては、香味成分の測定ではなく、身体メタ認知によってことばを紡ぎだすことを試みる。
著者
熊谷 雄介 板倉 陽一郎 見並 良治 猪谷 誠一 道本 龍
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.2D3OS7a01, 2021 (Released:2021-06-14)

さまざまな大規模データセットが企業や大学によって公開され,それらを用いた研究や開発が行われている.また,深層学習フレームワークの発展によってデータセットのみならず学習済み統計モデルも広く公開され,利活用が進んでいる.それらの資源には多くの場合さまざまなライセンスが指定されているが,一般の研究者がそれを意識することはまれである.しかし,データセットや学習済み統計モデルを用いた商用システムやソリューションの開発を行う際には,どの用途であればライセンス違反になるのか,またはならないのかを十分に検討しなければならないが,既存研究においては明らかにされておらず,各社の判断において行われているのが現状である.そこで本研究では,データセットと学習済み統計モデルを用いた研究やビジネスのより安心・安全な実現を手助けするために (1) 代表的なデータセットや学習済み統計モデルのライセンスを確認し,(2) データセットや学習済み統計モデルのユースケースを列挙し, (3) ライセンスとユースケースの組み合わせについて何が可能で何が不可能か,の3点を検討した.

4 0 0 0 OA 意識とAI

著者
新川 拓哉
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.3F4OS2305, 2022 (Released:2022-07-11)

この発表では、AIが意識をもつのかをどう検証するのか、現行のAIが意識をもちうるとすればどのような種類のものなのか、意識をもつAIに対してどのような倫理的配慮が必要なのか、といった問いに取り組む。方法としては、現在提案されている意識の指標や理論を手掛かりに、「意識についての予防原則」も考慮しながら検討を行う。検討の結果として、現行のAIが「思考的な種類の意識」をもつ可能性を提示する。また、ロボットに痛み等の感覚的意識をもたせようとする試みを倫理的観点から評価し、そうした研究に対する倫理的制約の枠組みも合わせて提案する。