- 著者
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岩永 誠
- 出版者
- 一般社団法人 日本認知・行動療法学会
- 雑誌
- 行動療法研究 (ISSN:09106529)
- 巻号頁・発行日
- vol.13, no.1, pp.29-43, 1987-09-30 (Released:2019-04-06)
- 被引用文献数
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不安反応は,生理・行動・認知の3つの表出次元で測定することが可能である。各々の表出次元で見られる不安反応は互いに共変したり,(synchrony),独立または逆の変化傾向を示す(desyn-chrony)と考えられている。不安反応間で見られるsynchronyの高さは,治療効果予測の一助となることから,その有用性は極めて高い。本報告では不安反応間の対応関係について,Rachman(1976)の4つの仮説を中心に,最近特に注目されるようになったreturnoffear,consonanttreatmentについて概括した。さらに,synchrony研究を進める上で問題となる不安の測度の種類とその妥当性,およびsynchrony指標化の方法についても検討を加えた。