- 著者
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三田村 仰
田中 善大
- 出版者
- 一般社団法人 日本認知・行動療法学会
- 雑誌
- 行動療法研究 (ISSN:09106529)
- 巻号頁・発行日
- vol.40, no.2, pp.105-114, 2014-05-31 (Released:2019-04-06)
発達障害児の保護者はしばしば、子どもに対する効果的な支援を求めて学校の教師に対し依頼や相談を行う(三田村,2011)。三田村・松見(2009)は保護者から教師への依頼・相談行動を円滑にするための発達障害児の保護者向け機能的アサーション・トレーニング・プログラム(以下、保護者向けプログラム)を開発した。本研究では、保護者向けプログラムの効果について、1)三田村・松見(2009)と比較し、より相互作用を重視した面談ロールプレイを用いて検討した。また、2)現役教員補助者を評定者として、保護者の依頼・相談によって実際の効果的な支援に結びつくかという課題達成の側面について、プログラムの効果を検討した。その結果、本研究での保護者向けプログラムによって、保護者による適切なタイミングでの感謝表現が増加し、聞き手である教師の支援の動機づけを一層高めることが示唆された。