著者
牧野 浩之 栗原 俊介 荒金 陽助 上野 正巳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報学基礎研究会報告
巻号頁・発行日
vol.2013, no.5, pp.1-6, 2013-07-15

電力のピーク需要削減や全社的なエネルギーマネジメントに向けて,オフィスピルや設備の電力,温度,空調実態など 5,000 センサ規模の情報を 10 分間隔で把握でき,複数ピルからの情報を集約可能なスケーラピリテイを持つ電力可視化システム (DKS) の構築,運用を行った.DKS の実装として,MongoDB を用いたセンサデータのセミリアルタイム集計,および HBase を用いたスケーラブルな大規模データ蓄積が可能な基盤を構築した.予備実験では,フィールドトライアルを想定した条件において,目標とするセミリアルタイム性,スケール性を満たすことを確認した.その後,1 ピルでのフィールドトライアルを実施し,DKS を用いた節電対策によってシステムの有効性を実証できた.
著者
堂前友貴 関洋平
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報学基礎研究会報告
巻号頁・発行日
vol.2013, no.8, pp.1-6, 2013-07-15

本研究では,ツイート中のトピックには,地域に偏りがあるものと,共通で現れるものがあるという仮定のもと,トピックを利用し,Twitter ユーザの生活に関わる地域を推定する手法を提案する.まず,訓練データとして,ロケーション項目に地域名を記述しているユーザのツイートを使用し,LDA を用いて地域ごとにトピックを作成する.次に,各トピックを比較し,地域に偏りのあるトピックに地域ラベルを付与する.そして,地域ラベルが付与されたトピックに対応するツイートを使用し,ツイートをトピックに分類する.各ユーザの生活に関わる地域は,ユーザのツイートに割り当てられたトピックに対して,付与された地域ラベルに基づき推定する.都道府県を,生活にかかわる地域の単位とし,16 の都道府県を対象として,ユーザの生活に関わる地域の推定実験を行ったところ,精度 0.59,再現率 0.54,F 値 0.56 となった.
著者
大木 敦雄 久野 靖 角田 博保 粕川 正充
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. OS,[システムソフトウェアとオペレーティング・システム] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.43-47, 1997-06-05
参考文献数
7

キーボードを有しないペンコンピュータでも、従来のUnix環境をそのまま利用できることを示す。T-cubeやUniStroke等のペン入力方式でキーボードと等価な入力機能をカーネルレベルやXクライアントとして実現すれば、キーボードベースのインタフェースを何ら変更することなく利用できる。
著者
中川 博之 吉岡 信和 本位田真一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.8, pp.2551-2565, 2007-08-15
参考文献数
27

近年,高度で複雑化するソフトウェアを実現する手段としてマルチエージェントシステムが注目されている.マルチエージェントシステムは複数のエージェントを構成要素として持つことから,一般のソフトウェアと比較してシステム分析・設計も難しく,多くのモデル構築方法論が提案されている.しかしながら,いずれの既存方法論も要求モデルとの乖離が大きいために分析モデルの構築が困難であり,結果,システム構築の大きな障壁となっている.そこで本論文では,要求工学の分野で成果をあげているゴール指向要求分析法KAOS を拡張利用した分析モデル構築法IMPULSE を提案する.IMPULSE を用いることで,要求モデルを利用した分析モデル構築プロセスが明確化され,分析モデル構築の難しさが解消される.Agent technology offers a solution for producing complex software systems characterized by autonomous behavior and a high degree of distribution, however, development of multi-agent systems (MAS) needs a more feasible methodology for requirements analysis because of the difficulty in generating an analysis model. The purpose of this study is to reduce the gap between the requirement analysis and analysis phases of developing multi-agent systems. This paper describes the IMPULSE methodology, which utilizes the KAOS, goal-oriented analysis method as a requirement analysis method, and provides developers with a tool for model translation into an analysis model of multi-agent systems. This paper also shows the result of evaluating IMPULSE through analysis experiments. IMPULSE enables simple and effective development of multi-agent systems.
著者
宮崎 浩一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.132-141, 2002-09-15
参考文献数
9

密度依存型ジャンプマルコフプロセスを,国債入札における今後の落札シェアを予測するために用いた事例報告である.国債入札参加者を大きく,日系証券会社,外資系証券会社,その他金融会社の3つに分けた場合,外資系証券会社の落札シェアが日系証券会社の落札シェアを総合的に上回る(ウインブルドン現象と呼ぶ)の確率がおよそどの程度であるかを数理モデルに基づいて分析することを目的とする.分析方法は,まず,3社間のシェア競争のモデル化を確率的でない場合に考察し,次に,確率的な場合に拡張する.最終的には,将来の落札シェアの確率分布を求めて,ウインブルドン化の可能性を探る.今後3年間におけるウインブルドン化の可能性は,限定的であるという結果が得られた.This article provides an example how the density dependent jump Markov process is applied to the analysis of the probability of the Wimbledon phenomenon, which the foreign dealers 'share exceeds that of domestic dealers in the Japanese Government bond auction. The analysis involves three steps. First, a set of linear differential equations is constructed to model share competition among the three groups in the deterministic case. Second, the deterministic model is transformed to the stochastic one. The last step derives the probability of the Wimbledon phenomenon occurring from the future share distribution. The model indicates that the probability of the Wimbledon phenomenon within three years is quite limited
著者
林越正紀 清水 徹 松原 仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.661-667, 2013-06-15
被引用文献数
1

インターネット上のサーバやクラウドによる大規模データ処理と,センサやアクチュエータを制御するセンサ端末をネットワークで結合したいわゆるサイバーフィジカルシステムが,次世代の組込みシステムが目指す姿である.このようなシステムの開発では,センサからインターネットに実時間で流し込まれる社会環境や自然環境のデータを処理することで,いかに高度なサービスを実現するかが1つの課題である.あわせて,センサネットワークの構成要素であるセンサ端末においては,年100億台規模の生産量を有しており,これらをいかに低電力化して,システム全体をグリーン化するかがもう1つの課題である.本稿では,センサ端末の低電力化に向けて,センサでの環境データ取得の特徴を活かしたノーマリーオフコンピューティング制御による低電力化の実現性を示すとともに,このようなセンサ端末の応用例としてオンデマンド型バスのバス停への適用検討とそのシステムレベルでの低電力化の可能性について議論する.
著者
蓬莱 博哉 灘本 明代 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.71, pp.265-272, 2003-07-16
参考文献数
13

これまで我々は,「容易に」「楽しく」「片手間に」Webコンテンツを取得するために,Webコンテンツを放送型コンテンツに変換してきた.本論文では,この放送型コンテンツをより親しみのあるコンテンツに変換することを目的とし,Webコンテンツを対話型番組に変換することを行う.本論文で提案する対話型番組とは漫才を用いた放送型コンテンツの事である.Webコンテンツを漫才に変換することにより,幅広い年齢のユーザ層にとって内容の理解を容易にするとともに,これまでWebコンテンツ取得時に必要であった能動的操作を軽減する事が可能となる.そこで,本論文ではまず漫才の形式化に取り組み,Webコンテンツから漫才形式に基づいた対話型番組に自動変換する機構を提案する.We propose a framework for transforming Web contents into humorous conversation that aims at exploring easy-to-understand and enjoyable ways to access Web contents. In this paper, we especially focus on transforming multiple Web pages into a Japanese traditional humorous talk show (Manzai). By watching and listening to a transformed Manzai content instead of reading original Web contents, users of all ages can understand the contents easily. Furthermore, since the transformed contents can be viewed in a less-clicking-more-watching style, it can reduce the positive operations (scrolling, clicking). In this paper, first, we present our framework to analyze and formulate Manzai contents. Next, we propose a way to automatically transform multiple Web pages collected under a theme into Manzai-type contents.
著者
安河内 真弓 下尾 浩正 山脇 彰 岩根 雅彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.22, pp.91-96, 2002-03-07
参考文献数
5
被引用文献数
10

様々な応用処理に対して適切な回路構成をとることのできる再構成可能プロセッサMRPを提案する.MRPは,1回の回路構成で複数の機能処理回路を構成できる1プレーンマルチファンクション構成により実行回路の書き換え回数を削減し,大規模な回路に対しては1ファンクションマルチプレーン構成を採ることで対応している.MRPは,CPUコア,再構成部制御回路および複数の再構成部実行回路から成り,再構成部実行回路を動的に変更することでローディング時間を隠蔽することができる.予備実験として,1プレーンマルチファンクションを実現する個別部品構成の試作機486RCPを開発し,評価を行ったところ,フィボナッチ数列の第n項算出では最大30倍の性能向上が得られた.This paper presents the Micro Reconfigurable Processor (MRP) can be suitable circuit composition to the various application processing. MRP reduces the number of times of reconfiguration using Single Plane Multiple Function organization, which can constitute two or more functional processing circuits per circuit configuration. Single Function Multiple Plane organization is enable large circuits to be run on limited physical FPGA. MRP contains CPU core, control logic of reconfigurable part and some reconfigurable part, and the dynamic loading circuit reduces overhead for reconfiguration. We report the experiment model 486RCP, discrete parts composition, which developed for the purpose of realization of Single Plane Multiple Function organization. The experiment results show that 486RCP achieves speedup maximum 30 times on Calculation of Fibonacci numbers.
著者
米田 信之 阿部 昭博 狩野 徹 加藤 誠 大信田康統
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.45-57, 2008-01-15
参考文献数
22
被引用文献数
10

近年,観光地では高齢者,障害者,外国人を含む,様々な人に配慮したユニバーサルデザイン(UD)の考え方が重視されつつある.しかしながら,案内版設置,ガイドスタッフ,施設改修では限界があり,携帯端末を利用した情報提供面での支援に期待が寄せられている.我々は,2008 年世界遺産登録を目指す平泉地域を研究対象として,携帯電話とアクティブRFID を用いて多様な観光客に配慮したプッシュ型情報提供を可能とするUD 観光情報システムの開発を行った.本論文では,まずUDの観点から観光客の情報ニーズについて分析する.そして,その分析結果に基づいた情報システム設計と開発について述べる.開発したシステムの評価を目的に平泉町中尊寺で実施した社会実験を通して,我々の設計アプローチの有効性について,おおむね良好な結果を得ることができた.In recent years, tourist regions have placed greater stress on the concept of Universal Design (UD), which takes into account the needs of a more diverse range of people, includingb senior citizens, the disabled, and foreign visitors. We have been conducting research and development on a system, based on the UD concept, for providing tourist information suited to various user characteristics, by Mobile Phone and Active RFID. The system is designed for Hiraizumi, a tourist area which is aiming to register its historical cultural assets on the World Heritage List in 2008. This paper analyzes needs relating to UD of tourist information, and describes system design and development efforts based on that analysis. Through a social experiment at Chusonji Temple, satisfactory results were obtained regarding the effectiveness of our approach.
著者
米田 信之 阿部 昭博 大信田 康統 狩野 徹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.27, pp.93-100, 2006-03-17
参考文献数
10
被引用文献数
5

近年 観光地では高齢者 障害者,外国人を含む様々な人に配慮したユニバーサルデザイン(UD)の考え方が重視されつつある. 我々は 歴史文化財の2008年度世界文化遺産登録を目指しているが古都平泉において UD概念による観光情報システムの研究開発を行っている. 本稿では まず研究基盤として試作したRFID/GIS連携サーバについて述べる. 次にRFID携帯電話とITAGサーバを使った観光情報UD化のための基礎的な実験で得られた知見について報告する.In recent years, in tourist sites, the notion of universal design, which gives special consideration to various types of tourists including elderly, disabled and foreign people, is becoming increasingly important. In Hiraizumi areas that are expected to be registered on the World Heritage List in 2008, we are currently conducting experimental field tests for the universally designed tourist information system. This paper first describes the prototyping of the ITAG server to connect RFID and GIS and then examines some important points obtained through the basic testing using ITAG server and mobile phones with RFID readers.
著者
藤崎 智宏 新延 史郎 松本 存史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.93, pp.37-42, 2007-09-21
参考文献数
12
被引用文献数
1

インターネットの利用が拡大し,利用者の増加,利用目的の多様化が顕著である.このような拡大に対応するために,現在のインターネットプロトコル(IPv4)の後継としてバージョン6(IPv6)が標準化され,実利用が進んでいる.現状では,IPv6はIPv4と同一環境上 (デュアルスタック環境)で利用されることが多い.インターネットではネットワークノードの名前(FQDN)は,IPv4 と IPv6で同一であることなどからデュアルスタック環境では,通信手段の選択に関わる問題が発生する.本稿では,デュアルスタック環境において発生する,IPv6/IPv4通信フォールバック問題について現状を分析し,解決方法を提案する.Today, the Internet is widely used in varied ways, and lots of devices are connected. To cover these advanced usage, a new version of the Internet protocol, IPv6 was standardized as a successor protocol of IPv4 and come into use. Currently, in many cases, IPv6 is used with IPv4 at the same time in a dual-stack environment. In that environment, if a node tries to communicate with another node which has both IPv4 and IPv6 address, the node tries to use IPv6 first. If the IPv6 communication fails, the node retries its communication with IPv4. This communication switch takes a long time.In this paper, we examine the communication switch problem in detail, and propose solutions to prevent that problem.
著者
柳瀬 隆史 高須 淳宏 安達 淳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.57, pp.117-124, 1998-07-08
参考文献数
7
被引用文献数
1

音楽データベースの大規模化が進む中、従来の書誌情報からによる検索以外に、演奏内容からの検索への要求が高まっている。本稿では、音楽演奏情報の内容からの検索において、インデクシングを自動で行う手法を提案する。提案手法では、楽曲の主旋律(メロディ)を自動的に分割して得られるフレーズをインデクシングの単位する。フレーズへの自動分割においては、楽曲中に類似したフレーズが繰り返し現れるという特徴を利用し、DPマッチングを用いた手法を提案し、MIDIデータを用いた実験によりその有効性を評価する。As music databases grow, needs to retrieval capabilities based on contents of musical performances are also increasing in addition to a traditional method based on bibliographical information of songs. In this paper, we propose an auto-indexing method in retrieval based on contens of digital information of musical performances such as MIDI. To this end, we first extract phrases, which are assumed as a unit for indexing, from automatically segmenting melodies into "Sub-melodies". In the proposed method of automatic segmentation into phrases, DP matching is employed, exploiting repeated occurrences of similar phrases in a song. The effectiveness of our method was evaluated through an experiment using MIDI data.
著者
佐藤充 成瀬 彰 久門 耕一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.74, pp.1-6, 2000-08-03
参考文献数
4
被引用文献数
5

実機上でメモリバストレースを取得するバストレーサGATES(General purpose memory Access TracE System)を開発した.共有バス型並列計算機上でCommercial Workload(DBMS2種)を実行し,GATESを用いてメモリバストランザクションを取得した.取得したトレースを元に,キャッシュサイズによるバストランザクションの変化を調査した.さらに,トレースを入力とするトレース・ドリブン・キャッシュシミュレーションを行ない,より大きなキャッシュサイズを持つプロセッサを用いた場合のメモリバストランザクションの挙動を予測した.その際,シミュレーションの妥当性を調べるため,実トレースとの比較を行ない,シミュレーションの正当性を確認した.We developed memory-bus trace system, called GATES (General purpose memory Access TracE System). GATES can capture memory transactions on the memory-bus of shared memory multiprocessors. We got traces on a real shared memory multiprocessor machine on which two types of DBMS are running as commercial work-loads. We evaluated effects of cache with various sizes, using these memory-bus traces. Furthermore, we made trace-driven simulator using these traces and evaluated behavior of memory-bus with larger size of caches. We checked our evaluations comparing the result of simulation and real traces.
著者
岩本 成文
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.1421-1431, 2007-12-15
参考文献数
7
被引用文献数
1
著者
土屋 誠司 佐竹 純二 近間 正樹 上田博唯 大倉計美 蚊野 浩 安田昌司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.3, pp.95-102, 2006-01-13
被引用文献数
6

我々は,ユーザが視聴するTV番組の履歴を基に,ユーザの好むTV番組を推薦するシステムの開発を行っている.本システムは,EPGから得られる言語情報(番組タイトル,出演者名,番組概要文章)を利用して,ユーザの嗜好を推定し,ユーザが好むと思われるTV番組を推薦する.本研究では,システムをNICTのユビキタスホームにおける実サービスとして実装し,生活実証実験の中でテスト運用した結果に基づいて,その有用性とシステムがユーザの嗜好に与える影響などについて検討を行う.We developed a TV program recommendation system based on user's TV watching history. This system estimates user's interests using data of EPG such as TV program's titles, performer names and summaries of TV program, and then recommends the suitable TV programs for the user's interests. We implemented the system as one of application services in the Ubiquitous Home of NICT. In this study, we show the experimental results on the Ubiquitous Home and discuss problems about the influence of the system upon user's interests and the effectiveness of the system.
著者
小林 稔 石井 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.34, pp.43-50, 1993-04-28
被引用文献数
4

ClearBoardは、従来マルチウィンドウ等によって別々に提供されていた協同作業空間と会話空間を連続的に統合した新しいコラボレーションメディアである。本稿では最初に、「透明なガラス板」を通して会話しガラス板の上に両側から描画するメタファーに基づくClearBoardの基本コンセプトを示す。続いてビデオ協同描画によるプロトタイプClearBoard?1から、コンピュータ協同描画によるClearBoard?2に至るデザインの過程を示す。また、ClearBoard?2のコンピュータ協同描画を実現するグループウェアTeamPaintのデザインも示す。最後にプロトタイプを使用して得られた知見を報告する。ClearBoard is a new collaboration medium that seamlessly integrates the shared workspace and interpersonal space which have been provided separately with arbitrary multi-window or multi-screen interfaces in existing multi-media teleconference systems. We present the key concept of ClearBoard that is based on the metaphor of "talking through and drawing on a transparent glass window." Then, we describe the design evolution from video based prototype ClearBoard-1 to computer based prototype ClearBoard-2. The design of TeamPaint, a shared painting editor used in ClearBoard-2, is also described. Finally, some initial findings from the experimental use of the prototype systems are reported.
著者
右近 豊
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.122, pp.1-8, 2001-12-14
参考文献数
6
被引用文献数
2

本稿では、なぜ日本ではインストラクショナル・デザイン(以下、ID)が普及しないのか、その理由と解決策を探る。欧米のIDの例を見ると、弊社の実践的ID技法としてのUNIKIDS と同様に、IDにはプロセスの定義、各プロセスに対する成果物、役割、技法の定義が必要であり、かつレビューによって教材の品質の属人的を排除できるとしている。しかし、目標の分析に対するアプローチや、教育的配慮として教授戦略と教授戦術の考慮に関してはそれぞれに異なっている。UNIKIDSで工夫した教授戦略および、Eラーニング に特に必要とされる教授戦術の配慮によって、品質の高いコンテンツを作成できるように配慮した点を報告する。さらに、ID支援ツールによるレビュー効率の向上を報告し、ID途中成果物の流用性について提言することにより、ID支援ツールの存在が日本におけるIDの普及に貢献するであろうことを述べる。Why ID (short for "Instructional Design") has not been diffused in Japan? This article explores its reasons and solutions. When I survey some ID methodologies in Europe and the U.S., they say it is necessary the definition of processes, the definition of artifacts, roles, techniques belong to the each process. And the quality of materials will be free from any personal characteristic by coming under review artifacts along above processes. This opinion is same as the practical ID methodology named "UNIKIDS" that our company developed. But there are differences about the approach for Objective analysis, and from the pedagogical view, educational strategy and tactics. I report devises about educational strategy and special tactics for eLearning guaranties high quality contents in the UNIKIDS methodology. In addition, I report that ID supporting tool has increased productivity of the review, and I suggest that some intermediary artifacts produced from ID supporting tool have a possibility of reusability. This means that ID supporting tool will contribute of ID being diffused in Japan.
著者
井口 征士
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.35, no.9, pp.792-798, 1994-09-15
参考文献数
11
被引用文献数
20

人が感じる「感性」をどのように抽出し、表現するか。その方法論の研究が感性情報処理です。感性情報処理の研究内容と研究プロジェクトの取組みについて論説し、感性工学的アプローチの実際例を紹介します。
著者
柳澤 剣 小室 匡史 綿貫 理明 大西寿郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.16, pp.71-78, 2008-03-04
参考文献数
7
被引用文献数
6

環境対策には,一人ひとりの日常の心がけと実行が大切である.本研究は,環境問題に関する集合知を共有することによって,身近な環境対策を促進させることを目的としている.ここでは,エンドユーザが GoogleMaps 上に環境対策方法を投頼する形式を採用している.具体的には,GoogleMapsAPI を利用して,環境対策方法と位置情報のマッピングをおこなった.本システムの特徴は,地域特性を含んだ環境対策を共有することで,地域とそこに住んでいる人に対する環境対策促進のシナジー効果を狙っている.また,GoogleMaps の利用により,誰でもこの活動に参加し,世界にこの運動を広げることが可能である.Individual intention and daily actions are important for improving environmental measures. Our purpose is to develop collective intelligence on the environmental problems from many end-users of Web terminals. By sharing collective Intelligence of the environmental problems, we can adopt a way that end-users can post environmental measures on GoogleMaps. We have been able to map the environmental information onto the location using, GoogleMapsAPI. The feature of this system is sharing environmental measures including regional characteristics. We are aiming to encourage in a synergistjc way for people to share the environmental information in their local area. Also, since the system uses the GoogleMmaps, anyone can join this activity, and it would be possible to extend the local activity to a global movement.
著者
藤澤 隆史 松井 淑恵 風井浩志 古屋 晋一 片寄 晴弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.764-770, 2009-08-15
参考文献数
6

本稿では,「ヒトは音楽をどのように感じているのか」という観点から脳機能の計測方法およびその実験デザインついて解説する.まず,脳において音楽がどのように認知されているかについて,「音楽の脳機能局在」の観点からその関連部位について概観する.次に,脳機能の計測において用いられている代表的な装置とその諸特徴を紹介し,有効な計測信号を得るための実験デザインについて解説する.最後に研究例を3つ紹介し,音楽認知研究における脳機能計測の有効性を示す.これらの例が示す脳機能計測の有効性は,ユーザが楽しめる音楽インタフェースを開発する上で,音楽を聴取する脳の働きや脳機能計測法に対する正しい理解を深めることが一層重要となることを示唆している.