著者
土井 宏育 岡 達三 野々村 禎昭
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.784-795, 2008 (Released:2008-09-27)
参考文献数
40

千葉県習志野市谷津干潟から分離したプロテアーゼ(E77)産生微生物 99-GP-2D-5 株の分類学的位置,E77 の諸性質およびエチゼンクラゲの酵素分解について検討を行った。16S rDNA の全塩基配列に基づいた分子系統解析および培養菌体アミノ酸分析の結果から,本株を Streptomyces 属の放線菌と同定した。本株培養液から調製した E77 の至適温度と pH は,それぞれ 70℃ と pH 8 だった。E77 はエチゼンクラゲを酵素安定的条件下(50℃,pH 8)において 60 分以内で完全に分解できた。
著者
馬場 孝
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.87, no.1, pp.52-54, 2021-01-15 (Released:2021-01-28)
参考文献数
31

2017年11月から2020年3月に大阪府内で販売されたマイワシからアニサキス属幼線虫を検出し,その種と寄生率を調べた。その結果,マイワシ872尾中6尾(0.7%)の内臓からAnisakis simplex sensu strictoが,1尾(0.1%)の内臓からA. pegreffiiがそれぞれ1虫体,2尾(0.2%)の筋肉からA. simplex s.s.が3虫体検出された。本報は,マイワシ筋肉から検出したアニサキス属幼線虫の種と寄生率を初めて明らかにした。
著者
大石 圭一 平沖 道治
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.37, no.10, pp.1020-1030, 1971-10-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
57
被引用文献数
4 3
著者
逸見 光 秦 正弘 秦 満夫
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.1821-1823, 1990-11-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
8
被引用文献数
18 22

Actomyosins from coho salmon, rainbow trout, stone flounder, carp, skipjack, common mackerel and jack mackerel white muscles, and coho salmon dark muscle were combined with astaxanthin or canthaxanthin. These actomyosins bound with a high affinity to astaxanthin. The actomyosins from salmonids showed a higher affinity to ketocarotenoids than those of other fishes except common mackerel. A correlation between surface hydrophobicity of actomyosins and combination of astaxanthin and/or canthaxanthin with actomyosins was observed. The selective accumulation mechanism for ketocarotenoids is discussed.
著者
安藤 大成 下田 和孝 竹内 勝巳 飯嶋 亜内 卜部 浩一 神力 義仁 中嶋 正道
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.85, no.5, pp.487-493, 2019-09-15 (Released:2019-09-28)
参考文献数
36
被引用文献数
1

サクラマスの脊椎骨数を人工種苗と野生魚で比較した。また,人工種苗が放流されてきた河川のサクラマス野生魚の脊椎骨数を調べた。人工種苗の脊椎骨数は野生魚よりも少ない値を示し,この差異は,発生時の水温の違いにより生じていると考えられた。長期間,種苗放流が行われてきた河川のサクラマス野生魚の脊椎骨数は,近隣河川の野生魚に比べて少ない傾向を示した。これより,種苗放流は野生魚の脊椎骨数に遺伝的な影響を及ぼす可能性が示唆された。
著者
遠藤 友樹 加納 光樹 所 史隆 荒井 将人 片山 知史
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
pp.16-00057, (Released:2016-11-25)
参考文献数
33
被引用文献数
3 3

2014年4月から2015年3月に茨城県北浦において採集した侵略的外来種のチャネルキャットフィッシュ計937個体の耳石を解析し,本種の年齢と成長について調べた。耳石縁辺部の不透明帯は1年に1本,5-6月に形成され,この時期は産卵盛期と一致していた。von Bertalanffyの成長式は雌雄間で有意に異なり,雄が雌よりも成長速度が速い傾向が認められた。最高年齢は雄で14歳,雌で13歳と推定された。さらに,本種の個体群構造の推定や防除計画の立案に有用な年齢-体長換算表を作成した。
著者
北野 健
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.291-293, 2019-05-15 (Released:2019-05-24)
参考文献数
15

多くの魚種は,遺伝的な要因により性が決定するシステム(遺伝的性決定システム)だけでなく,環境に依存して性が決定するシステム(環境依存的性決定システム)を保持している。1) この環境依存的性決定システムにおいては,温度,pH,社会環境など,様々な環境要因で性が決定(転換)することが知られているが,この基本原理及び分子機構については未だに解明されていない。
著者
谷口 義則
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.991-996, 2012 (Released:2012-10-11)
参考文献数
16
被引用文献数
2 3
著者
米田 佳弘 藤田 種美 中原 紘之 金子 健司 豊原 哲彦
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.45-54, 2008 (Released:2008-01-23)
参考文献数
27
被引用文献数
2

大阪湾の人工護岸上の高密度にウニ類が生息している藻場において,3 年間にわたりウニ類の密度を人為的に調節した実験区で海藻群落の年間生産量を推定した。ウニ類の現存量が大きくなるほど海藻の全生産量も大きくなり,現在のウニ生息量の約 2 倍(2000 g 湿重/m2,60 個体/m2)でも海藻群落は維持された。このことから,大阪湾の人工護岸上の藻場では,ウニ類の摂食圧が増大すると海藻の生産量も同時に増大し,磯焼けとはならずに,海藻群落を維持しながらウニ類が高密度で共存できることが明らかとなった。
著者
塩見 一雄 田中 栄治 熊谷 純智 山中 英明 菊池 武昭 河端 俊治
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.341-347, 1984-02-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
1
被引用文献数
6 7

It is said that, during the thawing of frozen puffer fish, muscle becomes toxic due to the migration of toxin (tetrodotoxin) from toxic viscera and skin. In this study, the extent of toxification of muscle after thawing at 4°C was examined using slowly or quickly frozen puffer fish Fugu niphobles. No significant difference in the extent of toxification of muscle was observed between slowly frozen specimens and quickly frozen ones. The muscle of most specimens was found to be toxic (up to 58 MU/g) even immediately after the first thawing. The migration of toxin into muscle from toxic tissues progressed gradually with the time elapsed after thawing; several specimens showed a strong toxicity of more than 100 MU/g after 24 and 48 h from the end point of thawing. The toxicity of muscle at the second thawing was failry low as compared with that at the first thawing probably because of the difference of muscle parts used for toxicity test. In the case of half-thawed specimens, the toxin did not migrate into muscle from toxic tissues.
著者
三木 智宏 臺田 望 稲田 博史 酒井 拓宏 兼廣 春之
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.49-57, 2001-01-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
8
被引用文献数
2 3

リップ付きハードルアーのボディ形状と潜行運動との関係を解明するために, 楕円形に設定したボディ側面の高さを変化させ, 他の形状要素を一定とした供試ルアーを製作して, 回流水槽とフィールドで実験を行った。その結果, ボディ側面の長短軸比κ=Lh/Lb(ボディの全長 : Lb=65mm, 高さ : Lh)をルアーボディの体高のパラメータとすると, κの増大に伴ってルアーの左右への振れ角が大きくなり潜行深度は浅くなるなどの一定の傾向が認められ, ボディの側面形状によってルアーの潜行中の振動, 深度を制御できることが示唆された。

2 0 0 0 OA 新刊書紹介

出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.87, no.3, pp.293-294, 2021-05-15 (Released:2021-05-23)
著者
熊谷 明
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.645-649, 2005 (Released:2005-08-24)
参考文献数
25
被引用文献数
1 2
著者
山本 民次
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.162-167, 2020-05-15 (Released:2020-05-29)
参考文献数
18
被引用文献数
1