著者
仲田 恵子 川田 基生 今村 敦司 西川 陽子 嘉賀 正泰
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学教育学部附属中高等学校紀要 (ISSN:03874761)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.31-50, 2005-11-30

中学3年では広島・大久野島への研究旅行を中心に、国際理解と平和についての総合学習を行った。戦争体験者の聞き取り調査をはじめ、人々と関わり合う様々な企画を織り交ぜながら、年間を通してグループで学習をすすめ、年度末にはその成果を研究集録にまとめた。
著者
黒木 玄
出版者
名古屋大学
巻号頁・発行日
2007

博士論文
著者
水川 敬章
出版者
名古屋大学
巻号頁・発行日
2013

identifier:http://hdl.handle.net/2237/18593
著者
水川 敬章
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本年度の研究成果としては、以下の4点を挙げることができる。1、前年度より取り組んでいたセクシュアリティに関連する澁澤龍彦の作家イメージの形成の問題を、池田満寿夫等が制作した視覚芸術の作品との関係、そして、三島由紀夫『豊饒の海』などの澁澤が作中人物のモデルとなった小説との関係から検討した。エロティシズムや性をテーマとした澁澤の批評作品が、視覚芸術や小説において解釈され表象されていることが理解された。2、同様に継続的に調査を行った澁澤責任編集の雑誌『血と薔薇』の研究では、1960年代の男性共同体における性的欲望の表象の問題に着目し、サディズムとマゾヒズムに関する思想的問題から検討を加え、その位置付けについて論証した。3、澁澤が形成した文化圏(以下澁澤文化圏)の圏域で発刊された雑誌『an・an』の性表象について、1970~73年の同誌を対象として研究を行った。澁澤訳のシャルル・ペローの童話における少女表象、同誌に掲載されたヌード写真・漫画・言説について分析を行い、60年代の澁澤文化圏が醸成した男性共同体におけるマゾヒズムへの傾倒と、性に関するアナクロニズムが強く表現されていることを論証した。4、澁澤の他の作家や芸術家への影響について、ハンス・ベルメールの受容の問題から研究を進めた。澁澤のベルメール論・球体関節人形論等について分析を行い、その言説に女性嫌悪がある一方で、オルタナティブな性の肯定という生政治に対する批判的な意義があることを確認した。この結果を踏まえ、澁澤のベルメール受容に影響を受けたと考えられる同時代の土方巽の表現と後の世代の押井守の映像作品等について調査・検討を試み、それらに澁澤が展開した批評性の継承があること、特に後の世代の作品には女性嫌悪の超克があることを論証した。1の成果の一部については論文として発表し、2~4の成果の一部については、学会シンポジウムにおいて発表を行った。
著者
高島 太郎 中島 敦司 山本 将功
出版者
名古屋大学
雑誌
環境システム研究論文集 (ISSN:00277622)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.81-87, 1993-11

自然環境整備事業における短期間で合意に至った事例から, 当事者と行政の合意形成過程における問題構造を明らかにすることを目的に, 関係者に対する事業過程におけるヒアリングと発言の記録から, PCM手法による「問題-原因構造図」作成と発言内容のクラスター分析を行った. その結果, PCM手法では合意形成過程で当事者による「行政への不信」, 「計画案への不満」, 「地域秩序の乱れ」, 「農地景観の悪化」を主問題とする構造が明らかとなった. クラスター分析でも「行政への不信」は独立した分類を得られたことにより, 合意に至る過程では, その払拭が重要で, 会議で合意を得ようとすることに加え, 個別対応による情報収集を積み重ね, 当事者一人一人の意見に耳を傾ける重要性が指摘された.
著者
伊藤信博
出版者
名古屋大学
雑誌
言語文化論集
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, 2008-10-28
著者
大海 雄介
出版者
名古屋大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2012-04-01

ガングリオシド欠損に伴うグリア細胞の異常活性化とグリア細胞の分別的役割を検討するために以下の検討を行った。野生型(WT)及びガングリオシド欠損マウスの脳組織切片を用いて、ミクログリアの異常活性の検討を行った結果、ガングリオシド欠損マウスにおいて、ミクログリアの集積が認められ、さらにM1型マーカーのiNOS抗体で多くのミクログリアが染色された。これによりガングリオシド欠損マウスで集積する活性化ミクログリアは炎症を誘発するM1型という事が示唆された。WT初代培養アストロサイトに発現するガングリオシドのprofileをflow cytometryにて検討した結果、初代培養アストロサイトではガングリオシドGM1, GD1a, GD1b, GT1bが高発現することが明らかになった。ガングリオシド欠損アストロサイトの炎症性サイトカインへの反応性を検討したところ、IL-6による刺激によって、TNF-αの発現が亢進し、さらに抗炎症因子であるSOCS3の発現低下が認められた。以上により、アストロサイトにおいてガングリオシドが炎症性サイトカインに対する反応およびそれらの発現を制御していることが示唆された。また、ガングリオシド欠損アストロサイトにおける細胞膜機能の異常を明らかにするため、[3H]グルタミン酸をWTまたはガングリオシド欠損アストロサイトに添加し、グルタミン酸の取り込み能を検討した結果、ガングリオシド欠損アストロサイトではグルタミン酸の取り込み能の低下が見られた。これはガングリオシドの欠損によるミクロドメイン上の構造変化がグルタミン酸トランスポーターであるEAAT1/2の局在変化を惹起し、グルタミン酸の取り込みを低下させたためと考えられた。さらに、ガングリオシドの欠損は、現在迄に判明していた小脳だけでなく脊髄などの他の部位でもグリア細胞の活性化と神経変性を惹起することが明らかになった。上記結果の一部はJournal of Neuroinflammationに掲載された 。
著者
薗部 佳史
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究においては、抗ミッドカインRNAアプタマーによる実験的自己免疫性脳脊髄炎(Experimental autoimmune encephalomyelitis : EAE)抑制機序の解明を目的として研究を行った。その結果、ミッドカインは制御性樹状細胞において、Src homology region 2 domain-containing phosphatase-2を介してIL-12の産生を誘導させることで、制御性T細胞(Treg)の分化を抑制することが明らかとなった。また、EAEマウスに抗ミッドカインRNAアプタマーを投与したところ、所属リンパ節における制御性樹状細胞及びTregの数が上昇し、EAEの臨床症状が抑制された。さらにミッドカイン産生細胞について検討したところ、CD4陽性T細胞をはじめとする様々な炎症細胞がミッドカインを産生することが明らかとなった。本研究から、ミッドカインは制御性樹状細胞におけるIL-12の誘導を介して、Tregの分化を抑制していることが明らかとなった。したがって、抗ミッドカインRNAアプタマーによるEAEの抑制メカニズムとして、制御性樹状細胞の誘導を介したTregの誘導が関与しているものと考えられる。
著者
小田 寛貴 山田 哲也 塚本 敏夫 加藤 丈典
出版者
名古屋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

緑青は,青銅器に発生するさびである.これは青銅中の銅と大気中の二酸化炭素から生成されたものである.また,緑青は一旦形成されるとそれ以上新たな緑青の形成を阻止する性質をもっている.そこで,本研究では,緑青の放射性炭素年代測定の実現を目的とした基礎研究を行った.まず,緑青に含まれる炭素の抽出法を開発した.その上で,考古学的な年代の判明している青銅器に適用し,その炭素がさびの形成された当時の大気中二酸化炭素に由来するものであることを実証した.以上の成果によって,緑青の放射性炭素年代から,そのさびが形成された年代が得られ,さらに青銅器が使用された年代を求めることが可能であることを示した.
著者
滝沢 直宏 山下 淳子
出版者
名古屋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

多様な学術英語におけるレキシカル・バンドルについて検討した。まずその概念を検討すると共に、巨大なコーパスからレキシカル・バンドルを抽出する方法を考察し、学術英語からの「レキシカル・バンドルの抽出を実際に行った。また、実際の授業においてレキシカル・バンドルの概念を導入することにより、学生の表現能力の向上が如何に図られるかを検討した。更に、レキシカル・バンドルに重点を置いた記事を、Asahi Weekly紙上において連載した。巨大な電子資料から高速に情報を抽出するシステムの開発を行った。
著者
速水 敏彦 丹羽 智美
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要. 心理発達科学 (ISSN:13461729)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.197-206, 2002-12-27

The purpose of this study is to examine the changes in the emotions that took place in the pupils nowadays as compared to the pupils more than 10 years ago, the causes for such changes and future educational implications. Data were collected through interviews with veteran teachers. Subjects were 68 teachers from six elementary schools and six high schools, most of whom had over 15 years of experience in instructing and caring for pupils. Firstly, a simple questionnaire was administered on the subjects to determine the changes in the emotions between the pupils nowadays and the pupils in the past. The following six aspects of emotions were examined, anger, sadness, joy, fear, surprise and fun. Next, Several teachers in each school were interviewed as a group by the first author. They were asked to respond to the following questions: (1). What are the characteristics found in the emotions expressed by pupils nowadays? (2). What contribute to such characteristics? (3). In terms of educating the pupils, what should the schools do to help pupils better develop their emotions? From the interviews, basing on the teachers' daily observations of pupils, we could conclude the characteristics of the pupils' emotions as follows. (1) Pupils nowadays were more likely to feel angry than pupils in the past, whereas the former were less likely to have and express sadness, joy, fear, surprise and fun than the latter, (2) The characteristics of the emotions among pupils were mainly determined by parents and culture, (3) Group activities, such as, field study and athletic club, would have a positive impact on the pupils' emotional growth.国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。