著者
野嶌 一平 美馬 達哉 川又 敏男
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.82-89, 2012
参考文献数
41

【目的】ミラーセラピー(Mirror Therapy:以下,MT)による運動機能,脳機能の変化を検討するとともに,経頭蓋磁気刺激(TMS)を用いて大脳皮質に直接的介入を行い,MTによる運動学習時の一次運動野(M1)の役割をあきらかにすることを目的とする。【方法】対象は,健常成人12名とし,全例右利きであった。運動課題は30秒間の左手でのボール回し課題とし,脳機能はTMSにより導出された運動誘発電位振幅を指標とした。MTは,左手に重ねられた鏡に映る右手運動の視覚フィードバックを伴った右手での運動介入を行った。その後,大脳皮質の活動性を抑制するcontinuous theta burst stimulation(以下,cTBS)をM1と視覚野(Occipital:以下,OC)に各々2群に分けて実施した。その後,再度MTを実施した。運動機能と脳機能の評価は,各介入後に実施した。【結果】MTにより運動機能と脳機能の有意な向上が見られた。そしてcTBS実施により,M1群でのみ運動機能,脳機能ともに一次的に低下が見られ,再度MTを実施することで運動機能と脳機能の向上が見られた。【結論】MTによる運動機能の向上にはM1の活動性向上が必要である可能性が示唆された。
著者
山崎 裕司
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.315-317, 2011
参考文献数
5
著者
山﨑 裕司
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.738-739, 2015 (Released:2016-01-15)
参考文献数
1
著者
井上 有美子 山本 泰雄 加藤 純代 中里 哲夫 越前谷 達紀 依田 有八郎
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.22, no.7, pp.433-436, 1995
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究は,前腕の固定角度による日常生活動作の難易度を明確にするため,健常成人24名を対象に前腕の肢位を固定し4種目の日常生活動作の難易度を自己評定させた。測定は前腕を回内60度,30度,中間位,回外30度,60度,90度の計6肢位とし,各々の固定角度にて書字動作,食事動作,洗面動作,トイレ動作を行った。さらに,その時の肘関節の影響についても調査した。結果,書字動作は回内位主体の動作であり回内30度が動作容易であった。他の3動作は,回外位主体の動作であり回外30度,回外60度が動作容易であった。4動作間の肘関節運動は異なるが,各動作の前腕回旋固定角度による肘関節運動への影響は,認められなかった。
著者
橋立 博幸 島田 裕之 潮見 泰藏 笹本 憲男
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.159-166, 2012

【目的】本研究は生活機能低下の危険のある高齢者において筋力増強運動を含む機能的トレーニングが生活機能に及ぼす影響を検証することを目的とした。【方法】二次予防対象者に選定された地域在住高齢者68人(平均年齢77.4歳)を,下肢粗大筋群の重錘負荷運動およびマシンを用いたトレーニングを行う筋力増強運動群(n = 40)と,下肢粗大筋群の重錘負荷運動とともに姿勢バランス練習,歩行練習を行う機能的トレーニング群(n = 28)に群別し,運動介入を3ヵ月間行った。介入前後には,下肢筋力,姿勢バランス能力,歩行機能(timed up & go test(TUG),最大歩行速度(MWS)),活動能力,主観的健康観を評価した。【結果】介入前後において機能的トレーニング群は筋力増強運動群に比べてTUG,MWS,主観的健康観の成績の有意な改善を示した。【結論】二次予防対象者における3ヵ月間の筋力増強運動を含む機能的トレーニングは,筋力増強運動のみの実施に比べて,歩行機能,主観的健康観の向上が得られる有用な介入である可能性が示唆された。
著者
冨田 昌夫
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.21, no.8, pp.571-575, 1994
被引用文献数
13
著者
大寺 祥佑 金沢 星慶 金沢 奈津子 木内 隆裕 中山 健夫
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.596-603, 2015 (Released:2015-12-20)
参考文献数
28

【目的】本研究の目的は理学療法診療ガイドライン第1版の質を評価し,今後の改訂に向けて検討すべき課題を提示することである。【方法】AGREE II を用いて4人の理学療法士が独立にガイドラインを評価し,各ガイドラインの質の最終評価について合意を形成した。【結果】16件のガイドラインが評価の対象となった。領域別スコアの中央値(範囲:最小値~最大値)は,「対象と目的」54%(32~65%),「利害関係者の参加」38%(32~51%),「作成の厳密さ」35%(32~51%),「提示の明確さ」31%(26~47%),「適用可能性」9%(6~17%),「編集の独立性」19%(17~19%)であった。重要な推奨の明示に関する評価は,7段階リッカートスケールで中央値が3.0点(2.5~3.5点)であった。【結論】今後の改訂では,推奨の明確な提示や臨床における適用方法,利益相反の明示に留意するべきである。
著者
対馬 栄輝
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.9-13, 2001
参考文献数
15
被引用文献数
2

歩行時立脚期に股関節屈曲・伸展が変化する中で,股関節外転筋は骨盤水平位を保持し続けるため,ほぼ一定の筋力を発揮する必要がある。本稿の目的は健常者を対象として股関節屈曲伸展角度を任意に変化させた外転筋力値を測定し,その値は異なるか比較検討することである。対象は健常女性12名(平均年齢20.4 ± 0.5歳)とした。股関節屈曲位0゜,10゜,20゜,40゜(背臥位)と股関節伸展位0゜,10゜(腹臥位)における股関節0゜〜5゜外転位の最大等尺性外転筋力を測定した。これらの角度水準間でTukeyのHSD検定を行った結果,股関節屈曲40゜が他の水準間よりも有意に低い値を示した。股関節屈曲20゜〜伸展10゜の水準間には有意な差は認められなかった。大腿筋膜張筋は股関節屈曲位の外転で働くといわれ,発揮する力は中殿筋の約2分の1といわれる。このことが股関節屈曲40゜外転筋力の小さい原因であったと考えた。また,中殿筋は有効に働かないことも原因として挙げられる。股関節屈曲伸展中間位に近づくにつれ中殿筋の活動が有効に作用し,股関節伸展位では大殿筋(上部線維)の作用も加わるため,一定の筋力を発揮できたと考える。これらの考察の助けとして,今後は筋電図を用いた検討を課題としたい。
著者
加藤 浩 神宮司 誠也 高杉 紳一郎 岩本 幸英 吉村 理 新小田 幸一
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.178-184, 2002
参考文献数
24
被引用文献数
6

本研究の目的は,股関節疾患患者の中殿筋を対象に,従来の静的表面筋電図周波数解析に加え,新たに歩行時の動的表面筋電図周波数解析を行い,その結果を筋組織学的レベルから検証することである。当院で手術を受けた股関節疾患患者11症例を対象とした。手術直前に100・50%MVCにおける等尺性股関節外転運動を行わせ,中殿筋筋腹部を電極部位とした静的な表面筋電図測定を行った。又,10m自由歩行を行わせ,動的な表面筋電図測定を行った。そして,wavelet変換を用いた静的・動的表面筋電図周波数解析を行った。手術中に中殿筋筋生検を行いATPase染色による筋線維のタイプ分類(typeI及びtypeII)を行った。さらに画像解析ソフトによる筋線維横断面の形態計測を行った。50%MVC時のパワースペクトルとtypeII線維数の間には,正の相関が認められた。また,歩行時の立脚期初期のパワースペクトル変化は,typeII線維の線維径とtypeII線維横断面の総面積比率が関与していた。wavelet変換を用いた静的・動的周波数解析は,筋線維組成比やtypeII線維の萎縮といった組織学特徴を推測する有効な手段になりうるものと思われた。
著者
池添 冬芽 浅川 康吉 島 浩人 市橋 則明
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.232-238, 2007
参考文献数
38
被引用文献数
10

加齢に伴い,ヒト骨格筋においては筋張力が低下するだけでなく,筋厚,羽状角など筋の形態的特徴も変化する。近年では超音波法により簡便に筋の形態的特徴を調べたり,固有筋力を推定することが可能になったものの,高齢者を対象とした研究は少ない。本研究では大腿四頭筋の形態的特徴や筋力の加齢による変化について明らかにすること,ならびに高齢者の筋力低下に影響を及ぼす因子について検討を行うことを目的とした。超音波診断装置を用いて,外側広筋部での大腿四頭筋の筋厚および羽状角の測定を行った。また,大腿四頭筋の筋厚と大腿周径から筋横断面積の推定値を求め,さらに膝伸展筋力をこの筋横断面積で除した固有筋力指数を求めた。その結果,高齢女性では若年女性と比較して大腿筋厚や筋横断面積で約1/2,膝伸展筋力では約1/3に有意に減少することが確認された。また高齢女性において,膝伸展筋力と年齢との間に有意な相関がみられ,筋厚や筋横断面積と年齢との問には相関がみられなかった。これらのことから,大腿四頭筋では筋量よりも筋力の方が相対的に加齢による低下の程度が大きいことが示された。固有筋力指数も高齢者では若年者より有意に低い値を示し,加齢による筋力低下は筋量以外に神経性因子の変化が関与していることが推察された。さらに,高齢者の固有筋力指数は変動係数が56%と高く,筋力発揮に関わる神経性因子は,高齢者では個人差が拡大することが示唆された。
著者
原田 和宏 佐藤 ゆかり 齋藤 圭介 小林 正人 香川 幸次郎
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.263-271, 2006
参考文献数
36
被引用文献数
12 13

本研究は,在宅で生活を続ける自立高齢者における機能低下の実態を地域ベースで把握することをねらいに,ADL(歩行,入浴,トイレ動作,食事,着替え)および活動能力(老研式活動能力指標)の自立者を1年半後に追跡し,ADLまたは活動能力障害の新規出現に対する転倒既往と閉じこもりの関与を縦断的に検討することを目的とした。調査は中国地方の某町の在宅高齢者全員を対象に2002年12月と2004年6月に行い,ADL障害の出現では1,085名,活動能力障害の出現では525名のデータを分析した。その結果,在宅で生活を続ける自立高齢者のうち1年半でADL障害は4.7%に生じ,手段的自立の障害は9.0%,知的能動性は13.3%,社会的役割は15.4%,後者3指標いずれかの活動能力障害は25.9%に生じた。また,障害の新規出現は高年齢と併せて転倒既往や閉じこもりによってその割合が高まることが認められた。自立高齢者から機能低下のハイリスク者を選定するにあたり,転倒経験や外出しようとしない閉じこもり状況を考慮することは意義があると推察される。
著者
横井 輝夫 佐藤 典子 益野 淳子 郷間 英世
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.343-347, 2004
参考文献数
18
被引用文献数
1

離乳期の口腔機能に停滞していると考えられる重症心身障害児・者の適切な食形態の基礎資料を得るために,口腔機能の発達段階と食形態のレベルについて実態を調査した。対象は3歳から55歳(平均年齢28.1歳)までの摂食・嚥下障害が疑われる重症心身障害児・者92名である。方法は離乳の初期,中期,後期に特徴的にみられる口腔機能である舌運動と顎運動を評価し,提供されている食形態のレベルとの関連を調べた。結果,舌運動と顎運動については大多数が離乳中期までの段階に停滞していた。一方,離乳後期以降の食形態が主食で3割,副食で8割の者に提供されていた。全体的に舌運動と顎運動の機能に対し有意にレベルの高い食形態が提供されていた。口腔機能は,食形態や摂食姿勢などの食事環境との相互作用で発達していく。誤嚥性肺炎や食べる楽しみの喪失などを予防するために,口腔機能の発達段階に適した食形態のレベルについての再考が必要であると考えられた。
著者
武田 知樹 波多野 義郎 平松 義博
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.33, no.7, pp.377-385, 2006
参考文献数
13
被引用文献数
3

本調査の目的は,生活習慣病を罹患した在宅高齢者における身体運動の習慣化を目的とした援助プログラム立案に先立ち,そのライフスタイルの特性と身体運動の関係を健常高齢者と比較して明らかにすることである。対象は医療機関へ定期的な通院加療を必要としている65歳以上の生活習慣病(糖尿病,虚血性心疾患,脳卒中)の在宅高齢者100名,および比較対照として健常高齢者100名を設定した。調査方法は郵送による自己記入式の質問紙法とした。結果,生活習慣病の在宅高齢者は定期的なスポーツを行うなどの連動習慣に加え,日常生活上の歩行量,外出やレクリエーションなど日常生活全般にわたって身体活動の低下が顕著であった。特に,主成分分析を用いたライフスタイル特性の分析結果より,生活習慣病の高齢者は家族団欒などの対人交流や運動やスポーツといった積極的な健康行動への取り組みに乏しい傾向が認められた。これらの事より,生活習慣病の在宅高齢者に対しては,生活習慣全般を見直して,家族の協力や社会活動などによる対人関係の充実を通して心身両面において活動的なライフスタイルへ是正していく働きかけが不可欠である事が示唆された。
著者
日本理学療法士協会国庫補助事業調査研究特別班
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.36, no.7, pp.348-355, 2009
参考文献数
19

【目的】本研究は,要介護高齢者の離床時間と日常生活動作能力との関連を大規模集団にて分析し,要介護高齢者が日常生活動作能力を保持するのに必要な離床時間を検討することを目的とした。【方法】対象者は要介護高齢者6,178名(平均年齢80.7 ± 8.0歳,女性65.8%)であり,3,350名(54.2%)は施設に入所し,2,828名(45.8%)は在宅生活で介護保険を利用していた高齢者であった。要介護度,および施設入所と在宅居住とで対象者を分類し,性別,年齢,疾病,基本動作能力を調整して離床10時間以上の対象者に対して,離床6〜10時間,離床3〜6時間,離床3時間未満の対象者における日常生活動作能力障害の危険度を調べた。【結果】離床10時間以上に対して離床3〜6時間が,日常生活動作能力障害に最も高いオッズ比を示し,離床3時間未満でのオッズ比が上昇しない傾向にあった。【結論】長時間の離床と良好な日常生活動作能力とは密接に関連しており,離床時間が少ない人ほど日常生活動作の自立度が低下していた。離床3時間未満でオッズ比が上昇しなかったのは,これらの対象者では起き上がり,立ち上がり,歩行の非自立者が多いこと,すなわち身体機能の低い対象者が多く含まれていたことに起因すると考えた。
著者
大津 慶子
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.25, no.8, pp.493-496, 1998
参考文献数
3
被引用文献数
1