著者
阿部 玄治 髙橋 一揮 釼明 佳代子
出版者
東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科
雑誌
東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科紀要 : リハビリテーション科学 = Rehabilitation science : memoirs of the Tohoku Bunka Gakuen University Faculty of Medical Science & Welfare, Department of Rehabilitation (ISSN:13497197)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.19-26, 2021-03-31

GPAは多くの大学で用いられている学修到達度の成績評価方法であり,本学においては平成26年より採用している.本研究では本学理学療法学専攻における4年間の学期ごとのGPAの推移および国家試験の得点との関係性を調査した.その結果,理学療法学専攻学生におけるGPAは学期間で有意な変化をみとめ,特に2年次後期と3年次前期のGPAは他学期に比べて有意に低かった.これは学年があがるにつれて専門科目の割合が多くなり,学生にとっては学修到達度への到達難易度があがるためと考えられる.また全ての学期のGPAと国家試験の得点に有意な正の相関を認めたことは,国家試験の得向上にむけて1年次からのGPAを用いた学生指導が有効であることを示唆している.
著者
鈴木 誠 鈴木 博人 阿部 玄治 平山 和哉 長井 真弓 釼明 佳代子 小野部 純
出版者
東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科
雑誌
東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科紀要 : リハビリテーション科学 = Rehabilitation science : memoirs of the Tohoku Bunka Gakuen University Faculty of Medical Science & Welfare, Department of Rehabilitation (ISSN:13497197)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.13-18, 2021-03-31

2017年,本学は地域連携事業の推進を目的に,宮城県東松島市と包括連携協定を結び双方の資源を活用した地域振興・教育・研究の各分野における実践的取り組みを開始した.そこで本論では,本学理学療法学専攻と中学校とで行ってきた中学生の体力向上と運動器障害予防の取り組みについて紹介をするとともに,今後の展開について方向性を明らかにすることを目的とする.主な取り組みは,1)運動能力テストの実施,2)講話・ストレッチ講習会の開催,3)体力向上・運動器障害予防に向けた啓蒙活動,4)保健体育授業・部活動の支援,であった.今回の取り組みのように,中学生に支援が行えたことは体力向上や運動器障害予防の観点からは大変有効であったと考えられる.また,取り組みに携わった学生の成長も大きな成果であったと言える.今後も中学校との協力体制を深めて行きながら,更なる充実した取り組みを企画し,発展させていきたいと考えている.
著者
鍛治谷 静 Shizuka Kajiya 四條畷学園短期大学保育学科 Shijonawate Gakuen Junior College
雑誌
四條畷学園短期大学紀要 = Annual reports of Shijonawate Gakuen Junior College
巻号頁・発行日
vol.48, pp.25-29, 2015

保育や教育の場で不適応行動が見られるものの、診断がつかないあるいは未受診の子どもは「グレーゾーン」と呼ばれる。医療と連携が進み、診断を得ることで子どもの個別ニーズが関係者に広く知られるようになったが、同時に「診断を得ていないこと」がことさら問題視されるようになった面もある。2013年のDSM-5の改訂のうち発達障害に関わる部分を取り上げ、これらグレーゾーンと呼ばれる子ども達の支援と関連づけて考察した。支援に必要なのは「個別性を見る目」と「そこからニーズを読み取ること」であり、これは保育者や教育者の専門性である。診断は子どもを理解するためのひとつの情報に過ぎない。保育者や教育者が「分からないこと(診断;医療)」があったとしても、「分かっていること(自らの専門性)」を生かすことで支援は十分可能である。
著者
FLORES Linda
出版者
International Research Center for Japanese Studies
雑誌
Japan review : Journal of the International Research Center for Japanese Studies (ISSN:09150986)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.141-169, 2017

This article examines Furukawa Hideo’s Umatachi yo, soredemo hikari wa muku de (Horses, Horses, in the End the Light Remains Pure) and Kawakami Hiromi’s “Kamisama 2011” (God Bless You, 2011), two 3.11 narratives that employ intertextuality to construct radical counter-narratives to trauma. As rewritings of earlier source texts by the respective authors, these intertextual narratives draw the reader into a dynamic relationship with the text, creating a subject position for the reader that is fluid and unsettled. As in the Barthesian “writerly text,” the reader becomes engaged not only in the consumption of the meaning of the text, but also in the very production of meaning. With Kawakami’s “Kamisama 2011” this occurs primarily through the use of language in the text; with Furukawa’s Horses, Horses this takes place through the necessary act of assembling the fragmented pieces of the narrative. This article explores how Kawakami and Furukawa employ intertextuality to represent hallmark trauma narratives that also function as counter-narratives to trauma through their engagement of the reader. These intertextual 3.11 narratives serve as examples of the Barthesian “writerly” text but simultaneously disrupt this aspect of Barthes’s narrative theory by placing emphasis on how the reader is actively implicated in the production of meaning of the text, and how this is contingent on the shared historical, temporal, and sociocultural experience or knowledge of trauma.
著者
松井 理直
出版者
神戸松蔭女子学院大学学術研究委員会
雑誌
トークス = Theoretical and applied linguistics at Kobe Shoin : 神戸松蔭女子学院大学研究紀要言語科学研究所篇 (ISSN:24352918)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.27-44, 2021-03-05

日本語の開拗音に関する解釈には、“CjV”,“CjV”,“CiV”という可能性が存在する。音韻情報としては、一般的に/CjV/と捉えられることが多い。音声情報としても、Nogita (2016)およびHirajama&Vance (2018)は[CjV]という構造が妥当である根拠を提出している。本研究では、コーパスや調音運動に関する生理学的データの性質から、拗音の音声情報について検討を行った。測定の結果、先行研究と同じく開拗音は[CjV]構造を持つと考えるのが妥当と考えられる。
著者
木元 一広 Kimoto Kazuhiro
出版者
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 = JAXA Research and Development Report (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RR-15-003, pp.1-15, 2015-12-15

Redmineはさまざまな業務に利用できる優れたチケット管理システムで,近年注目されているOSSの一つである.JAXA スーパーコンピュータ活用課では,2014年のJSS2 SORAスーパーコンピュータ導入を機にRedmineをベースにしたCODAシステムを構築・運用している.本稿では,Redmineの利用事例としてCODAを紹介する.合わせて,Redmineを一層効果的に活用するため,CODAの構築・運用経験から見いだされた定義や設定,運用の工夫を紹介する.
著者
宇野 篤也 岩本 光夫 八木 学 横川 三津夫
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2017-HPC-158, no.14, pp.1-5, 2017-03-01

近年,HPC システムの大規模化にともない,シミュレーション結果も膨大な量となっている.この膨大な計算結果を効率よく分析するための手段として,可視化等が用いられることが多く,可視化専用のハードウェアを搭載したシステムを利用することがよくある.この場合,シミュレーションを行ったシステムとのデータ連携が必要となる.これらのサーバが同一のサイトに設置されている場合は,ストレージ共有で対応できるが,異なるサイトに設置されているシステムを利用する場合には,ネットワーク経由でデータの転送を行うことになり,高速なデータ転送が求められる.今回,スーパーコンピュータ 「京」 と隣接する神戸大学統合研究拠点の計算科学教育センターに設置された可視化用計算サーバ 「π-VizStudio」 を直接ネットワークで接続し,データ転送性能評価を行ったので報告する.