著者
井合 真海子 矢澤 美香子 根建 金男
出版者
Japan Society of Personality Psychology
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.81-93, 2010
被引用文献数
1

本研究では,境界性パーソナリティ障害(borderline personality disorder: BPD)周辺群を対象として,認知行動理論的視点から,見捨てられスキーマとBPD周辺群が示すBPDの徴候との関連を調べることを目的とした。調査1・2では,大学生452名を対象に質問紙調査を実施し,見捨てられスキーマ尺度(the Abandonment Schema Questionnaire: ASQ)を作成した。その結果,ASQは「恒常的な見捨てられ・孤独」,「親密な関係に対するしがみつき・同一視」,「他者からの好意に対するあきらめ」の3因子構造であることが示され,信頼性・妥当性も確認された。調査3においては,大学生253名を対象に,BPD周辺群の徴候と見捨てられスキーマの関連を調べた。パス解析の結果,見捨てられスキーマは,感情の不安定性を介してBPD周辺群に顕著にみられる様々な行動化に影響を与えている,という因果モデルが導かれた。今後は,ASQの大学生以外の適応可能性を検討することが求められる。
著者
東 真梨子 三橋 渉
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告 音楽情報科学(MUS) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.28, pp.1-6, 2011-02-04

本研究は,実環境で演奏されたピアノ多重音を自動で楽譜データに変換することを目的としている.他の様々な楽器や歌声に対して高性能な自動採譜が実現できれば,音楽的な知識がなくても作曲・編曲を簡単にでき,曲名やアーティスト名の情報がない場合の楽曲検索にも役立つだろう.また,音源分離の研究などと組み合わせることでより実用的なシステムとなるだろう.本研究では,音程や音符長の推定はもちろんのこと,音価 (音符記号) の推定,伴奏・主旋律の推定まで行う.それに伴い,信号処理に確率・統計モデルを加えることで音価の推定と伴奏・主旋律の推定に音楽的知識を取り入れる.The aim of this study is to transform polyphonic piano sound to musical scores in a real environment. Automated transcription of high quality for other instruments and singing voices can be applied to help composing music and identifying tune without information of song titles and singer names. In addition, this system can become useful when combined with the blind source separation technique. In this paper, We estimate musical note sequence and part of melody and accompaiment, not to mention pitch and note length. We therefore adopt musical knowledge by using probabilistic model in addition to technique of signal processing.
著者
竹山 峻平 佐藤 俊樹 野嶋 琢也
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.1, pp.1-6, 2010-08-16
被引用文献数
1

人はその口唇形状を,発話や食事,感情表現などのために自らの意志に基づいて変化させることが可能である.近年,この口唇形状を利用した読唇システムなどが研究されている.しかしながら,多くの研究は 「発話」 という機能に重点を置いており,その他の口の持つ機能に注目しているものは少ない.そこで本研究では口唇形状認識インタフェースの異なる可能性を検討するため,口唇の形状・動きをインタフェースとしたエンタテインメントシステムを提案する.People often change their shape of lips especially when they speak. Then, many researchers focus on recognizing the shape of the lips for "lip reading". However, the shape of lips are also changed when people eat, and when they express their emotion. Furthermore, lips are the part of human body that have high degree of freedom of motion. Then, in this research, we propose to use the shape of lips as human machine interface. In this report, we describe on the entertainment system that utilize shape of lips.
著者
田中 誠
出版者
都市有害生物管理学会
雑誌
家屋害虫 (ISSN:0912974X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.86-90, 1991-12-20

和本や和紙などが虫害を受けやすいことは昔からよく知られている。その対策には古くから頭を痛めていたようで,さまざまな防除法が工夫されている。古来の防除法の主要なものには,紙を防虫効果のある染料で染色する方法と,防虫効果のある植物などを本に挟んだり書箱に入れたりする方法とがあった。ほかに環境的な対策として曝書(ばくしょ)(虫干し)や香料の利用がある。また,本を保存する箱や帙(ちつ)を防虫効果のある木(クスなど)で作ったり,紙そのものをクララなどの毒草で漉くようなエ夫もなされていた。ここでは,江戸時代以前に行なわれていた主要な防除法のうち,植物(植物質)を利用した例について,そのあれこれを紹介してみたい。
著者
村田 正武
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會誌 (ISSN:00214728)
巻号頁・発行日
vol.60, no.457, pp.188-194, 1957-02-05
著者
二宮 博義 猪股 智夫 白水 博
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.66, no.12, pp.1491-1495, 2004-12-25
参考文献数
10
被引用文献数
1 3

ツチクジラ(5頭,成獣)の肺の血管系を組織学的および血管樹脂鋳型標本を作製して走査型電子顕微鏡で観察した.肺胞は厚く,結合組織を挟むようにして両面の肺胞毛細血管網で構成されていた.この二重の肺胞毛細血管網は肺胞管および肺胞中隔に常時認められた.末端の肺胞では,しばしば毛細血管網が一層であった.肺胞毛細血管は肺胞の末端に近づくにつれ,互いに融合して,二重の毛細血管網が次第に失われ,末端の肺胞では一層になる傾向が見られた.細静脈では膠原繊維がリング状に血管内皮下を走っており,樹脂鋳型では30〜100μm間隔のリング状の溝として観察された.最初の静脈弁は肺胞毛細血管が集合する集合細静脈に見られた.この静脈弁はフラップ様,漏斗状,煙突状の構造で,きわめて特徴的であった.
著者
近藤 佐保子 南雲 浩二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.526, pp.39-46, 2007-01-31
被引用文献数
1

近時,ネットワークを巡って著作権問題が顕在化し,また,ファイル共有ソフトの作成者が著作権侵害の幇助で逮捕されるという事件が発生するにいたって,著作権侵害の問題は再考察せざるを得ない状況になっていると思われる.本稿では,いわゆるWinny事件に焦点を当て,現行著作権制度をインターネットに適用した場合の問題点を指摘し,今後の著作権制度とその規制のあり方を検討するものである.
著者
後藤 道彦 植松 裕子 斎藤 英雄 仙田 修司 池谷 彰彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.28, pp.1-6, 2010-05-06

Augmented Reality(AR)技術を利用した作業支援は,ユーザに対して直感的な支援が可能である.一般に,ARシステムを構築するためには,重畳するコンテンツを用意する必要があり,従来はそのコンテンツを用途に合わせてCGなどで新たに作り出していた.本論文で提案するARシステムでは,そのコンテンツを新たに作るのではなく,既に多く存在しているビデオをお手本となる教師ビデオとして利用し,ユーザの視点に合わせて教師ビデオを変換して重畳表示することで,情報提示を行う.このとき,ユーザの作業と教師ビデオ映像が視覚的に混同しやすい問題を解決するために,教師ビデオに対して透明度変化や輪郭線の強調表示などの様々な加工を施す.また,作業内容に合わせて教師ビデオをいくつかの手順に分割し,ユーザ側の作業が完了してから次の手順へと進めるようなインタラクティブ性を持たせることで,ユーザが各自のペースで作業を行うことのできるシステムとなっている.本システムの有効性を検証するためのユーザ評価実験では,折り紙を折る作業とブロックを配置する作業の2つの状況を想定し,本システムでの教師ビデオの提示方法について評価を行った.その結果,本システムで提案するようにユーザの視点に合わせてビデオを提示することで,ユーザの視認性が向上するということが分かった.また,教師ビデオに施すエフェクトについての評価では,作業内容ごとに適したエフェクトを分類することができ,今後さらに他の作業へと適用する際の指標を得ることができた.
著者
内田 由理子 かどや ひでのり
出版者
津山工業高等専門学校
雑誌
津山工業高等専門学校紀要 (ISSN:02877066)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.119-124, 2006

本稿は,高専の技術系労働現場への女性技術者供給における役割に着目し,高専における女子学生への教育,特になかでも進路指導への示唆,提言を行うものである,高等専門学校開設来の女子学生の動向を明らかにするとともに,女子学生は高専に何を求め,何を期待しているのか確認する.また,卒業後の就労状況を取り上げ,女子卒業生は技術者として果たしてどのように活用されているのか,その就労からみえてくるものは何か,析出し,検証する.