著者
岩井 茂樹
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.31, pp.69-114, 2005-10-31

現在、能といえばすぐさま「幽玄」という言葉が想起されるほど、両者は固く結びついている。なるほど、世阿弥が残した能楽書には「幽玄」という言葉がたびたび使われている。だが、「幽玄」は、能の世界では長らく忘れ去られていた言葉であった。それでは、能と「幽玄」は、いつから、どのようにして、結びついたのだろうか。本論稿はこの点を明らかにすることを目的とする。
著者
橋口五葉 編
出版者
日本風俗図絵刊行会
巻号頁・発行日
vol.江戸初期時代, 1918
著者
高宮 太平
出版者
文芸春秋
雑誌
文芸春秋
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.82-96, 1950

2 0 0 0 OA 一本菊

出版者
野田庄右衛門
巻号頁・発行日
vol.上,下, 1660

別書名を、少将鞍馬物語、白ぎくさうしと云い、継子物の公家小説。写本が多く伝わるが、当館本は万治3年野田庄右衛門版。但し本書は3巻本の中巻欠本であり、同一刊記を持つ3巻揃い本が当館に所蔵されている(当館請求記号:京-205イ)。(岡雅彦)

2 0 0 0 OA 表紙・目次

雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, 2015-01-15
著者
山肩 洋子
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

一般の調理者の多くは,新しい料理に挑戦する際,料理本などのレシピテキストを読むのが一般的であるが,テキストを読みながら包丁や火を扱うのは危険なため,レシピテキストに基づき調理法を音声で教示するシステムの構築を目指した.これを実現するには,レシピテキストをただ音声で読み上げればいいわけではなく,レシピテキストにおいて「1を2に混ぜてください」というように手順番号で示されている中間食材に対して,「先ほど切った玉葱」や「玉葱と人参の混ざったもの」というように,どの中間食材を指しているか調理者が容易に判別できる呼称を与えなければならない.そこで本研究では,調理者が中間食材をどのようなものと認識しているかを理解し,また調理者との間で共通の名前空間を確立することで,中間食材の呼称を決定する機構の研究を行った.この研究の成果により,中間食材は『直前の加工名』『構成材料名』『料理名』のほか,『器』『位置』『よく使われる中間物名(生地・タネ・出汁等)』などが組合さった呼び方がなされ,よってキッチンの状況をリアルタイムに認識することで呼称の自由度が向上することが示された.また,本研究で提案したモデルに従い言語解釈することにより,調理中に現れたすべての食材のうち93%の食材について正しく同定できたことを示した。さらに,料理コミュニケーション支援ソフトウェアIwacamの開発に参加し,Iwacamに音声対話システムとこれまで開発してきた食材認識技術を組み込んだ.これにより,カメラやマイクにより調理を観測し、その情報を逐次解析したり,音声対話により認識誤りを補正することで、各時刻に調理台上にどのような食材が存在するか、どのような加工を加えられているか、それは過去のどの物体と同一のものかを判別するシステムを実装した.
著者
山肩 洋子
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、調理者が調理をしながらその調理法を説明した音声から、レシピテキストを自動生成する手法の研究を行った。レシピテキストにおいては、手順番号①の手順で生じた中間食材を、「①に②を混ぜます」というように手順番号で照応するのが一般的である。しかし音声でそのような中間食材を表現するときは、『さっき切った野菜』というように、適当な呼称を用いることが多い。そこで、調理観測映像から得た情報と調理者との対話から得た情報により、食材の調理状況を認識することで、調理者が食材を音声で表現した際に用いた呼称を照応表現に自動変換する手法を開発し、学会発表を行った。
著者
城本 修 森 一功
出版者
県立広島大学
雑誌
広島県立保健福祉短期大学紀要 (ISSN:13420070)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.111-118, 1996-03

The purpose of this study is to clarify the mechanism of the adduction of ventricular folds during phonation. We assessed the type and degree of adduction of ventricular folds during phonation by fiber-stroboscopy in 277 cases of unilateral laryngeal nerve paralysis. In 169 cases of the 277 assessed, adduction of the ventricular folds occurred during phonation (61%), which was produced by the unaffected ventricular fold. Five cases (2%) exhibited adduction of the affected ventricular fold. There was no sex difference observed in the cases in which adduction of ventricular folds occured during phonation. As compared to nonadduction, the incidence of marked hyperadduction significantly increased with age in the later part of life. As for the maximum phonation time (MPT), the mean flow rate (MFR), and the SPL-range during the vocal function test, cases of marked hyperadduction of the ventricular folds showed significant reduction as compared with these with nonadduction. Regarding the pitch perturbation quotient (PPQ), the amplitude perturbation quotient (APQ) and the normalized noise energy (NNE) determined during the acoustic analysis, cases of marked hyperadduction of the ventricular folds showed significant reduction as compared with those of nonadduction. In many cases, reduction of the affected vocal fold function was observed in cases in which the fixed position of the vocal fold on the affected side was intermediate. In other words, the adduction of the ventricular folds was regarded as a compensatory reaction to glottal insufficiency. In 206 cases in which a silicon injection was performed, we compared the degree of adduction of the ventricular fold before and after the silicon injection. It is notable that following a silicon injection the degree of adduction was reduced in 106 (84%) out of the 126 cases in which adduction of ventricular folds was observed prior to injection.国立情報学研究所で電子化
著者
石岡 恒憲
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.193-209, 2011-12-30
被引用文献数
2

Breimanによって提案された分類や非線形回帰のための集団学習の方法の一つであるRandom Forest(RF)が,欠測を多く含む大量データに対して安定してかつ精度のよいデータ補完(imputation)を実施することを示す.本報告では,RFによるデータ補完の方法について解説し,ある年度のセンター試験の理科および社会の科目間難易比較についての応用例を示す.説明変数が全て同等もしくは同列ではなく,幾つかの説明変数がグループにまとめられ,またそのグループの中から一つが排他的に選択されるような場合には本報告の手順は有効であろう.
著者
加藤 宏 青木 和子
出版者
筑波技術大学学術・社会貢献推進委員会
雑誌
筑波技術大学テクノレポート (ISSN:18818587)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.19-29, 2007

平成18年度大学入試センター試験から英語リスニング試験が導入され、視覚に障害のある受験生にもリスニングが課されることになった。障害を補償するための特別措置方法と回答行動の分析は、今後、視覚障害者の英語教育研究の課題となると考えられる。リスニング試験は、時間延長に加えて連続・音止め方式という2つの試験方法を受験生が選択する方式が採用された。リスニング試験の視覚障害者特別措置としては他に実用英語技能検定(英検)の解答時間の一律2倍延長方式がある。本研究はセンター試験の試行テストと英検準2級問題のリスニング問題を用い、視覚障害学生の両試験における解答方略や認知リソースの配分を解答行動を中心に分析した。
著者
曽良岡 宏 足立 正信 本田 国保 田中 浩一
出版者
公益社団法人日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次論文集 (ISSN:13477560)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.1123-1128, 2001-06-08
被引用文献数
4

実大規模で製作したボックスカルバートの2試験体を用いて水平載荷実験を行い,主鉄筋量および内空幅の違いが構造物全体系としての水平耐力および変形性能に及ぼす影響について検討した。その結果,主鉄筋量が多いと水平耐力は大きいが荷重低下時の変形が小さいこと,また,内空幅が広く主鉄筋量が少ない場合は,耐力は小さいが水平荷重が低下するときの変形は大きいこと,さらに鉛直部材のせん断破壊によって頂版の沈下量が増加することなどが分かった。
著者
田中 里実 本間 淳子
出版者
北海道大学留学生センター = Hokkaido University International Student Center
雑誌
北海道大学留学生センター紀要
巻号頁・発行日
vol.13, pp.98-117, 2009-12

近年、日本語学習の契機にアニメーション・マンガ・J-popなどの日本の現代文化をあげる学生が増加している。その中でもアニメーションは、映像資源としての音声・動きに加えて個性的なキャラクターがストーリーを展開させるという特徴があり、有効な日本語学習資源になりうることが複数の先行研究によって認められている。しかし、学習者からのニーズは高いものの十分に活用されているとは言い難いのが現状である。本稿では、『耳をすませば』のスクリプトを分析し、初級教材としての特徴を明らかにするため、1)現実の日常会話との対応関係、2)初級語彙・文法との対応関係、の二点について分析を行った。1)については、イ形容詞の活用形の出現率、頻出語彙とその累積頻度を例に、現実の日常会話と『耳をすませば』を比較した結果、上記はほぼ一致しており、『耳をすませば』は現実に近い言語使用のサンプルを提供する資源になる可能性が示唆されていた。2)については、『耳をすませば』の動詞の5割、イ形容詞の約6割が初級語彙で構成されていた。文法については、約何割が初級文法で構成されているかという数値を出すには至らなかった。反対に、『耳をすませば』は初級語彙の4割程度、初級文法の8割弱をカバーしており、文法は初級教科書全体にほぼ匹敵する項目数が含まれていた。以上の分析結果と考察から、アニメーション映画は初級の学習者にとっては、教科書・授業で学んだ文法項目の多くを確認することができ、視覚情報と人間関係がある場面において、日常的な語彙を学ぶ手段になりうる可能性があると考える。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.811, pp.197-201, 2001-12-17

視線の先には,1台のAV(オーディオ・ビジュアル)機器があった。大きさは,音楽用CD(コンパクト・ディスク)ケースを4枚ほど重ねたくらい。ノート・パソコンのようにL字型に開いた機器。そのフタの部分にはめ込まれた5.8インチ型のカラー液晶パネルに映っていたのは,ハリウッド映画の名シーンだった。 「スゴいなぁ。ソニーあたりの新製品ですか」 「いやいや。