著者
岡本 哲和 石橋 章市朗 脇坂 徹
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

2007年参院選における候補者ウェブサイト調査によって、以下のことが明らかにされた。第1に、中小政党よりも大政党からの候補者が、そして新人候補よりも現職がより高い確率でサイトを開設している。第2に、有権者が投票意思決定のためにアクセスしている可能性は否定できない。候補者サイトへのアクセス数の増加は、その候補者への投票を増加させることが統計分析により確かめられた。
著者
青井 未帆
出版者
信州大学経済学部
雑誌
信州大学経済学論集 (ISSN:02880466)
巻号頁・発行日
no.58, pp.25-41, 2008

2007年12月4日に、信濃毎日新聞社「憲法勉強会」(社内勉強会)において行った報告原稿に、脚注を付す等の加筆修正を加えたものである。政教分離原則関連の判決(九州靖国訴訟福岡地裁判決)を素材にして、憲法や憲法上の権利の特徴であるところの「個人的なものを超える性格」に注目して、従来の議論とは異なる視角から、憲法訴訟や憲法判断の意味について考察を加えたものである。
著者
高橋 周
出版者
社会経済史学会
雑誌
社會經濟史學 (ISSN:00380113)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.27-46, 2006-05-25

The purpose of this paper is to clarify the causes of increase in Japan's import of fertilizers from 1904 to 1913, mainly considering its relationship to the global market. This paper focuses on three types of fertilizers: bean oil cake, fish oil cake, and ammonium sulfate. While bean oil cake was the most popular nitrogenous fertilizer that farmers bought during this period, fish oil cake had been used during the 19th century, and ammonium sulfate became popular after World War I. The import of the three fertilizers suddenly began increasing during (or after) the Russo-Japanese War (1904-1905), a trend that continued until 1907. From 1908, when the Japanese economy was in depression, there was competition among the three fertilizers, and the use of bean oil cake and ammonium sulfate increased, while that of fish oil cake decreased. The prices, which were determined by the global trade, influenced this competition. Japanese agriculture acquired a stable supply of various fertilizers by purchasing widely from throughout world. Bean oil cake shared half of the fertilizer import during this period, which was the result of the rational choices taken with the global market in mind.
著者
野口 孝文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.336, pp.47-50, 2005-10-08

我々は, コンピュータ上に可視化したオブジェクトをダイナミックに組み合わせプログラムすることができるIntelligentPadシステムを用い, 教材を自由に再編集できる学習支援システムを作成してきた.当初開発してきた学習支援システムは, Smalltalkを用いて開発してきたが, 現在はC++を用いている.コンピュータシステムの性能が向上した現在, Smalltalk上に開発環境を構築することは, 多様なOS環境の上でシステムを利用できるなどの多くの利点がある.本論文では, Smalltalk系システムであるSqueak上に, SqueakのGUIフレームワークであるMorphクラスのサブクラスとしてIntelligentPadシステムを開発したことについて述べる.
著者
関 哲行 豊田 浩志 多田 哲 三浦 清美 大稔 哲也 長谷部 史彦 根津 由喜夫 松木 栄三
出版者
流通経済大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

平成15年度は初年度でもあるので、研究会全体の方向性を確認しつつ、研究分担者と外部報告者による研究会を組織した。研究会のうちの1回では、ロシア人研究者を招聘してシンポジウムを開催し、ギリシア正教を含む比較宗教学の視点から、巡礼の歴史的意味を考察することができた。平成16年度の研究会では文化人類学や四国巡礼に関する報告も組み込み、地中海世界の巡礼研究との異同を確認した。豊田はサンティアゴ巡礼路を自ら徒歩で歩む一方、多田はイギリスの国際学会での報告を行った。平成17年度は豊田が聖地イェルサレムを訪れ、イエスゆかりの聖所についての現地調査を実施した。関と大稔は国際シンポジウム「四国巡礼と世界」に参加し、アジア諸国の巡礼との比較研究の上で多くの知見を得た。平成18年度は科研の最終年度であるので、研究の総括に取り組み、おおよそ以下のような研究成果を確認できた。(1)キリスト教、イスラム教、ユダヤ教という地中海世界の三つの一神教には、教義や教会組織(教団)などの点で相違点が見られる一方で、巡礼については親近性が少なくない。(2)巡礼は教会や教団により敬虔な宗教的営為とされる反面、民衆信仰の要素を常に包摂しており、教会や教団による保護と統制を必要とした。病気治癒に代表される民衆信仰こそが、多くの民衆を巡礼に駆り立てた主要因の一つであった。(3)ユダヤ教がキリスト教やイスラム教の母体となっていることから、三つの一神教に共通する聖地や聖人は少なくない。(4)差別と緊張を孕む地中海世界の総体的把握には、教会や教団の言説だけでなく、民衆信仰の表明としての巡礼にも目を向けなければならない。(5)研究者自身による現地調査や巡礼体験の重要性も、再確認できた。これらは今後の巡礼研究の動向に、影響を与えるはずであるし、その一端が各研究者の著書や論文に垣間見られる。
著者
小松 左京
出版者
現代評論社
雑誌
現代の眼 (ISSN:0435219X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.9, pp.138-147, 1964-09
著者
川出 敏裕
出版者
日本刑法学会
雑誌
刑法雑誌 (ISSN:00220191)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.p1-12, 1995-11
著者
加藤 幸一
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

小中学生の幾つかのロボット製作・ロボコン活動を調査して、以下のことが明らかになった。・ロボット製作・ロボコン活動には、発想力を向上させる効果が認められた・チューターの子どもへの係わり方が良い場合、または、グループ内やグループ間のコミュニケーション促進の支援をした場合には、コミュニケーションが高いレベルで持続する。・ロボット製作・ロボコン活動では、中学生は小学生に比べて、意識、態度、操作能力等で明らかに勝っていることが認められる。・幾つかのロボット教室での参加者の意識や行動には違いは見られないので、教室の運営・指導の影響はほとんどないと考えられる。経験が多いことが小学生のロボット製作・ロボコン活動を良くする傾向が見られる。また、経験の多いチューターの指導は良い傾向にある。・マインドストームを用いた授業は、製作品の構想を考える授業に比べて、生徒の「探求心」や「工夫力」等の意識が向上する効果がある。ものづくり系ロボット教材を用いた授業は構想の授業と同程度の効果があると考えられる。・パス解析の結果、子どものロボット製作・ロボコン活動には、チューターの指導法が大きく影響し、さらに、チューターの指導法には、「子どもの養育に対する責任感」「チューターの経験値」「ロボット製作の理解度」が影響することが分かった。
著者
須藤 守夫 須藤 礼子 雑賀 優
出版者
日本花粉学会
雑誌
日本花粉学会会誌 (ISSN:03871851)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.77-85, 2007-12-31
被引用文献数
4

盛岡市における23年間の空中スギ・ヒノキ花粉飛散状況について検討した.方法はダーラム型花粉補集器を1984年から1997年まで盛岡友愛病院,1998年から2006年まで盛岡市民文化ホールに設置し測定した.スギ・ヒノキ花粉の初観測日における23年間の平均値は2月24日で,回帰式から推定すると3月13日から2月23日と19日早くなった.また,飛散開始日も早まる傾向にあった.総飛散数の23年間の平均値は3,306個/cm^2で,年度により大きな変動を示し,5年の移動平均では1984年2,334個から2006年4,218個と約2倍になった.大量飛散年(3,000個/cm^2以上)は9年あり,日飛散数30個以上が30日と平年飛散年の13日より多かった.ヒノキ花粉の飛散開始は4月9日とスギより1ヵ月遅れ,総飛散数は8年間平均118個でスギ・ヒノキ総花粉数の3.3%であった.
著者
松本 眞
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.39, no.11, pp.1166-1170, 1998-11-15
参考文献数
17
被引用文献数
9