出版者
ぎょうせい
雑誌
法律のひろば (ISSN:09169806)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.4-52, 2006-05
著者
菊島 正彦
出版者
社団法人日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.344-345, 1990-06-20
著者
曹 志偉
出版者
愛知淑徳大学
雑誌
愛知淑徳大学論集. コミュニケーション学部・コミュニケーション研究科篇 (ISSN:13463195)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-12, 2007

陳舜臣(1924-)は現在日本の文壇で活躍する華裔作家である。彼は中国の歴史と文化を題材とした文学作品を描いてきた。陳舜臣文学は日本文学の範疇だけではなく、更に国を越えた文化、言語という独特な特徴があり、日中文化の真髄を表した文学といえるだろう。陳舜臣は日本戦後の社会変革、文学復興の中で、家業の貿易に従事しながら文学への道を探索し、最後には文学の世界に身を投じる。新人作家として、彼は自分の得意とする表現方法を選択しなければならなく、そして読者の鑑賞傾向の変化にも対応し、更に社会の需要に適応していかなければならなかった。戦後日本文壇の変化、多元文化の神戸、独特な華僑社会が陳舜臣文学を形成する重要な要素である。本稿は陳舜臣が文壇に向かった軌跡(1949-1961)に沿って、彼がどのようにして文学作品のスタイルを探求したのか。いかにして戦後文学の蘇りの波の中で文壇に登場するようになったのか。それに加えて、陳舜臣文学誕生の社会環境と時代背景を分析する。それが陳舜臣の二重文化の背景と独特な文学特徴の理解に役立つと共に、多元文化の社会環境が作家に与える影響を明らかにすることができると思われる。
著者
山本 公平
出版者
広島大学
雑誌
広島大学マネジメント研究 (ISSN:13464086)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-15, 2005-03-19

本論文は起業の持続的競争優位について以下の4点で構成されている。1点目は,研究に至る問題意識を述べ,本論文の研究対象である起業を定義する。2点目は,最近の持続的競争優位を保つための経営戦略として,4つに分類される研究アプローチを相互関係も含め概要を考察する。続いて,本論文の研究対象である起業は,自らが選択した市場に限られた資源を集中的に投入することで起業し,起業後は競合他社とは異なる活動によって成長を図るとした特徴を持つことから,市場に独自の戦略ポジションを掴む経営戦略であるポジショニング・アプローチを用いてこれを考察する。3点目は,ポジショニング・アプローチを分析フレームワークとして用い,起業における持続的競争優位とは何かを,施策の抜本的改革により市場経済における,競争力強化のため,法人化が推進される農業法人をケースとして考察を試みる。4点目は,この研究の成果及び今後の課題を述べる。
著者
石 錚
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2010年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.68, 2010 (Released:2010-06-10)

I_.研究目的 本稿では在日の外資系企業における立地実態を把握し、日本に進出している外資系企業による立地選択の要因を取り上げて分析を行う。「ダイヤモンド・モデル」理論をベースとした各競争の要素をそれぞれに計量化をして、階層クラスター分析した結果から、日本における外資系企業の集積地の形成と各要素の因果関係及び立地選択の鍵を考察していきたい。統計分析では、立地に関するハードの条件(インフラ整備)のほか、ソフト(生活・ビジネスネットワークやリンケージの構築)の条件に着目し、地域ネットワークの構造的特徴による集積地の形成及び外資系企業の立地要因の関係を検証し、投資者の立地選択に対する意思決定の主なポイントを探ってみる。すなわち、産業立地に関する要因の分析を従来的な貿易・経済的立地論から、グローバルな競争戦略や人的ネットワーク・リンケージ構築による新たな経営の側面から考察する。そして、集積地の特性をさらに明確にするため、著者はレーダー・チャ-トを用いて、同じ集積地のなかに存在している各都道府県に対してもそれぞれの立地傾向を比較し、明らかにする。 II. 仮 説 筆者は、外資系企業について、以下の3つの仮説を立てる。 1)日本における外資系企業は、3つ以上の集積地を形成する。 2)一極集中となった東京はもちろん、ほかの地域でも、地方の中心都市を巡って、集積地は形成し始める。 3)外資系企業は立地選択をする時、ハードインフラの整備だけではなく、ソフトインフラ(ネットワーク、リンケージなど)も整備されていることを重視する。 III. 研究手法 これらの仮設を調べていくために、M.ポーターのクラスター概念(ダイヤモンド・モデル)を導入した。ダイヤモンド・モデルでは、分析項目を企業リンケージ・ネットワークの視点から、在日の外資系企業の立地の競争優位を 1)立地の要素条件 2)需要条件 3)関連・支援産業の分布 4)企業間の競争環境という4つの要因に分ける。また、著者は外国人の生活面の充実も1つの要因として考えているため、さらに 5)生活条件という要素も加えて分析する。統計ソフトSPSS(version11.5J)を用い、各要因を階層クラスター分析分類したほか、エクセルのレーダー・チャートグラフも使い、集積地を構成した各都市の立地要素に対する比較も行った。 *主なデータソース: (1)東洋経済新報社編の『外資系企業総覧』2004、2007年 (2)日本貿易振興機構(ジェトロ) (3)総務省統計局 (4)法務省入国管理局 (5)経済産業省 『外資系企業動向調査』2006年 (6)外務省駐日外国公館 (7)株式会社ウェバーズ *分析対象としたのは全て11変量で、各要素における変数の選択は以下のように行った。 1)要素条件として、大学及び大学院生の数を考慮に入れた。(2変数) 2)需要条件は、地域の対外貿易度(港の輸入出額)、日系企業(会社)の数、及び日系企業に勤める従業員の数を参考にした。(3変数) 3)支援関連産業は、ジェトロオフィス(IBSC)、各都道府県の地域支援センター、及び外国公館の立地場所を参考にした。(3変数) 4)競争要素についてのデータは、日系企業と外資系企業の数両方を使用した。(2変数) 日本とアメリカのマーケット環境が異なるため、日米間の競争環境の相違も考慮した。 5)生活条件で参考にしたデータは、外国人の人数と外国語に対応できる医療機関の数である。(2変数) IV. 結 論 階層クラスター分析により、以下の結果が得られた。 1)ダイヤモンド・モデルの各要素を分析条件にして、(1)首都圏集積地(2)関東集積地(3)関西集積地(4)九州集積地 という4つの集積地が現れた。 2)第二集積地を構成する神奈川、愛知、大阪は、それぞれ関東、中部、関西の中心都市となる。第三集積地に含まれている都市は、これらの中心都市の周りに、第三集積地を形成し始めることが分かった。 3)生活条件やソフトインフラの重要性についても検証できた。たとえば、埼玉県は、第一から第三集積地の中、唯一の海岸線を持っていない県で、いわゆるハードインフラの優位性は弱いが、第三集積地に入っている原因は、グローバルシティとなる東京と隣接しているため、既に東京に進出している企業とのリンケージの構築が立地選択には有利となっていることが推定できる。
著者
柴草 良悦 松下 彰夫
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.89-94, 1962-06-01

The islet of Kamuishu, one of the most myaterious places in Akan National Park, lies near the center of Lake Mashu (351m). It is located at 43°34′37″NL and 144°31′53″EL. Up to the present, no investigation has been reported on the vegetation of this islet. Fortunately, the writers had an opportunity to research the vegetation of this islet during the 22nd to 24th of June in 1960. The islet is composed of Quartz Andesite, in an emerged part of a central cone of the Mashu Caldera. It is surrounded by cliffs and in the northeast to south side is a steep cliff (15〜25m) which faces directly the lake. There is a rather narrow gravel shore extending in south-west to west direction in front of the cliff. The humus layer of the islet measures only 5〜10cm in the deepest part. The vegetation is mainly composed of the mixed forest dominated by Betula Ermani and Abies sachalinensis, the height of which ranges from 2 to 13m. Generally, the forest floor if covered by the shrub layer(1〜2m) dominated by Rhododendron dauricum and associated with Rhododendron Tschonoskii, Acer Ukurunduense, Menziesia pentandra, Leucothoe Grayana var. jezoensis. Sometimes Hydrangea paniculata var. intermedia forms a pure society. On the other hand, the herb layer is rather poor in species and number. The topography of this islet is not so convenient for research on the vegetation. Only two belt-transects, namely[a]and[b], and one quadrat (5m×5m), namely[A], were taken. Belt-transect[a]shows the cross section of the vegetation ; Belt-transect[b]the longitudinal section ; and Quadrat[A]situated in the Abies sachalinensis grove is the special community on this islet.
著者
森岡 敬一郎
出版者
慶應義塾大学
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.100-110, 1949-10-01
著者
松村 淳子
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.1164-1172, 2010-03-25

餓えた牝虎に自分の身体を与えた物語(投身餓虎,捨身飼虎)は,法隆寺の玉虫厨子に描かれていることでも知られるように,仏教の伝わった地域では広く知られ,数多くの文献資料が遺されている.しかしながら,パーリ語のジャータカ物語にはこの話は含まれず,南方上座仏教国にこの物語が存在することはほとんど知られていなかった.この物語がスリランカにも知られていたことは,法顕の短い記述(『高僧法顯傳』)によりわかるが,そのほかの資料についてはこれまでほとんどわかっていない.ところが,スリランカ仏教徒はパーリ・ジャータカに含まれないジャータカのいくつかを伝承しており,それが近年でも寺院の壁などに描かれている.本論文では同本生話の諸伝承を整理し,それとスリランカで知られる伝承の証拠を絵画および文献資料に求め,それらと北伝伝承との関係を明らかにしようと努めた.なかでも大正No.172経はこれまで具体的に研究されていないが,有名な金光明経の物語より古い,ガンダーラの伝承であることは明らかで,その訳者である法盛も,法顯同様ほぼ同時代にスリランカに旅したであろうことは,南北仏教伝承の交流の具体的事例として,非常に注目すべきことを指摘した.