著者
山下 悦子
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.107-124, 1990-03-10

この論文では、日本の知識人の間で大反響をもたらした、結婚制度にとらわれない男女の自由な性愛関係を理想とするコロンタイの恋愛観を基軸に、一九二〇年代後半から三〇年代前半にかけての知の変容(転向の問題)を探る。
著者
十津 守宏 田中 雅章 Morihiro TOZU Masaaki TANAKA 鈴鹿短期大学 鈴鹿短期大学 Suzuka Junior College Suzuka Junior College
雑誌
鈴鹿短期大学紀要 = Journal of Suzuka Junior College (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.173-178, 2013-03-01

最近、入学するゆとり世代の勉学姿勢にある変化を感じる。それは高等教育機関だからこそ受講できる難解な講義をできるだけ回避しようとする傾向である。つまり難解な授業内容を少しでも理解しようとする姿勢がかけているようにも思われたからだ。 そこで、本研究では宮崎アニメのジブリ作品を環境倫理教育教材として用いることを試みた。スタジオジブリの作品は単なる娯楽アニメではないと評価している。この作品は目的意識を持って視聴すれば宮崎が作品中で訴えているものが鮮明に見えてくる。それならばジブリ作品を環境学習教材として取り上げ、学生が作品中の意図を受取ることができるのかを試みた。 環境意識をどれだけ変化させたのかを測定するためにWeb アンケートを利用した。本稿ではゆとり世代のでも、アニメ教材によって環境意識の変化を述べる。
著者
森 直紀 藤里 和樹 廣瀬 詢 肥後 時尚 末森 薫 吹田 浩 安室 喜弘
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.85-86, 2018-03-13

近年,文化財の記録方法として,複数の写真から対象の3次元形状を復元するStructure From Motion(SfM)の利用が普及している.現状の詳細な記録が可能となる一方,古い調査記録と比較して変容を確認することが文化財において重要となっている.本研究では,現状と過去の写真記録を精緻に照合するシステムを提案し,変容を可視化することを目的とする.SfMで取得した現状の3次元点群と過去の写真記録の画素を対応付け,撮影したカメラの位置姿勢を推定する.視点が整合した3次元モデルを,過去の記録写真に重畳させてCGでレンダリングすることで照合を可能とする.本稿では重畳結果の精度検証について報告する.
著者
高木 正則 瀬戸山 光宏
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.32, pp.215-220, 2018-08-12

近年,スマートフォンの急速な普及により,若者の PC 離れが進み,PC の利用スキルの低下が懸念されている.しかし,PC の利用スキルがどの程度変化しているのかは明らかになっていない.そこで,本研究では,Word,Excel,PowerPoint の MS-Office の操作スキルの実態を明らかにすることを目的とし,著者らが開発したコンピュータ適応型テストを利用して大学入学時の MS-Office 操作スキルを調査した.調査は 2018 年 4 月~5 月にかけて 4 つの大学で実施し,大学 1 年生約 2000 人の MS-Office 操作スキルを測定した.また,日常の ICT 機器の活用等に関するアンケート調査も同時に実施した.調査の結果, Excel は Word,PowerPoint に比べ,能力差が大きいことが確認され,PC を所有していない学生の MS-Office 操作スキルが低い傾向にあった.一方,スマートフォンの使用開始時期と能力値との関連は確認されなかった.さらに,PC の操作が「苦手」と答えた学生の能力値が最も低く,「得意」,「少し得意」と答えた学生の能力値が高いことが示された.
著者
谷口 倫一郎
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.894, 2019-08-15

本連載では,2019年3月の第81回全国大会で開催した企画セッション「論文必勝法」での議論をベースに,論文を採録に導くには,どのような点に注意すべきかについて,論文誌ジャーナル/JIP編集委員会の編集委員長,ならびに各グループの主査が解説する.良い論文を執筆するための基本的な作法,論文を出す前のチェック事項,査読結果への対応方法(論文修正時の注意点や査読結果への回答文の書き方)などが主なポイントである.それらに加えて,査読を依頼される立場にもなった場合の,査読の行い方についても解説する.
著者
中山 泰一 Yasuichi NAKAYAMA
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.897-899, 2019-08-15

本会では,現在,12種類の論文誌(2つの基幹論文誌「ジャーナル」,「JIP」と,10種類の「トランザクション」)が刊行されている.本稿では,本会の論文誌の概要,最近の論文誌の投稿件数や採択率,「ジャーナル」と「JIP」の編集体制,編集にあたっての課題を述べる.
著者
中山 泰一 Yasuichi NAKAYAMA
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.895-896, 2019-08-15

本会の論文誌に投稿される論文が増え,優れた研究成果がさらに多く掲載されていくことは,本会の発展にとってとても大切なことである.本稿では,中高生を含むジュニア会員の皆さんに,論文とは何かを,そして,論文を投稿してから論文誌に採録されるまでの手続きを紹介する.
著者
柏村 文郎
出版者
日本ウマ科学会
雑誌
Hippophile (ISSN:18836062)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.27-38, 2002
著者
中山 泰一 Yasuichi NAKAYAMA
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.660-662, 2019-06-15

本会では,第81回全国大会から,中高生ポスターセッションを始めた(同時に,「中高生情報学研究コンテスト」を始めた).本稿では,まず,中高生ポスターセッションを企画した経緯を述べる.情報の分野で優れた探究活動を行う中高生がおり,本会がその発表の場を提供することは重要である.また,2022年度からの高等学校情報科では「情報I」と「情報II」が設けられるが,「情報II」の内容に「情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探究」が含められるため,本会はその探究活動を発表する場を準備しておく必要がある.さらに,本稿では,中高生ポスターセッションの実施にあたっての取組み,表彰制度などについても述べる.
著者
斉藤 日出治 サイトウ ヒデハル Hideharu SAITO
雑誌
大阪産業大学経済論集
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-24, 2010-09

Japan occupied the island of Hainandao just before the Asia Pacific War.The Japanese army murdered many Hainandao inhabitants during this occupation. Nevertheless the facts of these massacres have been suppressed and neglected by japanese government and people after the war. We have been researching the facts of the massacres by the Japanese army through interviews with the survivors in Hainandao. As a result we found these massacres did not happen accidentally, but were purposely carried out in accompaniment with the military operations of the Japanese army. These massacres took place continually from February 1939 to August 1945. I analyzed the Military Diary of the Japanese Navy in Hainandao. Recorded in this diary is not only military operations in the narrow sense, but also various government policies. For example, the mining of natural resources, management of land, control of prices, the education for the island inhabitants, and securing human resources. The aim of the Japanese army was to continue its war effort by pillaging resources, food, and using forced labor, among other things. It tried to construct a sphere of self-sustenance by pillage of its occupied countries. Many government policies were necessary to construct this sphere of self-sustenance by pillage. It shows the particularity of Japanese imperialism in comparison with Occidental imperialist practices.
著者
中山 泰一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.897-899, 2019-08-15

本会では,現在,12種類の論文誌(2つの基幹論文誌「ジャーナル」,「JIP」と,10種類の「トランザクション」)が刊行されている.本稿では,本会の論文誌の概要,最近の論文誌の投稿件数や採択率,「ジャーナル」と「JIP」の編集体制,編集にあたっての課題を述べる.
著者
加藤善也 北上 義一
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.42(1995-HI-060), pp.17-24, 1995-05-17

複合入力処理による携帯型キーボードについての実験結果を述べる。従来はこのようなコード打鍵的な操作については、新たな配列を覚えるのが大変であるとか、操作性が悪い、あるいは入力スピードが劣る、との評価を受けていた。したがって、パーム型キーボードは、覚えやすく打ちやすいキーボードの実現のために、子母音を15キーに絞り込み、母音ゾーンと子音ゾーンを分離、さらに日本語のルールを組み込むことで入力効率を向上させる実験を試みた。本稿では、片手主体で操作できる実験キーボードの設計概念を紹介するとともに、実際に試作した実験用キーボードを使用して取得した評価結果を示す。
著者
西尾 章治郎
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.843-844, 2019-08-15

学会は研究者コミュニティによる学術研究の向上発達を使命とするものと捉えられてきた.一方,昨今注目されるAIやデータテクノロジーにおいて,そのメリットを享受し,最新のテクノロジーを社会の多様な現場に適用するためにはITリテラシーが必要であり,我が国において,その教育は若年層の段階から強化されつつある.こうした背景から,情報処理学会では,社会的アウトリーチ,特に若い世代の育成を優先事項の1つと捉え,小学生から大学学部3年生までを対象とする「ジュニア会員制度」を設置して若年層向けのさまざまな施策を実施している.「ジュニア会員制度」は学会の捉え方に大きな変革をもたらし,学会活動を新たなステージへと導き始めた.
著者
喜連川 優
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.840-842, 2019-08-15

本稿では,情報処理学会においてジュニア会員制度が発足する経緯について紹介する.ジュニア会員の前の施策である学生無料トライアル会員制度によって,本会は長らく会員減が続いていた中で,わずかではあるが有料会員が初めて増加に転じたことも述べ,それがジュニア会員制度を構想する過程で重要な役割を果たした.又,若者への正しい情報発信は本会にとってきわめて重要な役割の1つと考えており,その意義について合わせて紹介する.
著者
阿部 百合
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.900-906, 2019-08-15

今日,データサイエンス教育や統計教育の必要性が高まっている一方,高等学校教科情報の中には問題解決学習が含まれている.本解説では,この両者を組み合わせ,問題解決において統計を取り入れる授業を設計し実施していることについて報告している.授業でのデータ処理にはPython言語を用いている.これは,生徒に計算はさまざまな道具を使ってできるものであることに気付かせるためである.本解説ではPythonを使用するための環境設定や進め方の工夫についても紹介している.生徒の反応についても好意的であった.