著者
SAPKOTA Chandan WIE Dainn
出版者
GRIPS Policy Research Center
雑誌
GRIPS Discussion Papers
巻号頁・発行日
vol.19-28, 2019-12

Male outmigration is rapidly increasing in Nepal, leading the amount of remittance inflows to exceed 20% of GDP in 2011. This article examines the impact of male outmigration on women’s empowerment, which is relatively undocumented in the literature. We employ rainfall and an ethnicity-specific migration network as our instruments to address endogeneity in male outmigration. Our empirical evidence shows that married women in households with male outmigrants are less likely to be in polygamous relationships and are more likely to have the final say on their own health issues. However, further investigation demonstrates that these women are less likely to have freedom to visit their family or relatives, which is probably due to increased cohabitation with their parents-in-law.
著者
ガーストル アンドリュー 矢野 明子 石上 阿希
出版者
国際日本文化研究センター
巻号頁・発行日
pp.1-86, 2018-02-28

会議名: 日文研フォーラム, 開催地: ハートピア京都, 会期: 2014年12月12日, 主催者: 国際日本文化研究センター
著者
水上 直紀 鶴岡 慶雅
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.81-88, 2016-10-28

本論文では強化学習を用いた麻雀プレイヤを構築する方法について述べる.初めに手牌から和了点数を予測するモデルを生成した牌譜から学習する.このモデルの結果と期待最終順位を用いて効率的な和了を行う手をプログラムは選択する.このモデルの結果と期待最終順位を用いて効率的な和了を行う手をプログラムは選択する.得られたプログラムは高い点数を和了する技術を獲得したものの,自己対戦の結果は元のプログラムに勝ち越すことはできなかった.
著者
XING Yuqing
出版者
GRIPS Policy Research Center
雑誌
GRIPS Discussion Papers
巻号頁・発行日
vol.19-14, 2019-08

Global Value chains (GVC) provide a new channel of innovation for firms participating in value chains or utilizing the value chain strategy to grow. Upgrading to high value added segments of GVCs step by step is a linear model of innovation. Our analysis on the Chinese firms involved in the value chain of the iPhone shows that the Chinese mobile industry has climbed up ladders of the iPhone value chain and performed relatively sophisticated tasks beyond simple assembly. In addition, by examining foreign value added and technology embedded in the smartphones of OPPO, Xiaomi and Huawei, we argue the Chinese smartphone vendors primarily follow a non-linear model of innovation, jumping directly to brand development before acquiring sufficient technology capacity. They have been focusing on incremental innovations and product differentiation by taking advantage of available technology platforms. The value chain strategy enabled them to overcome technology deficiency effectively and opened a short-cut to catch-up foreign rivals and evolve into leading smartphone makers in both domestic and foreign markets.
著者
松村真宏 三浦麻子 柴内康文 大澤幸生 石塚満
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.1053-1061, 2004-03-15

「2ちゃんねる」は日本最大のオンラインコミュニティサイトである.ところが,そこに書き込まれる情報はときとして「便所の落書き」と揶揄されるように,一見すると意味のない言葉や記号にしか見えないものも多い.これは非常に奇妙な現象である.というのも,便所の落書きを見るために毎日数十万人もの人が訪れるとはとても考えられないからである.ではなぜ2ちゃんねるはあれほど盛り上がっているのだろうか.実は傍から見れば意味がないように思える言葉や記号のやりとりが2ちゃんねるのユーザには意味があり,これが2ちゃんねるが盛り上がる要因となっているのかもしれない.このような動機から本稿では,2ちゃんねるにおけるコミュニケーションの特徴に着目して,2ちゃんねるが盛り上がるダイナミズムを解き明かすことを目指す.特に,コミュニケーションの特徴として,メッセージのサイズや投稿数,返信率,投稿される早さなどの基本的な属性に加え,2ちゃんねるに特徴的な名無しと,2ちゃんねる語やアスキーアート(AA)などの定型的な表現技法に注目する.共分散構造分析により構築した「2ちゃんねるモデル」は,定型的表現傾向が議論発散傾向と議論深化傾向に及ぼす関係などを明らかにしている.
著者
梶原祥平 中村 滋廷
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.78(2008-MUS-076), pp.15-20, 2008-07-30

筆者が、「誰でも矢沢永吉のライブのステージにおける気分を体験することができる」というコンセプトで制作を行っているインタラクティブ・メディア・アート作品《独りスーパースターマシン》について解説を行う。30 年以上に渡り、ファンを魅了し続けている矢沢の魅力を、詳細に調査・分析し、インタラクティブ・メディア・アート作品として完成させることで、矢沢が持つステージにおける魅力を新たな視点から、さらに深く理解することができると考えた。本研究報告においては、作品の表面的側面だけでなく、音楽情報科学分野にとっても有益と考えられるシステム的・技術的側面にも焦点を当てて論じる。
著者
稲葉 通将 大澤 博隆 片上 大輔 篠田 孝祐 鳥海 不二夫
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.61-66, 2014-10-31

人狼ゲームのプレイヤーは,相手から自分がどう見られるのかを考慮しつつ,他のプレイヤーの思惑を推理し,交渉・説得を行っていく必要がある.本研究では,人間らしく振る舞う人狼ゲームエージェント実現に役立つ知識の獲得のため,実際に人間同士で行われた人狼ゲームにおける議論の構造に着目した分析を行う.議論の構造を踏まえた分析を行うため,まず各発話に対してタグ付与を行う.次に,そのタグ間の関係を捉えることで,提示された意見に対する「同調」と「反駁」という観点から議論の分析を行う.
著者
市野 順子 八木 佳子 西野 哲生 小澤 照
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.1171-1183, 2019-04-15

本稿では,グループディスカッションを支援するために提示するフィードバックの,モダリティと提示対象者の要因が,グループメンバのコンピュータに対する反応に与える影響を検討する.我々は,企業の実際のブレインストーミングをフィールドとした実験を行い,4つのフィードバック条件――3つは触覚モダリティ(椅子の振動)を使用し,1つは視覚モダリティ(スポットライトの点滅)――を比較した.触覚モダリティを使用した3つのフィードバック条件は,フィードバックの提示対象者が異なる:(1) 参加が期待されるメンバ(潜在的話者)にのみ提示,(2) 現在発言中のメンバ(現行話者)にのみ提示,(3) 全メンバに提示.実験の結果,モダリティの要因に関しては,触覚は視覚よりも,議論への集中を妨げない程度ではあるが議論からメンバの注意を逸らし,フィードバック提示直後のターンテイキングを促した.提示対象者の要因に関しては,全メンバあるいは現行話者に提示する方が,潜在的話者に提示するよりも,ターンテイキングを促した.その一方で,潜在的話者に提示する方が,現行話者に提示するよりも,メンバは,システムの意図がわかりやすく,快適だと感じた.
著者
寺島 涼
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:21888663)
巻号頁・発行日
vol.2019-SLP-127, no.55, pp.1-7, 2019-06-15

VOCODER 方式の音声分析合成システムは,ピッチ操作やスペクトル変形に対する柔軟性が高く,音声研究では広く用いられている.しかし,予め高度な解析処理を必要とするため,分析から合成までの全てを低遅延でリアルタイムに処理することが難しく,実際の楽曲制作やライブなどで実用的に広く利用されるまでには至っていない.制作現場での実用性を高めるためには,品質や分析精度の追及よりも,比較的高い品質で,かつ,頑健性が高く,容易に扱えるという観点が特に重要になると考えられる.筆者らは,VOCODER 方式の音声分析合成特有の高い柔軟性を保持しつつ,実用的な品質と頑健性を有し,分析から合成までをリアルタイム,かつ,低遅延で処理するというコンセプトを基に,音声分析合成エフェクター CHERRY PIE を開発した.本稿では,リアルタイム音声分析合成を実現するためのアルゴリズムの骨格,及び,考え方について述べる.
著者
甘利 俊一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.41, no.10, pp.1090-1095, 2000-10-15
著者
河合 恭平
出版者
東京女子大学現代教養学部国際社会学科社会学専攻紀要編集委員会
雑誌
東京女子大学社会学年報 = Tokyo Women's Christian University annals of sociology (ISSN:21876401)
巻号頁・発行日
no.7, pp.17-38, 2019-03-02

H・アーレントの思想を社会学で取り上げることに,いかなる意義があるのだろうか.彼女の全体主義論,また「活動」や公共性等の諸概念も,その有効性を論じるのはかなり難しくなっているとも言われている.かかる問題関心を受け,本稿では,特に『全体主義の起原』および『人間の条件』の諸概念に照準し,アーレント受容に関する社会学史を辿り直すことで,特に社会学で彼女の思想を対象にすることの意義を捉え直すことを目的とする.これに基づき,本稿では次の議論を展開する.まず,彼女の全体主義論にしても,『人間の条件』で提出された営為および領域の諸概念にしても,今日,あえてそれらを参照する意義は不明確であり,社会学史の流れのなかでそのことはほとんど顧みられてこなかった.こうした回顧が困難なのは,アーレントにおける「社会的なもの」と公共性の徹底した対立構図ゆえである.しかし,後者のみを取捨選択して論じるのではなく,両者の緊張関係を,社会を認識することを通じて捉えようとすることは,アーレント思想の社会学的研究にできることの一つである.そこで,彼女の社会認識の枠組みに焦点を当て,全体主義論から社会学批判を見出し,特に「活動」の特徴を取り上げて,彼女の諸概念を理念型として捉え直す近年の研究動向に着目する.これにより,目的= 手段図式などの因果連関では説明しづらい,新しい社会の過程や現象を捉えるための視座を得ることができる.There has been much debate on whether Hannah Arendt’s thought in the field of sociology has any relevance and significance in the context of contemporary society. The purpose of this paper is to evaluate the significance of studying her thoughts in the field of sociology. The paper will trace the history of sociology with a focus on the acceptance of Arendt’s ideas, especially those articulated in The Origins of Totalitarianism and The Human Condition .Points of focus include Arendt’s theory of totalitarianism and her concepts of activities and spheres as in The Human Condition , the significance of which has gradually become unclear, and has hardly been reconsidered in the history of sociology. Because of her idea that “the social” and “the public” were absolute opposites, it has been difficult to grasp its significance in contemporary society. However, studying Arendt’s thought offers an opportunity to understand the tension between them, through the recognition of this society in sociological perspective.This paper will examine current research that takes Arendt’s criticism of sociology which is embedded in her theory of totalitarianism to rethink activities, especially “action”, as an ideal type. Thereby, the paper offers a perspective to recognize new social processes or phenomena that cannot be explained by causality based on the concepts of means-end relationships, utility and so forth.