著者
安岡 和佳 鳴海 多恵子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.38, 2005

<目的> 布を使ったものつくりの指導は、児童・生徒さらに短大・大学の学生においても知識・技能の低下や興味・関心の希薄さから多くの課題を抱えており、教材や指導法について種々の研究が行われている。本研究は、製作環境面から課題解決をはかることを目的として、代表的な用具であるミシンの日常的な使用実態に基づく改善等について検討した。<br><方法> ミシンを一定期間貸与し、その間の使用状況および使用上の意見や要望を中心にモニター調査した。 対象は教育学部に在籍する女子学生22名である。モニター22名のうち応募によるものが13名、依頼が9名である。モニター期間は2004年8月_から_10月初旬の約60日間である。貸与したミシンは12通りのジグザグ機能のある直線縫いミシンで、自動糸調子設定、上停止・下停止機能等がある。種々の機能については調査期間前にモニターに説明をした。調査方法は、記録用紙を配布し、ミシン使用時に使用日時、作業内容、使用場所、使用機能や縫い目の種類等についての記入を依頼した。また、製作物、作業場所、収納場所の写真による記録も依頼した。さらに、モニター期間後に記録内容をもとにミシンの使用感やミシンへの要望やこれまでの被服製作に関する学習経験等について記入式および聞き取りによる調査を行った。<br><結果> モニターがミシンを使い始めたきっかけは、「身近な人がミシンを使用していた」ことが70%と多く、「家庭科の授業」とする人の割合を大幅に上回った。<br>さらに「身近な人からミシンの使い方や裁縫を教えてもらった」経験は85%が持ち、今回のモニターについては家庭縫製にふれる環境が幼少時代にあったことがわかった。しかし、モニター期間前の日常的な布を使ったものつくりは55%が「していない」状況であった。 モニター期間中のミシンの使用日数は、モニターの72%が1日_から_5日間であり、平均使用日数は11日であった。最大では32日間の使用もあったが、全く使用しなかったモニターが4名あり、縫製の基礎知識がないことや縫製用具が揃っていないことが意欲を欠く要因であったことがあげられた。<br>ミシンの使用場所はほとんどが自室で、「こたつくらいの高さの座卓」「20cmくらいの高さの木箱や机」と座位での使用が80%であった。ミシン使用時の不都合な点として、ミシンが重いことや準備の面倒さ、スペースの確保の難しさがあげられており、製作意欲に用具と住環境の相互の問題が影響することが示された。<br>モニター期間中のミシンの使用目的は、衣服製作はリメイクも含め8名(9点)あったが、全般的にはマットやカーテンなどの生活用品(35点)やバッグや小物の製作(16点)、衣服の裾直しなどの補修(28点)など、簡易なものが多かった。<br>使用した機能などについては、モーターの作動は「スタートストップボタン」の使用が86%であったが、座位の使用状況でも膝を立ててコントローラを使用する例もあり、両手が作業に使用できる利点へのこだわりもみられた。また、押さえは7種あったが、作品の部位や布の特性に応じて付け替える事はなされず、基本押さえのみで製作されていた。ジグザグ縫いは30%の作品に使われていたが、刺繍模様縫いについてはほとんど使われず、将来子どものために作るものに使う縫い目、との位置づけがされていることがわかった。<br> 以上の結果から、ものつくりの意欲を支持し持続させるために、ミシンはさらに軽量化と省スペース化、使用実態に応じて選定された機能に簡易化する改善が求められるとともに、被服製作学習におけるミシン指導においては、生活用品など容易なものの製作活動の実態を視野にいれて、教材設定されることの必然性が示唆された。
著者
沼子 千弥 中井 泉 石井 紀明 高野 穆一郎
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.44, no.10, pp.821-827, 1995-10-05
参考文献数
7
被引用文献数
3 2

ピザラガイは,鉄を高濃度に濃集した歯を形成し,この歯が磁性を持つことからユニークな存在として注目されている.鉄を濃集した歯は基底膜の上に約70対存在し,その成熟過程で形状が変化するが,本研究ではそれに伴う鉄の化学形の変化を調べるためにシンクロトロン放射光を利用するX線吸収微細構造(XAFS)法を適用した.X線回折の測定からは結晶成分としては磁鉄鉱のみが検出され,更にX線プローブマイクロアナリシス(EPMA)により鉄は歯の先端部から腹側にかけての摂餌面に局在していることが確認された.蛍光XAFS測定の結果,歯の形成初期の段階では鉄は三価の非晶質酸化水酸化物(FeOOH)として沈着され,その後部分的に還元を受け二価と三価の混合した磁鉄鉱(Fe<SUB>3</SUB>O<SUB>4</SUB>)を形成してゆくことが明らかとなった.又,ピザラガイの歯は成熟過程において,褐色,灰色,赤色,黒色と4段階の変色を示すが,歯に含まれる鉄の状態もこれに伴い変化しており,歯の外観と鉄の化学形に相関があることが分かった.
著者
水野 義之 菅井 勝雄 松原 伸一 三宅 正太郎
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, 1998

近年, 情報・環境などをテーマとする総合的学習への対応や, 自然科学分野を選択する生徒の減少などが問題となる一方, 欧米を中心に技術リテラシーの育成が話題になっています。そこで, 本シンポジウムでは, 最先端の物理を教育現場に届けるWebサイトの裏方を務めながら基礎科学の重要性を訴えておられる水野先生, Technology for All Americansの動きを調べながら科学に根ざした新しい技術教育を模索されている松原先生, 社会と科学や新しい技術との関係を社会的構成主義の立場から検討されている菅井先生, 新しいメディアの活用を受け手である学習者の立場から検討されている三宅先生に, これまでの取り組みや展望を話し合っていただきたいと思っております。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1052, pp.4-6, 2000-07-31

シラク仏大統領は「差し迫った問題がないからくつろげた」と言い、プロディ欧州委員会委員長は「美しい景色が心の洗濯になった」と会見第一声で語った。世界に緊急課題のない中開かれる今年の主要国首脳会議(G8沖縄サミット、7月21〜23日)が、目玉を欠くものとなるのは見えていた。
著者
安冨 潔
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法學研究 : 法律・政治・社会 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.219-236, 1987-02

一 はじめに二 裁判例の動向三 学説の評価と検討四 おわりに田中實・中谷瑾子教授退職記念号
著者
余 斌嫻
出版者
学校法人 京都外国語大学国際言語文化学会
雑誌
国際言語文化学会日本学研究 (ISSN:2424046X)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.61-76, 2019 (Released:2022-01-14)

Japanese and Chinese characters “合作” are identical words, but they are not synonymous. This paper first verifies the meaning of “合作” through Japanese and Chinese dictionaries, and then clarifies the meaning and usage in Japanese based on a sample survey of Corpus and a face-to-face survey of Japanese mother speakers. Then, we will focus on the Japanese translation of Chinese “合作” and find features through the questionnaire survey of Chinese Japanese learners and Japanese Chinese learners.
著者
立見 辰雄
出版者
東京大学理学部
雑誌
東京大学理学部弘報
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.6-7, 1974-04-10
出版者
ゼンリン
巻号頁・発行日
1990

1 0 0 0 少年犯罪論

著者
芹沢俊介編著
出版者
青弓社
巻号頁・発行日
1992
著者
久田将義著
出版者
講談社
巻号頁・発行日
2015