著者
島崎 敢 小嶋 理江 新海 裕子 稲上 誠 青木 宏文
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.397-403, 2022 (Released:2022-03-04)
参考文献数
15

タッチパネル式ディスプレイとCGを組み合わせたリスク評価テストを開発し,自己評価機能を加えることにより,セルフモニタリング能力も測定可能なものとした.指摘されたハザードの種類により,成績の低さが何に由来するのかの推定を試みた.一部の実験参加者は補償意図も分析を行った.
著者
小島 大徳 Kojima Hirotoku
出版者
神奈川大学経営学部
雑誌
国際経営論集 (ISSN:09157611)
巻号頁・発行日
no.43, pp.137-144, 2012-03-31

研究論文
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1321, pp.118-120, 2005-12-19

欧州有数の荷揚げ港、オランダ・ロッテルダムから南東約50kmにあるティルブルグ。 2001年10月、この地にある欧州最大級のソニーの物流倉庫に、オランダ政府の環境部局の役人が、製品の検査に訪れた。 検査は、製品に有害物質が含まれていないかどうかをチェックするもので、当時のオランダの国内法に基づいていた。
著者
岡本 憲幸
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.11, 2006

地域文化は社会的・政治的文脈によって構築され,「伝統」や「真正性」といった概念が付随する。このような地域文化をとらえる視点として,「フォークロリズム」や「文化の消費」などが挙げられる。このように,地域文化は様々な要因によって流用され,再文脈化されるが,研究対象とされる地域文化は成功している事例が多く,維持困難な事例を採り上げる必要がある。本発表では,維持困難な地域文化として「郷土玩具」を採り上げる。郷土玩具概念は,明治期に失われていく江戸文化への再評価の過程で登場したもので,愛好家のまなざしによって構築されたものである。郷土玩具の研究は,主に愛好家を中心に行われており,概念形成を論じた民俗学の研究も見られるが,地理学においてはこけしの地場産業研究が行われるぐらいであり,本発表は郷土玩具を文化的側面から捉えたい。対象とする郷土玩具は,岡山県美作地方に伝わる泥天神を事例とする。この地方には,津山,久米,勝央の各泥天神が集積しており,地域全体の郷土玩具が捉えられる。また,この地方の泥天神は,天神である菅原道真とゆかりがある点,戦前までは雛節供の際に男児に泥天神を贈る風習が存在していた点が特徴として挙げられる。戦後,製作中断から再興し,自治体などの指定や表彰を受けた泥天神もあるが,風習の衰退などにより,維持が困難な状態にある。泥天神の文脈に欠くことのできない風習に対して,製作者たちは泥天神と風習とのつながりが希薄なことを認識し,風習の文脈に「伝統」を感じていない。そして,風習が衰退した美作地方から,製作者は泥天神の販路を地域外へと拡大させている。また,泥天神の大きさを小型化したり素材を変えたりもしている。製作者たちはかつての泥天神を維持することに「伝統」を感じておらず,様々な変化は容認しつつも現在に泥天神を継承していることに「伝統」を感じている。こうした製作者の意識は,かつての泥天神の文脈から分離し,新に創出された「伝統」へと再文脈化したものといえる。製作者たちは,自治体による泥天神への指定の影響から,泥天神を「郷土」に遺す努力をしている。一方,自治体のほうは,泥天神の保存を製作者と地域住民に託しており,また地域住民のほうは,風習が衰退して泥天神に関わる機会が少ないことから,泥天神の保存に対して積極的ではない。このような状況で,製作者が「郷土」に感じている点は,1つ目に泥天神が同じ「郷土」で製作される必要性,2つ目に同じ「郷土」で製作されているから,継承の断絶があっても「真正性」が失われないという2点である。このことから,「郷土」は泥天神の「伝統」の再文脈化を保証する役割を担っている。
著者
戸田 常一 谷口 守 秋本 直人
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.79-84, 1990-10-25 (Released:2020-07-01)
参考文献数
12

To activate urban core areas in metropolitan area, it is necessary to provide comfortable and convenient space for visitors. This research aims to analyse staying behaviour of visitors in urban core areas to find useful information for activation planning. The first half, present condition of visitors' behaviour are analysed by using the index of staying time. The latter half, various factors which affect visitors' behaviour are evaluated by using mathematical models.
著者
神谷 正昌
出版者
吉川弘文館
雑誌
日本歴史 (ISSN:03869164)
巻号頁・発行日
no.882, pp.1-17, 2021-11
著者
青山 友子 Tomoko AOYAMA クイーンズランド大学 アジア言語・研究学科 Department of Asian Languages and Studies The University of Queensland
出版者
国際交流基金日本語国際センタ-
雑誌
世界の日本語教育 (ISSN:09172920)
巻号頁・発行日
no.7, pp.1-15, 1997
被引用文献数
1

パロディには、1)原典、2)模倣(敬愛)、3)作り変え(批評性)が不可欠である。また、多くの場合、4)滑稽味を伴う。その語源「パラ」には、対立と親密性の両義が含まれている。本稿はこうしたパロディの特徴、とりわけその二重性と批評性、カーニヴァル的な再生予祝機能に注目し、それを利用した日本語教授法を考察する。 四技能習得の手段としてパロディを用いる場合、とくに読み・書きでは、能動的・開放的な作業を促すことができる。それとともに、文学離れの現状や日本に対する固定観念に対処するためにも、パロディ使用は有効である。その場合、従来文学テキストを扱うときにありがちだった大作家や名作、日本らしさ志向、小説偏重に捕われずに、翻訳や読解以外の方法を積極的に取り入れたい。 例として、筒井康隆による『サラダ記念日』のヤクザ版パロディ、「カラダ記念日」と、井上ひさしの『吉里吉里人』の一節を使う授業を取り上げる。前者では、短歌や文語文法についての予備知識もない学生に、比較的短時間で本歌とパロディを比べさせ、自作のパロディ短歌を作らせるところまで持っていく。後者では、『坊っちゃん』他名作の冒頭の吉里吉里語訳と日本語の原文、すなわちパロディの原典とを比べ読むことによって、学習者は、日本人なら誰でも知っている(はずの)名文に触れるとともに、パロディ特有のカーニヴァル的転倒を体験することができる。 限られた授業時間では、長大な文を扱うことはできない。しかし、その場限りの断片ではなく、過去や未来とつながるものをめざしたい。それには、パロディが大いに役立つと考える。The aim of this article is to explore various possibilities of using parody for Japanese-language teaching. Parody requires: 1) a prior text, 2) imitation, and 3) transformation. While 2) is often associated with respect for 1), 3) is closely connected with the subversive and carnivalesque nature of parody. Parody pre-serves its object at the same time as it revolts against it. This structural and attitudinal ambivalence can also be explained etymologically: "para" means both "counter/against" and "beside/near." Given this double-sidedness, parody can be used as an effective tool in second-language teaching, reducing fear and encouraging active participation of the learner. Use of parody in language classes can also contribute to alleviating the general tendency away from literature and the stereotype preconceptions regarding Japan. Yet this is by no means an attempt to revive the traditional reading/translation of literary texts in language class. Texts should be selected not on the basis of their canonicity or "Japaneseness," but for their regenerative and critical merit. Genres other than fiction should also be taken into consideration. Two examples of using parodic texts for a late intermediate (or early advanced) Japanese course are presented. First, Tsutsui Yasutaka's "Karada Kinenbi," which parodies Tawara Machi's Salad Anniversary. In a relatively short period of time, students with no prior knowledge acquire a basic understanding of tanka, literary/poetic style, and parody to the extent that they can appreciate Tsutsui's text and create their own parodies of Salad Anniversary. The second example involves a short excerpt from Inoue Hisashi's Kirikirijin. Celebrated texts by Soseki, Kawabata, and others are "translated" into the Kirikiri language. These "translations" accompanied by the protagonist's comments provide the students with an entertaining and dialogic introduction to the modern Japanese literary canon.
著者
齋藤 悠貴 清 雄一 田原 康之 大須賀 昭彦
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2022-ICS-205, no.2, pp.1-4, 2022-02-14

近年,EC サイト等でで「こちらもおすすめ」といったユーザの嗜好に関連したアイテムの機械的な推薦がしばしばみられる.多くの場合,このようなレコメンデーションには協調フィルタリングと呼ばれる推薦手法が採られる.ただし,協調フィルタリングでは購入データや評価データ等の嗜好ベースの情報しか考慮できず,アイテムが持つメタ的な情報が考慮されない問題点が存在する.本研究では,特にアニメ作品に関して,協調フィルタリングの一手法による評価データのみを考慮した特徴量の抽出に加え,アニメ制作業界の関係性を考慮した特徴量の再抽出を試みた.「誰がどの作品を好む」といった情報だけでなく,「誰がどの作品を作ったか」といった情報を組み込んだ特徴量を抽出することを目的とする.業界の関係性の再現にあたっては,グラフを用いた.アニメごとに関連づけられた人・企業の要素を繋いでネットワークとすることで,業界の関係性の再現を試みた.特徴量の再抽出には GCN (Graph Convolutional Network) を用いた.提案プロセスと業界の関係性を考慮しない場合とで特徴量を客観評価によって比較すると,提案プロセスがより高い精度をマークしており,業界の関係性を考慮することの有効性が示唆された.
著者
Hirofumi YASUE Yuji MIZUNO Eisaku HARADA
出版者
The Japan Academy
雑誌
Proceedings of the Japan Academy, Series B (ISSN:03862208)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, pp.53-66, 2019-02-08 (Released:2019-02-08)
参考文献数
110
被引用文献数
32 76

Coronary artery spasm (CAS) plays an important role in the pathogenesis of ischemic heart disease, including angina pectoris, myocardial infarction, and sudden death, occurring most often from midnight to early morning. CAS is prevalent among East Asians and is associated with an aldehyde dehydrogenase 2 (ALDH2)-deficient genotype (ALDH2*2) and alcohol flushing, which is prevalent among East Asians but is virtually non-existent in other populations. ALDH2 eliminates not only acetaldehyde but also other toxic aldehydes from lipid peroxidation and tobacco smoking, thereby protecting tissues and cells from oxidative damage. Risk factors for CAS include smoking and genetic polymorphisms including those of ALDH2*2, endothelial NO synthase, paraoxonase I, and interleukin-6. Accordingly, oxidative stress, endothelial dysfunction, and low-grade chronic inflammation play an important role in the pathogenesis of CAS, leading to increased coronary smooth muscle Ca2+ sensitivity through RhoA/ROCK activation and resultant hypercontraction. Ca-channel blockers blocking the intracellular entry of Ca2+ are specifically effective for treatment for CAS.
著者
中津 孝司
出版者
大阪商業大学商経学会
雑誌
大阪商業大学論集 (ISSN:02870959)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.49-66, 2015-01
著者
野田 稲吉 山西 信夫
出版者
社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.289-292, 1964

水酸金雲母,1-フッ素,1-水酸金雲母組成調合物を500~800℃,600~1200bar下で水熱処理した。調合物中にアルミナおよびシリカ成分が不足したため,水酸金雲母調合物よりは水酸金雲母のほかに600℃以上ではクドカンラン石,500℃ではブルース石が生成した。水酸金雲母組成調合物では反応後の反応液pHは10~11で,温度が高く,時間の長いほど生成雲母の結晶性がよい。アルカリを加えpH >11となると, 生成雲母の結晶性はやや劣るようであった。1 - フッ素,1-水酸金雲母組成調合物は,金雲母のほかに常にKMgF3の相当多量が析出した。このほか,カリシライト,ハクリュウ石が伴生する。析出金雲母結晶は水酸金雲母よりやや小さい。この調合物にアルカリを過剰に加えると,カリシライト, ハクリュウ石の生成量がまし, フッ素を過剰に加えるとKMgF<SUB>3</SUB> の生成量がまし, 結局金雲母生成量は減ずる。<BR>生成結晶の格子定数を測定した結果,水酸金雲母,フッ素金雲母の値は既知の値とよく一致し,c<SUB>0</SUB>について,この両雲母間にVegard の法則が成立つものとして, c<SUB>0</SUB> の値より含有フッ素量を求め,1-フッ素,1-水酸金雲母調合物の生成物はほぼ55%のフッ素を含有,カリ過剰調合物の生成物は30%含有,フッ素過剰調合物の生成物は60%含有と推定した。
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.288, pp.38-47, 2000-07

■本誌の人気コラム「経営診断」に登場した店を追跡取材した。98年1月下旬号からの2年余りの間に診断を受けた33店を対象にアンケートを実施したところ,その3分の1に当たる11店が,診断前より売上高を伸ばし,利益についても10店が上昇していると回答した。■だが一方,半数近くの店で,あまり状況が変わっていなかったり,業績が落ち込んでいることが判明した。
著者
坪井 塑太郎
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

集合住宅に付与される名称には,町名,近隣の駅名,公園名,名所・旧跡名を冠する「場所性」を持つもののほか,地形(丘・ヒルズなど)や自然構成要素(森林・河川名・山地名)の名称を冠することで良好な地域イメージを形成する事例がみられる.本研究では,既往の研究手法を援用しながら,河川や海などの物理的要素から,清新性や涼感など心理的要素を含む幅広い概念を有する「水」関連の名称を有する集合住宅(アパート・マンション)を対象として,東京都江戸川区を事例に,その立地特性を明らかにすることを目的とする.水関連の名称を冠する集合住宅は全332件確認され,このうち,親水公園の名称を冠する集合住宅(39件)の多くは,JR新小岩駅から徒歩15分圏域に位置する小松川境川親水公園においてみられた.これは,同地区が1970年代半ばより宅地開発が進められる中で1985年に竣工した同親水公園が,その空間的象徴として名称波及したものであると考えられる.また,河川に関連する名称を冠する集合住宅は,英語のほか,フランス語,ドイツ語,イタリア語,スペイン語で河川や河畔,小川を指す表現がみられ,区内ほぼ全域において分布していることが特徴となっている.また,最も多くの名称として用いられる「リバー」(163件)のうち,立地に起因する「リバーサイド」(76件)のほか,眺望・景観を想起させる「リバービュー」(3件)「リバースケイプ」(1件)「リバーウィンズ」(1件)などが特徴的な名称として用いられている.これは,地勢上,江戸川区が荒川,新中川,江戸川に隣接している地理的条件の他,「水」自体の持つ良好なイメージがその背景にあるものと考えられる.このほかにも東京湾に面した区南部地域を中心に,海の名称を冠する集合住宅が立地していることが明らかになった.今後は,マンション等の販売広告からイメージの表象に関する検討を行うほか,竣工年代や地形等を考慮し,定量的に立地や分布の特徴を把握することが課題である.
著者
東山 寛
出版者
日本農業市場学会
雑誌
農業市場研究 (ISSN:1341934X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.3-8, 2013

日本のTPP交渉「参加」をめぐる動向は、APEC首脳会合に先立つ2011年11月11日におこなわれた野田首相会見で大きな節目を迎えた。このなかで「TPP交渉参加に向けた関係国との協議に入る」ことが述べられた。わかりにくい表現であるが、「参加協議入り」と称される。米国はこれを承けて12月7日に国内ステークホルダー向けのパブリック・コメントを実施したが(連邦官報公示)、そのタイトルは「Japan's expression of interest in the proposed TPP trade agreement」であり、「関心表明」と受け止められている。「参加協議入り」は正式な「参加表明」ではない。このことをまず最初に銘記しておきたい。これに伴い、TPP交渉参加国(当時9ヶ国)との「事前協議」が開始されることとなった。首相会見で述べられたことは、次の3点である。事前協議を通じて、(1)「各国が我が国に求めるものについて更なる情報収集に努め」ること、(2)「十分な国民的議論を経」ること、その上で、(3)「国益の視点に立って、TPPについての結論を得ていく」とした。以下では、この事前協議をめぐる問題に焦点を絞って検討する。後述するが、日本と同時に「関心表明」をおこなったカナダとメキシコは、2012年6月に正式参加が認められた。その参加プロセスを通じて明らかになった事実関係にも触発されて、本報告はTPPを「米国の対日要求」という視点から考えることとしたい。