著者
藤田 直子 吉田 真由美 斎藤 かほり 宮尾 安藝雄 廣近 洋彦 中村 保典
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.110, 2005

イネのスターチシンターゼ(SS)には10種類ものアイソザイムが存在する。このうち、機能が解明されているのはアミロース合成に関わるGBSSI、我々がTos17ノックアウトイネから変異体を単離したSSIおよびインディカ米、ジャポニカ米のアミロペクチンの構造比較から明らかになったSSIIaのみである。トウモロコシでは登熟胚乳中の最も活性が高いSSはSSIとSSIIIである。SSIIIの変異体である<I>dull-1</I>が古くから知られていたが、イネにおいてはトウモロコシの<I>dull-1</I>に相当する変異体が見つかっておらず、その機能は解明されていない。我々は、イネSSI変異体の単離に引き続き、同じノックアウト集団(約4万系統)からSSIIIa変異体を選抜し、その解析を行った。<br> 得られたSSIIIa変異体は、Tos17がエキソン1に挿入されたものであった。登熟胚乳の可溶性画分のNative-PAGE/SS活性染色を行うと、SSIバンドに加えて非常に移動度の遅い部分にバンドが検出される。SSIIIa変異体ではこのバンドが完全に欠失していたことから、これがイネにおけるSSIIIaバンドであることがわかった。SSIIIa変異体の胚乳アミロペクチンは、野生型に比べて、DP6-8, 17-18, 31-70が低下し、DP10-15, 20-29が増加していた。イネにおけるSSIIIaの機能について、議論する。
著者
小川 信夫 牧 博司 土方 邦夫
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.57, no.535, pp.935-942, 1991

From our previous reports, it is clarified that the fluctuations in the jet center have an important effect on opposed turbulent jet flow fields. In the jet center, where symmetrical flow fields are characterized, the turbulent structure will be different from those in other parts of the jet. In the turbulent opposed jet center, the fluctuating velocity plays role equal in importance to that of the mean velocity. The momentum which locates the impinging surface comprises three parts: that is, a mean velocity, a static pressure and a fluctuating velocity. The present paper deals with the influences of the variations of the fluctuating velocity, employing the turbulent lattice in the center of turbulent opposed jets, to the locations of the impinging surface.
著者
高崎 恭輔 米田 浩久 谷埜 予士次 鈴木 俊明 渡辺 美鈴 河野 公一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.A3P2096, 2009

【はじめに】ファンクショナルリーチ・テスト(以下 FRT)はバランス機能を評価する方法として臨床で頻繁に用いられる手法であり、転倒の危険性を予測する指標とされている.これまでFRTは、そのリーチ距離に着目され各年代の基準値を指標に用いられてきた.しかし先行研究ではリーチ距離と足圧中心の前方移動距離との相関性は低いという報告があり、また鈴木らのスモン患者における研究でもリーチ距離が歩行機能に与える影響は少ないといわれている.これらのことから我々はFRTを転倒予防や運動能力の評価指標として用いるためにはそのリーチ距離だけでなく、動作戦略にも着目する必要があるのではないかと考えている.そこで本研究では、FRTを有効に活用するための新たな指標の構築の前段階として、健常者におけるFRTの動作戦略について検討した.<BR>【対象と方法】対象は実験に同意を得た健常大学生83名(男性46名、女性37名)である.方法はDuncanの方法に従いFRTを行わせ、矢状面からデジタルビデオカメラにて定点撮影した動画によって計測中の足関節、股関節の関節運動開始順序を確認しパターン分類した.<BR>【結果】以下に分類した動作戦略パターンと全試行数に占める該当数の割合を示す.分類されたパターンは、a.股関節屈曲のみのパターン(42.6%)、b.足関節背屈の後に股関節屈曲するパターン(37.3%)、c.股関節屈曲の後に足関節底屈による膝過伸展を示すパターン(10.8%)、d.足関節背屈のみのパターン(5.6%)、e.股関節屈曲と足関節の底屈による膝過伸展が同時に出現するパターン(1.6%)、f.股関節の屈曲の後に足関節背屈するパターン(1.2%)、g.股関節屈曲と足関節背屈が同時に出現するパターン(0.4%)、h.足関節底屈の後に股関節が屈曲するパターン(0.4%)であった.<BR>【考察】本研究ではFRTにおける股関節、足関節の運動開始順序に着目し動作戦略のパターン分類を行った結果、上記の8パターンを示した.一般的に姿勢制御戦略において、足関節戦略はわずかな重心の乱れに対応するのに対し、股関節戦略は足関節戦略で対応できない大きな外乱に対して用いられるといわれる.また高齢者は足関節戦略より股関節戦略を頻繁に用いるようになり、これが転倒の原因の一つになるとも言われている.このことから、前方へのリーチ動作を合目的的に行う戦略として足関節底屈筋群の活動により足関節の背屈を制御し、さらに股関節の屈曲が見られるa.やb.のパターンは、足関節が底屈するパターンに比べて高いバランス機能を有するのではないかと考える.本研究では健常者を対象としていることから、多数みられたパターンを高度な姿勢制御を有すると仮説して考察したが、今後さらにパターンの優位順序を明確化していくために、他のバランステストとの関係性や年代毎のパターン分類なども行いたいと考えている.
著者
田原 モト子 岸田 恵津 三崎 旭
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 : Nippon eiyo shokuryo gakkaishi = Journal of Japanese Society of Nutrition and Food Science (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.111-118, 2000-06-10
参考文献数
28
被引用文献数
1

北アメリカ原産のイネ科マコモ属の単子葉植物, ワイルドライス (<i>Zizania palustris</i>) は, その独特の風味が好まれている。我々はその特異なテクスチャーに関連する成分としてデンプンおよび細胞壁多糖に着目し, ワイルドライス製品の多糖成分の分画を行い, 特にデンプンの性状を調べた。<br>1) ワイルドライス粉末からアルカリ浸漬法によりデンプンを分離し, この上清からエタノール沈澱により水溶性多糖を分離した。ふるい上の残渣を脱脂・除タンパク後再度デンプンを分別し, 不溶性残渣から細胞壁標品を得た。<br>2) ワイルドライスからのデンプンの収量は30.5%であり, ウルチ米の半分以下であった。ワイルドライスの細胞壁標品の収量 (3.54%) は, ウルチ米 (0.12%), モチ米 (0.3%) と比較すると, 細胞壁の含量が著しく高いことを示唆している。<br>3) デンプン画分の走査電子顕微鏡写真から, ワイルドライスのデンプン粒の形はウルチ米と類似の多面体で, サイズはやや小さく, 1.5-6μm程度の粒径であった。細胞壁標品の走査電子顕微鏡像から, ワイルドライスの細胞壁はウルチ米に比し相当厚く強固な様子が観察された。<br>4) デンプンをイソアミラーゼおよびプルラナーゼで完全に分枝切断し, ゲルろ過により鎖長分布を調べた結果, ワイルドライスのFr. I (アミロース) の比率は23.8%で, ウルチ米よりかなり高かつた。一方, Fr. III (アミロペクチンの短鎖長, DP 10-30) とFr. II (長鎖長, DP 30-60) の比は3.5で, ウルチ米 (2.6) よりも大きかった。<br>5) 上記の枝切りデンプンの精密鎖長分布を, 陰イオン交換高速液体クロマトグラフィーにより解析した結果, 短鎖部分の鎖長分布はワイルドライスでは11糖が最多で, またウルチ米, モチ米と比べて10-14糖部分の含量 (モル%) が高く, アミロペクチンの微細構造も米とは異なることが示唆された。
著者
黒田 弘子
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
1987

筑波大学文学博士学位論文・昭和62年12月31日授与 (乙第416号)

1 0 0 0 政治と女性

著者
黒田弘子 長野ひろ子編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
1997

1 0 0 0 女性と運動

著者
桜井由幾 早川紀代編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
1998
著者
津田秀夫編
出版者
校倉書房
巻号頁・発行日
1978

1 0 0 0 家族の諸相

著者
永原和子編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
2002
著者
峰岸純夫編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
2003
著者
黒田弘子著
出版者
校倉書房
巻号頁・発行日
2002

1 0 0 0 暴力と戦争

著者
加藤千香子 細谷実編著
出版者
明石書店
巻号頁・発行日
2009