出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法學研究 : 法律・政治・社会 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.65, no.7, pp.142-146, 1992-07

特別記事
著者
影山 洋 斉藤 哲也
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.844-848, 1996-12-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
22

高クレアチンキナーゼ(CK)血症を契機に発見された甲状腺機能低下症の患者で免疫グロブリン結合CKによるマクロCK血症がみられた患者を報告する. 症例は50歳女性, 高血圧で外来通院中約1カ月前頃より両側上肢の筋力低下の症状あり, CKを測定したところ, 異常高値で, 精査のため入院. 乾燥皮膚, 頭毛の脱落, nonpitting edema, 両側上下肢の筋力低下がみられた. CKは98. 5%がMM活性であり, 電気泳動ではextrabandがみられ, マクロCKが疑われた. 薄層ゲル濾過法で正常スポットと高分子スポットがみられ, 酵素免疫固定法では重鎖はA, 軽鎖はκとλの両者からなる免疫グロブリン結合CKであることが明らかとなった. 身体所見より甲状腺機能低下症が疑われ, 遊離T3, T4とも測定感度以下, TSHは異常高値であった. 甲状腺自己抗体, TSHレセプター抗体は陰性であった. 甲状腺ホルモンの補充療法により筋力低下は消失し, CKも正常化し, 免疫グロブリン結合CKも消失した. 甲状腺機能低下症に伴い免疫グロブリン結合CKがみられたのは本症例が2例目であり, きわめてまれであると考えられた.
出版者
巻号頁・発行日
vol.第81冊,
著者
山本 文枝 西 まゆみ 藤沢 敏幸 船津 守久 Fumie Yamamoto Mayumi Nishi Toshiyuki Fujisawa Morihisa Funatsu
出版者
安田女子大学大学院
雑誌
安田女子大学大学院紀要 = The journal of the Graduate School, Yasuda Women's University (ISSN:24323772)
巻号頁・発行日
no.23, pp.127-140, 2018-03-31

大学など高等教育機関で発達障がいの学生は増加しており,中でも自閉症スペクトラムに代表される社会性の発達障がいが問題となっている。しかし学業面で問題がない学生は,学生相談等の支援につながりにくい。よって,大学教育で自閉症スペクトラムの大学生の存在に配慮した社会性やコミュニケーション能力の育成を目的とするカリキュラムの開発を検討する。その基礎資料を得るため本研究では,大学教員を対象に配慮や支援が必要な大学生に対する意識と取り組みについて調査を行った。その結果,発達障がいの知識の中でも自閉症スペクトラムの知識をあまり持たない教員が多かった。また自閉症スペクトラムの知識の程度によって,支援が必要な学生の存在への気づきや支援の取り組み状況に違いがみられた。学生の支援を進めていく上で,大学教員の発達障がいの学生に関する知識及び支援に関する情報提供が重要であることが示唆された。
著者
川路 則友
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.1-9,43, 1994-07-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
22
被引用文献数
4 5

北海道西部の低地林において,筆者は1989年5月に抱卵中のキジバト地上巣を発見し,その後の追跡により通常の育雛期間を経て2羽のヒナが巣立ったことを確認した.キジバトの地上営巣は,これまで南西諸島の一部離島のみで報告があり(黒田1972),内陸ではこれまでほとんど見られていない.今回繁殖の成功した環境は,シラカンバ,ミズナラを主体とする山火再生天然林で,林床域には,チシマザサもしくはクマイザサが比較的密生している.地上営巣が行われた原因については,1)キジバトの営巣適木が希薄である,2)地上巣への捕食圧が低いことが考えられた.そこで,キジバトの巣を模した人工巣を,前年に地上営巣の成功した林内の樹上および地上に同時に設置し,市販のウズラ卵を2個ずつ配置して被食率を調べる実験を行った。実験は,1990年5月と6月の2回行った。比較的葉量の豊富な低木のある場所を25箇所選び,人工巣の設置場所とした.各設置場所はそれぞれ30m以上離した。樹上巣は,低木の高さ1.2-1.5mの位置に白色に染色した卵を配置した巣を13箇所,無染色(ウズラ卵色)の卵の配置巣を12箇所の合わせて25箇所設置した.地上巣は,各樹上巣設置場所の近くに,白色卵を置いた巣と無染色卵の巣を1個ずつの合計50個,さらに抱卵中のキジバトに似せて,紙で作成したモデルを巣中卵にかぶせたものを20個設置した.樹上巣設置場所近くの地上巣は,それぞれ5m以上離した。実験期間は16日間とし,次の実験まで15日間の間隔を設けた.樹上,地上ともに卵色,モデルの有無等による被食率の差は認められなかった.また,それぞれの設置場所における被食巣の数にも関係は見られなかった.樹上巣に対する被食率は,5,6月ともに地上巣より有意に高かった.地上巣では,両月とも設置後13日目から急激に被食率が上昇し,6月の方が5月より有意に高い被食率を示した.また,樹上,地上ともに巣をかくす植生密度の違いによる被食率に差は認められなかった.これらの結果から,樹上巣は設置後,かなり広範囲にわたって短時間に捕食され,地上巣では植生密度の低い場所でも比較的低被食率が続くことが分かった.樹上巣に対する捕食者は,調査地内で毎年繁殖し,調査地を餌場としているハシブトガラスと思われ,希薄な低木をよく止まり木として利用していたため,容易に人工巣を発見できたと思われた.しかし,カラスが密生したササの中に侵入する行動は観察されなかったことや,配置した卵の大半のものに噛み傷や引っかき傷が認められ,中には移動されたもの,巣内で割られたものが認められたことから,地上巣への主な捕食者としてはネズミ類が考えられた,そこで各人工巣設置場所に,ウズラ卵を餌として,イタチ類も捕獲可能な生け捕りワナを人工巣実験終了後に延べ119個設置したところ,アカネズミ12頭,エゾヤチネズミとヒメネズミがそれぞれ1頭ずつ捕獲された.ほとんどのワナ内の卵には,人工巣に設置したものと同じ引っかき傷が認められ,さらにアカネズミ2頭がワナの中で卵を割り,食していた.イタチ類については,ワナでまったく捕獲されなかったこと,調査地周辺ではフン等のフィールドサインが近年ほとんど見られなくなったことから,ほとんど生息していないと考えられた.キツネは調査地で頻繁に観察されたが,元来,密な林床植生を有する林内環境を避け,より開けた農耕地もしくは林内歩道を行動して採餌する.当調査地内でも1つがいのキツネが毎年繁殖するが,夏期には主として昆虫を食している.ヘビ類については,アオダイショウとシマヘビの2種が樹洞営巣性鳥類の巣に対する捕食者として確認されているが,地上巣に対する捕食については不明である.これらのことから,調査地での樹上巣を被う植生はそれほどカラスに対して効果をもたないが,地上のササを主体とする林床植生は,カラスの侵入を防ぐばかりでなく,キツネのような地上性捕食者をも防いでいたと考えられる.

1 0 0 0 OA [具注暦]

巻号頁・発行日
vol.[1], 1000

1 0 0 0 OA 天保撰要類集

出版者
巻号頁・発行日
vol.[289] 第百三 上 芝居之部 五,

1 0 0 0 OA 本草図彙

出版者
巻号頁・発行日
vol.第17冊 巻30権木類之下,
著者
加藤 伸一 戸崎 敏 広田 一男
出版者
Japan Society for Adhesive Dentistry
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.148-156, 1997

新開発のグラスアイオノマー系レジンセメント「フジリュート」を中心に、セメントと象牙質との接着界面のSEM観察を行った。その結果、フジリュートはフジリュート歯面処理材 (組成: 10%クエン酸+2%塩化第二鉄) で象牙質を歯面処理した場合のみに、厚さ3~5μmの耐酸性を持つ含浸層と思われるハイブリッド層が形成されることが判明した。無処理の場合、および10%クエン酸処理の場合はハイブリッド層は形成されなかった。またビトレマールーティングセメントではハイブリット層は形成されなかった。
著者
佐藤 範幸 依本 卓見 大畑 昇
出版者
Japan Society for Adhesive Dentistry
雑誌
接着歯学 = Adhesive dentistry (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.180-185, 1999-12-15
参考文献数
9
被引用文献数
1

新規フッ素含有接着性レジン, パナビアフルオロセメント (以下Fパナビアと略す) の抗う蝕性を, in vitroで評価した.上顎小臼歯に鋳造冠を合着し, その辺縁に人工二次う蝕を作製し, 脱灰部の進行深度を計測した.その結果, 3カ月間放置したFパナビアの場合には脱灰の最深部が鋳造冠の辺縁に到達せず, 脱灰に抵抗する層が認められ抗う蝕性が示唆された.またフジリュートに対して, Fパナビアとパナビア21が共に危険率1%で有意差を認めたことから, 接着性レジンの接着強さや接着耐久性も本実験系の結果に大きく影響していると思われた.今後は, 合着材からのフッ素の徐放量や歯質への取り込みなどを, 元素分析などより基礎的な方法によって検討を加える必要がある
著者
木村 浩彰
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese journal of rehabilitation medicine = リハビリテーション医学 (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.610-614, 2016

<p> 外傷や手術後に四肢の激しい疼痛や腫脹を生じることは,反射性交感神経性ジストロフィーや肩手症候群として知られており,近年,複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome,以下CRPS)として名称が統一された.CRPSの原因は不明で,早期診断と治療が重要である.CRPSの診断は,外傷や不動化の既往と原因から想像できない疼痛,浮腫,皮膚血流変化からなる世界疼痛学会の診断基準が知られているが,鑑別診断のための診断基準も報告されている.CRPSを疑う状況が発生すれば,確定診断を待つことなく直ちに投薬や神経ブロック,リハビリテーションなどの集学的治療を開始すべきである.</p>
著者
中崎 昌雄 苗村 浩一郎
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.1128-1144, 1982
被引用文献数
6

We have been interested in the chemistry of the gyrochiral cage-shaped molecules possessing <I>D</I><SUB>3</SUB>- twisted bicyclo [2.2.2] octane molecular framework as a common structural unit, and this article summarizes our recent studies on the synthesis, stereochemistry, and biological transformation of this unique group of cage-shaped molecules on which a generic name "triblattane", has been coined to characterize their common structural feature.

1 0 0 0 OA 源平盛衰記

出版者
藤本久兵衛
巻号頁・発行日
vol.巻39-40, 1600
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.15, no.7, pp.48-50, 2006-08

マネジメントの仕組み作りだけで、失敗を生かす組織を作り上げて維持することはできるのだろうか。答えはノーだ。 例えば、三洋化成工業のチャレンジ契約制度をまねしてみても、もし経営トップがうっかり「失敗報告はもう聞きたくない」という表情を見せてしまえば、やはり失敗する確率のある挑戦はしないほうが無難だと社員は考えてしまう。